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[558]One day of a Fake Family 最後の敵番外編v  ジャンル微妙。-------- 白雪 - 2002年06月24日 (月) 02時19分 - MAIL HOME

 ずっとずっと 願ってた。
 みんなで仲良く暮らすこと。
 みんなで笑いあうこと。
 そう ずっと・・・・・





「皆さーーん!!朝ですよー!!!」
 ドアの外から、ガンガンと大きな音を立てながらユキーナが声を張り上げる。

 え? なんでユキーナが生きてるのかって?

 これは、ハリー達が7年生になる前の、夏休みの出来事のお話だからです。



「ハリーッ!シリウスー!!リーマスー!!起きてってばー!!」
「ユキーナ・・・君朝から元気だね」
「あら、ハリー!おはよv」
「おはよー・・・」
「シリウスは?」
「まだ寝てるよ」
「もう・・・・ハリー、耳塞いでて」
「また?」
「シリウス!いつまで寝てるの!さっさと起きなさい!!!」
 ドアの向こうから、ガタガタッという音と、痛そうな叫び声が聞こえた。
 ユキーナの叫び声で、シリウスがベッドから落ち、ベッドの脚にでもぶつかったのだろう。
「ユキーナ・・・・肺活量あるな」
 部屋から出てきたシリウスが、頭をおさえながら言った。
 
 ・・・・頭をぶつけたのか。

「女の子は声が勝負って言うでしょ?」

 いや、言わないと思うよ。

 おそらくハリーだけでなく、シリウスも思っていたと思われるが、2人とも声には出さなかった。

「リーマスはなんで起こさないの?」
 ハリーが聞いた。
 
「え?起きてこない?」
「うん」
「じゃ、シリウス。起こしてきて」
「なんで俺が・・・・」
「行って来なさい」
「はい」
 情けなくも、シリウスはスゴスゴとリーマスの部屋に入っていった。



 しばらくして、シリウスの悲鳴が聞こえてきた。
「またか・・・・」
 ハリーがため息をついた。
「何?」
「ユキーナは朝ご飯の支度してて知らなかったと思うけど、リーマスの寝起きって死ぬほど悪いんだよ」
「へー・・・・」

 そのすぐ後、やけに爽やかな顔をしたリーマスと、ぐたりしたシリウスが出てきた。
「やあ、おはよう。遊園地出発は何時だったかな?」
 リーマスが爽やかに言う。
「あと3時間よ」

 そう。今日はみんなで、マグルの遊園地に行く予定だったのだ。

「私、遊園地久し振りに行くの!ハリー、ジェットコースターって知ってる?」
「名前だけなら」
 ハリーは今まで、遊園地に行ったことがなかった。
 ダドリーが楽しそうにしているのを眺めているだけか、フィッグ婆さんのところに預けられているかだった。
 そう、今日は、ハリーの初の遊園地体験なのだ。





「ハリー!早く早く!!」
 何故かハリーよりも、ユキーナがはしゃいでいた。
「シリウス・・・なんでユキーナあんなにはしゃいでるの?おめかしまでして」
「さあ・・・年頃の女の子の考えることは解らん」
「行くよー」
 リーマスが叫んだ。






「ねえ、見てハリー!あれがジェットコースター!あれが観覧車!あれがメリーゴーランド!!」
「ユ・・・ユキーナ・・・・休まない?」
「そうだ・・・疲れた・・・・・」
「2人ともだらしないなぁ。僕は疲れてないよ」
「リーマスの言う通りよ。なんでこれくらいでバテてるの?ね、ジェットコースター乗ろうよ!」
 ユキーナは、ハリーに有無を言わさずジェットコースターに連行した。
 あとの2人は後に続いた。






『それでは、発車致します』
 アナウンスが流れる。
 ガクンという揺れと共に、コースターが動き出した。
 
 ハリーとユキーナが前の席。シリウスとリーマスが後ろの席に乗った。
 ゆっくりと、坂を上る。
 
「ねえ、ユキーナ。これのどこがスリル・・・・・」
 ハリーが言い終わらないうちに、突如コースターがガクンと前に下がった。
 そしてそのまま、物凄いスピードで坂を下る。
 
 ハリーは突然の事に悲鳴を上げた。
「やだ、ハリー。速いの苦手なの?クィディッチより遅いじゃない」
「や・・・確かに・・・遅いんだけど・・・・イキナリ・・・落ちるから・・・ビックリ・・・して!」
 今度は、ぐるんと一回転した。
 後ろの席から、シリウスの悲鳴が聞こえた。


 その後も、左に急に曲がったり、右に急に曲がったり、また一回転したり、上がったり下がったり。
 ハリーはほとんど平衡感覚を失い、乗り物酔いした。





 終わった頃には、ハリーとシリウスはよろよろとコースターから脱出して、吐き気がおさまるまで隅っこでじっとして動かなかった。
「もー!ハリーもシリウスもだらしないわね!」
「本当だよね」
「なんで・・・お前らは平気なんだ」
「え?だって大好きだもん、絶叫マシーンv」
「楽しいじゃないか」
「マグルってこんなの乗るのか・・・?」
 シリウスが汗を拭きながら呻いた。
「いつもじゃないけどね」
 ハリーが答える。



 その後も色々と絶叫マシーンに乗って、(ハリーとシリウスは2回目のジェットコースターを完全拒否した)メリーゴーランドに乗って(これはあまり怖くなかった、とシリウスが大喜びしていた)、次はお化け屋敷という時に休憩した。

「お化け屋敷って・・・ゴーストか?」
「まさか。偽物よ偽物。」
 シリウスの問いにユキーナが答える。


「おまたせ〜。ジュース買ってきたよ〜」
 リーマスが4本分の缶ジュースを持ってきた。
「はい、シリウスは炭酸抜きのオレンジジュース」
「シリウス炭酸ダメなの!?」
「悪いか」
「いや、意外だなと思って」
 ハリーが笑顔で言うと、シリウスはそっぽを向いた。
「さあ、行こうか」
 ジュースを配り終わったリーマスが、お化け屋敷を指さした。
 ホグワーツにいるゴーストならあんまり怖くないな・・・・とハリーは思っていた。


 ところが。


 出てくるのは血まみれのミイラや化け物。
 ハリー(と、おそらくシリウス)が想像していたものとは、かなり違っていた。
 でも、ジェットコースターよりましだとハリーが思ったのは、ユキーナが悲鳴を上げてハリーの腕に抱きついてきたからだった。
「ずっとつかんでていいよ?」
 傘のお化けらしきものが出てきて、ユキーナが再び腕に抱きついてきたとき、ハリーは微笑みながら言った。
「あ・・・ありがと」
 ユキーナも微笑み返した。



 お化け屋敷の出口に出たとき、シリウスが大きなため息をついた。
「なんなんだ、今のは?あれじゃゴースト達に文句を言われても何も言えないぞ!」
「しょうがないじゃないか。マグル達はゴーストの存在を認めようともしないんだから」
 リーマスが落ち着きはらって言った。
「さて、次はミラーハウスだね」
 案内板を見ながら、リーマスが再び言った。
「行こう、ユキーナ・・・大丈夫?」
 ハリーが後ろにいるユキーナに話しかけると、ユキーナはさっきのお化け屋敷の事がまだ頭から離れないらしく、震えていた。
「絶叫マシーンは好きなのに・・・」
「それとこれとは別ものなの!」
「大丈夫?休もうか?」
「行く!」
 それでもユキーナはちゃっかり、ハリーの腕に抱きついたままだった。
 ハリーは照れくさかったが、あえてこのままでいいと思った。



 ミラーハウスは、成る程、名前の通り鏡だらけの家・・・というか迷路だった。
「ちゃんとついてこいよ。でないと迷うぞ」
 シリウスが後ろを振り向きざまに言った。
「解ってるよ」
 ハリーが答えた。
 ユキーナはまだ震えていた。
 ハリーは立ち止まり、ユキーナを見た。

 この時、立ち止まったりしなかったら・・・・。

「ユキーナ、ホントに大丈夫?出ようか?」
「・・・・ん、もう大丈夫・・・・」
「そう?」
「だってハリーがそばにいてくれてるんだもん」
 ハリーは赤面した。
「さ、行こう。シリウスとリーマスが・・・・」


「シリウスとリーマスが?」
 ユキーナが首を傾げた。
「いないじゃない。どこにいるの?」
「前にいた・・・・はず」
「はず!?ちょっと待って、ハリー。もしかして私達・・・迷った?」
「・・・・かも」
「どーーーすんのよー!!」
「僕が聞きたいよ」
「ここの全体図なかったら通り抜けるのは困難なのよ!?」
「解ってるよ・・・・・ヘタに動くとかえってまずいから、じっとしてよう」
「それしか手はないわよ」
 ユキーナはすとんと腰をおろした。
「ユキーナ、ごめん・・・僕のせいで」
「ううん。私が悪いの・・・ハリーは悪くないから」
「今頃シリウスとリーマス探してるよね・・・」
「かもね」
「呼んでみる?」
「だめ。声があちこちに反射してよけい混乱する」
「あぁ・・・・鏡か」
「そ。じっとしてるのが一番」
「見つけてくれると良いけど」
「・・・私はしばらくこのままでいいと思ってるけど」
「え?なにか言った?」
「ううん!何でもない」









「・・・・・・・遅いね」
「遅いわね」
「何してるんだろ・・・・」
「向こうも迷ってるんじゃないわよね」
「ありえる」
「お腹空いたぁ・・・・」
「僕もだよ」
「早く来てくれないかしら」
「願うばかりだね」






 それから数十分後、ハリーがかばんを漁って何か無いかと調べていたとき、突然遠くの方から鏡が割れる音がした。
「何!?」
「何なの?」
 だんだん近づいてくる、鏡を割る音。
 まさか・・・・・・
 ハリーは嫌な予感がした。
 ユキーナも同じ事を考えているらしい。
 顔が引きつっている。
 だんだんと近づいてきて・・・・・遂に・・・・

  ガッシャーン!!!

 目の前のガラスが割れた。
 ハリーはユキーナを抱いて、ユキーナを庇った。

「ハリー!!」
「ユキーナ?」

 案の定。
 向こうから出てきたのは、シリウスとリーマスだった。
 2人とも、杖を持っている。
「・・・・・ガラス割ってきたの?」
 ハリーがユキーナから離れながら言った。
「まあね。後ろ見たら2人いなくてさ。焦った」
 シリウスがのんきに言った。
「ガラス割らなくてもそのまま出口まで行って近くにいる係の人に「子供が迷った」って言えばそれで済むことでしょ!」
 ユキーナが叫ぶと、シリウスとリーマスは顔を見合わせた。
「「そっか」」
 2人が全く同時に頷いた。
 ハリーとユキーナはため息をついた。





 その夜。ユキーナが僕の部屋に訪ねてきた。
「どうしたの、ユキーナ・・・?」
「ハリー、腕の傷」
「え?あ・・・・・」
 ハリーの両腕に、切り傷が数カ所できていた。
「ミラーハウスの時・・・庇ってくれてありがと。」
「その時出来たんだ・・・」
「貸して。手当してあげる」
「あ、うん・・・・」
 ハリーは、ユキーナの言葉に甘えた。



「はい、終了。じゃあ、ハリー。また明日ね」
「うん。また明日」
 帰りにユキーナは
 僕の頬に軽くキスをした。





 新学期が始まり
 ユキーナが死んだとき
 
 フト 目に入ったのは

 腕に出来ている
 小さな切り傷の痕でした。


*****************************************************


・・・・・ジャンル微妙・・・・!!
ハリー&ユキーナバカップルですねえ・・・
うちの中の偽家族はあんなイメージでした。
さて、次の番外編はどうしようかなv(まだ書くらしい)


[561]・・・!!!!-------- 紫珠葉 - 2002年06月24日 (月) 18時15分 - MAIL

シリウス・・・炭酸が飲めないなんて・・・
なんて素敵な(終了)
もうガラス割ったときは
「損害賠償訴えられるよ・・・」
とか思ったんだけど、杖なら直せるし大丈夫ですよねv
次の番外編も楽しみだわ・・・



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