 インターネットは世界中につながっています。掲載したことは簡単にコピーされ、取り消すのは極めて困難です。 店員がアイスクリームの冷凍庫に入ったり、飲食店の食材で遊んだり、インターネットに公開された画像が問題になるケースが相次いでいます。本人はちょっとしたいたずらのつもりだったのかもしれません。しかし、インターネットは自由な空間で、気軽に利用できるからこそ、使い方には注意が必要です。 多くの人にとって、書いたものや撮った写真をネット上に公開するのは、知人友人や親戚などに見せるためです。特にブログやフェイスブック、ツイッタ―などのソーシャルメディアでは、身近な人しか見ていないと錯覚しがちです。 大切なのは、誰とやり取りしているかではなく、誰が見ることができるかということです。 気軽にネット上に流したつもりでも、冗談では済まされない事例が増えています。土産物店の店員らが人気俳優のクレジットカード伝票を無断で撮影してツイッターに投稿して、懲戒解雇などの処分を受けました。衣料品店で買った商品にクレームをつけ、従業員に土下座させた写真を掲載した女性は、強要容疑で逮捕されています。ニュースでは名前まで出ました。家族は実に恥ずかしい思いをしているでしょう。「餃子の王将金沢片町店」で起きた事例は皆さんご存知の通りです。 仕事上の愚痴も油断は禁物です。ネットにお客さんの悪口を書けば、それは世界に向けて発信したことになります。 スポーツ選手が妻と来店した際に、店員が妻の悪口を書きこんだ「事件」では、会社側が公式ホームページで謝罪しました。 しかもこうした問題を起こすと、投稿内容がすぐに他のサイトへコピーされ、掲示板などを通じて犯人探しが始まることも珍しくありません。 ブログなどに他人様の写真をアップするときは、本人の了解を得るか、でなければ目を星印や一文字で隠して人物を特定されないようにしなければなりません。下手すると肖像権の侵害になります。 またブログにアップした写真で自分の住所が特定されることもあります。 さらに、法的に書いてはいけないこともあります。「爆弾を仕掛けた」とか「殺しに行く」などと記せば、たとえ冗談でも、威力業務妨害や脅迫になり得ます。 また、いわゆる差別語などにも注意しなければいけませんね。 インターネットの世界は、善意と悪意が入り混じった玉石混交の世界であることをしっかりと肝に銘じておく必要があると思います。
2013年10月29日 (火) 19時18分
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