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覚書

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烈火の剣
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[34] 2003年11月06日 (木) 00時17分 烈火の剣
  …ドッドッドッド………
 重低音の排気音に聞き覚えがあり、ちらりとバックミラーを覗けば案の定うしろにはハーレーダビッドソンにまたがった狂犬の姿がある。
 ラガルトの駆るバイクも決して小さいわけではないが、1300ccにはさすがに負ける。威嚇でもするかのように、真後ろへピタリと寄せられた車体に苦笑しながらも、ラガルトはちらりとも振り向きはしない。
 信号待ちの短くはない時間、終わりがけにようやく向こうが声をかけてきた。
「無視してんじゃねぇよ」
「なんだい?よく聞こえないんだけど。」
 ラガルトが小さく振り向き、視線だけを流した時、信号はようやく青に変わった。
 そのまま口元に笑みを浮かべ、エンジンをかける。
「…てめぇ!」
 時間をたっぷりと掛けて焦らして用意した挑発に、ライナスはたやすく乗って、勢いよくラガルトを追い抜いていく。
 だが――追越際、得意げな笑みを浮かべたのはラガルトもまた然りであった。
「………!?」
 ちかちか、ウィンカーが上がったのは一瞬。
 ライナスの遥か後方で、ラガルトのシルバーのバイクは左へと曲がっていった―――


「お前には男としてのプライドってもんがねぇのかよ!!!」
 息巻いて寮に帰ってくると、当てにしていなかった自室に珍しくラガルトはいた。
 机の上に新品の大きな本を広げ、頬杖をついたまま顔を上げて。
「あそこ曲がらないと本屋に行けなくてね? 一応、このレストランの栄養士としての責任はあるからね。」
必要な料理書があったから。そう言い切られてしまえば、ライナスに言葉を返すことは出来ない。
ラガルトとは偶然会っただけで、それだけでムキになってスピード勝負を挑んだところで、ただの一人よがりでしかなかったのだ。
「……チ。解ったよ。」
悔しそうにうつむき、舌打ちをしたライナスに、ラガルトは何事か呟きかけて―――
「じゃ、正式に勝負を挑むぜ!!!今度の休み、正午に国境の峠で!いいな!!!!」
――ズビシと指をさしては宣戦布告した狂犬に、閉口したのであった。



マシューは普通に4輪の免許かな。レイラさんとツーリングというのもそそりますけれど!!(ライダースーツのレイラさんってカッコよすぎな気が!!!)
んで、グラサン掛けてバリバリにハーレーを乗りこなすライナスとかカッコよすぎです。ラガさんも、決して細身のバイクではない気がします。
ちょっとした用事の時とか、「乗ってくかい?」とマシューに一声かけてくれたりですとかvv…い、いけない、妄想が止まらない…


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