| [354] 幾山河 |
- 大滝 - 2025年08月12日 (火) 11時49分
幾山河超え去り行かば寂しさの終てなん国ぞ今日も旅ゆく 牧水
先々週末、天一美術館を見学したときに、若山牧水の「みなかみ紀行」を買った。群馬の温泉地を若山牧水はよく訪れていて、僕がよく回る温泉地のことも書かれていて興味深い。
その中に四万温泉のある旅館で不愉快なことがあったことが書かれてあった。その旅館は今も存在しており四万温泉では有数の高級旅館である。
有名な歌人である若山牧水に不愉快なことがあったことが単行本に書かれては、今だったら企業の存在価値にかかわる問題になったのではないか。
要するにその旅館の従業員は逗留する客(金を落とす客)に対してはきれいな新館を案内し、牧水のように1泊(金を落とさない客)しかしない客にはボロな部屋を紹介したと。
金儲けを考える旅館の態度としてはわからないわけではないけれど、下卑な従業員の態度にも牧水が頭にきたらしい。人によって扱いを異にするその旅館の従業員の態度に牧水は不快に感じていたのだな。
意地悪だけど、その旅館の女将(マスコミでも有名らしい)に牧水のみなかみ紀行を知っているかと聞いてみたいね。今度その旅館を予約しようと思っているんだけど、悪趣味かな?
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