[90] 「赤木ファイル」には、削除された部分がある可能性があります |
- 明烏 - 2021年06月25日 (金) 09時08分
赤木ファイルが開示されて以来、報道ではどのメディアも「赤木ファイル」を取り上げてはいます。しかし、どの報道番組でもトップでの扱いではありません。従来の扱いを考えると、地味な印象を受けます。この理由は謎です。 これは完全に私の想像ですが、赤木ファイルを精査すると、森友学園と近畿財務局との国有地の交渉に問題がなかったという結論になる可能性が高いです。すると、過去、4年間の報道は重大な間違いを含んでいた、ということになります。当然、メディア側は、森友学園へ謝罪をする必要が出てきます。それを恐れて、報道が及び腰になっているのではないか、とすら思われます。
ところで、国会では閉会中審査が開かれ、野党側が「赤木ファイル」の原本の開示を要求したのに対し、与党側がこれを拒否する姿勢を見せております。野党側が、「赤木ファイル」には開示されていない部分があるはずだ、と主張しているのに対して、与党側は当然、これを否定しております。
では、「赤木ファイル」には、開示されていない部分があるのでしょうか?
この518ページに及ぶ「赤木ファイル」を現在、精査している籠池泰典氏に尋ねると、
「開示されていない部分がある可能性がある」
というお返事でした。
具体的には、平成27年9月4日の4者会談(キアラ設計、中道組、近畿財務局、航空局)について、開示された「赤木ファイル」は言及していないそうです。キアラ設計、藤原工業、中道組という業者についての言及もないそうです。これらの部分は、国有地問題の重要なポイントであると同時に、近畿財務局が関与していた問題であり、赤木俊夫さんが言及しないのは不自然だと言えます。それが、一方当事者である籠池泰典氏のお考えです。
余談ですが、仮にこの部分が削除されて公開されたとしたら、私達は、この部分にアスベストに関する記述があったと考えております。すると、削除された理由も、その点にあると思われます。その意味でも、籠池泰典氏のお考えは説得力があります。
では、今後、どのような対応が必要でしょうか。
基本的には原本の公開が望ましいです。が、行政府が言うように、関係者の人権保護も認めなければならないのも確かです。それに、この問題について、与党はもちろん、野党も、自分たちの都合の良いように利用する姿勢が明らかです。立法府による国政調査権には期待できないと思います。
メディアやジャーナリズムについても、その大半が、偏見や思い込みに基づくものが多く、残念ですが、信頼できるものが少ないと思います。この問題に関わった人の中には、ごく少数ながら、報道人としてはもちろん、人間として如何なものか、という程度の人間も混じっていました。その意味では、残念ですが、メディアにも期待はできません。
そう言う観点から考えると、弁護士による第三者委員会に検証作業を開始し、政治から距離をおいた調査をするのが望ましいと思います。その上で、原本の提出がされるべきだと考えております。

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