[56] 財務省交渉記録を読む |
- 暁烏 - 2021年02月23日 (火) 23時29分
近畿財務局はともかく、民間事業者がアスベストの存在を認識していなかったのか、という問題はまだ確証を得るには至っていません。が、注目すべき情報がネット上で確認できます。
財務省交渉記録(2018/05) 近畿財務局、かく戦えり〜
https://disclosure.netlify.app/entry-158/
「(中略)業者に見積もったところ、1トンあたり40,000円程度との回答であった。」
この会話は、2015年9月4日、森友学園の産業廃棄物の処理を担当した業者と近畿財務局との会話を記録したもので、業者側が、近畿財務局へ返答した内容の抜粋です。
この記述で、何が問題になるかと言うと、通常のゴミ処理の価格としては異常に高いからです。私達のメンバーの一人は、この方面の専門家ですが、
「アスベストの1tあたりの処理費用相場は40000円です。対してガラス屑含有ゴミは10000円で済むのです。議事録には、業者見積40000円とあります。」
と話しております。 (参照サイト)
http://aiwa-eco.com/useguide_price
ガラス自体は人体には無害です。対して、アスベストは危険性が高く、労働安全衛生法でも最も厳重な対応が義務付けされています。当然、処理の費用も変わってきます。
そのメンバーは「この価格を見る限り、業者は地中にアスベストの存在を対象にした見積もりを依頼したと考えても不思議ではない。」と話しております。
さらに、業者側が近畿財務局に対して、
「施主である森友学園に説明し了解を得ていない段階ではあるが、一つの方法として提案したい。ガラス屑等の産業廃棄物が含まれた発生土を場外処分する場合には、多額の処分費用が発生することとなるが、国としても有益費の対象として支払いはできないことを踏まえると、地下埋設物撤去後の埋戻し等に使用しできるだけ処分費用を抑えることができないかを検討したい。」
と話しているのも、そのメンバーは「おかしい」と指摘します。
「ガラスは人体に無害でガラスの破片が地下に埋まっていても全く問題はない。地上に露出して破片で傷を負うなどの問題は別にして、ガラスそれ自体は環境には影響を及ぼさない。ガラス自体は再生資源の扱いを受けており、もしもガラス屑が大量にある場合は資源ごみとして収集し売却する事で逆に処理費用を抑えることができるほどである。すると、上の業者の説明は筋が通らない。ところで、アスベストは繊維化した鉱物であり、ガラスに比較的近い成分です。この業者の言う”ガラス屑”がアスベストと言い換えたら、すんなりと筋が通る。処理費用のことも考えると、私は、この”ガラス屑”は、実は、アスベストのことではないか、と強く疑っている。」と話していました。
以前、別のところで書いた通り、この時点で既に豊中市の給食センターの建設用地からアスベストが見つかっております。地目が田の豊中市の給食センターの建設用地よりも、池沼の森友学園の用地の方が廃棄物の量は多く、はるかにアスベストが存在する危険性の高い場所です。
このように考えると、確証はありませんが、業者側も、「瑞穂の国記念小学校」の土地の地中でのアスベストの存在を認識していた可能性は大きいと思います。業者が近畿財務局と交渉するに当たり、アスベストの存在を前提に価格交渉をしたと考えたら、すんなりと筋は通ると思います。
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