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【凡々さんのコメント】
特選 30 雲の下雲の流るる梅雨入りかな 梅雨入りのうれしくない、重苦しい雰囲気があっていいと思います。 並選 17 梅雨深し廊下の奥の保健室 40 梅雨晴れ間テラスの席にレモネード 41 時鳥去りたる昼が眠くなる 44 梅雨深し部活のあとはカレーパン 57 雨の音ばかりが梅雨の病室に 58 風の谷戸山車も一つとなりにけり |
"朱胤さんのコメント】
【特選】 30 雲の下雲の流るる梅雨入りかな 胸にジンとくる景色ですね。 【選】 3 事多き月も過ぎけり走り梅雨 言葉の美しさを感じました。 19 カナダより梅雨の羽田に着陸す 夏の日本に帰国して飛行機を一歩降りたらお湯のなかに浸かったように感じたことを思い出しました。 23 白靴に予想外れの雨となり 梅雨時にありがちですね。 33 竿先は全く揺れず梅雨に入る 釣りと一言も言わず釣りに流れる時間が表されている。 45 風くれば風に遊びて花菖蒲 のびのびした感じが季語によく合っていると思います。 49 とりどりの傘を並べて梅雨晴間 色彩豊かなパレットのよう。 今月もありがとうございました。 |
【酔牛さんのコメント】
特選 32 あめんぼの水輪の当たる亀の首 「水馬」は水面を滑るように移動する様子を馬が駆ける姿に例えられたという。 水面に落ちてくる昆虫を捕食する「あめんぼ」は、それ以外は水面の上を跳ねたり、 風に流されたり、その動きは自在でおもしろみもある。 「あめんぼ」が近寄ることにより水面に水輪が生まれ、それが水 面からもたげられている亀の首に当たるのである。 「水馬」と「亀」は全く違う意志で水面に時を過ごしているのだが、 この写生の取り合わせが互いの存在感を表現している。可愛さもあり、愉快でもある。 普通選 1 木下闇ときをり栗鼠の枝揺らす 5 入梅とぽかり泡吹くどぢやうかな 14 額を打つひと粒ふた粒梅雨に入る 19 カナダより梅雨の羽田に着陸す 53 梅雨深し拭ふ眼鏡の指の痕 65 鈴音も濡れ荒梅雨の遍路道 |
【風子さんの選句】
特選 41 時鳥去りたる昼が眠くなる 48 でで虫を応援する子走り梅雨 入選 12 ふはふはとオムレツカレー時彦忌 16 六月の木蔭はまろし師の忌来る 17 梅雨深し廊下の奥の保健室 21 梅雨晴れ間ガラクタ市のせわしなく 62 小社も泰山木の花の香に
[645] 屁散人 > 41特選、ありがとうございます!
62選ありがとうございます。この小社は鹿島神社であります。 (2025年07月04日 (金) 13時50分) |
【犬客さんのコメント】
特選 53 梅雨深し拭ふ眼鏡の指の痕 梅雨らしさがよくでています。今年は梅雨晴れ間ばかりですね。 入選 30 雲の下雲の流るる梅雨入りかな 38 梅雨雲の動かずにゐる潦 49 とりどりの傘を並べて梅雨晴間 50 梅雨の夜や椋鳥鎮もることのなく 55 競走馬梅雨の芝生を撥ね散らし 61 黒板を白墨の打つ梅雨の明け
[646] 屁散人 > 特選ありがとうございます!
眼鏡は拭けても、視力が回復しないのはなんともであります。 (2025年07月04日 (金) 13時52分) |
皆さま、5月も投句・選句とありがとうございました。
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【朱胤さんのコメント】
【特選】 16 ラジオからザザと雑音梅雨入りかな ラジオを聞かなくなって久しく、この感じ、実感をもって思い出しました。 【選】 9 杜若夜明けの雨はしとと止む 「しと」が新鮮。しかも「止む」のオノマトペとは。 11 しやくしやくとしやくしやくしやくと食む夏蚕 まったくこうですよね。 12 送電線山を繋ぎて夏始まる 「送電線が山を繋ぐ」という発想、言われてみればそのとおりですね。 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 名作映画の一シーンのような。もちろん白黒の。 26 日当たればみな夏草の香を立てる さりげないが、間然とするところのない。 28 若葉冷え立てかけてある松葉杖 どういうシチュエーション?なんだか物語がありますね。 今月もありがとうございました。
[625] 屁散人 > 12 送電線山を繋ぎて夏始まる
選、ありがとうございます! 横須賀は山が低く、こういう風景がよく見られます。 26 日当たればみな夏草の香を立てる その辺に生えている草草も、日が当たると匂い立つ感じがしますね。 (2025年06月02日 (月) 10時16分) |
【山本洋さんのコメント】
特選 17 風捉へたる高さにて夏燕 風を捉えた高さを燕が飛ぶ。 これからやってくる夏のさきがけのよう。 普通選 14 袖で拭く茄子はきゆつきゆと騒ぎたる 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 34 薫風をたよたよ家鴨やつて来る 37 ずんずんと深む熊野の五月闇 48 すやすやと児はすやすやと聖五月
[626] 屁散人 > 特選、ありがとうございます!
燕の数がだんだん減って来ているようです。 燕が現れると、大気や谷戸がふっと軽くなる感じがありますね。 (2025年06月02日 (月) 10時20分) |
【屁散人さんのコメント】
特選 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 「予後なる人」と作者とは、言葉を交わさずとも、隣にいるだけで通じ合えるような、そんな関係ではないでしょうか。 一病を経て、いまだ完全に回復とはいえないまでも、ゆっくりと快方に向かっている。 「ゆるき歩」の人と今、同じ「ゆるき歩」をしている作者。 お互い違う春を歩んできたけれど、春という時間を生きてきたことは同じ。 それをしみじみと味わっている二人なのですね。 普通選 7 蝉時雨やめばシーンと耳の鳴る 18 蛇皮を脱ぐやぬけぬけ生きてきて 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす 27 新じやがをほくほくと煮て団欒に 28 若葉冷え立てかけてある松葉杖 32 帰宅してほのと明るき熱帯魚
[628] 朱胤 > 7蝉時雨〜の選、ありがとうございました。 (2025年06月04日 (水) 20時55分)
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【芽笹のコメント】
特選 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 病後の方によりそってゆっくりと歩く。 今年はゆっくり春を楽しむこともなかったね。 来年こそ、春を満喫しましょう。・・・こんな光景が浮かびました。 入選 12 送電線山を繋ぎて夏始まる 13 苔の谷ひたひたひたひた行者行く 21 がりがりと円空仏に音のあり 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす 33 へらへらと生きてきし身に滝浴びる 36 くるくると匂ひをはがす笹粽 |
【珍辰さんのコメント】
特選 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 「ゆるき歩」にその姿が想像されます。大病が治まり試歩なのかもしれません。その人に寄り添い 行く春の中にいる。あとはゆっくり回復していくことでしょう 普通選 8 ぷつぷつと蕗煮る厨聖五月 蕗を煮ているのだから「厨」は消したいところですね 11 しやくしやくとしやくしやくしやくと食む夏蚕 読みにくかったけど、これぞオノマトペかな。これも「食む」を何とかしたいな 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす いい感じですね。でももう一掘りできそうです 28 若葉冷え立てかけてある松葉杖 若葉冷えに外出を控えたのでしょう。でも決して後ろ向きに感じないのは「若葉」の働きですね 36 くるくると匂ひをはがす笹粽 「匂い」だと「臭い」に感じ取ってしまうので「香り」で表現したいですね 44 ふらふらと一合酒に青時雨 ワンカップの酒の誘惑。共感してしまいます |
【松子さんの選句】
特選 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 入選 3 山神もひらひら笑ふ夏近し 22 栗鼠の揺れらし山桑の実が真つ赤 32 帰宅してほのと明るき熱帯魚 38 ぽかんとす五月の空の青ければ 41 雲海をばさばさ分けて八咫烏 49 ついついーっとメダカの集団過ぎてゆく
[629] 朱胤 > 38ぽかんとす〜の選、ありがとうございました。 (2025年06月04日 (水) 20時58分)
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【凡々さんのコメント】
特選 33 へらへらと生きてきし身に滝浴びる へらへらはどんな人生だったか色々想像が膨らむオノマトペでいいと思います。 滝をあびて気を引き締めているのでしょうか。 普通選 12 送電線山を繋ぎて夏始まる 16 ラジオからザザと雑音梅雨入りかな 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす 36 くるくると匂ひをはがす笹粽 37 ずんずんと深む熊野の五月闇 44 ふらふらと一合酒に青時雨
[623] 珍辰 > へらへら生きてきたつもりもないけど、じゃあしっかり生きているかと言えば、適当だし。いいかげんな生き方だけど、それが良い加減なのかもね。 (2025年05月30日 (金) 15時27分)
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【酔牛さんのコメント】
特選 33 へらへらと生きてきし身に滝浴びる 古来より信仰の対象であり天上界と現世を結ぶ神聖な場所として多くの人々を惹きつけてきたのが滝である。 また、その雄大さ、激しく落ちる水は心身にエネルギーを与える存在でもあった。 滝を浴びることで邪心を払い、精神の浄化を求める滝行もある。 「へらへらと生きてきし身」とは怠惰な生活であったということだろうか、いやそうではない。 そう言いきる意識は逆に孤高で気高さもあるように感じる。精神性を高めるために滝を浴びるのである。 普通選 8 ぷつぷつと蕗煮る厨聖五月 11 しやくしやくとしやくしやくしやくと食む夏蚕 24 ゆるき歩の予後なる人と春惜しむ 36 くるくると匂ひをはがす笹粽 41 雲海をばさばさ分けて八咫烏 50 燕の巣ぽろぽろこぼす去年の土
[624] 珍辰 > かような高邁なるお褒めの言葉を頂戴し、恐縮至極に存じまする。 (2025年05月30日 (金) 15時29分)
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【まゆ子さんのコメント】
特選 48 すやすやと児はすやすやと聖五月 すやすやを重ねて気持ちの良い五月の陽気を表現して、静かな爽やかな空気がみちています。 入選 2 虹が出たみんなしばらくシンとした 4 どくだみや婆の秘密もうつふふふ 20 生コン車次々に来て南風吹く 23 水割りの氷ぐらりと夏きざす 32 帰宅してほのと明るき熱帯魚 37 ずんずんと深む熊野の五月闇
[627] 朱胤 > 48すやすやと〜の特選、ありがとうございます。爽快な五月はもうすぐ終り、梅雨入りのようです。
2虹が出た〜の選もありがとうございます。 (2025年06月04日 (水) 20時49分) |
皆さま、4月も熱闘句会にご参加いただき、ありがとうございました。
5月もよろしくお願いいたします。 |
【山本洋さんのコメント】
特選 2 風の来て枝ふくらます桜かな 満開の桜並木に吹く風が枝をふくらますと表現した 描写の絶妙さに胸を打たれました。 普通選 5 魚から真珠を貰ふ春の夢 12 円熟の頃の師に遇う春の夢 17 鳥どちの私語楽し気に遍路道 29 惜春の扉はひそと閉ざさるる 33 鳥去つて暮れゆく花の冷えにをり 47 春の夢覚めれば雨のしづかなる |
【朱胤さんのコメント】
【特選】 5 魚から真珠を貰ふ春の夢 童話を描いたアニメーションの一場面のような優しい雰囲気。季語とも合っています。 【選】 1 春の夜の夢見ることもなき齢 老人の喪失感でしょうか。しかし春の夜の甘美さの余韻も感じます。 2 風の来て枝ふくらます桜かな 蕾ではなく枝をふくらますというのが面白い描写です。 14 春暁に夢と知りつつ夢を見て 夢の中で夢であることを知っているときの不思議な感じ。 16 終着駅告ぐる駅長春の夢 その駅の名前はなんだったのでしょう。 27 春の夢千年前のわれと遭ふ この句では夢の不思議感の針がふりきれていて、ある意味で痛快です。 64 春の夢幼き吾と野を駆ける SFのタイムスリップもののような面白さですね。 |
【松子さんのコメント】
特選 31 春の夢やがて覚めると知つてゐる 特選にいただきました。これは夢の中で思っているんだろうな。 そういう夢を見たことがあって、夢の中でこれは夢だと思う夢。 さらに、その夢から覚めたらまだ夢だったという夢で、マトリョーシカの夢と呼んでいます。 人に話したことがなったので、とてもうれしいし、ほっともしました。 入選 10 春眠の続きのごとき一日過ぐ なんともぼーっとした素敵な句です。 14 春暁に夢と知りつつ夢を見て この場合の夢というのは睡眠中の夢と違う夢の方かもしれないなと思いましたが、どうなのでしょうか。 18 目覚むればはやもきれぎれ春の夢 あるあるです。すぐに忘れるのが夢でしょうか。 41 春の夢流れる砂を踏んでゐる これは怖い夢でしょうか。足の裏の不快感がたまらないです。 42 春の夢覚めて病む身の残さるる 楽しい夢だったのでしょうか。目覚めてからとの落差に、残さるるの無常感が。 55 貧しくも昭和明るし春の夢 春の夢が明るい。明るしというのもこういうふうに、使えるといいなと思いました。
[604] 屁散人 > 42 春の夢覚めて病む身の残さるる
選、ありがとうございます! 眠っているときは普通なんだけど、覚めれば元の病身。 なかなか、後遺症というもの、しんどいもんですわいわい♪ (2025年05月05日 (月) 10時26分)
[608] 松子 > わいわい、しんどいですね。しんどい、しんどい。
(2025年05月05日 (月) 21時04分)
[611] 朱胤 > 松子さま
31特選、41の選、ありがとうございます。 マトリョーシカの夢、言い得て妙ですね。 41は砂浜で引潮を踏んでいるときの感覚です。 (2025年05月08日 (木) 20時28分) |
【酔牛さんのコメント】
特選 33 鳥去つて暮れゆく花の冷えにをり 朝日の中でひときわ囀りに包まれている万朶の櫻。 一日鳥たちが訪れ花びらを讃え、風があれば櫻は青空に揺れ、時には大きく膨らみ人々を魅了する。 やがて風も静まり鳥たちの姿も見えなくなる。 花は夕暮れの静寂に包まれ青みがかった空気に冷えているかのように佇んでいる。 佇んでいるのは櫻であり、作者なのであろう。 普通選 14 春暁に夢と知りつつ夢を見て 32 初蝶や芝居の退けし天満宮 39 春の夢南朝ありし里泊まり 42 春の夢覚めて病む身の残さるる 51 春の夢食べたる獏は桃色に 60 花杏遠くに山を見るくらし
[605] 屁散人 > 特選、ありがとうございます!
鑑賞文、一篇の詩を読んでいるようであります。 今年の我が家での花見(海猫桜)風景です。 (2025年05月05日 (月) 10時31分) |