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【凡々さんのコメント】
特撰 37 豆撒きの窓をひらけば闇どつと 豆を撒いて追いやった鬼が外の暗闇に潜んでいるようで、ちょっと怖い句です。 普通選 10 東風吹くや船は針路を右に切り 14 仇討ちを語り継ぐ村梅真白 16 早春の島やひねもす鳶の空 25 教室に潮騒を聞く余寒かな 48 早春の雲眺めつつ坂上る 50 降圧剤手くぼにバレンタインの日
[163] 屁散人 > 特選、ありがとうございます!
今年は福豆を撒きました。 拾うのが面倒だから、撒くというより、見つけやすいところに置いたという方が正しい(^^)/ 声も小さくしか出せなかった、あわれな屁散人でありました。 「鬼が外の暗闇に潜んでいる」という気配は、年を重ねると薄れていきますね。 なんか、それが残念に覚える今日この頃あの頃、その頃なのでした。 (2023年03月01日 (水) 23時59分) |
【屁散人さんのコメント】
特選 39 枝々に早春の日の溢れをり 木々の枝に力が漲ってきた感じがありますね。 春を待ち構えていた木々の枝が日を探り当て、一気に輝いて見えます。 普通選 14 仇討ちを語り継ぐ村梅真白 16 早春の島やひねもす鳶の空 19 ポケットによべの福豆鳩に撒く 22 梅郷に雪の名残のにはたづみ 32 早春へ先端出して積雪計 42 国道は雪で不通や建国日 |
【犬客さんのコメント】
特選 54 風光るサーファーたちは波待てり 風光るがとてもよく効いていると思います。 入選 16 早春の島やひねもす鳶の空 33 着ぶくれて一粒万倍日を家居 37 豆撒きの窓をひらけば闇どつと 44 早春の雀は海へ奔りけり 50 降圧剤手くぼにバレンタインの日 56 早春や立ち止まりつつ二人来る |
皆さま、本年もよろしくお願いいたします。
1月の句会のコメントを書き込みしました。 どうぞご覧になってください。 また、自由にご意見を書き込んでくださいね。 |
【山本洋さんのコメント】
特選 2 寒晴や光りつつ来る路線バス よし! めげずに、仕事さがしに行って来よう。 路線バスが光りながら入ってくる様子に寒晴がきりっとした感じを出している。 入選 9 自転車の少年速し寒晴て 10 大寒やこまめに掬ふ鍋の灰汁 17 曲がりざま自転車光る寒の入り 20 読みさしを枕辺に置く冬銀河 35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿 56 白鷺の佇む水の淑気かな |
【風子さんのコメント】
特選 2 寒晴や光りつつ来る路線バス 今年の晴天の三が日を表すような句でした。 本当にバスが光ってくる感じがします。 全体にどの句も、平和な日常を感謝しないといけないと思いますね。 今の日本がいろいろ問題も不満もたくさんあるにしても。 ともあれ、みな健康な一年になりますように。 入選 12 枯葦や鳥一羽来て空を置く 29 元日の夜を隣も独りの灯 33 寒釣の男の影を踏んでみる 34 一献に淑気のとろけはじめたる 35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿 37 歌留多取り能ある鷹はここに来ず |
【松子さんのコメント】
特選 10 大寒やこまめに掬ふ鍋の灰汁 寒い時は鍋です。ちゃんと灰汁をとらないとという気持ちがいい感じです。 家庭団らんの素敵なシーンですね。きっと楽しい家庭なのでしょう。 寒さと暖かさの対比も素敵です。 選 3 白玉の砂利に踏み入れ淑気かな 踏み入れという表現が勇ましい感じで、白玉の砂利の音も聞こえてきそうです。 男性的な句だと思いました。 6 故郷は豆餅搗いて小正月 故郷が出てくるとそれだけでふわっとなります。故郷の小正月がよく伝わりました。 14 柏手の揃い鳴りたる淑気かな 揃い鳴るのですから、一人ではないのでしょう。若い二人かも、親子かも、あるいは爺婆なのかも。 気持ちを込めて祈る姿がいいなと思いました。 20 読みさしを枕辺に置く冬銀河 我が家のあちこちに読みさしの本があります。 この句は枕辺なので、布団に入っての読書なのでしょうか。冬は布団で読書すると肩や手が冷えます。 もうだめと言って本を枕元に置く時、こんなに冷える夜は銀河もきれいだろうなと思うのかもしれませんね。 うまく眠れますように。 26 寒鴉パンの一切れ咥え去る ごちそうです、パン。ごみの収集日に電線に停まる鴉。 寒鴉のやったあという感じが好きです。ラッキーな鴉‼ 34 一献に淑気のとろけはじめたる とろけはじめるというところで、はじめたら深まるのかとか、最後はべろべろかとか、 まあお正月は酒飲んで餅食って寝るというのが、私の故郷のお正月なので、親近感が増しました。 お酒が出るまでは、みんな頑張って淑気を保っているのですが、ふふふ。
[143] 屁散人 > 34 一献に淑気のとろけはじめたる
選、ありがとうございます! 毎年、朝からお屠蘇をいただきますね。いただいているうちに世界がとろけてまいします。自分もとろけます。お屠蘇を飲んでしまうと、薄まった屠蘇散にさらにお酒をつぎ足します。そーすっと、とろけながら元日が終わります♪ 淑気はお屠蘇を一献するまでの間って感じ。 (2023年01月30日 (月) 08時22分) |
【凡々さんのコメント】
特撰 15 ものの位置変はることなく年明くる 昨日と家の中は何も変わっていないのに、何か改まった感じになる元日をよく詠んでいると思います。 普通選 1 瑞雲やHere There And Everywhere. 5 淑気満つ御朱印帳の一ページ 17 曲がりざま自転車光る寒の入り 20 読みさしを枕辺に置く冬銀河 35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿 48 あらたまの朱塗りの椀に白き餅 |
【朱胤さんのコメント】
【特選】 15 ものの位置変はることなく年明くる 新年のめでたさは無常と永久が渾然一体であることから来るのですね。 【選】 1 瑞雲やHere There And Everywhere. 横文字が575にぴったり当てはまることに感激しました。 19 阿夫利嶺に雲のかからぬ淑気かな この清らかな大気を胸いっぱい吸いたくなります。 40 はかなさは空より降りて風花に はかなさが風花の姿をとり、それもまたすぐに消えていく。 41 冬薔薇瞼を閉じて闇を聴く 薔薇も闇も作者の心の宇宙にあるのだと思います。「聴く」がいいですね。 50 竹藪に薄陽の当たる淑気かな ぴりりとすがすがしい空気の中に静かで暖かい時間が流れています。 56 白鷺の佇む水の淑気かな 淑気を目に見えるようにあらわしたらこうなるという理想形のようです。 今月もありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。 |
【屁散人さんのコメント】
特選 17 曲がりざま自転車光る寒の入り 一年中で一番寒いときに突っ込むときの勢いが「曲がりざま」に出てますね。 自転車を漕ぐ勢い、スピードが感じられます。 キラリと光る瞬間が目に浮かびます。 入選 13 外套に一日の疲れ隠しえず 15 ものの位置変はることなく年明くる 32 初雪やゲーテ座へ坂上り行く 33 寒釣の男の影を踏んでみる 35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿 38 冬の朝ざらざら割れて病の声 |
【まゆ子さんのコメント】
特選 29 元日の夜を隣も独りの灯 元旦に一人の自分だけど、隣も同じく一人ということで寂しさが薄まったような気がしてきました。 入選 4 初針の縫ひ目真直ぐ赤き糸 5 淑気満つ御朱印帳の一ページ 15 ものの位置変はることなく年明くる 47 淑気満つ市電の過ぎる等速度 49 能舞台のかがり火細り淑気かな 50 竹藪に薄陽の当たる淑気かな
[144] 屁散人 > 29 元日の夜を隣も独りの灯
特選、ありがとうございます! 毎年、お正月には子供さんたちが連れ立って来るんだけど、今年は誰も来ず静かなものでした。奥さんを亡くされたので、一人です。どんな気持ちで元日を過ごしたんでしょうね。かくいう屁散人も元日は一人で飲んでます。楽しくもなく寂しくもなく♪ (2023年01月30日 (月) 08時30分) |
【芽笹のコメント】
特選 29 元日の夜を隣も独りの灯 隣も独り、つまり我が家も独り。 寂しげな句ですが、どちらの家にも明かりが灯っている。 無事に年を越したということで、まずはめでたい。 「めでたさも中くらいなりおらが春」を思い出します。 2 寒晴や光りつつ来る路線バス 8 富士塚に陽の当たりだす淑気かな 17 曲がりざま自転車光る寒の入り 20 読みさしを枕辺に置く冬銀河 33 寒釣の男の影を踏んでみる 52 富士の嶺に莢雲かかり淑気満つ
[145] 屁散人 > 29 元日の夜を隣も独りの灯
特選、ありがとうございます! お隣のご主人は3年前に奥さんを亡くされました。相愛のご夫婦だったので、相当落ち込んでいましたが、最近は元気を取り戻し、あちこち出掛けるようになりました。正月はお孫さんを連れて子供さんたちが集まって賑やかでしたが、今年はどういうわけか誰も来ず静かなものでした。 (2023年01月30日 (月) 08時35分) |
【珍辰さんのコメント】
特選 29 元日の夜を隣も独りの灯 元日は家族そろってという賑やかで、華やかな一日になるのでしょうが、自分ひとりで過ごす人も少なからずおられるでしょう。 ふと気が付くと隣家の明かりがポツリと見えた。 独り者なのか、と思うとエールを送りたくなる。そのような想いにかられたのではないでしょうか。 静かな正月も悪くはないものでしょう。 普通選 10 大寒やこまめに掬ふ鍋の灰汁 寒さ厳しい中の鍋料理。滋養をつけ美味しく食べようという意欲が見えます。 13 外套に一日の疲れ隠しえず 寒さの中、一日働いた身を包んでいた外套もまた中の人と同じく疲れたんですね。 15 ものの位置変はることなく年明くる ものの位置の「もの」は何か、具体的に描いたらもっと良くなるのではないかな。 25 書斎の灯一日消えず冬の梅 他家の書斎が見えるところに作者は住んでいるのでしょう。どんな思いなのか。 冬の梅がその答えではないでしょうか。 39 年の夜の湯呑みを置けば陰も生り しっとりと落ち着いた除夜になった。陰が生まれたという押さえですが、暗さはありません。 慌ただしかった年末も終わり、豊かな年越しになったと思います。 44 寒木瓜や一人暮らしも幾年に 早々と咲いた木瓜の赤い花。 一人暮らしも確かに長くなったけれど、一方で充実感も感じているのでしょう。
[146] 屁散人 > 29 元日の夜を隣も独りの灯
特選、ありがとざんす! 元日の朝や昼間は何とも感じなかったけれど、日が暮れて灯をともすような時間になっても、誰の声も聞こえない。毎年家族が訪れ賑やかになるのにどうしたのかなぁ、って。一人灯して、どんなお正月を迎えたんでしょう。屁散人は毎年元日は一人だけど。 (2023年01月30日 (月) 08時40分)
[147] 屁散人 > 25 書斎の灯一日消えず冬の梅
選、ありがとざんす! これは反対側のお隣さんで、夕方になると他の雨戸は閉じられるのに、小さな窓がある部屋は明りがついています。まじめなご主人なので、きっと本でも読んでいるのか、と。違うかもしんないけどね。今、お隣の白梅はほぼ満開になりました。 (2023年01月30日 (月) 08時45分)
[148] 屁散人 > 44 寒木瓜や一人暮らしも幾年に
選、ありがとざんす! これは再従姉妹の家の木瓜。先日、ここで句会をやった時に咲いてました。何年か前に母親が施設に入ってしまったので、今は一人住まい。珍辰も会ったことがるんじゃないかなぁ。道を歩いていたら自衛隊に勧誘された、というお方であります♪ (2023年01月30日 (月) 08時53分) |
【犬客さんのコメント】
特選 50 竹藪に薄陽の当たる淑気かな 地味な句ですが、漢方薬のように良さがじわじわっと効いてきます。 入選 2 寒晴や光りつつ来る路線バス 8 富士塚に陽の当たりだす淑気かな 19 阿夫利嶺に雲のかからぬ淑気かな 28 倒れ込む駅伝走者に淑気満つ 32 初雪やゲーテ座へ坂上り行く 34 一献に淑気のとろけはじめたる その他良いと思った句 5 淑気満つ御朱印帳の一ページ 10 大寒やこまめに掬ふ鍋の灰汁 14 柏手の揃い鳴りたる淑気かな 15 ものの位置変はることなく年明くる 17 曲がりざま自転車光る寒の入り 29 元日の夜を隣も独りの灯 35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿 37 歌留多取り能ある鷹はここに来ず 38 冬の朝ざらざら割れて病の声 40 はかなさは空より降りて風花に 42 元日の夕日きのふと等しかり 45 淑気満ちたりて祝詞が始まりぬ |
皆さま、お待たせいたしました。
12月の句会のコメントを書き込みしました。 どうぞご覧になってください。 また、自由にご意見を書き込んでくださいね。 |
【芽笹のコメント】
特選 4 夜更けの湯年つまる音聞いてをり ひっそりとした浴室。 湯につかりながら今年のあれこれを思い出している。 何かの音が遠くから聞こえる。風に転がる何かかも。 ああ、今年ももうじき終わるなあ・・・そんなお風呂タイム。 温かいのだけれど、どこかうすら寒い感じがします。 入選 16 遅い子にシチュウ煮てゐる年の暮 29 日向ぼこまた過ぎりたる鳥の影 32 年の暮なでふことなき石にまろび 34 あめつちのあはひを息の白くして 37 大根煮る夫の小言は聞き流し 49 欠け皿を猫におろして年の暮 |
【松子さんのコメント】
特選 18 この世でもあの世でもなく日向ぼこ 夢か現か幻か、という言葉を思い出しましたが、それとは違いますね。 日向の暖かさにぼおっとなっているという感じでしょうか。素敵ですね。 入選 1 日の暮れる早さに慣れて年の暮 体感的にはそうですね。午後が短くなって、あらもう夕方‼ 一日の短いこと。 あわただしい感じの年の暮と、慣れてという言い回しが面白いと思いました。 8 年の瀬や風の音ばかりに追い越され 私はすっかり足が弱って、現実の人間にもほとんど追い越されています。すごく悔しい。 12 寒鴉けけけと笑ふやつがいて ゴミの取集車のくる日には烏が集まります。 出し遅れて車の行ってしまった道でゴミ袋をぶら下げていると、こんなやつがやつがいる気がします。 16 遅い子にシチュウ煮てゐる年の暮 塾か部活でしょうか。しかし、家族とは別メニューなのでしょうか。 ちょっと考えてしまいました。 29 日向ぼこまた過ぎりたる鳥の影 また過ぎりたるという表現にどきりとしました。私は知らなかった。。。 54 亡き友と登りし山も眠りけり 静かな地味のある句だと思いました。
[123] 芽笹 > 松子さま
特選にとっていただきありがとうございます。 日向ぼっこ、大好きです(^^♪ (2022年12月29日 (木) 15時18分)
[128] 屁散人 > 29 日向ぼこまた過ぎりたる鳥の影
選、ありがとう! 縁側に座ってうつらうつらしかけていると目の前を鳥の影がよぎる。そろそろ目を覚ませ、みたいな♪ (2022年12月30日 (金) 09時43分) |
【朱胤さんのコメント】
【特選】 18 この世でもあの世でもなく日向ぼこ 「この世でもあの世でもなく」に惹かれました。 何かの思い込みから自由になったような、なんともいえない解放感を覚えます。 【選】 3 かすかなる稲の匂ひの冬田かな 「かすかなる」が利いています。繊細で柔らかな色彩に世界が包まれています。 8 年の瀬や風の音ばかりに追い越され 皆時間の旅人、どこまで行かねばならないのでしょうか。 15 水仙の夜の彼方を見つめゐる 深い孤独とともに、純粋なものの清らかさも感じます。 32 年の暮なでふことなき石にまろび 大きな時間も小さな時間も皆過ぎていきます。 33 午後からの船は欠航石蕗咲けり 「欠航」という中断と「咲けり」の展開がなしているコントラストに惹かれます。 34 あめつちのあはひを息の白くして 寒さの中にある諦念と、或るなつかしさ。
[125] 芽笹 > 朱胤さま
特選、ありがとうございます。 冬の日向ぼっこは、冬からも解放された感じがしますね。 (2022年12月29日 (木) 15時22分)
[129] 屁散人 > 34 あめつちのあはひを息の白くして
選、ありがとうございます! 「あるなつかしさ」には気が付きませんでした。そういうものがこの句にあるというのは意外でもあり、新しい発見でした♪ (2022年12月30日 (金) 09時52分) |
【凡々さんのコメント】
特選 20 見知らぬ子招き入れたる落葉焚 作者の思いやりのある優しい気持ちが出ている句で焚き火の暖かさが伝わってきてホッとします。 入選 15 水仙の夜の彼方を見つめゐる 18 この世でもあの世でもなく日向ぼこ 25 齢もう落葉の嵩を歩むとも 27 その下に隧道のある蜜柑山 49 欠け皿を猫におろして年の暮 54 亡き友と登りし山も眠りけり
[130] 芽笹 > 凡々さま
18番、とっていただきありがとうございました。 日向ぼっこしながら、生きていければ・・・なんて思う今日この頃です。 (2022年12月30日 (金) 14時55分) |
【犬客さんのコメント】
特選 31 鯛焼のぬくもり抱へ急ぎ足 温かみのある句です。 入選 4 夜更けの湯年つまる音聞いてをり 18 この世でもあの世でもなく日向ぼこ 24 湯気立てて饅頭蒸さる十二月 29 日向ぼこまた過ぎりたる鳥の影 35 暮の落日教授会朱に染まる 55 歳晩の夜警小さき声で散る
[126] 芽笹 > 犬客さま
特選と入選18番、ありがとうございます。 どちらもぬくぬくとした句でした(笑) (2022年12月29日 (木) 15時24分) |