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【風子さんのコメント】
特選 58 厨窓大きく開けて今朝の秋 この暑さに参る日々ですが、ようやく残暑が去った爽やかさが 感じられました。文字で涼しさをいただくこともできるのですね。 入選 1 転がれる蝉の死骸や残暑なほ 2 島裏に雲の崩るや秋近し 17 向日葵も頭を垂れて終戦忌 21 日記にも本音は書けず流れ星 24 八月六日こどもの遊ぶ河童渕 55 油蝉谷戸波打つてきたりけり |
【屁散人さんのコメント】
特選 58 厨窓大きく開けて今朝の秋 立秋といったって、暑くなるのはこれからが本番というところ。 でも、夏至のころと比べると、明らかに太陽は低くなり、人も物も影が伸びてきます。 暑いことはくっそ暑いけれど、光と影が秋を知らせてくれます。 台所の窓をいっぱいにひらくと、立秋の光と風が飛び込んできます。 「大きく開けて」に秋を迎える喜びがありますね。 普通選 4 大黒湯廃業したる残暑かな 7 髪上げて残暑の項白々と 13 朝毎の般若心経牽牛花 24 八月六日こどもの遊ぶ河童渕 52 ぐったりと川流れゆく残暑かな 53 プリウスを降りて残暑のただならず |
7月の句会のコメントを書き込みました。
どうぞご覧になってください。 また、自由にご意見を書き込んでくださいね。 |
【山本洋さんのコメント】
特選 10 水の空踏む白鷺の忍び足 水の空が効いています。涼しげな景色が浮かびます。 普通選 9 水打ちて仰ぎし空に夕鴉 18 少年の自転車速し炎天下 24 古短冊読めぬ寂しさ土用干し 58 自由帳に謎の告白夜半の夏 61 プランターの土乾ききり土用東風 63 己が身も焼けて土用の丑の日来 |
【芽笹のコメント】
特選 14 炎天を見上げためらふ歩道橋 分かりすぎるほど分かる句です。 こう暑くては、歩道橋の階段も嫌です。 歩道橋に上がれば上がったで日陰もない炎天下です。 遠回りしてでも横断歩道をたどって行きたいですね。 入選 2 旅のシャツ時差ぼけのまま夜濯ぎす 18 少年の自転車速し炎天下 19 灯を消して涼しき月を高窓に 32 西日濃きホームに晩夏の列車待つ 33 油照り海見えぬまま海の駅 55 人送りその帰り道夏の月 |
【凡々さんのコメント】
特選 16 馬の目に夏野の果を覗き込む 馬の瞳に夏野が映っているのだと思いますが、遠くまで広がる草原の明るさがあって夏らしい句だと思います。 普通選 5 癒えがたきなれど一途に土用灸 21 掘割に土用の影の動かざる 37 富士晴れて土用三郎吉日に 43 失せ物を大暑の駅に問ひあはす 59 老鶯の棒のごとくに鳴き通す 65 サーフショップ店頭に置く夏野菜 |
【屁散人さんのコメント】
特選 19 灯を消して涼しき月を高窓に 灯を消すことにより、自分の時間を取り戻す。 高窓からの月の光に部屋が満たされ、充実した一日の終りの静けさに包まれているようです。 普通選 5癒えがたきなれど一途に土用灸 8サイレンの悲鳴のごとく炎天に 11粉粉のポテトチップス夏の果 33油照り海見えぬまま海の駅 45もやもやの日々に向かひて打ち水す 52たつぷりと餡をからめよ土用餅 55人送りその帰り道夏の月 |
【珍辰さんのコメント】
特選 19 灯を消して涼しき月を高窓に 情感溢れていますね。光景が目に浮かぶようですね。 俳句はこうありたいものです。 普通選 9水打ちて仰ぎし空に夕鴉 18少年の自転車速し炎天下 45もやもやの日々に向かひて打ち水す 49ギター背負う少女の髪や土用東風 53七夕祭お化け屋敷の呼び込みも 59老鶯の棒のごとくに鳴き通す |
【朱胤さんのコメント】
特選 27 土用東風さら秋号の校了す 淡々と事実を述べただけだが、季節感と感慨が伝わってくる。語感も良く、惹かれる。 選 9 水打ちて仰ぎし空に夕鴉 夏らしい一景。 14 炎天を見上げためらふ歩道橋 暑さにおしつぶされそうな感じが伝わってくる。 18 少年の自転車速し炎天下 スピード感と炎天の取り合わせがおもしろい。 19 灯を消して涼しき月を高窓に 心が涼しくなる一句。 30 墓を去る五月闇なる人の声 どういうシチュエーションかよくわからないが、惹かれる。 33 油照り海見えぬまま海の駅 「海見えぬまま」がおもしろい 気になった句 11 粉粉のポテトチップス夏の果 35 七月が始まる雨の大荒れに 今月もありがとうございました。
[265] 屁散人 > 30 墓を去る五月闇なる人の声
選、ありがとうございます! 先月だったか、江ノ島の杉山検校のお墓に行った時の句です。 訪れる人はおらず、高い木に囲まれた静かな所ですね。 (2023年07月30日 (日) 20時43分) |
【まゆ子さんのコメント】
特撰 46 夕焼けの海を流るる鳶の羽 鳶の羽はみたことがないのですが、夕焼けに染まった海に黒っぽい羽がどきりとさせられました。 入選 4 戸惑いつ土用太郎に苗木買う 8 サイレンの悲鳴のごとく炎天に 18 少年の自転車速し炎天下 26 ふるさとの路地に土用の凪ありき 32 西日濃きホームに晩夏の列車待つ 38 老舗宿閉ぢて如雨露の錆びてをり
[266] 屁散人 > 46 夕焼けの海を流るる鳶の羽
特選、ありがとうございます! 横須賀ベルニー公園から海を見ていたときの光景(だったはずだけど……♪)。 凪いだ海をゆっくり鳶の羽が流れていました。 (2023年07月30日 (日) 20時48分) |
【犬客さんのコメント】
特選 49 ギター背負う少女の髪や土用東風 ギターを弾く少女だけで、魅力的ですが、髪に焦点をあてて、颯爽と歩く姿を想像します。 土用東風の気持ち良い浜辺の景でしょう。 入選 1 船旅のダイキリ溶けて土用凪 9 水打ちて仰ぎし空に夕鴉 21 掘割に土用の影の動かざる 26 ふるさとの路地に土用の凪ありき 37 富士晴れて土用三郎吉日に 42 カンナ燃ゆごつそり髪の抜けにけり |
【松子さんのコメント】
特選 58 自由帳に謎の告白夜半の夏 なぜ自由帳なのか、謎の告白とは何か、夜半の夏とはどういうことか、謎が渦巻きます。 が、このパンチはなんでしょうか。そそられます。いけないと思いつつ、特選にいただいてしまいました。 入選 5 癒えがたきなれど一途に土用灸 一途にというところにくすぐられました。 9 水打ちて仰ぎし空に夕鴉 仰ぎし空というところが硬い感じですが、夕鴉というのがなんとも素敵でいただきました。 11 粉粉のポテトチップス夏の果 夏の果が粉々のポテトチップというところが素敵でした。 16 馬の目に夏野の果を覗き込む 馬の目はすごく深いですね。吸い込まれそうになります。夏野の果・・・ 18 少年の自転車速し炎天下 汗のにおいと若さの匂いがします。 43 失せ物を大暑の駅に問ひあはす ほんとうに暑そう。ぼーっとして失くし物しちゃった感じが伝わりました。 |
6月の句会のコメントを書き込みました。
どうぞご覧になってください。 また、自由にご意見を書き込んでくださいね。
[246] 松子 > ありがとうございます (2023年07月02日 (日) 10時58分)
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【芽笹のコメント】
特選 2 夕凪や流刑の島が遠くなる 「流刑の島が遠くなる」という修辞は、かつて流刑が行われた島が距離として遠ざかりゆく、それと同時に流刑は過去のものであり、それも非常に古い時代の流刑であった、という二つの意味があるように思います。 隠岐の島などでしょうか。 9 軽トラがあつて植田の景となる 16 夕凪や行く人もなき浜の道 32 普請場の真昼の仮眠梅雨の蝶 38 朝凪や網を繕う漁夫の妻 42 夕凪や夕日の大き佐渡の海 47 片蔭を子供の列の通りけり |
【山本洋さんのコメント】
特選 7 そのときも或る夕凪に佇ちてをり そのときとはどんなときだったのか、いろいろと思いを馳せることができる句です。 そこに一つのストーリーがある気がします。夕凪の中に佇む人に、そっと声をかけたくなります。 でも、声を発したら、この微妙な空間は失われてしまうのでしょうね。 普通選 10 日蓮の法難の海あぶら凪 25 ぴかぴかの鯵鮮やかに割かれをり 32 普請場の真昼の仮眠梅雨の蝶 44 陽炎に足つかまれて転びたる 46 十薬の雨の澄みゆく朝かな 48 朝凪に耳石のこそつと動きたる
[247] 松子 > 44 陽炎に足つかまれて転びたる
48 朝凪に耳石のこそつと動きたる 兼題にいただいた「凪」であたらしい世界に出会えました。 ありがとうございました。 (2023年07月02日 (日) 11時00分) |
【朱胤さんのコメント】
【特選】 9 軽トラがあつて植田の景となる おもしろい視点ですね。景色を、もう一度外から見ている。 【選】 18 青梅の日ごとに太る朝の凪 青梅の量感や生命感が伝わってきます。 25 ぴかぴかの鯵鮮やかに割かれをり 鮮やかです。 42 夕凪や夕日の大き佐渡の海 構図が決まっています。 44 陽炎に足つかまれて転びたる シュールですが説得力を感じます。 46 十薬の雨の澄みゆく朝かな 爽やかです。 47 片蔭を子供の列の通りけり シンプルですが深みを感じます。 【惹かれた句】 49 朝凪の川に鴉が声落とす おもしろいと思いました。 今月もありがとうございました。
[248] 松子 > 44 陽炎に足つかまれて転びたる
選んでいただいてありがとうございます。 よろよろしていて、ふらふらと歩いていると、突然転びます。 そのふわふわ感が、陽炎みたいだなと感じていました。 (2023年07月02日 (日) 11時04分)
[252] 屁散人 > 46 十薬の雨の澄みゆく朝かな
選、ありがとうございます! 十薬の白は何とも言えずいいもんですが、雨だと猶更。 さらになんとも言えなくなっちゃうんですね♪ (2023年07月03日 (月) 10時30分) |
【松子さんのコメント】
特選 11 ともしびや街に夕凪果てるころ 何とも寂しいけれど、ともしびがぽっと暖かい。 入選 7 そのときも或る夕凪に佇ちてをり それぞれのそのときがあるもので、それを具体的に語らずとも伝わっていく気がしました。 12 夕凪をくぐもり鳴くよ山鳩も 山鳩のかわいい声が聞こえてくるようです。 21 朝凪や少し濃くなる潮くささ 潮くささというのが生々しいのでした。 24 夕凪にジオラマの人佇める 夕凪には佇むのが似合う。黒い影が見えるようです。 32 普請場の真昼の仮眠梅雨の蝶 隣の家の普請にお昼休みなのか騒音が途絶えたとき、私もお昼寝をしました。 蝶もここぞと飛んでいたのでしょうか。 39 卓上の小さき世界に金魚かな 私の家の金魚はベルちゃんといいます。小さな水槽です。 でも、時には水槽がないように感じ、とても近しく愛おしいです。
[253] 屁散人 > 12 夕凪をくぐもり鳴くよ山鳩も
選、ありがとうございます! 朝凪、夕凪がなんで夏の季語になったかその経緯はしらないけれど、根底にあるのはあの風の止まった時のやりきれない暑さでしょうね。 山鳩のくぐもった鳴き声が、その暑さをより一層たまんなくしてくれます♪ (2023年07月03日 (月) 10時34分) |
【まゆ子さんのコメント】
25 ぴかぴかの鯵鮮やかに割かれをり 新鮮な鯵が見事な包丁さばきでさばかれるのが目にみえるようです。 入選 2 夕凪や流刑の島が遠くなる 11 ともしびや街に夕凪果てるころ 12 夕凪をくぐもり鳴くよ山鳩も 20 良寛の読経に凪ぎて梅雨の佐渡 22 夕凪や島の棚田の水鏡 46 十薬の雨の澄みゆく朝かな |
【犬客さんのコメント】
特選 33 夕凪のひかりを川に覗き込む 夕凪の川に小さな魚がきらきら輝いている様が想像できます。 入選 2 夕凪や流刑の島が遠くなる 10 日蓮の法難の海あぶら凪 15 夕凪の堤防に寝て漁夫継がず 22 夕凪や島の棚田の水鏡 31 あぢさゐ越し眺むる海や走り梅雨 51 雀来て夏の祭の終りけり |
【珍辰さんのコメント】
特選 44 陽炎に足つかまれて転びたる 陽炎が足をつかむことはないにしても、そのように思える天候であり、 作者の心身の状態であり、転んでしまう情けなさや悔しさや、幅広い思いが込められています。 「西日中電車のどこか掴みて居り」波郷に劣らぬ一句。 普通選 16 夕凪や行く人もなき浜の道 「行く人もなき」が微妙。「行く」は不鮮明だし、いらないかな。道があるし。 25 ぴかぴかの鯵鮮やかに割かれをり 特選でも良かったけど、最後は「をり」ではなく「たり」じゃないかな。 31 あぢさゐ越し眺むる海や走り梅雨 眺むる海やまでが良い。でも走り梅雨かな。季重なりの整理必要。 36 朝凪や競り声聞こゆ港から 「港から」が説明調になっているので、ここをもう一工夫 39 卓上の小さき世界に金魚かな 小さな世界の中のさらに小さな金魚鉢の世界。面白い。 48 朝凪に耳石のこそつと動きたる 耳石ね。こそと動くのだろうけど。ぴんと来ないな。
[249] 松子 > 44 陽炎に足つかまれて転びたる
ありがとうございます。コメントに励まされました。 48 朝凪に耳石のこそつと動きたる こっちもありがとうございます。 (2023年07月02日 (日) 11時08分) |