君の瞳にうつった夜の海は 僕の知らない世界へと
君をいざない みちびく
思わず強くにぎりしめた君のその手が
かすかに震え 瞬間 すり抜けて行きそうで
僕は言葉さえも失いかけていた
夜の海が好きなのは僕も同じなのに
そう 一番大事な君を連れて行きそうで
青白く光る波のかけらと まんべんなく降りそそぐ月の光が
妖しげに そして 緩やかに 僕らをつつみ込んで行く
君の笑顔と心配そうな瞳が
もう大丈夫よと僕に囁きかける
僕等は試されたんだろうか 海の神話に
もう一度夜の海に瞳をこらしながら
愛してると囁き僕は君を抱きしめた