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別冊 表具師かっぱの「脱 三日坊主 宣言!」もちまちま更新中
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今日は表展の最終日。例年通り、競技大会の表彰式と、訓練校の修了証書授与式が午後2時から行われるので、それに合わせて昼過ぎに車で出掛けました。(今年も渋滞に巻き込まれましたが、早目に出た事もあって時間には間に合いました)
式典は30分ほどで終わりましたので、展示会場に入り、まずは事務局の仕事として記録用に全作品をデジカメで撮ることから始めました。今年の作品数は、特別出展が20点、一般作品が65点、競技大会が24点、訓練校が17点(講師の作品2点を含む)の合計125点です。うちのデジカメ、バッテリーがみるみるなくなるので有名なキヤノンの PowerShot S20 です。液晶表示を消して光学ファインダーを使えばそこそこ持つのですが、会場が狭いので光学ファインダーが使い難く液晶で確認しながらの撮影でしたから、125枚の撮影でフル充電のバッテリーパックとリチウムバッテリー(2CR5)1個を綺麗に使い切りました。(T_T)
写真撮影も終わったので、あらためて皆さんの作品をじっくりと見させて頂きました。この作品はここが良いとか、こんな色使いも出来るんだとか、他の人の作品を見るのは刺激になりますね。今年も良い勉強をさせて頂きました。
今回の競技大会には軸装21点、額装3点の合計24点の作品がエントリーされていました。(目録では25点となっていましたが、1名棄権されたようです) 受賞作品の画像を掲載する訳にはいかないですが、受賞者のお名前と作品の形式と本紙を紹介しておきますね。(本当はお見せしたいのですが、受賞者全員から許可を貰うのがたいへんなので…)
流石に受賞作品だけあって、仕事は非常に丁寧で、隅々まで気を配って作っていますね。ただ、やはり今年も額装1点を除き、どれもデザインの面白い造形表具ばかりで、何か釈然としないものがありました。訓練校最終日、特別講師もお話の中で本紙を引き立てるのが表具であり、本紙の印象が薄れる(本紙と喧嘩する)ようでは造形表具であっても失敗である
と仰っていましたが、審査員の方はどのようなお考えなのでしょうね。
今年の本紙は色紙大の絵手紙で、絵とそれに添えられた短い文に季節感が込められています。ならば、その季節感を大切にして、その季節に合った裂の模様や色の取合せをして、本紙を生かすデザインにするのが表具ってもんじゃないですか? 今年も制作意図を発表する機会は与えられませんでしたが、受賞作品の制作意図を訊いてみたかったです。ちなみに僕の作品の制作意図は9月10日の日記にも書きましたが、あらためて書いておきますね。
本紙は「椿 (この花を見るといつも心が凛とする)」でしたから、冬の凛とした空気をイメージして裂は冬の取り合わせにし、中廻しは雪の模様です。また、椿は茶花として好まれますし、凛とした格式を持たせる為に濃茶席にも掛けられる幢褙表具に仕立てました。審査員の皆さんに制作意図は伝わったでしょうか?(本当は茶室の床の間に掛けた方が見栄えが良いのですが、掛軸を見た時に一番最初に目に飛び込んでくるのが赤い寒椿ならば半分は成功です)
さらに今年は全体としての講評が口頭で行われただけで、各作品に対する講評は頂けませんでした。ですから、僕の作品の何処をどのように改善するべきなのかも一切判らないままです。ちょっと不満の残る競技会でした。