[696] 君と歩む物語Ⅱ 第十一話 (リリカルなのは×ユーノ憑依) |
- 三日月 - 2008年05月30日 (金) 15時26分
僕、ミルト・スクライア。
現在9歳。花も恥らう乙女。
得意魔法・探索及び検索系の魔法全般、師はユーノ・スクライア。
スクライアの麒麟児、スクライアの神童など色々な呼び名を持つ人で、僕にとっては兄でもあり先輩。
そして現在僕は時空管理局・本局内を迷い、迎えの人に連れられてようやく目的の場所に辿り着いた。
うう、恥ずかしいな迷子なんて(涙)
案内された部屋の前で、ここまで案内してくれた局員の人に礼を言い、そして大きく深呼吸する。
胸は今にも破裂しそうな程にドキドキしている。
半年振りに会う先輩、どんな話なのか、何を話そうか、そんな考えで頭の中がグルグルになり、もう一度
深呼吸して部屋の中に入った。
部屋には頬にガーゼを貼った黒髪の少年と先輩の姿があった。
気づけば僕は先輩に突進していた。
「先輩~~♪」
抱きつこうとした瞬間、目の前の何かに衝突、目の中に星が光った。
うにゃ~~!?!?星が…星が…目の中で光ったスター。
うにゅう魔力障壁……ラウンド・シールド?あうう酷い、タンコブがおでこにできたよ~~。
そんな僕を見て呆れたように息を吐く先輩。
「阿呆、怪我人にタックルをかます気か」
「怪我?……あ、どうしたの先輩!その怪我~あうあう?!?!」
「ええい落ちつけい」
先輩のチョップが僕の後頭部にヒットする。
うう痛い。
部屋に入ってきたのはエメラルドグリーンのロングヘアーの少女だった。
年は大体…なのはやフェイトと同じくらいだろう。
ブラウンの瞳には喜びの色が浮かんでいてユーノが何かを言おうとした瞬間、彼に飛び掛ったのだ。
いや言い方が悪いな、抱きつこうとしたのだろう。
だが、それを予想していたのか疲れた顔でシールドを瞬時に展開するユーノ。
ガッツンと良い音共にシールドに衝突する少女、少し下がって頭を押さえて涙目でユーノを見る。
「阿呆、怪我人にタックルをかます気か」
確かにあのタックルを受ければ治りかけの怪我もアウトだな。
「怪我?……あ、どうしたの先輩!その怪我~あうあう?!?!」
取り乱す少女にユーノは僅かに微笑んで手を振り上げ。
「ええい落ちつけい」
少女の後頭部に振り落とす。
多分我慢しているんだろうな、ユーノの両手はまだ完治してない。
痛みは相当なものなのにそれを平気な顔で使っているのだ。
だがその痛みを微塵も顔に出していない。
まったく大した精神力だ。
「で、彼女がそうなのか?」
ユーノが言うには彼女…ミルト・スクライアが僕がユーノに頼もうとした依頼を果たせる能力を持っているらしい。
まあユーノが言うならそれは本当なのだろう。
しかし弱冠9歳にて正式な魔導師ランクでAとは相当なものだな、こうスクライアは化物揃いか!?と言いたくなる。
「ああ、依頼を果たすだけなら能力は充分水準に達している」
ユーノと僕の会話に頭の上に沢山の?を浮かべるミルト。
っと自己紹介くらいしておこうか。
「失礼、僕はクロノ、クロノ・ハラオウン。時空管理局執務官だ」
「あ、は、はい、僕ミルト・スクライアっていいます」
クロノの自己紹介にミルトも慌てて返事をする。
そそっかしい所は相も変わらずのようだ、俺は大きく息を吐き半年振りに見る妹分に苦笑を浮かべる。
「さて、ミルト」
俺の声にすぐに反応するミルト。
「お前に頼みたい事がある」
「ふぇ?」
何というか状況が飲み込めていないといった顔だ。
「ちょっと色々と立て込んでいてな、見ての通り俺はこの大怪我、リンカー・コアのダメージも大きくて 魔法の行使はしばらくは無理。だが、今は急ぎ調べなければならない事が有ってな」
「それを僕に?」
「ああ、ミルトは検索や探索系の魔法が得意だからな、今から頼む仕事にはうってつけだからな」
ふ~んと納得気に頷くミルト、だがふと考え込むように停止した。
なにか大事な事を思い出すように考え込んでいるようだ。
「もしかして大事な話って……」
「ん?ああ、今話しただろ、俺の代わりにある情報を探して欲しいって……?」
「あ、あうぅぅ~~~~」
なにやら膨らんだ風船が萎むような感じにミルトが床に膝を崩す。
目からギャグっぽい涙が溢れている。
その様子に俺はただ首を傾げるしかなかった。
何故だろう誰かに鈍感と言われた気が?
はやての通信教育③
なのは達と守護騎士達の二度目の戦いが始まる数日前、はやては図書館にてある少女と出会った。
その少女の名は月村すずか、なのは達の親友ではやてと親友になる少女である。
そしてなのは達と守護騎士達の二度目のぶつかり合いの後まで時間を進める。
最近はやてはふと親友になったすずかの事や家族の事を通信教師に話したのだ。
自分の事情を交えて。もちろんいくつかの裏事情は省いている。
それはきまぐれが半分、そして不安が半分が理由だった。
だからこそ相談に乗って欲しかったのかもしれない。
『はやてさんは家族が心配なんですね?』
『はい、でも結局は赤の他人なのかな、みんなは私に何も話してくれない』
そう、こないだもそうだった、すずかちゃん呼んでみんなで鍋にしようと思ったのに結局帰ってこなかった。
やっぱり………、そんな感じに暗いループに入り込みかけたとこで先生の書き込みが画面に転送される。
『思ってもいないことを本気にしてはいけませんよ』
「っつ!?」
その書き込みにドキッとさせられた。自分の心底を見透かされたような気分だ。
なんか先生はエスパーみたいやな~、私の思ってることをしっかりと見通している。
先生をやっているとそういうのも分かるものなのかな?
『そうですね、今は何も聞かず待とうと思います』
『ええ、それがいいです。はやてさんが本当に皆さんを大事に思っているのならそれでいいと思いますよ』
……なんか相談してよかったかも知れへんな。
その後、授業に移行。先程より俄然ヤル気が出てきた。
しかし、最近やっている勉強の内容が少しずつ難しくなっているような?
気のせい……やよね(汗)
ユーノ通信教師③
「やれやれ、こういうのを思春期って言えばいいのか?」
はやてらしい悩みだが、まだ暗い思考に持っていくクセがあるみたいだな。
今まで一人で暮らして居たのだから仕方のないものだが。
まあいいや、しかし思ったよりはやての頭は良いな。
まさか大学レベルの内容、理数系のみだが真綿が水を吸い込むように覚えていっている。
こりゃあ俺の考えが遠からず当たってるっぽいようだ。
……暗い思考か、俺も最近似たようなものだな。
自身の闇を見て見ぬフリしている俺が偉そうに言ったものだ。
俺は人知れずに自嘲気味に笑った。
あとがき
どうも三日月っす。
うむ、久々にPCに触り、急いで書き上げました。
今回は久々に通信シリーズを(笑)
ユーノの闇再び垣間見えましたねえww
果たしてどのように彼は闇を振り払うのか?
それでは次回の更新でお会いしましょう。
おまけ
妄想キャラシリーズ
レイジング・ハート(擬人化)
特徴・ロングの赤髪、瞳のカラーは澄み渡る水色。見た目の年齢は20くらい。 背は163cm、3サイズは上から88・55・83とスタイル良しww 服装はイメージとしてなのはのバリア・ジャケットを大人っぽくした感じ。 腰には何故か短剣? 性格は清楚なお嬢様風で少し黒くなる。(イメージはFateの桜に近い感じかな)
使う武器タイプは<槍>

|
|