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[ No.530 ]
めだつと目立たないの微妙な隙間。
投稿者:
2005年05月11日 (水) 10時38分 |
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以前数人の子供達と水族館に行った。 ペンギンが水族館の中を案内してくれる時間が来てペンギンの後を大勢の子供達の群れが続く。 その後から大人もぼけら〜っと付いていく。 やがてペンギンの檻の近くに来ると色々な説明が始まる。
その時集団の中に居た知人の男の子がすっとその群集から離れて係員の子供の集団の中間辺りの少し後ろに行くとすっと座った。びみょ〜な位置をゲットしたのである。 つまり何と無く存在感が在って目立つが目立たない様な所にしかもしゃがんでペンギンの目線の届く所に居るのである。 ペンギンは色々な所をうろちょろした挙句にふと横を見ると彼の存在に気が付く。すると彼は優しい目をして軽く手を振るのである。暫くしてペンギンがヨチヨチと彼の方によってきた。群集に居た子供達は今更場所を変えられず見ているだけである。 少しペンギンが寄ってきてもう少しの所で彼はペンギンに触ろうと手を伸ばした。ペンギンは吃驚して元に戻って行った。それを小さな子達は自分の所に来たと思ってよって行って触り始めた。彼は(ちっ、しっぱいしたか。)と言う感じでう〜んとちょっとのけぞったが、やがて立ち上がって子供達の群集の中に混じってペンギンを触っていた。
なんだか、トンでも無いものを見てしまった様な感じで・・・。 私はこんな手に引っ掛ってしまっていたのかも知れない。
しかもしゃがんでペンギンの目線の高さにするなんて常套手段を使いやがって、彼がペンギンを触ろうとする手を出すのがもう少し遅かったら彼はペンギンを独り占めして触る事が出来ただろう。 こ、こいつは・・・・何なのだと思ったが、例の子供特有の悪気の無いはしゃぎ方をその後して自分の無垢を見せ付けて油断をさせた。
私にもこんな技量が在ったなら、今頃は・・・。 |
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