【広告】楽天市場からポイント最大47倍お買い物マラソン22日開催


皆様如何お過ごしでしょうか。

Dream On!

■■ 利用について ■■
投稿作品の題材・文量は一次・二次創作系含めて基本的に自由です。
例:”短編『先生、起きたら家族が19人増えたんですけど』≫ベイビー・プリンセス”
タグの使用も可能です。PassWord設定によって投稿作品の校正・加筆も可能です。

いわゆる残虐・成人指定系の描写が過度な物語の投稿は危険です。
怠け管理人が極めて問題と判断した作品は時所構わず除去してしまう可能性があります。
全ての文章(&画像)について、作者以外の無断転載を禁止します。
I'm sorry. This BBS is described in Japanese. Link free.

ダレモイナイ コウシンスルナラ イマノウチ(ペ∀゚)ヘ
投稿者名
MAIL
HPアドレス
作品名/件名
内容
Icon /Link
画像用URL
/
PassWord COOKIE
作品投稿etcはこちらにカキコして下さい
注:編集&削除用のPassWord(英数字8文字以内)は必須です
一般的なSS/短編の文量であれば概ね一括掲載が可能です。
ダメだった場合(もしくは段落分けしたい場合など)は前文を一度投稿し、
その作品ツリーにレスする形で続きを投稿して下さい(20以上のレスが可能です)。

上の投稿フォームを使用すると
こちらの作品に感想投稿をすることができます
(URL記載による画像掲載(直Link)機能も有ります)

[89]短編『Repress(前編)』≫メモオフ2&北へ。: 武蔵小金井 2002年07月22日 (月) 23時40分 Mail

 
 
 何をしているのかわからなかった。
 どこに行きたいのかもわからなかった。
 ただ……気が付いたら、車のハンドルを握っていた。

 暑い季節。曇りがちの空。車内は蒸していて、薄生地のブラウス越しにねばりつくようだった。
 でも、私はエアコンをつけなかった。肌も服も、シートも汚れるかもしれない。だけど、それこそ私にふさわしい、と思う。ひどい女に。
 そう、私はひどい女。悪辣で節操のない、罪深い人間。
 そんな女なんて、消えてしまえばいい。
 だから、アクセルをただ踏み込んだ。どこか、知らない場所に行きたかった。
 あの子も……彼も、誰もいない場所に。


 想いに気が付いたのは、本当に偶然だった。
 二人で、ただ語らっていたとき。
 約束してくれた。私の作ったスープを食べてくれると。それが嬉しかった。
 嬉しくて……そして、その喜びの中で、気付いてしまった。
 私の中に、そういった気持ちが生まれていたこと。
 ううん、その感情が既に、私の心を捉えてしまっていたこと。
 気付かないうちに芽吹き、いつのまにか成長していた想い。
 私の心に根を張り、全てを覆い尽くすほどに……大きくなっていた気持ち。
 恋。
 燃え上がるようでもない。だけど、ほのかでもない。
 はっきりとした、意識できる想い。
 でも、それは……
 決してしてはならない相手への、恋だった。


 ほたる。
 私の妹。可愛い妹。愛する妹。
 いつも私のあとをついてきた。両親は比較的厳格な教育者だったから、物心つく頃から、ほたるは私のことばかり頼っていた。そして、私もそんなほたるが可愛くてしかたなかった。
 仲のよい姉妹、と言われるたびに、私は嬉しかった。ほたるが泣いたり、悲しんだりすると、私も同じように悲しみを抱いた。胸の中で泣きじゃくるあの子を、どれだけ慰めてあげただろう。何度、あの艶やかな黒髪を撫でつけてやっただろう。
 あの子は光だった。私にとっても、周囲にとっても。天真爛漫なあの子の行くところには、常に暖かいほほえみがあった。みんながほたるを可愛がり、愛してくれた。
 私はそれがとても誇らしかった。自分のことのように嬉しかった。帰宅したほたるが、今日あったことを私に伝えてくれる。それが、そのまま私の成果のように思えた。ご褒美よ、と言って私がお菓子を焼くと、ほたるはとても喜んでそれを食べてくれた。ときどき行き違いからケンカになっても、私がお菓子を出すか、ほたるがそれを要求して、私たちはすぐに仲直りした。
 ほたる。かけがえのない、私のたった一人の妹。
 でも、それはもう崩れてしまった。
 何年も、何年も、ずっとそうしてきたのに。この関係が、ずっと続くと信じていたのに。
 それが、たったひと夏で壊れてしまった。何もかも、すべてがもう戻らない。
 私のせいで。

  
 あれは、いつのことだったろう。
 ほたるから、好きな人ができたと聞いたとき。
 嬉しかった。同級生だというその男の子のことを評し、どれだけ格好よくて、素敵かを照れながら説明するほたる。パパやママにはナイショにしてね、という仕草が可愛くて、私も喜んで応援を約束した。
 もちろん、少しだけ不安もあった。ほたるの無邪気さは、時折私に言いしれない不安を抱かせることがある。あの子の言うままの相手ならいいけど……まさに保護者のような気持ちで、私はそう思っていた。
 でも、それは単なる杞憂にすぎないことを私はすぐに知った。
 ほたるの告白。彼が落としたという携帯電話がつなげた、二人の対面だった。
 そして、あの子の恋が実った日。
 あの日ほど、ほたるが嬉しそうにしているところを私は見たことがなかった。私に抱きつき、母に抱きつき、戻って来た父にまで抱きついていた。放っておいたら、窓から近所に向かって大声で叫びだしそうなほど。
 よかったわね、ほたる。私は心からそう言うと、中学時代からの親友と長電話をはじめたあの子のために、とっておきのケーキを作った。
 父と母は何のことかわからないようだったが、私とほたるにとってまさにあの日は記念日だった。寒い冬、暖かい御馳走とケーキであの子の想いの成就を祝った日。大げさだったかもしれない。滑稽に見えたかもしれない。でも、私たち姉妹にはそれが自然だった。
 そして。
 恋をすると女の子は奇麗になる。ほたるはまさに、その詞のままに輝いていた。
 その語り口に、はしゃぐ様子に、相手への気遣いに、姉のこっちがあてられてしまうような日々。 
 ほたるは幸せだった。そして、それは私の幸せでもあった。可愛い妹、私のほたる。年頃の花のような恋をして、ときめきに胸を弾ませて、日々を過ごしていく。
 でも、私にはわかっていることがあった。ほたるの幸せな毎日が、儚くついえる運命にあることを。
 ううん、それはほたる自身も知っていたこと。
 ピアノ。天賦の才能を持つあの子が、その道を進むために必要な旅路。
 この夏のコンクールに優勝したら、海外に留学する。
 その話を持ちかけられたとき、不安をおぼえたのはほたるではなく、むしろ私の方だった。
 姉妹という絆。大きくなったほたるが、手の届かないかなたに旅立ってしまう。
 どこか身勝手な、まさに親馬鹿とでも言うべき喪失感だった。でも、誰でもないほたる自身がそれを決意したとき、私も認めなければならなかった。そして、私はそれほど大きく、強くなったほたるを……姉として、とても誇りに思った。
 ほたるのピアノ。人の心を感動させることができる、あの子の翼。
 それがわかっているからこそ、ほたるは残された日本での日々を大切にしていた。大好きな想い人との最初で最後の夏を、ほたるはとても大事にしていた。練習は辛く厳しかったけど、ほたるはもう泣きごとを言わなかった。そんなあの子の背中を見つめて、私は迫る夏の終わりに向けて、寂しさと誇らしさが共存する不思議な感慨を味わっていた。
 そう、精一杯応援してあげよう。それが、姉としてあの子にできる最後の愛情。私にとっても、彼にとっても、ほたるとの生活がもうすぐ終わるのだ。一番辛いのはあの子なのだから、そのために私もできるかぎりのことがしたい。
 ほたるには、最後まで笑っていてほしかった。私の大好きな、いつものほたるでいてほしかった。そうなるはずだった。
 そう、そのはずだったのに。

 気が付くと、フロントグラスに水滴が弾けていた。
 通り雨のようだった。ワイパーのスイッチを入れて、私はバックミラーの自分に笑った。スピードは落とさなかった。
 私の心のままな、この天気が悔しかった。

 人を好きになる。
 好きになってはいけない相手を。
 彼との初対面は、私自身が計画したことだった。
 家に連れてくるように私がすすめ、ほたるが頬を染めて了承する。
 やってきた男の子。ほたるの同級生。 
 ぱっと見は、どこにでもいるような男の子だった。スポーツマンで、サッカー部のエース。
 今年の夏は、ほたるを国立競技場に連れていってくれるんだよね。はしゃいてくっつくほたるに、照れたように赤くなって口ごもる彼。
 可愛い、と思った。ほたるから聞かされていた通りで、それで……期待していた以上に真面目そうだった。私の作ったお菓子を、ほたると二人で楽しそうに喋りながら食べてくれた。
 純情で、ごく当り前の、普通の男の子。
 嬉しかった。この少年となら、きっとほたるも楽しい思い出をたくさん作ることができる。私はそう思い、それから時折、会うたびに彼を気遣った。
 サッカーで負けたとき。私は自分のことのように泣きじゃくるほたるを抱き締めた。ほたるもまた、彼のことをこうして慰めたのだろう、と思った。だから、私はほたるに言った。精一杯の思い出を作って、そして、ほたるも頑張って。
 ほたるは頷いた。その先に、大好きな彼との別れがあると気付いていながら。

 そして、夏が来た。ほたると彼と……私の、夏が。
 レストランで語らった。海にも行った。二人は誰からも祝福される幸せなカップルだった。いつしか、ほたるに接するように……私は彼に接していた。ほたるも彼も、私の自慢の二人だった。誰よりも幸せになってほしい、可愛い二人。
 だから、私は前以上にほたると彼のことを気遣った。そして、ささいなことから二人が行き違いをした、と聞いたときには、懸命に彼にアドバイスをした。ほたるのことも、何度も元気づけた。
 だけど、二人の間はどんどん離れていった。彼は失意にくじけ、ほたるは光を失っていく。
 私は奔走した。必死だった。私の大事な二人に、何もできない。誰よりも大切な二人の関係が、崩れていくのを止められない。
 でも、私はまだ気付いていなかった。私とほたるは姉妹。でも、私と彼は他人だった。
 ううん、私と彼は……男と女だった。

 そして、私は気付いてしまった。
 ほたると彼の仲が、目の前で壊れていく。その絶望感と、悲愴感の中で。
 いつしか、彼に恋をしている。そう考えている自分がいる。
 信じられなかった。
 親愛の情。可愛らしさ。極論すれば、年下に対する母性愛。
 そういうものだと思った。それが転じて、ふと迷わせただけだと。
 けれど、何かが違った。
 私は喘いだ。認めるわけにはいかなかった。認めたくなかった。否定したかった。
 でも、それは真実だった。
 そして……私にとって、死の宣告にも等しい言葉が待っていた。
 彼も、私を好きになっていたこと。
  
 私のせいだ。
 自分の気持ちは裏切れない。彼が言ってくれた言葉。それが、彼の正直な想い。
 だけど。
 どうして?どうして、私を求められるの?こんなつまらない女を。ほたるじゃない、私を。
 お菓子を食べてくれた。アイスを食べてくれた。笑ってくれた。
 私はそれが楽しかった。ただ、嬉しかった。
 そして、それが恋だった。
 でも、彼は私の妹の恋人。私は、彼の恋人の姉。
 ほたる。
 彼を失って、ピアノを失って、闇の中ですすり泣くほたる。
 私の心を切り裂くような潤んだ瞳で、言葉でない思いを訴えるほたる。
 あのときと同じ。忘れることのできない、遠い昔と。
 私にとって、それはどんな辛苦よりも激しい痛みだった。 
 私が悪い。彼を誘惑し、あまつさえ自分自身も同じように考えている私。最低な、ひどい女。
 でも、私の心に灯った火は消えなかった。どれだけ自分を責めても、消えてくれなかった。
 彼の熱さ。あの激しい想いに、のまれそうになる自分。
 恐かった。そんなこと、できるはずがないのに。
 あの子の笑顔。
 彼の笑顔。
 私の……

 クラクション。けたたましいそれ。
 ワイパーの先の視界。そこは歪んでいた。激しい雨のせい……それだけでなく。
 わからなかった。何が起こったのかも。
 今の、私の心と同じように。
 強い衝撃が身体を走って、そして……
 ふっと、すべてが暗くなった。
 
 


[90]短編『Repress(後編)』≫メモオフ2&北へ。: 武蔵小金井 2002年07月22日 (月) 23時42分 Mail

 
 
「……大丈夫?」
 意識を取り戻すのに、不快感はなかった。
 ゆっくりと明るくなっていく周囲。呼吸をしているんだと、どこか遠くで思う。
「あなた、聞こえる……?大丈夫?」
 頬に冷たい感触。私は急に開いた視界に目をまたたかせた。
 誰かが、私の顔を覗き込んでいる。それに……自分の身体が見えた。
「あれ……っ?」
 起き上がろうとして、私は自分が運転席で横になっていることに気付いた。シートはリクライニングされ、シートベルトも外されている。そして……
「驚かなくてもいいわ。深呼吸ができる?腕や足……四肢の感覚がある?」
 白い……白衣だった。
 白衣の女性が、私を覗き込んでいる。医者だ、とすぐに理解した。若くて、とても奇麗で……厳しそうなひと。
「あっ、は、はい……大丈夫、です……」
「できるなら、動かしてみて。少しでいいわ。手の指は動く?足首も曲げてみて?」
 驚きつつ、私はどこか断固とした彼女の口調に従った。
 ぎこちなくそれをして見せると、彼女ははじめて笑顔を見せた。何だか、抱きはじめたイメージが変わるような笑顔だった。
「そう。よかった……ムチウチにでもなったら恐いものね。エアバッグか作動するほどじゃなかったから、大丈夫だとは思ったけれど……」
 そこではじめて、雨がまだ降り続けていることに気付いた。そんな中、私を介抱してくれた見知らぬ彼女は傘も持っておらず、髪も白衣も散々に濡れてしまっている。
「あ、あの……私……」
 すまない気持ちになりながら、私の中で状況を気にする部分が生まれていた。まさか、事故を起こしたのだろうか。
 それを察したのか、彼女が優しく首を振った。
「大丈夫よ。ぶつかってはいないわ。あなた、かなりスピードをあげていたでしょう?対向車をよけたときに、濡れた路面でスリップして、少し路肩に乗りあげているの。ガードレールがなかったのが、逆に幸いしたみたいね。」
 なるほど、確かに私の車は分離帯を斜めに突っ切るようにして、路肩に乗りあげてしまっていた。雨でよくわからないが、きっと路面にタイヤの跡が残っているに違いない。
「わ、私……その……」
 状況を認識して、私は恥ずかしさに頬が熱くなった。いったい……何ということをしてしまったのだろう。
 そこで、彼女がまた首を振った。思わず黙る私に、優しくほほえんで少し先を示す。
「とりあえず、ここにこうして停まっているのは迷惑だし、他の車が来たら危ないわ。そこの曲がり角に、小さな工場があるの。誰もいないし、軒先が大きいから私も雨宿りに使わせてもらっているのだけれど……この車もそこに入れたら?」
 説明に、ただ頷くことしかできない。運転できる?という彼女の問いに、私はまた頷いてエンジンをかけた。


 トタン屋根に弾ける雨音。まるで銃弾のようなそれも、うるさいとは思わなかった。
 まだ、自分の心臓が激しく動悸しているのがわかる。私自身のしでかしたことに。
 車を停車させて降りると、彼女も白衣を脱いで、自分の車のドアにかけていた。
 赤い車だった。しかも、オープンカーだ。私は車に詳しくなかったけど、なんとなく高級車のように見える。
「これ、レンタカーよ。経費で半分落ちるし、せっかくだからってこれにしたの。でもオプションまで気が回らなかったのは失敗だったわ。内地の夏って油断できないのね。」
 私の考えを読み取ったように彼女が笑った。私も笑い返したけど、きっとぎこちない笑いだったと思う。
「あの……私、白河静流です。本当に、すみませんでした……」
「あら、私はただここにいただけよ。にわか雨から身を隠してたら、派手なクラクションとブレーキの音がしたから見に行って、そこにあなたの車があって……それだけ。謝られる理由なんてないわ。」
「でも、白衣とか……びしょ濡れにしてしまって……」
 奇麗なハンカチでうなじや手首をふく彼女に、私は頭を下げることしかできなかった。
「いいのよ。ちょうどというか、雨合羽がわりにね。フフ、傘も持っていないなんて、笑ってしまうでしょう?暑かったから、天気予報とか聞いてなくって。まぁ、広い意味でも地元じゃないから、自分を責める気にもなれないけどね。」
「どこか……都心の方からですか?」
 車のシートにかがんで何かしながら、彼女は首を振った。
「北海道。札幌から来たの。学会の出張でね。たいした用事じゃないけど、大付勤めの代償かしら。もっとも、今はそれほど面倒ごとでもないんだけどね……あ、あった。はい。」
 差し出されたのは、スポーツドリンクの缶だった。
「えっ……」
「水分補給。顔色も悪いし、あなた、今日はほとんどこういうものを飲んでいないでしょう?ずいぶん蒸していたし……こんな日はね、血が濃くなりすぎるの。鉄分が増えるから……とりあえず、無理にでも飲んでおくといいわ。落ち着くわよ。」
「あ、ありがとうございます……」
 微笑して頷く彼女。その手にも、私と同じ缶があった。
 プルトップを外して、それを飲む。驚くほど冷たくて……その何倍もおいしかった。
「そういえば、こっちが名乗っていなかったわね。ごめんなさい。椎名よ。椎名薫。札幌の病院で医者をしているわ。」
 ライトグレーのスーツにタイトスカート。白衣がなくても雰囲気がそれっぽかった。
「私は、白河……」
「静流さんね。大学生?」
「はい。でも、今は休みです。」
「そう……いいわね。」
「そうでもありません。講習もあるし、なかなか忙しいんですよ。」
 はじめて、自然な口調で話せた気がする。そんな私の前で、彼女がクスッと笑った。
「義務でない教育を受けるのは、本人の意志によるものよ。高校はともかく、大学ともなれば未成年でない人は半数以上になるし、なるべく自覚を持った方が……あっ、ごめんなさいね。」
 私は黙って首を振った。
「フフ、時々ね、付属のキャンパスで講義をすることがあるの。今の学生って、自由に勉強する時間が持てるんだっていう認識がないから……もったいなくて。今の自分の環境がそうだからかしら。どうしても、そう思っちゃうのよね。」
「耳が痛いです。」
 また、笑いあった。 
「それにしても、やむ気配がないわね……困ったわ。」
 彼女が缶をボンネットに置いてつぶやいた。私も、まだ雨がしたたかに打ちつける屋根を見上げる。
「あの……よかったら、私の車で……」
「ううん。嬉しいけどそれはいいわ。レンタカーだし、電話連絡したらあとが面倒そうだしね。幸いというか、仕事の方はほとんど終わってるから。ただの夕立ちでしょうし、のんびり待つことにするわ。」
「そうですか……」
「あなたこそ、落ち着いたら出発して構わないのよ?急いでいたんじゃないの?」
 言われて、私は恥ずかしさに頬を染めた。
 それと共に、忘れかけていた……ううん、考えないようにしていたことを思い出す。
 ほたる。そして……
「どうでもいいんです。私なんて……」
 思わず、つぶやいていた。
 少し間を置いて、彼女が私を見る。
「あら、ずいぶん勝手ね。自分がどうでもいいなんて。」
 どこか楽しげな口ぶりだった。そして、それが私の心のどこかをチクリと刺した。
「勝手って……私自身のことだから、勝手にしてもいいんじゃないですか?」
 どうしてだろう。少しだけど、嫌な感情がこもってしまう。
 でも、彼女は少しも動じなかった。
「どうして?あなた、親兄弟はいないの?自分に何かあっても、誰も悲しまない自信がある?」
「そ、その兄妹のことで……こんなになってるんです。」
 ほたる。いつも笑っていた……今はもう、笑わなくなってしまったあの子。
 ずっと私のあとを追いかけ、そして、いつも……
「私、ちょっと前に……ある男の子に告白されたんです。でもその子は、私の妹の彼氏で……そのせいで、二人の仲も、私と妹の間も、目茶苦茶になってしまって。ハハ……何だか、ドラマみたいですよね。みんな、でしゃばった私がいけないんです。」
 ずるい……子供のような言い方をして、私は乾いた笑い声をあげた。
 彼女が、私をじっと見つめる。どう思っただろうか。馬鹿な女と思うだろうか。そうだろう。
 でも、それが現実。否定できない、私が作りあげてしまった状況。
 ほたると彼。そして、私……
「好きなの?」
 彼女の口から出たのは意外な問いだった。私は思わず視線をそらせた。
「えっ……だ、誰のことですか?」
「その子の……健くんのこと。」
 驚きに私は目を見張った。彼女が悪戯っぽく笑って、ドアを開けたままのシートを椅子がわりにして腰掛ける。
「ど、どうして……」
「ごめんなさい。あてずっぽうだったんだけど……あなたがさっき、うわごとで何度も口にしていてね。健くん……って。」
 頬が熱くなった。恥ずかしさに背筋が震えるのがわかる。
「それで、彼のこと……あなたは、好きなの?」
「わ、わかりません……そんなこと……」
「そうなの?本当に、何とも思っていないの?」
 念入りに確認されるような口ぶりに、私のどこかが熱さを増した。
「い、意識は……しているかもしれませんけど……」
 それしか言えなかった。それでも、嘘だった。
 だけど、やっぱり認められなかった。
 認めてしまったら、全てが終わってしまう。二度と、取り返しがつかない。
「そう。それで……どうしたいのかしら。」
「それがわからないんです。どうすればいいのか……」
 彼女が微笑した。
「そんなことないわ。どうすればいいのかわからないのと、自分がどうしたいのかがわからないのとは、まったく別のものよ。」
 私の心が、またざわめいた。こういった話は苦手だった。
「じゃあ、両方です!」
 怒ったように言うと、彼女は押し黙った。ゆっくりと、自分でなく、私を落ち着けるようにたたずむ。足を軽く組んだ仕草が、どこまでもクールに見えた。
 女にとって、こうなりたいという理想のようだ。きっとこの人は、身の回りで何が起っても動じないだけの精神の強さを持っているんだろうと思う。そういった世界を、意識的に作りあげている、そんな気がした。
 うらやましい、心からそう思う。私は、私の世界が信じられない。私が……今、考えていることが。
「若い子って、勝手よね。」
 突然、彼女がそう言った。
「こっちの気持ちも知らずに、準備もなしで……その場の気持ちだけで近付いて来て。」
 不意の話題にとまどう私に、苦笑するように肩をすくめてみせる。
「物怖じしなくて、失敗を恐がらない。若さと無謀は何とやら、って正しいわよね。」
 煙草を吹かすように、口元を押さえる。小さなほくろが、かすかに位置を変えた。
「でも、こっちにしてみればたまらないわ。せっかく安定させた自分の世界に、土足で入って来て。自分のありのままを、遠まわしどころか装飾もなしでぶつけてくるから、もう何もかも目茶苦茶よ。こっちがその世界を維持するのに、どれだけ気を使っているかも知らないくせに。」
 どこか楽しげな口調と違って、目が笑っていなかった。
「あまりにも純粋だから、それがかえって他人を……歳上のこっちを傷つけることに気付かない。その上、それが……そうすることが、絶対に正しいと思っているの。自分の心を真正直に、隠すことなくそのままぶつけてきて……こっちには、決断を迫るのよね。」
 彼の顔がよぎった。健くん。
「ちょっと甘やかせばつけあがるし、冷たくすると意地になったり、屈折してみせたりして。叱られ慣れていないからかしら。現代教育の問題点よね。」
 クスッ。思わず笑う。
「あら、おかしかった?」
「あっ……いいえ。でも、その……どこか、納得しちゃって。」
 健くんとの日々を思い出す。不思議と、自然に色々な情景が甦った。
 そんな私に、静かにほほえむ彼女。
 私は気になっていたことを聞いてみた。そっと。
「その……あなたもそういう経験、あるんですか?」
 彼女は少し黙った。何か考えているようで、聞き流しているようで、そんな仕草までうらやましかった。
「何歳?」
「えっ……私、二十一です。」
「ううん。あなたじゃなくて、その子。」
「十八……です。妹と同い年です。それで……」
「十八歳か……いいわね。二人とも若くて。」
 その口ぶりに、私は思わず言い返していた。
「でも、年齢差は埋まらないんですよ。絶対に……」
 そうだ。私が、永遠にほたるの姉であるのと同じに。
「そうね。確かにそうよ。フフ……」
 自分で納得するように、小さく笑う彼女。
「おかしいですか。バカみたいに悩んでる私が。妹の彼氏と恋愛して、どうすればいいか途方に暮れて……」
「そんなことないわ。でもね、静流さん。私がどれだけ経験豊富なカウンセラーでも、あなたが何をするべきか教えてあげることはできないわ。」
 沈黙する私に、また小さく笑う。
「仮にどれだけの選択肢があっても、それを選ぶのは結局、あなた自身よ。妹さんとの関係を大事にするか、彼の気持ちを受け入れるか……あなたが自分で選ぶこと。あなたの気持ちしだいじゃなくて?」
「そんな……そんなこと、選べるわけがないじゃないですか!」
 私は叫んだ。彼女は……それでも動じなかった。
「なら、そうすればいいわ。」
「えっ……」
「選ばないのも、選択肢の一つよ。答えなしも、また答え。人間関係の方程式は、人それぞれだから……静流さん、あなたがどちらも選べない、選ばないというのも、それは結論の一つよ。だから、嘆くのはよしなさい。自分を責めたり、自暴自棄になったりする必要もないわ。」
「そ、そんな、私は……」
 好き勝手に決めつけられているようで、私は思わず彼女につめよった。
 それを、彼女の冷ややかな視線が迎える。
「恥ずかしいことじゃないわ。年齢差が埋まらないのと同じに、時は戻せない。彼と出会ってしまったことを、妹さんと姉妹になったことを、今更戻しようがないでしょう?一つの選択で誰かを不幸にするかもしれない。それを選ばなかったことで、逆に別の誰かが不幸になるかもしれない。二つとも選ばなかったら、全てがうやむやになって消えてしまうかもしれない……結果は予測できないわ。未来がどうなるかなんて、誰にもわからないのよ。」
 息が乱れた。足下がぐらついているような感覚。
「でも、私は……そんなこと、ひどいこと……できない……妹を、ほたるを、不幸にするなんて……」
「それはね、静流さん。見方を変えれば……いつもいい姉でありたいという、いわば肉親としてのエゴイズムよ。あなた、それで自分を満足させたいの?妹さんの気持ちも、彼の気持ちも、理解しているの?」
「な……あなたに何がわかるって言うんです!私とあの子の、何を知って……そんなこと!」
 彼女は無言だった。それが、私の叫びをより強めた。
「ずっと、ずっと……あの子と仲良くしていたかった!あの子には、笑っていて欲しかった!だって……だって、私はみんな見て来たのよ!あの子のピアノ、成長……友達、恋愛だって、全部!」
 言葉があふれた。止まらなかった。
「あの子が編んでいたセーター!ホワイトチョコ!あんなに、あんなに一生懸命に!私が手伝おうかって言っても、ううん、いいよって……ほたるが頑張らないと、駄目なことだからって!それを、それをみんな、私が!あの子を守らなきゃならない、私自身が……絶対にしてはいけない想いを抱いて、全てを壊してしまったのよ!エゴって言うなら、私自身がエゴの塊よ!」
 偶然出会ったひとに、心の思いを叩きつける。
 どこかで、それをあざわらう自分がいた。
 でも、止められなかった。止めようもなかった。私の中にある、彼への……健くんへの想いと同じに。
 ほたるが好き。
 健くんが好き。
 でも……選ぶことなんて、絶対にできない。

 降り続く雨。どれだけの時間がたったのだろう。
 彼女が、不意に口を開いた。
「静流さん。あなたが落としたのは、金の斧?それとも、銀の斧かしら?」
「えっ……?」
 突然の問いに、私はとまどった。
 いつのまにか、さっきの熱さは消えていた。大粒の雨に散らされたように。
「知らない?有名な童話だけど。森の泉に大事な斧を落としてしまった木こりに、その泉の底から女神が現れて……」
 もちろん知っていた。私が頷くと、彼女が微笑する。
「私ね、あのお話が嫌いなのよ。汝、正直にあれ、そうすれば報われるという教訓を与えたいにしろ、あんなやり方はないと思うの。」
 何を言っているんだろう。
「だって、女神は泉に投げ入れられたものが……木こりの落としたものが、ただの斧だと最初から知っていたわけでしょう?それを知りながら、彼女はあえて木こりの心を試すようなことをした。しかも、目も眩むばかりの金の斧や、銀の斧を次々に見せて。本当に、木こりは心を動かされなかったのかしら?さもそのように書いてあるけど、私は絶対に違うと思うの。」
 熱っぽく語りはじめる様子が、どこか不思議な感じだった。
「木こりの立場で考えてみて。自分が嘘をついても、金の斧が手に入ったら?ううん、銀の斧だっていいわ。それが手に入れば、彼にとって莫大な財産になる。もしかしたら、木こりには年老いた母親がいたかもしれない。ひもじい思いをしている子供や親戚、村の人たちがいたかもしれない。その人たちが苦しんでいるとすれば……お金があれば助かるとしたら、女神の問いを否定して、ただの斧を取り戻して……木こりは、幸せなのかしら?」
「で、でも……それじゃ嘘をつくことになるし……女神も、木こりさんの心の正しさを試して、だから……」
 私がたどたどしく言うと、彼女は小さく頷いた。
「もちろん、結局彼は否定することで誠実さを認められ、全てを手に入れて幸せになるのだけれど。でも、そう言えるのは、私たちが物語の結末を知っているからよ。彼がどう答えれば女神がどうするか、もう知ってしまっているから。でもね、考えてもみて。彼……その場の木こりには、そんなことはわからなかったのよ。もしも女神にそんな気がなくて、言われるままにただの斧を返して去ってしまったら?木こりは、それでも後悔しないかしら。女神に、金や銀の斧なんて必要だとは思えないわ。本当に泉の底に、誰かが落とした金や銀の斧が落ちていたのかもしれないじゃない?でも、木こりにとってその片方でもあれば、幸せを手に入れることができるとしたら?」
「でも、嘘は……」
「誰に対する嘘なの?女神に対する嘘?自分に対する嘘?嘘をついて手にした金の斧では、決して幸せになれないのかしら?女神のことを知っているのは木こりだけよ。黙っていれば、彼以外には決して気付かれない。結局、物語のおしまいのように、彼は宝の斧を手に入れてみんなを幸せにできるのよ。女神も気にしないわ、きっと。」
「で、でも、木こりさんにとっては嘘をついたということになるから……やっぱり、幸せにはなれないわ!彼は、そのあとずっと……自分が嘘をついたって、みんなを騙してるんだって、後悔して生きるかもしれない!」
「そうかしら?だって、年老いた母親や、貧しい村の人たちや、彼の子供たち……もちろんいると仮定しての話だけど、みんなは間違いなく幸せになれるのよ?彼さえ黙っていれば、みんなは満たされる。自分の嘘で幸福になる周囲を見て、木こりは幸せに思わないのかしら?それは、彼にとって幸せじゃないの?」
 私は首を振った。違う。
「そんなことあるわけない!木こりさんが黙っていても、きっと……必ず、嘘はばれるわ!そうしたら、村の人も、おばあさんも、子供たちだってきっと彼を軽蔑するわ!不正直な人だって!嘘をついて、自分のものじゃない宝で、みんなを騙して……そうなったら、木こりさんもみんなも傷ついて……きっと、前よりずっと不幸になる!もしばれなくたって、嘘はやっぱり嘘よ!みんなは幸せかもしれないけど、木こりさんはずっと罪の意識を抱いて生きなくちゃならないんだもの……そんなこと、そんなこと、彼の周囲が、彼が幸せにしたい人たちが望むとは思えないわ!だから、木こりさんは正直に……」
「正直に、自分の思いを偽らないことが正しい……目の前の選択肢が、金と銀の斧が、どれほど魅力的に見えても?自分のものじゃない宝の斧は無視して、元から持っていた斧を取り戻すべきだって……静流さん、あなたは本当にそう思うの?」
「そうです!だって、それが木こりさんにとっても、彼の周囲の人たちにとっても、いちばん大事で、幸せな……!」
 息を呑んだ。
 何かが、止まった。
 ほたる。健くん。そして……

 落としてしまった、私の斧。

「静流さん……もう一度、聞くわね。あなたが落としたのは……金の斧?それとも、銀の斧かしら?」


 雨はいつのまにかあがっていた。
 路面の水たまりを弾く音と共に、軽のエンジン音が遠ざかっていく。
 トタンの屋根の下……そこにたたずむ女性は、ツードアのシートに腰掛けたまま、じっとそれを見送って……ふと思い出したように、小さな携帯電話を取り出した。
 ボタンを押し、それを耳にあてる。
「もしもし……あ、うん、私よ。ううん、そう……少し前についたところ。」
 和むような、ゆっくりとした会話だった。
「いいえ。うん、そうよ。降られちゃった。ううん、大丈夫。そうね、これから……夕方には終わると思うわ。そのあと……あら、御馳走してくれるの?」
 口元が緩む。
「いいのよ、無理しなくて。苦学生には辛いでしょ……あ、ごめんなさい。そうね、わかったわ。それじゃ、あとで……あら、ずいぶんね。安全運転で行くわよ。それじゃ。」
 携帯を切ると、女性……椎名薫は晴れやかな路面を見つめた。
 街路とまばらな樹木。遥かには海も見える。
 雨音が消えて、そこかしこが輝いていた。
 小さな問答。雨宿りの短い会話。それを交わした相手を思って、薫は瞳を閉じた。
 なつかしい感覚。出会って、焦がれて……家族、仕事、環境。すべてと引き替えにしなければならない……そう思い悩み、そして下した、あの冬の日の選択。
 彼女はどうするだろうか。少しの間それを考え、薫は首を振って微笑した。
「私が落とした斧……か。」
 エンジンがかかり、車は雨あがりの街に走り出した。
 
 


[91]白衣とあとがき: 武蔵小金井 2002年07月22日 (月) 23時52分 Mail

 
 
 こんばんは。

 心の凪を探してしばらく、どうもそれらしいものは見当たらず(笑)。気が付いたら、前のままの自分がいますね。
 えっと、身勝手脳内開催による白い少女シリーズの一遍です。
 そう!白いといえば、白衣ということで(笑)。
 あ、あと白河さん……ぐぶっ(爆)。
 
 さりげなく作者的につまらない舞台裏を少しだけ。

 今回、実は少しツマヅキがあって(汗)、大改編したりしました。初稿とはかなり違った内容になっていたり……などと言ってしまうと、読まれた方に何かを示唆してしまう気もするので、やはりこういうことは言わない方がいいですよね(汗)。舞台は日本じゃなかったかも、とだけ蛇足的に(笑)。

 えっと、静流さんと薫さんです。美人で素敵なお姉さまです。割と無敵っぽいタッグです。もちろんそれが思い付きです。
 いつもの癖というか、言葉遊びな感じですね。弁解の余地も無い部分も多々ありますが……とりあえず、お許しいただけると幸いです。

 あ、そういえば小話を一つ。書き始めの頃、気付かないうちに、文中で薫先生に煙草を持たせてしまっていました。いや、絶対にそういう設定なぞないとはわかっているのですが、なぜか思わずそう描写していて。もちろん、あわてて直しましたが(汗)。
 
 それでは。
 本当にお読み下さりありがとうございました。
 


[92]うーん・・・: こたろー 2002年07月23日 (火) 00時41分 Home

いつもながら凄いとしか(汗
絵描きがなんとなく描いたモノに「いったいどーしたら」と思う方と同じ心境なのでしょうか。
いったい、どーしたらこんな織物のような文を構築できるのでしょう・・・
ただの一編ではなく、ここにこうしていくつもの作品が、しかも結構な速度で並べられてゆくことに感嘆してしまいます(゚▽゚;;

薫と静流、意外な取り合わせですね。
琴梨と静流ならお菓子つながりのホットストーリーといったとこでしょうけど、この二人だと・・・雨、似合いますね(笑

>煙草
個人的に、そういうのもアリと思います。
趣味で書く二次創作ですから。
リアリティを求める際に公式設定にはむしろ捕らわれすぎないのも良いかと思ったり(゚▽゚)
もちろん「煙草嫌い」という設定だとアレですけど(笑

というわけで
これからの季節、更なる夏物語を楽しみにしてます~(゚▽゚)ノ


[93]ど、どうもっ(赤面: 武蔵小金井 2002年07月23日 (火) 01時25分 Mail

 投稿してようやくホッと一休みしてぶらりとしていたらでもうビックリですっ(大四喜

 感想、ありがとうございます。というか自分、ここでは投稿後に再読しながら細かいチェキを行うのですが、マズっ、いくつかの誤植&修正を見られてしまったかもとか焦っていたり(笑)。

 寛大であまりある御賛辞、本当にありがとうございます。

>絵描きがなんとなく描いたモノに「いったいどーしたら」と思う方と同じ……
 あっ、たぶんそれに近いと思います(汗
 私もこたろーさんのラフ絵とかに驚嘆してお騒がせすることが多いデス(笑)。
 自分はまだまだ(謙ってというより、底に気付きたくない的に(笑))です。それでも、本当に嬉しいです。月並みですが、励みになりますっ。
 
>いくつもの作品が~結構な速度で~
 あ、それは何というか、実は大声では言えないのですが、昨年……というか今年の某所(笑)に投稿している時分よりずっと、あることを自分にゴニョしていたりして。何というか、その……願かけというか、挑戦というか。
 今まで(遠い目で(笑))、自作は割と長いものが多くて……短いのって不向き&不得手だと考えていて。他にも色々とあったりして、いわゆる「SS」というジャンルには踏み込んでいなくて。
 ですがやはり食わず嫌いはというか(笑)、やってみればというか……今はかなり好きになっています。ある意味軽い気持ちで書けるというか、むしろ、学ぶことがとても多くて。蓄積されたものが放出されるようで、最初はドギマギしていたのですが、今はもう気にしなくなりました。こたろーさんをはじめとする素晴らしい読者の方々がいらっしゃることや、そもそもこういった場所が存在することを、自分は精一杯満喫させてもらっています。

 あ、何だか語り始めてますね(汗)。

>琴梨と静流ならお菓子つながり~
 ぐぶうああああっ!
 そ、それはまったく気付きませんでした。そ、そうですね……北。で料理とくれば、琴梨ちゃんですよね。魔女と魔女見習いみたいな(違)。大好きな妹と兄がいて。おいしいものを作ってあげたくて。二人とも健気で。優しくて。家庭的で。それで、実はとても脆くて……(妄

 あ、イケマンセーじゃなく(爆)、大佐イケマセン。

>薫先生は煙草に火をつけると、じっと僕を見た。大人だった。僕は……
 あ、ありがとうございます。
 そうですよね。あくまでも二次創作で、趣味ですから……
 とはいえ、今回の「薫さんスパー」(ぁ)は意図したものでなく自然に書いてしまったので、あとでビックリしたというか(笑)。意図していたら、きっと外せなかったと思います(いやそもそも恐れ多くて意図できない感じですか(笑))。

 公式設定とかも、そうですよね。北。の場合、小説を入れるかで人間関係も変わりますし、何より主人公と誰がという根本問題もありますし、さらに皆さんは忘れていらっしゃるでしょうが私はフォトメモリーズを持っていないヤツですし(ぁ
 メモオフの場合は、エンディングも色々ありますしね。噂に聞く小説も、内容は色々とあったりするみたいですし……(微汗

 本当、即読&ご感想、ありがとうございましたっ。
 あと、アイコンについては……ホントもう何も。
 静流さんとフライパン……めしあがれっ♪(嬉&涙
 



Number
Pass

このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板