[595] チェスゲーム・1 |
- 水輝 幸 - 2004年06月12日 (土) 21時38分
医者家系の最高傑作と呼ばれた男・姫島 夏樹。
幼い頃からキングと呼ばれみんなの信頼を得るカリスマ性を持つ男・西王 政宗。
2人は必然的に愛し合い、運命と共有しようと心にきめた。
4月。桜が咲き乱れる中、城紅高校の入学式が行われた。 「1-Aか…。」 外の掲示板に自分の名前を見つけ夏樹はつぶやいた。そしてサラサラの長い黒い髪をなびかせ教室へ向かった。夏樹はくりくりの大きい目は少し子悪魔系で、はっとするようにきれいな顔立ちをしていた。 1-Aの教室のドアをガラリとあける。動作の1つ1つが様になる。 「クィーンだ…。」 途端に教室中が騒がしくなった。皆口々に「帰ってきたのか…。」などと言っている。 それも気にも留めず夏樹は1人の背が高く一見険しい顔をしている男子に近づいた。 「ただいまっ…!政宗!」 そして抱きついた。 「お帰り…。夏樹…。」 この教室のど真ん中で抱きついているのはこの城紅町の伝説の2人だった。 夏樹は『クィーン』と呼ばれ、政宗は『キング』と呼ばれ、小6にしてこの町を仕切った 2人は城紅を仕切る族・『紅』の2代目総長だったのだ。 「会いたかった…。ごめんね…。政宗。」 夏樹は中学3年間この町を離れていたのだ。それに対し政宗は無言で首を振る。しかし政宗は夏樹の腕を放そうとしない。 「政宗。離してよ。痛いよ。俺はもうどこにも行かないよ。」 その言葉を聞いてようやく政宗は力を緩めた。 「お帰り~。クィーン。久しぶり。」 その直後、政宗の後ろで夏樹より少し背の高い男の子が夏樹に話かけた。 「おう。晴彦。久しぶりだな。」 僧田 晴彦。2人の紅時代の仲間だ。 「あれ?将也は?」 将也と言うのは晴彦の相棒的存在でいつも一緒に遊んでいた。 「あ、あいつはB組。」 「離れたのか。残念だな。」 そうやって晴彦と話している間も政宗が夏樹を離さなかった。それが夏樹は嬉しかった。ようやくこの城紅町に帰ってきた気になった。 「そだ、政宗。紅はどうなった?」 2人が去った後紅は2人の幼馴染みの岸 陽一が総長になり続いていた。 「荒れている…。」 「あ、やっぱり。まぁ…。陽一だしな。」 「だな。」 政宗が微妙に口の端を上げた。するとみんながざわついた。 「お!クィーン!帰ってきてたのかぁ…。」 すでに制服をだらしなく着た男子生徒が入ってきた。 「将也…?お前B組じゃ…。」 晴彦が怪訝な顔をして言った。 「は?俺はA組だよ。」 「あ、そなんだ。」 適当に晴彦は返事をして気にかけてない様子で前を向きなおした。 「それよりクィーン。帰ってきたなら紅占めなおしてくれよ。陽一のおかげであれまくってんぞ。」 「え~?!もういいじゃぁん!俺はもうやめたの。」 夏樹がめんどくさそうに叫んだ。 「夏樹帰ってるって?!」 その時また教室のドアが開いてパッ金のツンツン頭に耳にはピアスと言う身なりの男子が入ってきた。 「陽一…。久しぶりだな。」 「うわ、女顔に磨きかかってんな~!」 陽一が夏樹の長いサラサラの髪に触れようとした時政宗が夏樹を陽一からすばやく引き離した。 「はっ!もう独占かよ!だがな、今の紅の総長は俺だかんな。忘れんなよ!」 「うるさい。」 ボソリと政宗がつぶやいた。低く小さい声で迫力があり陽一がビクリと体を振るわせた。 「っ…!」 陽一はそのまま走り去った。 「なぁ?晴彦。あいつ何組?」 「G組。」 「あ~!やっぱり。頭悪いもんね!」 夏樹はすごく納得した。
「政宗。今からうち来ないか?」 入学式が終わり夏樹は政宗に嬉々と話し掛けた。 「俺1人暮らしになったよ。」 「行く。」 政宗が断るはずもなく承諾した。
夏樹の新居は町に最近できた高級マンションと呼ばれる所だった。中に入ると大理石がキラキラ光っていて当然オートロック付きだ。 「まだ片付いてないけど…入って。」 「ああ。」 ダンボールが積んである夏樹の部屋に入った。ダンボールには夏樹の綺麗な字で種類が書かれていた。 「ソファーにでも座って。お茶入れるから。」 「…。いいから。ここに座れ。夏樹。」 政宗は自分の隣をポンポンと叩いた。 「うん。」 夏樹が座ると即座に手がのび、政宗が横から抱きしめた。 「会いたかった…。夏樹…。」 夏樹の髪にキスを落とし政宗が囁いた。3年聞いてなかった政宗の声は低くなり大人っぽくなり夏樹はゾクリと体を震わせた。 「俺もずっと…ずっと会いたかった。もう離れないから。」 夏樹は政宗に会ってなかった3年間そろえる程度にしか髪を切ってない。それは自分の髪を政宗が気に入っているとしっているからでもあり、願掛けでもあった。 「夏樹…。もう離さない。」 それが合図のようにどちらからでもなくキスをした。 ずっとこの時を待っていた。 『じゃあ俺がこの町に帰ってきたらたくさんキスして、』 引っ越す前日夏樹と政宗が交わしたたくさんの約束の1つだった。これから一生かけてそれらを果たしていくのだ。 『それからエッチしような…。』 その約束を果たす時が来た。政宗は夏樹をソファーへ押し倒した。
「夏樹…。つらくないか…?」 政宗は自分のを全部夏樹に埋め込んだ後、心配そうに眉をひそめた。 「大…丈…夫っ…!動いてっ…いいよ…。」 その言葉を聞いてゆっくり政宗は動き始めた。 「あっ…。ああっ!」 強烈な刺激に夏樹は甲高い声であえぎ、政宗の背に手を伸ばす。 「夏樹…。夏樹…。」 サラサラと夏樹の髪が揺れる。大好きだけど…会えなかった3年分の髪だ。 「あっあ…。政宗…。俺っ…もうっ…!」 「夏樹…。イくぞ…。」 「う…ん。まさむね…。ああっ!」 「夏樹…。」 そう政宗が掠れた声で囁くと2人は同時に達した。
「はい。大丈夫です。はい…。はい。では。」 政宗が目を覚ますと夏樹は電話をしていた。電話を切ったあと夏樹が政宗の方をみた。 「あっ、起きたの。」 「誰?電話。」 「うちのクソババァ。」 このクソババァこと、夏樹の母親のおかげで3年間夏樹と離れ離れになったのだ。政宗にとっては良い思い出など1つもない憎き相手だった。 「ふん…。あいつは嫌いだ。」 「俺だって嫌いだよ。実の親でもね。でも…まぁそのうち姫島の力すべてを手に入れて俺らの事に口出しさせないようにしてやるから。」 楽しそうに夏樹は言った。一族の最高傑作からの余裕であろう。 「俺はずっと夏樹といるからな。」 「わかってるさ。」 その言葉を聞いて夏樹は満足気に答えた。そしてベッドに座っている政宗の上に座り下から政宗の唇へキスをした。 『それから…デートもたくさんしよう。普通の恋人同士のように。』 次々と約束をかなえることができる。 「よし、じゃあデート行こうな。約束したろ?」 下から見上げてくる夏樹に小さく微笑んで政宗は言った。 「じゃあさ、今週の日曜に近くのテーマパーク行こうよ。昔よく行ったろ?」 「ああ。」 「じゃあ、朝ごはん食べよう?学校遅れる。」 すっと夏樹はベッドを離れて行った。政宗はこんな幸福なことはないと思った。朝起きたら夏樹がいて朝ごはんを作ってくれる。 シャワーを浴びてリビングに行くとトーストとコーヒーが用意してあった。 「いただきます。」 2人で同時にそう言って食べ始める。 「なぁ政宗。俺学校から帰ってここ片付けるから…家帰る?」 「ヤだ。なんで今更夏樹と離れないといけない?俺も手伝う。」 きっぱりと政宗は言い放った。 「そう?助かる。あ、もうここに住んじゃえば?部屋ならまだあるし!」 名案!とでも言うように夏樹が言った。 「いいのか?」 「うん。俺もそのほうが嬉しい!」 「じゃあ…そうするかな。兄貴も仕事忙しいみたいだし。」 政宗は兄の清政さんと2人暮らしだ。 「じゃあ決まり。忙しいってやっぱり紅のこと?」 「ああ、陽一が好き放題してるからな。」 清政さんは警官だ。地域で悪さしてるとならばやはり警察がからんでくる。 「あ、学校行かないと!」 夏樹は急いでコーヒーを飲みほし、立ち上がった。 「政宗!早く!遅刻しちゃうよ!」 「ああ。」 政宗はカバンを掴んで走って行く夏樹のあとを追いかけた。
「政宗!なんだこのダンボールは?!」 仕事から帰ってきた清政は自分の家に積んであるダンボールの山を見て怒鳴った。 「あ、兄貴。お帰り。俺夏樹の家に引っ越すから。」 動揺している清政を尻目に政宗はしれっとしている。 「え?クィーン帰ってるのか…?」 信じられないと言うような顔をした。 「?ああ、同じクラスだ。」 「何で言わないんだよ!!お前は!」 いきなり清政が怒鳴り始め政宗は少し驚いた顔をした。 「は?兄貴いなかったじゃないか。」 「そりゃ仕事だったから…。とにかく、クィーン帰ってきたならまた紅の頭になれよ。」 「夏樹がヤダって言うことはしないよ。俺。」 ダンボールに本を詰めながら政宗は清政を見向きもせずに言った。 「結局…クィーンが1番大事なんだな。お前は。」 「あたりまえだろ。兄貴よりははるかに大事だ。荷物まとまったし、俺出て行くよ。」 「はいはい。勝手にしろ。とにかくさ、紅なんとかしてくれよ。みんな参ってる。」 「夏樹に言っとくよ。」 「ああ、頼りにしとく。あ、たまに顔見せろよ。」 「はいはい。」 政宗は外にダンボールを運びながら適当に返事をした。 ダンボールを引越しのトラックに積む政宗を見て清政は物思いにふけっていた。 実は清政は今からちょうど1年前、夏樹を訪ねて行ったことがあったのだ。 『すいません。姫島夏樹君はここの生徒だよね?知りませんか?』 少し離れたところにある八星学園中等部の制服を着た生徒2人に話し掛けた。 『ああ、なっちゃんですよね?もうすぐ出てくると思いますよ。』 『あっ来たよ!なっちゃん!この人が呼んでるよ~!』 2人は指さした方を見ると髪が長くなった夏樹が立っていた。 『あっ!清政さん!お久しぶりです。どうしたんですか?』 礼儀正しく、さわやかに夏樹はあいさつした。清政はそんな夏樹を見たことがなかった。 『キミ…本当に…姫島…夏樹…?』 切れ切れに聞いてしまった。その時あたりに人気がなくなっていた。 『あ?何かと思えばよぉ…。なんか用かって聞いてんだよ。キヨ。』 さわやかさは無くなり子悪魔へと戻った夏樹がいつもの口調で聞いてきた。 『ああ、やっぱりクィーンだ。』 『ここでその名はよぶな。用件だけ言え。』 『ああ、城紅に戻ってきてくれないか?』 『無理。』 夏樹は即答した。その速さに清政はかなり驚いた。 『何で?』 『政宗との幸せな日々を手に入れる為…俺はここにいる。』 『城紅が…紅が荒れているんだ…。どうしてもだめか…?』 『ダメだ。帰ってくれ。俺には紅より…城紅より…政宗が大切だ。帰ってくれ。』 そう清政に言い残して夏樹は偽りだらけの町へ消えていった。夏樹はあの町でどんな思いで3年間過ごしたのか…?想像つかなかった。 「政宗…。クィーンを幸せにしてあげろよ。」 「?ああ。」 政宗は怪訝な顔をしたがこれでいいと清政は思った。
政宗の荷物を運んできて2人で作業をはじめた。政宗の物は少なかったのですぐ終わったが、夏樹のがあと数箱残っていたので政宗は手伝うことにした。 「あとは本類だから…部屋に運ぶか?」 「あ、ありがと~。そだ、おなかすかない?なんかとろうよ。」 「それいいな。」 そう返事した後、政宗は八星学園中等部卒業アルバムと書かれた夏樹の卒業アルバムを見つけた。 「じゃあとるね。政宗はカツ丼でしょ?」 「ああ。」 おぼえてたのか…。政宗は夏樹の行動1つ1つが嬉しかった。 「夏樹。これみていいか?」 アルバムを指さして政宗は言った。 「いいよ~。」 そう返事をして夏樹は電話をかけ始めた。 「あ、飲み物ないから買ってくる!」 「ん~。」 夏樹がバタバタと出て行ったのを聞いて政宗はアルバムをめくった。 「3-1だったのか…。」 3年の長さを感じた。アルバムに写る白い学ランの夏樹は気持ち悪いぐらい愛想笑いだった。 「くっ…。夏樹の学ラン姿…。俺も見たかった。」 とつい政宗は口走ってしまった。相当夏樹に惚れていると今更ながら思う。 いくら愛想笑いとは言え行事ごとに笑う夏樹が写っている。 政宗の嫉妬に炎に火がついた。その極め付けに最後のメッセージだ。 『なっちゃん。いつも勉強教えてくれてありがとう。元気でね。』 なっちゃぁぁん?!気安く夏樹の名を呼ぶな! 自然とアルバムを持つ政宗の手に力がこもった。 この町ではクィーンで通っているので名前で呼んでいるのは政宗だけだった。 「くそっ…!」 溜まりに溜まった怒りに政宗は衝動的にアルバムを壁に投げつけた。その時ちょうど夏樹が帰ってきた。 「ただいま。…?どうしたの?政宗。怖い顔して…。」 「夏樹っ…。」 ぐぃっと夏樹を力任せに抱きしめた。 「お前は…。俺のだ…。」 「?どうしたの?政宗?泣いてるの?俺はずっと政宗の傍にいるよ?」 そう言った時夏樹は転がっているアルバムを見つけた。 「ごめんね。他のやつらに名前呼ばせて。優等生でいる必要があったんだ。」 「なら…。いい。」 政宗はしぼり出すように言った。
「おはよう。」 夏樹は相変わらず腕を掴んで離さない政宗と一緒に登校した。 「おはよう。キング、クィーン。」 晴彦と将也が声をそろえて言った。 「おはよ。あれ?晴彦。そのバンソーコどうした?」 「ああ、紅のやつらに石投げられた。いつものことさ。」 その答えを聞いて「相変わらず馬鹿だなぁ。」と夏樹は思った。 「大丈夫か?もしかしてG組って紅のやつ多い?」 「ほとんど紅だよ。」 晴彦はにっこりと微笑んで言った。 「じゃあ、気をつけないとな。裏切ったやつはしつこく追いまわされるらしいからな。陽一の考えそうなことだしな。」 「うん。将也なんかこの前後ろから蹴られてたし!」 「ちゃんとよけたぞ!」 後ろから将也が自分のフォローを入れた。その話を聞いた政宗の眉が少し垂れた。しかしそれに気づくのは夏樹ぐらいのものだ。 「どうした?心配?」 やはり気づいた夏樹は政宗に問い掛けた。 「少し。」 政宗がつぶやいた時、教室のドアが乱暴に開いた。 「夏樹いるか?!」 「あ?なんだよ。陽一。」 「ちょっとこい。」 陽一はえらそうに夏樹を手招きした。ついて行くと当然政宗もついて来る。 「ついてくんなよ。」 陽一は政宗につっかかった。 「だまれ。」 上から見下ろして政宗は陽一を睨む。 「ちっ…。まぁいいか。夏樹、紅に戻って来ないか?」 「ヤダ。」 そう夏樹は即答し、政宗と共に教室に戻ろうとした。 「お前…。ぜってぇ潰してやる!」 陽一が突然叫んだ。 「やってみな。」 夏樹は振り向きざまに鼻で笑った。 「ぜってぇ…潰す…。」 夏樹と政宗の背に向かい陽一はつぶやいた。
「キング!いいかげん紅占めなおしてくれよ!」 いいかげん短気な将也が怒鳴った。 「…。」 「俺さっきまた後ろから蹴られたんだぞ!」 「はっ!ドジだなぁ…!」 それを聞いて晴彦が鼻で笑った。 「うるせぇぞ!このバンソーコが!」 いつものように将也と晴彦の喧嘩が始まった。 「わかった。なんとかしよう。いいか?夏樹。」 それを止めるように政宗がつぶやいた。 「政宗がそうしたいなら…いいよ。」 政宗は夏樹にしかわからないぐらい小さく微笑んだ。 「紅、旧メンバーを集めろ!」 夏樹が声を張り上げて言った。あのころと同じように…。
「陽一。紅は解散だ。」 放課後、政宗は紅の本部へ赴いた。もちろん夏樹も一緒だ。 「何ぃ?」 ギシリと陽一が座っているイスがきしんだ。 「2代目総長が言ってるんだ。それでも解散したくなかったら名前を変えて続けるんだな。これ以上紅の名を汚すことはゆるさん。」 政宗は有無を言わせないようにまくし立てた。 「はっ…。大輝さんが作ったからか?この紅を。」 「当たり前だろ。お前には幻滅だ。」 黙って聞いていた夏樹が冷たく言い放った。 「いいだろう。紅は解散する。お前ら…仲間集めなおしてんだってな?」 「ああ、これ以上荒らされたら迷惑だからな。」 「わかった。紅は解散しよう。俺とお前ら側に分かれるってことだな?」 「ちょっとは賢くなったみたいじゃん?陽一。こっちの名前は…『チェス』でどうだ?」 夏樹は不敵に笑って言った。チェス…キングとクィーンが協力できる名前。それに…大輝さんが好きだった。 「うるせぇ。じゃあ…俺んとこは…『SUN』でどうだ?」 「へぇ…太陽って単語知ってたんだな。」 「ざけんなよ!?」 「まぁ…せいぜいお前らのすることは目に見えている。」 そうはき捨てると夏樹は政宗と出て行った。
「キング!仲間集まったよ!」 晴彦が新しくできたチェスの本部に嬉しそうに入ってきた。 後ろには旧・紅のメンバーが集まっていた。 「よし!これからがんばるぞ!」 夏樹が声を張り上げると歓声が飛び交った。 ああ、この感じだ。昔もこうやって俺の代わりに夏樹が声を張り上げた。 政宗はなつかしい光景を見た。 こうして紅同士のチェス対SUNの戦いが始まった。

|
|