[116] 題名:長い夜をもてあましつつ三度読む白秋『思ひ出』いまに鮮(あたら)し≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/23(木) 10:41
今朝の朝刊の『伊藤一彦選』での私の作品です。▼青春時代は、👆の詩集や萩原朔太郎の『月に吠えろ』は別格でした。▼やはり『白秋』からは大きな影響を受けました。▼晩年になって短歌を学ぶことになって、彼の時代の詩集にいま、大きく助けられていることを実感しています。▼ホイットマンの『草の葉』も大好きな詩です。
[115] 題名:猪鍋をかこみ猟友六人が犬の自慢に花を咲かせる≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/20(月) 14:25
NHK短歌の3月号「笹公人選」の『鍋』と言うお題の私の作品です。ふるさとの熊野の峡は現在も有数の猟場となっています。▼子供のころは各家にポインターと言う猟犬が数匹家族同然に買われていました。▼その景色を見たまんま、思いだし詠んで見ましたが、懐かしい景色がフラシュバックしてまいりました。良かったです。
[114] 題名:夫逝きてがらんどうなり六畳の白きふすまに赤シャツ掛ける≫森川慶子 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/20(月) 09:52
長い間、介護をされていましたご主人を見送った。六畳の白きふすまに赤シャツを掛ける。▼この数詞と白きふすまに赤シャツを掛ける哀しいまでの具体性がこの歌にどうしょうもない、寂しさを感じます。▼高度成長期を生きぬいた同じ年代の世代は皆、明日はわが身なのである。今朝のM紙「米川千嘉子」での彼女の2席の作品です。
[113] 題名:戦後には映画が暮らしの真ん中に黒澤・小津に溝口もいた≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/14(火) 10:30
今朝の朝刊の『小池光選』に掲載されました私の作品です。▲少し予感めいたものが有りました。裏の畑の梅、数十本に芽吹きが有りましたのでもしやと思っていました。彼の時代の文化の中心は当に映画の時代、休みの日には紫煙の立ち込める中、何本立ての映画を立ち尽くして観ました。▼👆の歌の監督の作品は別格で何時もその期待に胸を躍らせました。昭和のあの時代の熱気はもはや帰ることは無いと思われます。
[112] 題名:街川の落ち葉の中に浮かぶ鴨日の暮れ方に鳴く声きこゆ≫森川慶子 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/11(土) 14:32
下記の私の横に掲載されました歌友さんの作品です。同年代、枯れた心境と言いますか静謐の中の景色を、何の衒いもなく、淡々と詠む私の好きな世界です。▼各、全国紙にお名前を見るたび、お尻を叩かれるような激励を頂いています。
[111] 題名:若き日に夢をいだきしアメリカの『エデンの東』の映画なつかし≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/08(水) 08:59
今朝の朝刊の「秋葉四郎選」での私の作品です。▼この頃の大坂の街は、チンチン電車が路面にあふれ忙しなく走り町中が活気にあ熟れ返っていました。▼アメリカの永遠の青年と言われたジェームスジェーンが颯爽とデビューして、アメリカは当に陽の昇る国の様でした。▼現在はアメリカの凋落と共に世界情勢の先行きが不安に包まれていますがもう一度、多くの青年が夢の持てた時代にと切望しています。
[110] 題名:間をおけばパズルの答えはぱっと出てそういうことかとひとりうなずく≫小川洋子 名前:風太郎 投稿日: 2023/02/05(日) 11:29
この方は、私より少し年上の大阪の歌友です。NHK短歌講座を受けられ、全国大会でもよく掲載されます。▼全国紙で歌を拝見するたび、先ずその若い頭脳に感心しています。▼私などには目の届かない、何でもない世界を切り取る姿勢には舌を巻いています。▼このお歌もパズルの景色を客観的に捉えその簡単な「間」の転換が微妙で不思議であり、「そういうことか」の語感が実にリアルだと思います。▼何時も刺激を受け勉強をさせて頂いています。
[109] 題名:ふるさとの熊野の峡に張りつめる神の吐息の聴こえる旦(あした)≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/01/30(月) 09:18
今朝からM紙の新しい選者になられました『水原紫苑選』に先日に不思議系の短歌で一番乗りを予告させて頂きましたが、見事にヒットを打たせて頂きました。ふるさとの熊野山系の雰囲気を自分ながらに上手く詠めたと自賛しています。▼これに、伴い日本の歌壇の先頭集団を牽引する女性歌人の『水原紫苑先生』は13人目の選者の成りました。▼良い気分で寒さの中に週初めを迎えることが出来ました。大変に『ブラボー』な思いをしています。
[108] 題名:敗戦後いちにち喰わぬはあたり前そんな時代を息子ら知らず≫池中健一 名前:風太郎 投稿日: 2023/01/18(水) 07:03
今朝の朝刊の「秋葉四郎選」で特選のヒット作品です。こんな場合は早朝の五時ぐらいから、ラインの着信音が鳴り止みませんので直ぐに入選していることが解ります。▼【評】・経験した事実の詠嘆。食糧難の生活は多くの人が経験している、今は飽食の時代と言えるから、こういう警鐘は大切であり、響く。▼やはり、ひとりで短歌をひねり出す分けでなく、多くの応援の励ましが有ってこそ創作の気力が湧くものと改めて感じさせて頂いた、貴重な朝でした。
[107] 題名:毎日歌壇の新選者。 名前:風太郎 投稿日: 2023/01/15(日) 17:05
篠弘先生が病死した後の新選者に『水原紫苑歌人』が選ばれ歌壇のフォーマットに彼女の名前が書かれていました。▼篠先生にはたくさん採って頂いたので残念な気持ちがぬぐえませんが、これも時の巡りと考えています。水原紫苑さんと言いますと、アララギのリアリズムではなく、彼の中部短歌会の『春日井健』に師事をした女性で少し毛並みの違う、ニューウエーブな感じがします。▼古典芸能にも精通して、手ごわい感の満載する歌人ですが以前から興味はもっていた歌人です。▼歌詠みとして目の前に存在すれば、素通りするわけにも行きません、早速に不思議系の歌を2首書き込み、挑戦させて頂きました。▼結果は兎も角、かっては『東直子歌人』にヒットしたように、果敢に攻めて行きたいと思います。