 阪神が米大リーグ・ジャイアンツのスコット・アチソン投手(31)を先発補強の最有力候補にリストアップしたことが11日、分かった。第1候補だったグライシンガーが巨人入りし、急ピッチで外国人右腕の絞り込み作業を進めていた。今季のアチソンは主に中継ぎを務め、188センチ、91キロの恵まれた体格からのパワフルな投球が魅力だ。渉外担当者が近日中にも、契約交渉を開始する。
阪神が投手補強で素早く次の手を打った。ジャイアンツの右腕アチソンを最優力候補に絞り、契約交渉に乗り出すことになった。「力強いピッチングをする。近日中にも話し合うことになるだろう」と球団首脳は話す。ヤクルトを自由契約になったグライシンガーの獲得を目指してきたが、巨人入りがこの日発表された。ショックはあったが、同時進行で米国で活躍する右腕のリストアップ作業に励んだ。その結果、アチソン獲得の方針を固めた。
今季は主に中継ぎを務め、メジャーでは22試合に登板し、防御率4・11。数字的には平凡だが、3Aでは53回2/3で51三振を奪っている。わずか8四球と制球も安定し、日本野球への適応も可能という判断材料になった。獲得できればキャンプなどで先発の適性を見極めながら、起用法を検討することになる。
阪神は今オフの補強ポイントとして、先発投手陣の充実を掲げた。日本ハムからトレードで金村を獲得。オリックスから将来性ある阿部健が加わった。福留やグライシンガーの準備資金が残り、アチソン獲得でも金銭面では余裕がある。メジャー市場の動向を追いながら、さらに補強に着手する可能性もある。
2007年12月12日 (水) 20時03分
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