 阪神が来季新外国人としてパイレーツのジョシュ・フェルプス内野手(29)=191センチ、100キロ、右投げ右打ち=を獲得候補の上位にリストアップしていることが25日、明らかになった。フェルプスはメジャー通算64本塁打の長距離打者。獲得に成功すれば、左の金本と右の新井、フェルプスという理想的な超大型クリーンアップが完成する。
大補強プロジェクトを展開中の阪神が、メジャーの右の長距離砲に狙いを定めた。現在、内野手と外野手の獲得候補選手の絞り込み作業を開始しているが、通算64発のフェルプスが上位候補に挙げられた。
フェルプスは今季途中、ヤンキースからパイレーツに移籍。そこで出場試合数こそ60試合に満たなかったが、打率・351、5本塁打を記録。ブルージェイズ時代の03年にはシーズン20本塁打をマークするなど、長打力に関してはメジャーでも定評がある。
ポジションは一塁だ。米球界入りの当初は捕手だったが、ここ4、5年はほとんど一塁手か指名打者で起用されてきた。メジャーでは外野手を務めた経験はない。
ただしフェルプスは、パイレーツの来季構想に入らず、現地時間20日に同球団のメジャー40人枠から外れた。このまま獲得に名乗りを上げる他のメジャー球団が現れなければ近日中にFAとなる。その場合、日本の球団も即交渉が可能。獲得を狙う阪神にとってはまたとない追い風が吹く。
さらに阪神とパイレーツのパイプも強みになる。昨オフ、FAとなった後に獲得したボーグルソンも最終所属はパイレーツだった。投手と野手のほか周囲の状況は異なるものの、ルート的には獲得へ向けての支障はないと予想される。
阪神とすれば、FA宣言した中日・福留獲得が極めて困難になっている。加えて右肩故障で来季のメドが立たない林に不安が残っており、助っ人野手の理想は中堅か右翼を守れる右の大砲だ。
それでも、あくまで今岡との競争にはなるが、広島からFA移籍する新井を三塁、フェルプスをシーツの後釜として一塁に据える豪華布陣は、最重要課題である打線強化に直結する。
また、甲子園で特に浜風の影響を受ける左打者に比べて、本塁打量産が期待しやすい右の長距離砲は是が非でも欲しい存在。守備位置は一塁に限定されそうだが、広い甲子園が本拠地でも日本なら確実に30発以上を見込める“メジャーの本物”フェルプスは魅力だ。
来季5年目の岡田阪神にとっても右の強打者不在は長年の懸案だった。新井に続きフェルプスが加われば、一気に貧打線解消、セ・リーグNo.1の強力打線でV奪回の三文字が見えてくる。
2007年11月26日 (月) 11時17分
|