| １週間って長すぎじゃね？ |
(１週間…604800秒。呼吸するように日々バイク乗車を嗜む己にとってこれは果てしなく正気を保てたのは初日のみ。翌日には適当な住民の胸倉に掴みかかる勢いでバイクショップの所在地を尋ね回り漸く見つけたオアシスに今日も入り浸る。バイクを整備する住人の傍らで胡坐で座る輝夜院の眉間に皺はなく、どこのトランペットを見つめる少年デスカのきらっきらな眼差しを向けそれはもう饒舌に）え、店長サン。ＭＯＴＯ ＧＰ出たことあるんスか？マジかー。俺も行っきてェ…愛車ありゃ俺のドラテク見てもらえんのに。（よもやこんな場所に世界的有名なレース参加者がいようとは夢に思うまい。好き同士馬が合い語り合えば光陰矢の如し、店を出る頃には橙が街を染め夜の帳を背に宿泊先へ帰る最中おや何かすっかり失念しているような。後頭部を乱雑に掻き上げ辿る道のりですれ違う学生達が手に持っていたカメラやスマホを見て漸くハッと気付き）やっべ。……そーだ。（名案とばかりに踵返しバイクショップへ。いそいそと外観に向けスマホを構え始めるバイク馬鹿な不良ＰＲ大使ココに健在。） [12] 輝夜院月夜：2020/07/24 (金) 00:44 |
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（多趣味を自称するだけあって、館花の守備範囲は広かった──というのも、一時期写真にハマってデジタルではあれど、マイ一眼レフを校外学習に持参した上、PR大使云々の話に瞳を輝かせ、鈍っていた腕を再び磨いているから。勿論素人の撮る写真などたかが知れているけれど、こんなにも乗り気で初日からずっと島内を歩き回っている生徒も珍しいだろう。毎日毎日飽きもせず、宿泊先に帰れば撮った写真を整理をして、翌日はまた新しい写真を撮りにあちこちでかけるのを繰り返し、大分満喫している様子。サイドに流して緩くまとめた髪、動きやすさを重視したショーパンとTシャツは普段の姿よりマネージャーとして動いている時の方が近いだろうか。今日も今日とてあちこちをぶらぶらした帰り、島民から得た情報を元に立ち寄ろうとしたバイクショップに見覚えのある姿──）あれー輝夜くん…？こないなところで何しとるの〜（ゆるりと首を傾げてスマホを構えた後輩の後ろからふざけた問いかけを。館花結菜という人間は基本的にフレンドリーといえば聞こえはいいけれど、要するになれなれしいのだ。だからたった一度しか会ったことのない後輩へ声をかけるのも躊躇がなかったし、「わたしなら低めの位置から撮るなあ」なんて指でフレームを作りながらぼやいてみる。本人の許可なしに苗字を縮めているのも最早ご愛敬。） [30] 館花結菜：2020/07/26 (日) 00:06 |
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（近年技術が進歩しスマホ内臓カメラが高品質になったとはいえ撮影者の腕も大いに関わることを痛感しながら構えたスマホの角度を傾ける。画角はなんかとか思うようになれどどうにも夕暮れ時や夜はオート機能では完璧にまかなえず光の調整がひどく難しく）あ゛ー……ンだよコレ。（呻き零れど現状は変わらず、このままでは尊敬さえする素晴らしく有能な店長の店をPRできないではないか。目的《島のPR大使任務》とのズレは否めないながらもバイク馬鹿は少しでも理想とする一枚を目指し四苦八苦。その折に聞こえたのは聞いたことのある声のくせになんとも違和感のある口調――肩越しに振り返った先、夕暮れに染まる女学生に目を眇める。邂逅は一度で短く、LinEの数度やりとりの記憶していた相手との口調の差異に薄っすら目元に笑いが滲み、返したのは相手と同じくそして奇しくも己の出身地に近しい場所の言葉で）あててみ？俺が何しとるか。正解したら前からちょっと気になってたアンタの輝夜君呼びを許してやるよ。（スマホをひょいと相手に見せひらつかせ顎でバイクショップを指せばヒントなどこれで十分すぎる安易なクイズをわざわざ提示するのは、実質相手のフレンドリーな呼びかけを許可しているからで）…低め？あー確かに。（彼女の助言を聞き器用に片眉をあげると膝をつきスマホを構え直す。液晶に映る煽り気味の外観は堂々とした風格を伴い夕暮れすら幻想的になったような…だから先程より格段に）いー感じ。（ぱしゃり、とようやく１枚撮影して立ち上がると膝についた小石を払い落しながら）館花サンもここに用事？（問いかけたのはどうにも彼女とバイクショップが結びつかぬ故） [40] 輝夜院月夜：2020/07/28 (火) 11:47 |
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（ストベリーレッドの名前に惹かれたフェイクレザーのカメラバッグを肩に掛けた姿はちょっとしたカメラマン風だけれど、悲しいかな、イイカメラを持っていても特別な一枚が簡単に撮れるほどではないのが現実。ただ、苦戦しているらしい彼ほど苦労をしなくていいという点では、高画質を謳うスマートホンや手軽に扱える一眼レフに助けられているかもしれなくて。そんなもっともらしい状況分析を胸中で繰り広げたあと、振り返った彼から提示されたクイズにぱちぱちと数度瞬いて、）えー、そんくらいええやん〜輝夜院くんって呼びづらいんだもん。（唇尖らせ拗ねて見せるけれど、勿論そんなのはポーズに過ぎず、「PR大使の写真？」と見たままを。ヒントまで貰ってボケ倒すほど笑いを取りたいわけでもないゆえに、「感心感心」なんてちょっとお姉さんを気取る程度。）低い位置から撮ると迫力のある写真が撮れるんだよ〜（自分は特別背が低い方ではないとはいえ、長身の男子生徒と並べばやはり見上げることが多いせいだろうか、素直に低い位置でスマホを構えた後輩の上から声をかけるのは少し新鮮な心地──とはいえ、それが僅かな時間で終わったのは聊か残念だったけれど。）でっしょ〜？（ふふん、なんて効果音が付きそうな得意げな表情に滲む喜び。人の役に立つことが嬉しい、というのはきっと生来の気質からくるものなのかもしれない。）わたしはねえ、地元の人からここの店長さんなら穴場知ってるはず〜って教えてもらったから、帰る前に寄ってみただけなんだー [45] 館花結菜：2020/07/28 (火) 22:11 |
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その略し方…『かぐやひめ』っぽいって散々言われてきたからなァ。一言言いたくもなるぜ。（輝夜と聞いて多くが連想するのは竹取物語に登場する姫ではないだろうか。少なくとも己の周囲では正しく其れであり、『随分柄の悪い姫だ』とからかわれたものである。無論いじってきた相手には泣くまでいじり返すまでがデフォルトであったのだが。悪意には悪意を。善意には善意を。彼女からは親しみこそ感じるが害意はないと判断した故の簡単な駆け引きは、思い描いた通りに）まァもういいけど。クイズ正解したし………で、その妙な関西弁？っぽいのはいつまで続くの？てかンな喋り方だっけ、アンタ。一回しか会ってねーからいまいち記憶があいまいだけど…（助言通りに撮影した一枚をプレビューしながら）にしても角度ひとつでこうも変わるんだな。すげェ。これなら問題なさそうだわ。サンキュ、センパイ。（憧れレーサーの店をPRできる喜ばしさが声と面構えに滲み出る。礼と共に向けた笑みは年相応の無邪気を孕み、いそいそと保護マークをタップしつつ。相手の目的を聞くと至高なる一枚の礼と申し出るは）なら俺が紹介してやるよ。俺と店長はもうマブだ。（親指で己を指さし不敵に瞳細めると、行こうぜと彼女の返事待たずに再び店へと向かうのは自慢の一枚を店長に見せたい下心もありつつ）ちわ、さっきぶりです。なんか俺の学校のセンパイが店長に用あるらしくって（軽い挨拶を交えながら「ほら挨拶と用件。はやくしろよ」なんて急かし促すように己よりも幾分低い位置にある眼に訴えて） [52] 輝夜院月夜：2020/07/30 (木) 13:40 |
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あ、そっか──ぜんっぜん浮かばなかった！（言われてみれば確かにかぐや姫を連想しなくもないけれど、あっけらかんと、清々しいまでに笑顔で指摘されるまで思い出さなかった事実を告白しよう。字面の問題もあるのだろうが、浮かばなかったものは浮かばなかったのだから仕方ない。）ん〜大阪局の朝ドラに出てきた先生のええよーが好きすぎて真似してみただけだよ。（雰囲気とノリで適当に過ごしている部分も多々あるせいか、ここら辺が今日の潮時と定め、えせ方言はおしまいとばかりに通常運転に切り替えよう。）縦と横でもまた雰囲気違くなるからねえ。どーいたしましてー（別に確固たる何かがあってのアドバイスだったわけでもないから、お礼を言われるほどのことをしたつもりはないのだけれど。人の好意は素直に受け取る、そこそこの図々しさはあるものの、少年のあどけなさのようなものを垣間見えたことでおつりがくるとほぼほぼ満足してしまったような。後輩が何がどうなって親しくなったのか気になるところではあれど、乗っかって損はないと判断すれば大人しく後についていこうか。）急にお邪魔してすみません、わたし、校外学習に参加している館花結菜と言います。（とりあえず急かされるまま、人あたりのよさげな笑みと共に丁寧にあいさつを。後輩へ言いたいことはぐっとこらえて、島の宣伝材料になりそうな風景が撮影できるであろう場所を探してることを告げ、可能であれば教えてもらいたい旨も伝えよう。）前もってお願いしていたわけではないので、お忙しいようであれば明日以降にまた改めてお伺いしたいんですけど…（なんて、しおらしく遠慮する素振りも見せておくのも忘れない。） [55] 館花結菜：2020/07/31 (金) 00:09 |
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だ よ な！？俺見てンなの連想する方がどうかしてるっつーの。（開けっ広げな相手の笑顔に暫しの間。返答を歓迎する嬉々とした声は此処で不毛なるやりとりをせずにすむことから）朝ドラ？へぇ、俺全然見ねェわ。バイク関連以外の番組はほとんど聞き流す程度だから…。でも面白いんだろ、朝ドラ。主婦世代とか毎日欠かさず見てるイメージあるわ。だけどやっぱ話し方はいつものがしっくりくる。（似非さがねェもんとニヤと笑って。返答待たず無遠慮に歩を進めたもののどうやら彼女も後を追ってきてくれたらしく事情説明の後には）俺からも頼むよ、店長サン。センパイにはさっき世話になってさ。（写真の謝礼はここでも如何なく発揮するべく言葉を後添えて。学生２人分の熱意におされ店主はさらさらと地図を書きはじめた。曰く「灯台の近くに海ほたるが見られる絶景ポイントがある。」「今から向かえば丁度良い時間帯だ。」。と男が店主から渡されたのはバイクのフルフェイスヘルメット。足がなければ使ってよいと愛車と似たバイクを貸してもらえるとあって男のテンションはグンっとあがった。感慨深く肩を震わせながら）マ、マジか…すっげェあがる。（「お嬢ちゃんはどうする？」ともうひとつフルフェイスのヘルメットを手にしつつ店主がたずね） [62] 輝夜院月夜：2020/08/02 (日) 22:24 |
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まあ〜何をどうして連想したかは分かんないけど、輝夜くんイケメンだから、案外妬みからきてたりして？（しかもお金持ちときた、なんて茶化すような言葉を付け加えるけれど、「不条理ってやつだねえ」と彼のこれまでの苦労を館花なりに慮っているらしい。）高校生で観てる方が珍しいと思うよ〜てゆーか、観てないのが普通じゃないかなあ。目指すのは船場言葉マスター！なんだけど、難しいねえ…方言がすきだからいつか絶対マスターしたいなあ。（似非なのは否定しないどころか、逆に高すぎる目標を掲げる始末。ばつが悪いのは笑ってごまかすに限る。）わたしそんな大したことしたっけ…（ぽつりと落とす独り言。首を傾げて不思議がるのは謙虚さでも何でもなく、頼まれてもいないアドバイス一つでこれほど感謝されるとは思っていなかったからに違いない。とは言え、丁寧に地図まで書いてもらえたのは正真正銘彼のおかげであるし、海ほたるなんて魅力的な単語に瞳輝かせて何度も頭を下げながら店主へ礼を告げ──）……これ、輝夜くんの後ろに乗るんだよね？わたし、乗ったことないけど大丈夫かなあ。（一人娘だけあっていくら好奇心旺盛な館花でもバイクに乗せてもらう経験はなく、不安と興味の狭間で珍しく迷いが生じてしまった模様。けれど結局溢れかえる好奇心に屈したのか、「行きます！」と店主に向かってヘルメットを受け取るべく、手を差し出そう。） [65] 館花結菜：2020/08/03 (月) 21:46 |
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どーせ妬まれんならドラテクで妬まれてェモンだぜ。（相手の提示した両者ともが己にとっては他愛なく、価値を見出されるのであればせめて愛すべきバイク関連であれば一喜一憂も出来るというのに。そも妬み嫉みとは疎遠が最適解であると肩を竦ませ）ドラマなら月９とか火サスとかのがまだ馴染みあるか。船場言葉ってさっき話したみたいの？まあ頑張れ？マスターしたらまた聞かせて。インスピで似非さ抜けたか見るから。（なんであれ目標を掲げることは悪いことではないから他人事と、誤魔化しの微笑みに気安く背を押す。――謝礼に幾分も店長への下心を孕んでいる為か動くことに関して男に気怠さなどは皆無である。店長の思わぬ提案にのるかそるか…悩む相手の一抹の不安を挑発気味に笑ったのは己の腕に絶対の自信があるが故の。）当然。つーか怖くねェから。むしろ乗り終わったあとは「また乗せてー」って絶対言うぜ。楽しすぎて。（好奇心に負けた相手にヘルメットを手渡した店長は「だいじょうぶだいじょうぶ、気楽にね」となんとも呑気な声をかけているのを横目に、男は地図を片手にそそくさと指定されたバイクの下へ。車体を優しく撫で軽やかに跨るとキーをさしてエンジンをふかして）ねー、まだァ？（ヘルメットを被りながら声をあげるのは島に来て以来久しいバイク乗車による高揚…―早く出発したい幼子のようなそわつきから） [69] 輝夜院月夜：2020/08/04 (火) 22:55 |
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そーだねえ…これ、って決めて頑張って磨いたものに対して妬まれるなら、それはとーっても幸せなんだろうねえ。（微笑まし気に眦和らげて見つめるけれど、その中にほんの少しだけ羨望が混じってしまうのも無理からぬ話。彼のように言い切れるものがない自分には、きっとまだ縁遠いから。）火サスは流石にふるいよ〜。「優男の何が悪いんだす」とか「うちは男前の力自慢より、ふらふらしてるか弱い旦那様が好きなんだす」とか…関西弁をもっと柔らかくした感じ？（もう何度も見たドラマの名場面の台詞を再現しつつ、楽しみにしてて！とリベンジを誓う単純さはポジティブなのか無謀なのかと兎も角。）…怖いとかじゃないもん。別に。（未知への体験にしり込みしたとあっては、好奇心旺盛なお転婆娘のプライドが傷つくのだろう。後輩の言葉を否定したわりに、図星をさされて唇も尖って声色も随分と拗ねていた。とは言え、もう一度丁重に礼を告げて後輩の後を追う時には結局楽しそうな匂いを嗅ぎ取って瞳輝かせ、───無断でぱしゃり、スマホでバイクにまたがった姿を撮影。太陽と夜が入り混じる僅かな時間の神秘的な光と、何かが起こるであろう予感を感じさせる彼の姿が絶妙にマッチして、シャッターチャンスだと思ったわけだけれど、）ごめんごめんー今準備するからちょっと待って！（スマホを仕舞って、おぼつかない手つきでヘルメットを被り、「どうやって乗ればいい？」と素朴な疑問。勿論、レクチャーしてもらえれば素直にそれに従うだけのこと。） [81] 館花結菜：2020/08/10 (月) 23:46 |
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まァな。（同感に孕んだ羨望に気付き片眉が自然に上がるも理由を問うほど野暮ではない。ただなんとなく伸びた手は相手の肩口をとんと優しく叩き話題を留め）うちの親は結構好きで見てたらしいぜ。オープニングテーマが好きなんだってよ。終わった時はすげェ嘆いてた。…番組終わったくらいで泣くなよな。語尾に「だす」？もだけどよ、やりとりのチョイスすごくね？女って怖ェ。次（内容が女の熱き戦いを彷彿させる代物にしみじみと。――怖くないとの言葉に反して声色も表情も雄弁すぎて喉奥にせりあがった笑いを抑えることが出来ず随分と笑い孕んだ声色にて）へぇ。ンじゃ何も問題ねェな。（間もなく夜となる。昼間五月蠅かった蝉の声も随分遠くに聞こえる気がして夏の夜特有の香りが立ち込める感覚に瞳眇め車体を優しく撫で、相手を急かす。エンジン音で音こそ聞こえないにしろスマホを構えたのに気付けば、何やってんだよの一言も飛ばしたくなったがそんな時間すら惜しく）俺の肩に手ついて跨んの。こっちはしっかり踏ん張るから。跨るの難しかったらタンデムステップに足かけてから跨って。で、乗ったら俺の腰を膝で挟んでニーグリップ大事。あとひとつ、曲がる時とか車体傾くんだけどそん時は荷物やお地蔵さんになったと思って自然に任せて一緒に傾いて。じゃないとバランス崩れて転倒しちまうから。（つらつらと乗降ついでに注意事項などを説明しつつ、要は何が言いたいかというと）ライダーと…俺と一体になってりゃ問題ねェから。（二人乗りの説明云々はそれなりに時間を要したのか「おやまだ行ってなかったのかい？お嬢ちゃん、乗れる？」と店長が店から顔を出したのは相手の乗降の手助けを行う心算もあってのことか。） [87] 輝夜院月夜：2020/08/14 (金) 06:46 |
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なあに？励まそうとしてくれてる系〜？（年下の男の子に励まされる図といえば耳障りはいいだろうが、彼なりの気遣いを受けたと理解してた本人は思い切り茶化した挙句、呑気に笑いながら「ありがと」と──後輩に気を遣わせてしまったことを、反省する気はなかった。）なんか、かわいいひとたちなんだねえ…？旦那様の名言もいーっぱいあるよ〜ようよう考えて進んだ道には必ず新しい朝が来るとか。ほんっと、旦那様が素敵なの〜（移ろいやすい気質だけれどハマるととことん突き詰めたがる性分が、たかが朝ドラについて熱く語らせ、瞳を輝かせる。再ブームだけあってあらためて気づく魅力も多かった、なんてしみじみとヒロインの夫の良さを噛みしめるほど。）えーじゃあ、怖かったら後でジュースおごってね！（すぐこうやって調子乗るのが自分の悪癖だと知っているけれど、笑って告げた言葉はあくまで冗談。彼の言葉を信頼することにした以上、あとは自分の問題。）…………よくわかんないけど、おっけー！（一気に齎された情報量が多すぎて、理解が追いつくより先に、言葉が出てしまった。大丈夫か大丈夫じゃないかで言えば明らかに後者なのだけれど、タイミングよく出てきた店主の手を借りつつ、ぎこちなさは残るが、なんとか乗車に成功すればやっと出発できるだろうか。目的地に無事辿り着く頃には風を切る感覚だとか、思ったほど乗り心地が悪くなかった等といった感想が浮かぶ程度には余裕も生まれたかもしれないけれど、余韻に浸りもせず、さっさとバイクから降りてカメラを取り出し、撮影準備に取り掛かりろう。シャッターチャンスを逃してなるものか、との気合だけは十分に。）上手く撮れたら後でプリントして輝夜くんにもあげよっか？（要らないと言われれば食い下がるつもりもなく、単にこの夏の思い出として記念に残さないか、という軽い気持ちの提案。「ま、分からないけどねえ」なんて笑うのは、自然相手だからに決まってる。） [91] 館花結菜：2020/08/14 (金) 12:26 |
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別にそんなんじゃねェよ。肩に埃乗ってたから払っただけ。（澄ました顔で出任せひとつ零して相手の礼は聞こえない振りをしたのは唯一を持つ己には相手の心情などいつまでたっても本当の意味で理解出来ぬことを知っているからだ。きっと自分が何を紡いでもそれは口先だけのことになるのだと。）妙に抜けてんだ、俺の親。言葉を聞くとすげェポジティブシンキングの持ち主？つーかマジ好きなのな、朝ドラ。きらっきらした目ですげー語るじゃん。そんだけ押されるとちょい見とかねェとって気に…一瞬なったけどバイク乗る時間減るしやめとくわ。また面白そうな朝ドラあったらセンパイに話聞けばいいし？（他人任せを堂々のたまって片手ひらひらバイク馬鹿は己の好きな道を突っ走るを譲らず）いいぜ。で、怖くなかったらセンパイは俺に何してくれんの？（戯れには戯れで返しつつ。店長の助けと相手のやる気で無事乗車すればエンジンふかしてバイクは風の如く走り始める。運転中には相手のニーグリップを時折確かめ安全を気遣うことを忘れない。憧れのレーサーのバイクの乗り心地は至高。目的地を通り過ぎてそのままかっ飛ばしてしまいたくなった衝動は胸のうちに秘め、地図に描かれた場所へ到着するとヘルメットを脱ぎながら撮影準備をする相手そっちのけで身体に沁み込んだ風の感覚に喜び、身を震わせ）っ、…さいっこー……！あーもうさすが！良いバイクだわ、マジで。惚れる。（海ほたるが幻想的に光り輝く場などそっちのけ、此処まで自分達を運んでくれたバイクに頬ずりする勢いで車体を撫でていたところに聞こえた声。）え、別にいら（必要ないと告げる言葉を紡げたのは途中まで。顔をあげると幻想的な青い光を背景に微笑む少女の姿があり、無意識に腕はスマホへと伸び彼女の許可なくシャッターボタンを押していた。そして、再度紡ぐのは）いらね。ここにもうある。（スマホを掲げて緩く微笑み、相手の下へと向かい時間が許すまで思うままの撮影会に付き合おう。――なお、己が一瞬バイクを忘れた証でもある写真は撮影技術のなさが祟り結局は青い光がぼんやりとして表情見えぬ人影が写る謎な写真となっていたことは、後々写真を見返した時に判明する事実で。このバイク馬鹿が副理事長に提出したのは相手のアドバイスの下撮影した一枚であったのは言うまでもない。） [95] 輝夜院月夜〆：2020/08/16 (日) 01:05 |
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へえ？…わたしね、料理も好きだし、野球も好きだし、本読むのも好きだし、好きなことはいっぱいあるんだ〜（意味ありげににんまり笑ってそれ以上つつくのをやめたけれど、負けたくないと思うほどの情熱をどれにも注げぬ性分なのだと迂遠に語る。然程それを気に病んでいるわけではない、何かを誰かに求めてるわけでもない──若干可愛げに欠けた本心を、巧妙に紛れ込ませ。）ん〜でもイイ人そう。確かに旦那様はあんまりマイナスなコトいわないなあ。いっつもにこにこしてるの。まあ、わたしも毎回朝ドラみてるわけじゃないんだけどねえ。（感想を分かち合いたいタイプなら観てほしいと思うのだろうが、聞いてもらうだけで満足するらしく、人生楽しそう〜なんてまたもや茶化す。）えーじゃあ、結菜さんお手製スムージーでもご馳走しよっか？（味の保証は致しませんと、ほぼお決まりのようになった軽口も忘れない。本当は自分がスムージーを飲みたい気分だっただけ、とは流石に言わなかったけれど。いまいち彼の感動ポイントが分からない館花には、いいバイクがあるならよくないバイクでもあるのか、などと思うところは多々ある──が、感動冷めやらぬところに水を差すほど無粋ではなかった。）……そっか。（何を撮ったのか尋ねることもなく、緩く首を傾げて相槌を打つにとどめたのは、不毛なやり取りになることを避けたかった以外に特別な理由はない。美しい青の光が輝く海と、都会よりハッキリ見える星空をどうにか同じフレームに収めようと後輩に色々と手伝いを頼み、どうにか満足のいく写真が撮れた頃にはバイクショップを出発してから随分時間が経過していたはず。───結局、迷って悩んだ末に提出する写真として選んだ一枚は、青い光が揺れる海面がメインになったものだった。学園への帰路につく前、もう一度バイクショップへ立ち寄り、あの日出発前に撮った一枚をこっそり店主へ渡したのは被写体本人には内緒の話。） [100] 館花結菜〆：2020/08/17 (月) 11:02 |