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タイトル:ハヤテとナギと闇の王者 ファンタジー

こんにちわ!初めまして。
普段なかなか小説を書く機会はないのですが、
ファンタジー小説に挑戦してみました。
作品紹介としては、まあ、ハヤテとナギとその仲間たちが闇の王者に立ち向かっていく小説です。
ご覧になってくれたら光栄です。
というわけで、どうぞ。

ノア 2007年12月31日 (月) 18時37分(12)
1.ハヤテとナギと闇の王者 第1話 冒険は戦いのはじまり
2.ハヤテとナギと闇の王者 第2話 飛んで火にいるハヤテとナギ
3.ハヤテとナギと闇の王者 第3話 旅立ちの理由
4.第4話 Sannzenninn’s Project
5.ハヤテとナギと闇の王者 1章 第5話 新たなる旅立ち
6.第6話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編
7.第7話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編(後編)
8.ハヤテとナギと闇の王者 第8話 そしてそれは現実に
9.ハヤテとナギと闇の王者 第9話 宝探しならぬタマ探し
10.第10話 ニューラーテンの協会の中のひと時
11.ハヤテとナギと闇の王者 第11話 サイル洞窟へ
12.なぜ中ボスまでのルートはラスボスまでのルートと違って簡単なのだろう
13.ハヤテとナギと闇の王者 第13話 Decisive Battle
14.ハヤテとナギと闇の王者 第14話 復活の定義
15.ハヤテとナギと闇の王者 第15話 仲間
16.ハヤテとナギと闇の王者 2章 16話 白皇学園へ届出を!
17.ハヤテとナギと闇の王者 第17話 久々の再会だらけ
18.ハヤテとナギと闇の王者  お知らせ
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第1話 冒険は戦いのはじまり

「ハヤテーーーーーー!!次の町へはまだ着かないのか~~!」
一面の大草原と森林に一人の少女の声が響き渡る。
「まだ出発してから5分しかたってないじゃないですか、ナギお嬢様。」
ナギの大声にしぶしぶと反応するのは、綾崎ハヤテと呼ばれる少年である。紺色の
執事服にネクタイという出で立ちで、背中には金の宝飾がほどこされた大剣を帯び
ている。一方、ナギと呼ばれる少女はドレスを身にまとい、この風景には似ても似
つかわない格好が印象的であろうか。
「私の足はもう動かないぞ。」
「そんなこと言わないでくださいよ。」
「大体なんだこの設定は。タイトルからしてド○クエみたいではないか。」
「作者だって一生懸命考えているのですから、そんな痛いとこをつかないでく・・
 ・・・お嬢様!!伏せてください!」
「ふぁ?」
「早く!!」
ぶぉぉぉぉぉっ!
ナギの頭上を矢がかすめる。いきなりの敵の出現である。
「なんで1話から敵が出現するのだ!」
「それは僕が聞きたいぐらいですよ。お嬢様。戦いの準備はできましたか?」
「おぅ。」
ナギはドレスのポケットから白い物体をとりだす。その表面にはボタンのようなもの
がついており・・・・・・
「・・って、そ、それはWiiリモコンじゃありませんか!」
ハヤテが欠かさずつっこむ。
「Wiiリモコンだって振れば攻撃できるぞ。こう、画面上にぱっとだな・・。」
「大体、この時代にWiiリモコンなんて存在していません。」
その通りである。今まで伏せてきたが、時代は8世紀。ガスも電気もないサバイバル
な時代。Wiiリモコンやテレビなんてもってのほかなのである。
「とにかく、ここは僕がしのぎます。お嬢様は隠れていてください。」
「頼んだぞ。」
「何があろうと、僕の命を賭けても守りますから安心してください。」
ナギの顔が赤くなる。
「さぁ、僕が相手だ。」
ハヤテは大剣の柄に手をかける。
今、壮絶なファンタジーストーリーが幕を開ける!


第1話はこれで終わりです。どうでしたか。楽しんで読んでくれたでしょうか。
~次回予告~
第2話 題 飛んで火にいるハヤテとナギ
第2話では戦いの結末とハヤテとナギがなぜ冒険の旅にでたのか、その経緯について
紹介したいとおもいます。
コメントをいただけるとありがたいです。
では、第2話で会いましょう。

ノア 2007年12月31日 (月) 21時44分(13)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第2話 飛んで火にいるハヤテとナギ

新年あけましておめでとうございます(少し遅いと思いますが・・)。2008年も
バンバン小説を書いていきたいのでよろしくお願いします。

~前回のあらすじ~
執事ハヤテとお嬢様ナギは大草原へと旅立つ。そこに待ち構えていたのは、果てしない
冒険の世界だった・・・・。ハヤテとナギの旅の目的はこの第2話でたぶん紹介されま
すよ。


第2話 飛んで火にいるハヤテとナギ

ハヤテは背中にある大剣の柄に手をかけた。前面に飛んでくる矢をひょいとかわすと、
敵めがけて大剣を振り下ろす。大剣は敵の眉間にヒットしたのか、ゴスッと鈍い音を
反響させた。
「いいぞー!ハヤテー!!そんなス○イムとリ○パットを足して2で割ったような奴
 なんかやっつけろーーー!」
「第2話目にしてようやく敵の姿形が説明されましたね・・・・・って、表現の仕方
 がなんでド○クエなんですか?!これじゃド○クエを知らない方たちにとって非常
 にわかりにくいじゃありませんか!」
「ド○クエがわかりずらいなら獣○演武でもいいぞ。」
「獣○演武の方がもっとマイナーだとおもいますが・・・。」
ナギと話しながらハヤテは敵(以後モンスター)の弓矢攻撃を大剣ではじく。はじいた一本
の矢が運良くモンスターの腹に命中する。モンスターがひるむ瞬間をハヤテは見逃さ
なかった。ハヤテは天空に向け大剣をかざす。すると、大剣がみるみるうちに炎に包
まれた。炎は炎を呼び剣の力を数段にあげ、灼熱の大剣へと変貌したする。
「執事必殺技!炎下天空斬り!!」



すみません。旅の目的まで辿り着くことができませんでした。明日からはまた学校が
始まりますので・・・・。本当に申し訳ございません。次回こそは必ず旅の目的まで
辿り着くように頑張ります。

~次回予告~
 第3話 旅立ちの理由

読者の皆様方が読みやすい小説をつくれるように努力します。
それでは、第3話で会いましょう。
 

ノア 2008年01月06日 (日) 22時01分(15)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第3話 旅立ちの理由

今日も頑張って小説を書いていきたいと思います。

~前回のあらすじ~
目の前に立ちふさがった敵に今、ハヤテが渾身の一撃を!


第3話 旅立ちの理由

「執事必殺技!炎下天空斬り!!」
天空の力が混ざりし大剣は草を、木を、大地を震え上がらせる。強大なマナに
よって生まれた灼熱の剣はハヤテの心までも燃え上がらせる。彼は大剣を力い
っぱい振り切ると刃先から1匹の龍が現れた。炎に身を包まれた龍はその威厳
とともに敵へ覆いかぶさった。
ゴオオォォォ!
まさに一瞬の出来事。あれだけ激しく瞬いた炎、龍はまるで始めから存在して
いなかったかのように去っていった。残ったのは煙だけであり、モンスターの
姿はもう跡形もなく消えていた。
「よくやったぞ。ハヤテ!」
背後からナギの声がかかる。
「お嬢様、お怪我はありませんか。」
「いや、しかし見事だったな。これでお前も一流の執事に1歩近づいたな。」
「はい(照)!」
ハヤテはややうれしそうな笑みを浮かべた。
「というか、まだ私たちの旅の目的を読者に話してなかったな。」
「丁度モンスターも倒したところですし、そろそろ説明の時期ですね・・・。」
「そうだな。聞いてるか、読者の諸君。今からこの三千院ナギが旅の目的を説明
 してやろう。」


(注)ここから時間は1日前の夜へとタイムスリップします。

「一流のお嬢様になるための試練だとぉ!?」
三千院家の屋敷に一際大きい声がこだまする。もちろんいうまでもない、この声
の主はナギである。ナギの大声に耳を塞ぎながら耐える男性はクラウスである。
クラウスは三千院家の執事の長であり、それと同時にお嬢様をよい方向へと導く
義務がある。
「もう一遍言ってみろ、クラウス。なぜこの私が一流のお嬢様となる試練を受け
 なければならないのだ?」


中途半端で終わってしまいました・・・・・・・(泣)
旅の理由が分かりましたか。次回は話の内容を、もっと堀り下げたいと思います。


~次回予告~
第4話 Sannzenninn’s Project
ナギが試練を受けなければならない理由とは・・・・・・。新たな波乱の予感!

ノア 2008年01月10日 (木) 23時16分(16)
題名:第4話 Sannzenninn’s Project

「ハヤテとナギと闇の王者」もついに4話目に突入しました。
さぁ、頑張ろう!


~前回のあらすじ~
ハヤテはモンスターを無事に倒し、舞台は1日前の夜に戻る。そこで
明かされた旅の目的は、ナギが一流のお嬢様になるのための試練を受
けることだった。


第4話 Sannzenninn’s Project


「なぜこの私が一流のお嬢様となる試練を受けなければならないのだ?」
ナギの言葉は疑問と同時に怒気も含まれていた。下手をするとクラウス
までもクビにしかねない勢いだった。クラウスは切り出す。
「お嬢様は今年で13歳になられました。そこで、我が三千院家はお嬢様
 に社会の厳しさを知ってもらって、いずれ三千院家頭首にご就任される
 時は一人前の大人でいられるようにと計画が立てられたのです。」
「そのことなら心配はないぞ。私はもう十分立派な大人ではないか。」
「毎回パジャマは脱ぎっぱなし、本は散らかりっぱなし、おまけに漫画な
 んか描いているお嬢様が今時どこにいるんですか。」
「ええぃ!うるさい!!とにかく私は絶対行かないからな。」
このままでは行く行かないの一点張りである。ここは大人であるクラウス
が身をわきまえ、一歩ひく形となった。
「そこまで言うのなら仕方ありませんね。」
「ということは、行かなくてもよいのか?」
「いいえ、違います。その代わり・・・・・・綾崎ぃ!綾崎はいるか!?」
三千院家の大豪邸といえど、使用人は少なく辺りは静けさに包まれている。
そのおかげか、クラウスの声は屋敷中に響いた。やがて、どこからともなく
足音がしたかと思うと、ハヤテがぜぇぜぇ息をきらしてやって来た。
「そんなに早く来なくてもいいものを。」
「いいえ。そんな訳にはいきませんよ。僕が三千院家と執事として雇われて
 いる以上、懸命に働らかなくては意味がありませんよ。」
「お前のその心を買って、綾崎、お前にナギお嬢様の試練の旅の同行の役を
 頼みたいのだ。」
「お嬢様の試練・・・・ですか?よく話が理解できないのですが。」
「つまり、ナギお嬢様と一緒に旅に出てほしいのだよ。」
「はぁ・・・・。」
旅に同行するということは、ナギを護衛する役割がハヤテには課せられ、責任
は全てハヤテに任されることになる。ハヤテは返答に困ってしまった。
「ハヤテ・・・。私と一緒に来てくれないのか?」
ナギがウルウル顔になる。少女が困っていれば助けたくなるのが少年なのだろ
うか。ハヤテは行く決心がついた。
「分かりました。お嬢様の護衛の役、この僕に任せてください。たとえ地獄の
 果てでも守ってみせます。」
「いや、地獄には行ってほしくないのだが。」
「しかし、お嬢様の試練とは具体的にどういうことをすればいいのでしょうか?」
ハヤテの問いにクラウスが答える。
「最近、地方で魔物(モンスター)の数が増えているだろう?どうやら全ての魔物の
 親玉が復活したそうだ。私たちはその親玉のことを「闇の王者(ダークズ・キング)
 と呼んでいるのだが、そいつを倒してきてほしいのだ。」
「ええぇ!そんな淡々といっていましたけどダークズ・キングっていったら、100
 年前の5人勇者がやっと封印したといわれていますよねぇ。そんな強い奴、僕たち
 に倒せるんですか?」
「いいや、決して2人で倒せとは言ってはいない。最初は、その5人の勇者の血をひく
 孫たちを探すのだ。彼らなら、ダークズ・キングを倒す力を持っていると聞いた事が
 ある。」
「そこまでして倒す意味があるんでしょうか。」
「いや、奴を倒せば三千院家の評判や権力が強まるのでな。そしてなにより、ナギが
 次期三千院家頭首にふさわしいことを皆に示さなければならないのだ。」
「なるほど・・・・。そうと決まれば、お嬢様、力を合わせて頑張りましょう!」
「うむ。こうしちゃいられないな。早速明日出発するぞ。」
「はい!お嬢様。」
三千院家の屋敷を夜空が取り囲む。星々は静かに彼らの出発を見守っていた。

~プロローグ完(あくまでプロローグが終わっただけで、まだ物語は続きます。)

~次回予告~
ハヤテとナギと闇の王者  第5話  新たなる旅立ち
ハヤテとナギは新たな町で仲間探しを始めるが・・・・。次回、いよいよ第1章
のスタートです。それではまた、第5話で会いに行きます。


 


ノア 2008年01月15日 (火) 20時47分(17)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 1章 第5話 新たなる旅立ち

遂にやってきました!いよいよハヤテとナギと闇の王者新章スタート!
おもしろい小説が書けるように頑張ります。


~前回のあらすじ~
ナギを一流のお嬢様にするために、ハヤテは旅を決心した。
お嬢様は僕が守ってみせる、と。
闇の王者(ダークズ・キング)を倒すためには、かつて闇の王者を
倒したとされる5人の勇者の血をひく者たちが必要なことを知っ
たハヤテたちはまずは仲間探しの旅へ。


ハヤテとナギと闇の王者
1章  第5話 新たなる旅立ち

ワイワイ。ガヤガヤ。大門の向こう側から人の声が聞こえる。
ハヤテとナギが草原という草原を歩いて3日。ついに町へ辿り着いた
ようである。
「ハヤテ、この門の向こうは町なのか?」
「そうみたいです。どうやら僕たちはとなり町のラーテンへ来たみたいですよ。」
「ラーテン?」
「はい。僕たちの住んでいる町三千院町から西へ100キロ離れた町です。
 わが国ジャガールの古語でいえばラーテンは、「聖なる故郷」という意味
 があるらしいですよ。」
「ほぅ。ハヤテも物知りになったものだな。」
「いいえ。当然の常識ですよ。」
「ということは、私が無知だと言いたいのか?(怒)」
「そ、そんなことは言ってはいません・・・さぁ、ほら、町に着いたことですし、
 早く中へ入りましょうよ。」
ハヤテはそう言うと駆け足で門まで行き、扉を開く。とたん、ハヤテは目を疑った。
遅れてきたナギも目の前に広がる光景を見て、息を呑んだ。
なんと、そこに広がっていたのは、荒れ果てたまちであった。酒屋の外壁は崩れ、
中がむき出しになっており、町の噴水はボトボトと濁り水があふれ、家々のガラス
は割れ、屋根はほぼ原型をとどめておらず、町とは呼べない風景が続いていた。
ハヤテとナギは目をこする。しかし、町は相変わらずのままである。
「場所を間違えたか。」
「そうですね。疲れますが、一旦ひきあげましょう。ここはラーテンではないよう
 なので。」
「いいえ、ここはラーテンよ。」
「?」
ハヤテとナギは振り返った。そこにたっていたのは少女だった。年は16、17歳
くらいだろうか。身長はナギよりも高く、ハヤテより少し低い。ピンク色の髪を揺
らしながら、じっとこちらを見つめている。
「何も隠さずここはラーテンの町よ。」
「えぇっと、あなたは一体・・・。」
「あっ・・ごめん。自己紹介が遅れたわ。」
「私の名前はヒナギク。あなたたちは?」
「えっと、綾崎ハヤテと・・・」
「三千院ナギだ。しかし、この町はどうしたのだ?門の外側にいたときは人の声が
 していたというのに。」
「ここじゃ話すのもなんだから、とりあえず私のいえにきてよ。」
「そうだな。」
ハヤテの頭の中は告げていた。これは、新たな事件の幕開けだと・・・。


~次回予告~
第6話 ラーテンのなく頃に  闇王者覚まし編
荒野と化したラーテンで一体何が・・・・。ヒナギクの口から真実が語られる!



 

ノア 2008年01月20日 (日) 09時03分(18)
題名:第6話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編

1週間ぶりにこのサイトにきました。
しばらく小説を書いてなかったので、今日は心して書きたいと
思います!

 ~前回のあらすじ~
ハヤテとお嬢様が到着した、となり町ラーテン。しかし、この町はすでに
荒廃していた!今、ヒナギクの口から真実が語られる。

ハヤテとナギと闇の王者  第6話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編

〔ヒナギクの家に向かう途中〕
「しかし、こんな荒廃した町に健全な家はあるのでしょうか?」
「ええ。町のはずれに逃げ延びた人たちがつくりあげた「ニューラーテン」
 という町があるのよ。」
ヒナギクの口調は淡々としているが、その表情からは重く悲しい嘆きがきこ
えてきた。
「逃げ延びれなかった人たちはどうなったのすか?」
「それはまだ誰にも分からないのよ。確かに逃げ延びれなかった人たちはいる
 のだけれど、みんながみんな行方不明で。」
「全く、おかしなこともあったものだな。」
「わぁ、お嬢様、いきなり口を挟まないでくださいよ。読者の皆様が混乱する
 ではありませんか。」
「そんなことはない。この5・6話となぜか私の会話が少なくてな。だからただ
 ここら辺で会話数を増やしておかないとな。」
「つまり読者にとって、ナギお嬢様の存在が忘れさられてきているということで
 すか。」
「(ピキッ)うっさーい!私を侮辱するんじゃなーい!!」
「す、すみません・・・。」
「2人とも。そんな漫才やってる間についたわよ。」
ハヤテに殴りかかろうとしたナギの腕がとまる。
いわれるがままにふりかえれば、確かにそこには町があった。どの家も新しくで
きたばかりなのか、アスファルトや瓦のにおいがまだすがすがしい。ニューラー
テンの大通りは商店がならび、人通りの多さが町を活気づけていた。でも、この
町はさびしいとふとハヤテは感じた。
 「ふぅ~。やっと着いたわよ。ここが私の家よ。」
「お綺麗な家ですね。」
「私の屋敷の何倍も小さいがな。」
「まぁ、とりあえず中に入ってよ。話はそこからということで。」

またまたすいません。ラーテンの真実までたどり着きませんでした。いまから
学校が始まるので(ノアは今朝小説を書いています)。次回はしっかり辿りつき
たいと思います。

~次回予告~
第7話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編
ついに、ラーテンの真実が語られる。その真実はハヤテ達を巻き込む予感・・・。

ノア 2008年01月28日 (月) 06時23分(22)
題名:第7話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編(後編)

今回は今朝と夕方で2話同時掲載です!

~前回のあらすじ~
ハヤテたち一行は荒廃されたラーテンを後にして、ニューラーテンへ
辿り着く。そしてついに、ヒナギクの口から真実が!

ハヤテとナギと闇の王者 第7話 ラーテンのなく頃に 闇王者覚まし編(後編)

「ラーテンはなぜ荒廃してしまったのでしょうか?お嬢様もきになりますよねぇ。」
「あぁ、そうだな。だが荒廃した残骸をみると、鋭利なもので削られたあとが目立っ
 ていたなぁ。」
「さすが三千院家のお嬢様ね。目の付け所がいいわ。察しのとおり、あの残骸は
 魔物がやったものなの。」
「魔物・・・ですか?」
ヒナギクの口からでた真実は辺りを静寂とさせた。水道の蛇口から滴り落ちる水
だけがピチョンと粋のいい音を立てる。
「具体的にはどんな魔物なのですか?」
「おおまかに言えば虎に近いんだけど、他の魔物と決定的な違いがあるの。」
「どんな違いなのですか?」
「聞いて驚いたりしないでよ。ある日私がラーテンへ、けが人がいないか探しに
 いったの。丁度その時、例の魔物が近くを歩いていたからサッと物陰に隠れて
 様子を伺っていたのよ。例の魔物は低いうなり声をあげていて、特に私に気づく
 素振りはなかったわ。でも、耳を傾けて魔物の声を聞いていたら、それは唸り
 声なんかあげていなかったの。」
ナギがゴクリと唾を飲み込む。
「唸り声ではなかったら何だというのだ。」
「そいつは確かに口を開いてこういったのよ。『Wiiやりてぇな~。』って。」
「それはつまり私たちと同じ言葉を話す、知的に優れた魔物ということか?」
「ちょっと待ってくださいよ。わが国には言語を話す魔物なんて確認されていません!」
「それもそうだな。ここジャガールでは外国種じゃない限り、1000種類ある魔物
 のなかで言語を話すなんてのはいないぞ。」
「だから町の人たちは私のこの話を信じてくれないのよ。どうせ寝ぼけてたんだろうって
 話をはぐらかされちゃうのよ。」
はぁ~、とナギが深いため息をついた。それが魔物の情報が手薄なことからくるもの
なのか、ヒナギクの話に疑心を抱いたからなのかは、ハヤテには分からなかった。再び
の沈黙。なぜか鳥の鳴き声だけが潔く澄みきって聞こえてきた。ハヤテはこの時、何か
引っかかるものを感じていた。
(Wiiをやりたいと言うほど好きで、言語を話す魔物で、虎に近い容姿の魔物なんて
 いるのか?・・・・・・・・・・いや、もしかして!)
ハヤテの額に嫌な汗が流れる。そのことが真実でないことを祈って(祈ってかなうほど
の運はないが)、ヒナギクへ会話を切り出す。
「その魔物の特徴は他にどんなものがありますか?」
「そうねぇ。強いて言うなら色は白と黒のシマシマで、目は鋭くて・・・・」
「!!」
(いや、まだ決まったわけではない!)
ハヤテは冷や汗をぬぐった。
「すいません。少し電話してきます。」
「電話なら私のを使ってもいいのよ。」
「いえ、外で話したいので。」
ハヤテは会話もそこそこにドアを開け、外へと飛び出す。

第7話はどうでしたか。いや~、第1話でこの時代は8世紀の話と断定したのに、Wii
など電話などと当時存在してないものが溢れちゃっていますが、大目にみてください。

~次回予告~
第8話 そしてそれは現実に
ハヤテが確信した、あるものとは一体・・・・・。次回もハヤテ君大変そうです。

ノア 2008年01月28日 (月) 18時41分(23)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第8話 そしてそれは現実に

   ☆ハヤテとナギと闇の王者 掲載1ヶ月到達記念☆ 
「ハヤテとナギと闇の王者」の掲載から早1ヶ月がたちました!
この調子で小説を書き続けるとともに、ハヤ同にも感謝のあまり!
ノアが小説を書けるのも、冬みかんさんのおかげです。本当にありがとう
ございます。

~前回のあらすじ~
ハヤテは魔物の正体を見抜いたのか!?今ハヤテの不安の歯車が動き
だす!


ハヤテとナギと闇の王者 第8話  そしてそれは現実に


ハヤテは公衆電話へかけよった。10ヒルン(1ヒルン=1円)を大急ぎで
投入して、ボタンを可能な限り速く押す。やがてトゥルルル・・・と電話特有
の音が流れ、ガチャンッと誰かが電話にでた。
「『誰か』なんて代名詞使わなくていいですよぉ。大方8割の読者は僕がどこに
 電話しているか予想がついているはずですから。」
と、ハヤテは独り言のようにつぶやく。そして、つながった電話へと集中をむける。
「もしもし、こちら三千院家の執事長クラウスですが。」
なんと、ハヤテが電話をかけた所は、三千院家だったのである。
「あ、クラウスさんですか?こちら綾崎ハヤテですけど。」
「綾崎かぁ・・・・・・さては、お嬢様の身に何か起こったのではないだろうな。
 もしそうだったら、ただじゃ済まないからな!」
「い、いいえ、違いますよ。少しお聞きしたいことがありまして・・・・」
「聞きたいこととは?」
「あの・・・三千院の屋敷にタマはいますか?」
「タマだと?いや、最近見てないなぁ。マリアと遊んでいる様子もないし、餌も食べ
 に来てないのだよ。まぁ、愛犬ラッキーが2日間失踪して3日目に帰ってきたように
 (詳しくはコミックス12巻)、すぐ帰って来ると思うのだが・・・・。」
「!!」
全ての連鎖がつながった―
とハヤテは確信した。とたん、どっと気の疲れがのしかかってくる。
「おそらく、タマは到底帰ってこないと思いますよ。」
そう言い残し、ハヤテはガシャンッと受話器を置いた。
(間違いない。犯人はタマだ!)
Wii(ゲーム全般)大好き、皮膚の色は白黒など、ヒナギクの証言はタマに全て該当
する。おまけにタマはいないときたもんだ。これは誰でもタマが犯人だと疑って、いや、
確信してしまうだろう。はぁ、とハヤテはため息をつき、電話ボックスから外へと出た。

これからも、ハヤテとナギと闇の王者をお願いします。


~次回予告~
第9話 宝探しならぬタマ探し
ハヤテ一行は、タマに詰め寄ることができるのか―
次回も見逃せません!

ノア 2008年01月31日 (木) 22時17分(24)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第9話 宝探しならぬタマ探し

さぁ2月も小説に力をそそぎましょう!

~前回のあらすじ~
ハヤテはラーテンを壊した犯人の正体をタマだと確信する!

ハヤテとナギと闇の王者 第9話 宝探しならぬタマ探し

キィッとドアが開け、ハヤテは再びヒナギクの家へと入った。しかし、
ハヤテの気分は最初とだいぶ違っていた。ラーテンを襲った犯人はタマだと
確信し、ハヤテの心はもうズタボロである。肝心なナギ・ヒナギクたちはというと、
タマを犯人とは疑ってはいないだろう。
このことをどう説明すればいいやら・・・・・。
そんなやりきれない思いと現実は交錯し、ハヤテの心をますます引き裂く。
ハヤテはため息をつきながら、ナギ・ヒナギクがいる部屋へ足を踏み入れた。
だが、目の前の光景にその思いはかき消された。
「お、お嬢さま方、その格好は・・・・・?」
「あぁ、今からタマをしつけにいってきてやるんだよ。」
「しつけ・・・・?」
なんと、ハヤテの目に飛び移ったのは重装備をほどこしたナギと、身の動きが
軽そうな服装を施した2人の姿だったのだ。
「ふふふ・・・・どうして私たちがタマのことを知っているか教えてやろうか?」
「はい・・・。」
「実はハヤテがヒナギクの家を出た時、盗聴器をつけさせてもらったんだよ。
 あまりにもハヤテの感じがおかしかったからな。」
「そんなり僕、おかしかったですか?」
「私の目をごまかそうなんて百年早いんだぞ。」
「まぁ、盗聴器をつけるよう提案したのは私だけどね。」
「うおぃ、ヒナギク~!それを言うんじゃない!とにかく、おおよその事情はつかめた
 というところか。ということだから、まずは町へ出て聞き込み調査を始めなきゃな。」
「そうね。そうしましょう。」



 ニューラーテン中心街
 「おぉ、ここが中心街か。活気が溢れているなぁ。」
ニューラーテン中心街。ニューラーテンの地域のなかでも特に大きく、
あちらこちらに工場がたち並ぶ。工場がたち並ぶということは人が集まり
やすいため住宅街やレストランなどのサービス業、市場などがあちらこちら
に展開している。引きこもりがちだったナギにとってはこのような風景が珍しい
のだろうか。次々に何かを見つけては、仕切りにハヤテに問いかけてくる。ハヤテ
はナギが市場で目を凝らしているうちに、疑問に思っていたことをヒナギクにぶつ
けてみる。
「あの・・・、ヒナギクさん。」
「何?」
「僕たちがラーテンの外の外壁にいたときには、確かに内側から人々の活気づく声
 が聞こえていたんですが、中にはいった途端人々の声がなくなり、そこで見たのは
 一面殺伐としたラーテンでした。一体、何がおこっているのです?」
ハヤテは不安そうな目でヒナギクの目を見る。その澄んだ瞳はまぶしい位輝かしい。
おもわずハヤテは綺麗な人だなぁと思った。長い沈黙。と、ふいにヒナギクが笑った。
「クスッ、いいわよ、教えてあげるわ。本当は誰にも言っていないんだけどね。実は
 私、魔術が使えるのよ。」
「魔術・・・ですか?」
「そうよ。私の血筋はかつてダークズ・キングを倒したとされる勇者・ミーヤ=グレス
 チャン=桂につながっているの。そのおかげで私も少しばかりは魔術を使えるのよ。
 だから、少しは廃れた町を活気づけようと思ってラーテンの外の周りに幻想魔術を
 仕掛けてあるのよ。」
「なんのため・・・・?」
「ラーテンをもとの幸せな町にするためよ。」
「・・・・・・・・・・・・・。・・・ヒナギクさん、すいません。」
「なんであやまるのよ。」
「三千院家のペットが起こしたものは、執事である僕の責任です!」
「・・・そんな固くならなくていいわよ、ハヤテ君。たぶん、タマはダークズ・キング
 に操られているだけだから。」
「そうなんですか!?」
「えぇ。タマの首輪にダークズ・キングの刻印が刻まれていたから。」
「なるほど。」
ハヤテがうなづいた時だった。おーぃという声と共にナギの姿が見えた。
「市場の人に聞いたら、タマの居場所に心当りがある人がいるそうだぞ。」
「その人はどこに?」
「この通りを南にまっすぐ下っていくと協会があるらしい。そこにいると言って
 いたぞ。」
「やりましたね、お嬢様。」
「あぁ、こうもしちゃおれん。」
そう言ってナギはヒナギクの手を掴み、勢いよく引っ張る。
「ちょ、ちょっと・・・。」
「早くいくぞ!ハヤテもだ!」
ナギは目的が決まると行動は素早い。ナギの執事をやっているハヤテにとってはこの
ことは十分知っていたが、今回はいつもより素早い。あっという間に姿が見えなくなっ
た。
ハヤテは思った。
(この運命は導かれたものだったのかなぁ。)
ラーテンへ入って最初にであった人物が、まさか勇者の血をひく子なんて・・・・。
そう思いながら、ハヤテは走り出す。


第9話は、今までの中で一番長くなったかもしれません。

~次回予告~
ハヤテとナギと闇の王者 第10話 ニューラーテンの協会の中のひと時
次回は、いよいよあの人の登場か!?


 


ノア 2008年02月02日 (土) 18時48分(25)
題名:第10話 ニューラーテンの協会の中のひと時

ハヤテとナギと闇の王者も遂に10話目に到達しました!
小説の更新に1週間以上空いてしまいましたが、
力をいれて書きたいと思います。

~前回のあらすじ~
タマの居場所を知っているとされる人に会いに、ハヤテ一行は協会
へ向かう!果たしてタマの情報を手に入れる事ができるだろうか!?

ハヤテとナギと闇の王者 第10話 ニューラーテンの協会の中のひと時

「着いたぞ。ここが協会かぁ。なんか、ド○クエの協会みたいな
 造りだなぁ。」
「セーブとかできちゃいそうな協会ですよね~。」
「まぁ、とりあえず中に入ってみるとするか。」
ナギはそういうと目の前の扉をあける。ギィッと木板が軋みをたて、新しい
ニューラーテンの町とは似つかわない音が醸し出された。
「開いたぞ。」
「それでは入りましょうか。さぁ、ヒナギクさんも行きましょう。」
「そうね。」
3人はそういうと足を踏み入れる。協会の中は豪華で、ダイアモンドが
散りばめられたシャンデリア、金銀で宝飾された壁など、三千院家にも劣らない
造りだった。
「協会の中がこんな風になっていたなんて、驚きですね。」
「えぇ。ナギの屋敷にも劣ってないわ。」
ここジャガールの国では、経済格差が著しく激しい。しかし経済格差とも
いえども実際は、経済上有利な者はほとんど少ないのが現状となっている。
だから、こんな立派な教会が建てられるということは非常に珍しいことなので
ある。
ハヤテ達が気品のある建物に見とれていた時であった。
「来るのが遅いわよ。」
不意に声がかかった。一行は我にかえり、その声のする方へ目を向ける。
すると、協会服に身を包まれた女性が祭壇の方にいるではないか。その
女性は・・・・・。
「って、マリアさんじゃないですか!こんな所で何をやっているんですか!?」
「何をやっているかじゃありません!ハヤ同の人気投票第8位、サンデー誌の
 人気投票第2位と大活躍の私の登場がなんでこんな遅いんですか!」
「そ、そんなこと言われても困ります。聞くんなら作者にきいてくださいよ!」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。」
すかさずヒナギクが止めに入る。そして、間合いを見計らったのか、ナギは
コホンッと咳払いをして話を切り出す。
「マリア。お前に聞きたいことがあるのだが。」
「何ですか?」
「お前、タマの居場所を知っていないか?」
「・・・・・はい、知ってますよ。」
10話目にしてのやっとの登場に、少々おこっていたマリアであったがその答えは
意外とあっさり返ってきた。
「ど、どこにいるんですか?」
ヒナギクが問う。
「タマなら、ここから少しはなれた「サイル洞窟」に身を潜めてますよ。」
「サイル洞窟とはなんなのだ?」
「今から350万年前に、ジャガールの先住民の手で造られた人工洞窟のこと
 ですよ。」
「ほぇ~。」
ナギが感嘆する。
「じゃあ、そこにいけばいいんだな。」
「そのようですね、お嬢様。」
「よし、では早速出発だ!!」
「待ちなさい。もう夜遅いから今日はここに泊りなさい。」
「え、いいのか?」
「はい。いいですよ。もともとこの協会は三千院家が建てた物ですから。」
「それなら泊まるとするかな。」

― To Be Cocontinued ―

~おまけ~
ハヤテとナギと闇の王者第10話到達を機に、おまけページをつくってみました。
ハヤテとマリアの舞台裏です。

「ところで、マリアさんはなんでニューラーテンの協会にいたんですか?」
「それは簡単なことよハヤテ君。あなた達が旅立って早1・2日。掲載上では
 10話。危険な目に会っていないか心配になって見にきたのよ。」
「あ、ありがとうございます(泣)・・てっきり10話たっても掲載されず、ずっと
 屋敷にいても登場できないと思ったから来たのかと思っていました。す、すいま
 せん。こんな無粋なことを考えていてすいません。」
「ギクッ。い、いいんですよ~・・・。」
(ハヤテ君ったら、感が鋭いわね。)

以上、そんな舞台裏でした。

~次回予告~
ハヤテとナギと闇の王者 第11話 サイル洞窟へ
ハヤテ達はタマと接触することができるのか!?












ノア 2008年02月10日 (日) 13時05分(26)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第11話 サイル洞窟へ

この小説が、ハヤテのごとく!の本編とずれないことを
祈って今日も書きたいと思います!

~前回のあらすじ~
マリアの証言によると、タマはサイル洞窟にいるらしい。タマを
捕らえるために3人は、いざ洞窟へ向かう!

ハヤテとナギと闇の王者 だい11話 サイル洞窟へ

ヒュールルルッ。ポタッ。洞窟の岩の天井部からしずく
が流れ落ちる。内部の温度は-5℃。そのためかあちらこちらに
氷柱ができており、しずくはそこから滴り落ちてきたのであろう
と予測することができた。
「~うぅ・・。寒いわね・・・。」
「大丈夫ですか、ヒナギクさん。」
ハヤテはそう言うと自分の執事服の上着を脱ぎ、ヒナギクにかぶ
せてあげた。ナギはその一部始終を見て怒った。
「ハヤテ~!!ヒナギクに上着を貸すという行動は、お前がヒナギ
 クのことがスキだからか~!!?」
「ち、ちがいますよ!」
「慌てる所をみると、なおもおかしい。お前、私をほったらかして
 ヒナギクに好意(好感)をよせるのか!?」
「そ、そんなことはないですよ。なんだってお嬢様は僕の命の恩人
 なのですから、お嬢様にだって僕はちゃんと好意(尊敬や親しみ)
 をもってますよ!」
「・・・ならよいのだ。だいたい私だって寒いのだからな・・。」
「・・・・。」
その言動と身震いを見たハヤテは見兼ねたのか、自分のワイシャツ
を脱ぎ、ナギにかぶせてあげた。主を思う気持ちは誰よりも強い。
そんなハヤテの一面が現れた行動でもあった。
「ちょっ、ハヤテ。これじゃあお前シャツ1枚じゃないか。」
「そうよハヤテ君。これじゃああなたが死んでしまうわ。」
「いいえ、大丈夫ですよ。体だけは鍛えているのでこんなちょっと
 のことでは死にませんから・・・そんなことよりいきましょう!
 この洞窟も奥までたいした距離はなさそうなので、もうすぐ奥に
 着くと思いますよ。」
ハヤテはそう言うと一人走りだす。
「すまんな・・ハヤテ・・。」
ナギが独り言のようにつぶやく。どうやらハヤテが自分のせいでシャ
ツ1枚になってしまったことを嘆いているらしい。その様子に、ヒナ
ギクはナギを励まそうと近寄る。そしておもむろに手をナギの頭に乗
せた。
「大丈夫よ、ナギ。あなたの執事さんは強い方だから。」
「そうだな」
ナギがパッと明るくなる。
「ハヤテはガ○ダム並に丈夫で強いからな。」
「・・ガ○ダム?まぁ、正直よく分からないけれど強いことだけは確
 かなようね。」
「さぁ、私達もハヤテの後を追うぞ。そして、タマをこらしめてやら
 ねばな。」
「えぇ。」
こうしてナギは、1歩心が強くなった。

~おまけ~

――その後のマリアさんの舞台裏
「協会でハヤテ君たちが1晩泊まったから、もしかして協会から
 の出発という形で、今話も私の出番があるかと思ったのに・・・
 なんで今話のスタートが洞窟からなんですか(怒)!」

以上マリアさんの悲痛な叫びでした。
マリアさんもこれからちょくちょく登場させる予定なので、皆さん
悲しくならないでください。

~次回予告~
ハヤテとナギと闇の王者 第12話 なぜ中ボスまでのルートはラスボスまでの
                 ルートと違って簡単なのだろう

次回、タマと接触する予感!もしくは戦いがおこるのか?

















ノア 2008年02月12日 (火) 20時44分(30)
題名:なぜ中ボスまでのルートはラスボスまでのルートと違って簡単なのだろう

今回の題名は、畑健二郎先生風に長くしてみました!
「ハヤテのごとく!」は他の漫画と違って、題名が長いです。
そんな所もまた「ハヤテのごとく!」の魅力なんでしょうね~

~前回のあらすじ~
サイル洞窟へ乗り込んだハヤテたちは、あまりの寒さに絶句してしまう。
いろんなことがあったのですが、ナギは一流のお嬢様になるために1歩
成長した第11話でした。

ハヤテとナギと闇の王者 第12話 なぜ中ボスまでのルートはラスボスまでの
                 ルートと違って簡単なのだろう

「ハヤテ~!」
「ハヤテく~ん!」
ハヤテの後を追って2人は走りだした。洞窟内は声が反響しやすく、
そのためか2人の声がマイクのように辺りにこだました。
しばらく走るとこれまで続いていた細長い道が急に途切れ、
視界が広々とした場所へとでた。その空間の床の中央にはハヤテが倒れて
いて・・・・
「ハヤテ!」
ナギはハヤテを見つけると一目散に駆け出した。しかしその時、天井から白いもの
が飛び降りてきたかと思うと、それはナギの前に立ちふさがった。
「まさか、獲物が3体も自らやって来るとはな。」
「タ、タマ!」
なんと、ナギの前にいるのは紛れもなくタマだった。
「今日はラッキーデーだぜ!」
タマはそういうと主室に前足をふりかざし、ナギを突き飛ばした。
「キャァ!」
ナギは短く悲鳴をあげた。とっさにヒナギクがナギを抱きとめ、なんとか壁
への衝突を防ぐことができ大事に至らなかった。
「ヒ、ヒナギク・・・ありがとう。」
「いいえ、お互い様よ。それよりもあの子の首輪を見て。闇の王者(ダークズ・
 キング)の紋章が光っているわ。」
「あれは何なのだ?」
「おそらく、闇の王者の紋章が私達を敵と認識したんだと思う。タマはあの首輪
 に操られて力をはっきしているだけだから、あれを壊せばタマは元通りになるわ!」
「なるほど、あれを壊せばよいのだな。よし!今すぐあれをこ・・・うぐ!」
ナギは自分の腕を押さえた。どうやら先ほどのタマの攻撃で腕に打撲を負ったらしい。
必死に腕を動かそうとするが動かない。
「く、腕が動かん。」
「ナギ、大丈夫?」
「こんな所でつまづいていては、ハヤテを助けることができんのに・・・。ハヤテは
 私の大切な執事なんだ!この世でもっとも大切な人なのに・・・私の力がないばっ
 かりに・・・」
ナギの頬を大粒の涙がつたう。ポロポロと涙がこぼれ、悔しさと悲しみがあふれ出す。
ハヤテを助けたい。そんな思いとかなわない結果に、感情が浮き彫りになった。
洞窟中を悲しみの涙が包み込む―
そんな時だった。ヒナギクはナギの傍に向かうと囁いた。
「ナギ。あなたはハヤテ君をできるだけ安静な所へ連れて行って。その間、私がタマ
 の相手をするわ。」
「しかし、それではヒナギクが・・」
「私なら大丈夫よ。それに、ハヤテ君を助けたいならナギが動かなきゃ。」
「しかし・・・」
「ぐずぐずしている暇はないは。早く!」
ナギは立ち上がった。そこに丁度タマの爪が振りかかり、ナギは思わず目をつぶった。
しかし、攻撃はあたらない。痛くない。そう思って目を開けると、そこには白い光に
包まれた結界が張られていた。
「私はかつて闇の王者を倒したミーヤ=グレスチャン=桂の血をひくものよ。これ以上
 あなたの好きにはさせない!」
ヒナギクの魔術が解き放たれて、まばゆいばかりの光がこもれ出す。
「さぁ、かかってきなさい。闇の王者とは言わない偽者の王者(シャム・キング)の
 精鋭よ!」

~To Be Continued~






ノア 2008年02月16日 (土) 20時49分(33)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第13話 Decisive Battle

「ハヤテとナギと闇の王者」の第1章も、とうとうクライマックスです!

~前回のあらすじ~
ハヤテも倒れ、ナギも負傷し、戦える力を残しているのはヒナギクのみと
なってしまった。しかしヒナギクは魔術を発動して、タマに反撃ののろし
をあげるのだった!

ハヤテとナギと闇の王者 第13話 Decisive Battle

「さぁ、かかって来なさい!闇の王者とは言わない偽者の王者(シャム・キング)の
 精鋭よ!」
ヒナギクの掌から無数の光が飛び出す。それは結界の形を成してタマの前に立ちは
だかった。
「ほぅ。面白い。小娘のくせに魔術がつかえるのか。」
「小娘が魔術を使っちゃ悪いかしら?」
ヒナギクは笑みを浮かべ余裕の表情をする。そして結界を解き放つと、今度は光を
一箇所に収縮させた。収縮されたものはどんどん姿を変え、やがて1本の光の槍へ
変貌を遂げる。ヒナギクは光の槍を右手で掴むと、左手でタマに狙いを定めた。
「一閃!!」
 ― けたたましい音。飛び散る電撃。その一撃をタマは直にうけた。小石がけと
ばされたかのような勢いで、体が思い切り地面にたたきつけられる。タマは身を翻
すと体制を整え、再びヒナギクへ視線を向けた。
「前言を撤回してやる。さすがミーヤの血をひく者だな。なかなかの快進撃だ。し
 かし、そんなもんじゃオレは倒せないぜ。」
「・・・・。」
「ふふ・・・オレの力に声がでないか。」
「なるほど。あなたを少々あまく見ていてごめんなさい。やっぱり上級魔術でほう
 むらせてもらうわ。」
「!!」
ヒナギクはそういうと、魔術経典を唱え始めた。
「魔術に備わりし青き光の剣よ、いまこそ我のこの掌に司らん!
 ― servant of witchcraft」
すると、空間に亀裂が生じた。地面にひびが入る、ものが真っ二つになるのではな
い。確かに切れ目が生じたのだ!青白い切れ目はじりじりと洞窟内部の空間を鮮や
に彩る。そしてタマの前で止まったかと思うと、次は空間からニュッと大剣があら
われた。これはやばいと本能が確信したらしく、タマはその場から離れようとすが
時すでに遅し。大剣は宙で弧を描くと、光を発しながら速く、鋭く、振りおろされ
た。
バァン!と音が鳴り響き、辺り一体を青白く染め上げた。ヒナギクはその光に一瞬
目を細めるが、最後の経典を言い放った。
「Check!」
大剣はヒナギクの声に反応し、爆発する。なんとか結界で爆風を防ぎ、タマがいる
と思わしい砂埃部分を見つめる。砂埃がうすれると、そこにいたのはボロボロにな
ったタマの姿だった。タマは床にばったり倒れ、もろくなった首輪はその衝撃にた
えられなかったのかボロボロにくだけっ散った。

ヒナギクの完全勝利であった。


~おまけ~
 題 ヒナギク&タマの舞台裏
「あぁ!きにいらねぇぜ!この小説じゃまるでオレが悪者じゃないか!!」
「まぁまぁそんなこと言わないでよ。マリアさんよりも登場が早いっていう
 ことだけまだ良かったじゃない。」
「そうだな。意外と登場は早いよな。自分で言うのもなんだけど、オレ漫画
 じゃ影が薄いんだよな。ほんと借金執事やシラヌイばっかりコマをとられ
 てばっかりだからな。」
「でも、小説の方もタマの出番はもうそろそろなくなるんじゃないかって言
 われてたわよ。」
「なんだと!!そんなこと聞いてねぇぞ!!このままじゃオレどんどん影が
 薄くなっていくばっかりだよ。なぁ、オレ、どうすればいい?」
「立って歩け、前へ進め、あんたには立派な足がついてるじゃないか。」
「おぉ、有難きお言葉・・・・っておぃ!この言葉ってハ○レンの第2話の
 エ○ワードの台詞の丸写しじゃないか!実際問題立って歩く足があったっ
 て登場回数はあがらないんだよ!」
「そんなことはないわ。私達はそれがあるだけで幸せなのだから。またいつ
 かチャンスは回ってくるわよ?」
「うぅ・・・(涙)そうだよな。いつかに期待すればきっと小説に登場できる
 ぜ!」
「でも、タマを出すか出さないか決めるのって結局は作者自身なんだよね。」
「(悲)それを言ったらオレの決心って全部無駄じゃない?」
 
以上、途方に暮れるタマでした!

~次回予告~
ハヤテとナギと闇の王者 第14話 仲間

<PS> 
ハヤテとナギと闇の王者のコメントを寄せてくれた方々、ありがとうございます!
ノアの小説を読んでもらって本当に感謝しています。これからも読んでくれれば
幸いです。 
 






 

  

ノア 2008年02月20日 (水) 22時54分(39)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第14話 復活の定義

こんにちわ!久しぶりに小説の書き込みをしたいと思います。
最近忙しかったもので、小説を書くことができませんでした。
でも、今日は書きたいと思います!

~前回のあらすじ~
戦いの末、ついにヒナギクは魔術を使行して
タマに完全勝利した!

ハヤテとナギと闇の王者 第14話 決意の定義

ヒナギクがタマに勝った頃、ナギは・・・・

「ハヤテ~!ハヤテ~!!しっかりしろ!!!」
ナギはハヤテを岩陰に匿った後、大きな声で叫ぶ。
「こんな所でお前の人生は終わっていいのか?冷たい洞窟でハヤテと
 いう人間は一生を閉ざしてしまうのか?」
「・・・・・・・。」
返事はない。ハヤテは普段タフな人間ではあるが、人間という観点から
みれば紛れもなく恒温動物である。氷点下を存分に下回る所で薄着な服
装になってしまったのが悪かったらしい。肌は冷え切ってしまっている。
ナギはせめてもと、ハヤテから貸してもらった上着を彼に被せる。
「おい、ハヤテ!起きろ!主の言うことが聞けんというのか?」
「・・・・・。」
「まだ粘るというならば・・・定番のあの手しかないな。」
ナギはそういうとポケットから薄っぺらい写真の束を出した。
「起きないならお前の恥ずかしい姿「綾崎ハーマイオニー」の写真を町
 にばら撒くぞ!!」
ナギの手に握られていたのは、まさしく綾崎ハーマイオニーそのものの写
真であった。
 すると、その直後、ハヤテの手がピクンと反応した。やがて目を開け
たかと思えば、次には目にも止まらぬ速さで写真を奪っていた。
「・・・お嬢様。もっとマシな起こし方はなかったんですか?」
なんと、ハヤテは奇跡的にも復活したのであった。
「おぉ、ハヤテ!ようやく目覚めたか!!」
「・・・はい、こんな所で倒れてしまって本当にすいません。迷惑をかけて
 しまいました。」
「いいや、いいのだ別に。ヒナギクは今のところタマと戦っているだけだと
 思うしな。」
「ははは・・・そうですね・・・・って、今なんていいました?」
「聞こえなかったか?ヒナギクは今タマと戦っているだけだと言ったけど・・・」
「・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
「え!?僕が倒れている間にもうそんな進展があったんですか?」
「しまった!ヒナギクが今戦闘中という事をすっかり忘れてた・・・。」
「とにかく、僕は今からヒナギクさんの援護に行ってきますね!」
ハヤテはそういうと駆け出そうとした。しかし、それは無駄に終わることに
なる。
「あらハヤテ君ったら、私がてっきり弱いと思っていた訳?」

また近いうちに続きを書きたいと思います。中途半端に終わってすいません。











 

ノア 2008年02月28日 (木) 22時37分(45)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第15話 仲間

第1章もいよいよ終盤を迎えました!

~前回のあらすじ~
ナギの必死の救命活動(?)によりなんとか一命を取り留めたハヤテは、
ヒナギクの援護に行こうとするが・・・・


ハヤテとナギと闇の王者 第15話 仲間

「あらハヤテ君ったら、私がてっきり弱いと思っていた訳?」
ハヤテたちの前に現れたのは、なんとヒナギクであった。
「ヒ、ヒナギクさん!なぜここに?」
「なんでって、タマを倒したからに決まっているじゃない。」
「そんなサラリと言ってますけど・・・一体どうやって・・・・?」
「魔術よ。私だって勇者の血をひく魔術師なんだから。」
そこまで言うと、ヒナギクはポケットから物を取り出す。
「ヒナギクさん、これは?」
「タマにつけられていた首輪よ。見て、首輪の外側に闇の王者の紋章が
 刻まれているわ。」
「ホントだ。」
「おそらく、この紋章がタマを操っていたのね。」
「とすると闇の王者も相当の術者ですね。遠隔操作の魔術がつかえるのは、
 確認している中でもほんの一握りの者たちですから。」
「いや、闇の王者の手先が術を放っているかもしれないわ。」
ハヤテとヒナギクは考え込んだ。闇の王者の手先についている者には利益
があるのか、なかったら何のためについているのか、そもそも刻印遠隔術
をつかっている者はだれなのか?闇の王者自身なのか?
「あの・・・・ちょっといいか?」
思いもよらず、口を開いたのはナギであった。
「タマはどうしたのだ?」
「・・・・・・あぁ、すっかり忘れていました!ヒナギクさん、タマは何処へ?」
ハヤテは、見たかったテレビを見逃して今気づいた人かのように、不意を突かれて
声を張り上げた。
「心配いらないわ。」
ヒナギクがゆっくりとこたえる。
「マリアさんが用意してくれたSPの方々によって無事保護されたから。」
「ほうそれは良かった。帰ったらタマにお仕置きしなければな・・・・・・
 ところで、ヒナギク。お前、これからどうするつもりなんだ?」
「どうするって・・・・」
ラーテンの町が壊されていくのに何もできなかった自分。あんなに明るく元気だった
町の人々が暗闇に落ちていってしまった。皆顔には出さないが、心の奥に傷ついた物
を抱えている。ニューラーテンのやけに活気じみた風景は、お互いがお互いを気遣っ
ているからだろうと知っていたのに何も討つ術がなかった。家をなくした者、こころ
を壊された者、負傷した者・・・・
そんな彼らを私は助けたいと思った時もあった。しかし、いざとなると怖くてすくんで
しまう。
 そんな時だった。彼らに会ったのは。一流のお嬢様になるという理由だけで、私が最
も恐れている敵に挑もうとしている。彼らの決心の固さを私はいつからか尊敬するよう
になった。彼らのように強い決心がほしい。もう2度とラーテンの町の人々の悲しむ姿
を見たくはない。
― 私が守ってみせる!
「あの・・・・・。」
ヒナギクから口がこぼれる。
「私をあなた達の旅の仲間にいれてください!」
静寂・・・・・・・・・・
ナギがコホンと咳払いをして前へ出た。
「もう仲間だろ?悪しき闇の王者を倒すために、すでに一緒に戦っているではないか。
 仲間という者は決心を同じくしたその次点でもう仲間なのだ。」
「ということは・・・。」
「いいだろう。お前をこの三千院ナギの旅の仲間に加えてやる。ハヤテもいいよな?」
「はい。頼りになれる人が増えてうれしいです。」
「決まりだな。」
ナギはそういうと、ヒナギクの手をとって頭上に突き上げた。
「さぁ新たな仲間とともに、闇の王者の討伐に向けて再出発だ!!」
ナギの声が勢いよく響き渡る。

 ― 新しい世界が彼らの訪れを告げていた。

第1章 終
(まだ小説は続きます)

ハヤテとナギと闇の王者もついに1章を終えました。小説がスタートしてから早2ヶ月。
まだまだ慣れないことばかりで、少々文の構成でしくじったり・・・・・・
課題はたくさんありますが、
これからも読んでくれたら幸いです。
それでは、第2章で。














ノア 2008年03月03日 (月) 22時30分(46)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 2章 16話 白皇学園へ届出を!

「ハヤテとナギと闇の王者」も新章突入です!
また気持ちを新たにして小説を書くことができます。
まだまだ稚拙な小説ですが、これからもよろしくお願いします!!


ハヤテとナギと闇の王者 2章 第16話 久々の再会

「なぁ、私たち、白皇学院へ行かなくていいのか?」
それはナギの些細な一言から始まった。
まだ太陽が真上にある、昼下がりの事だった。
「お、お嬢様いきなりなんですか?」
「だ~か~ら!白皇学院へは通わなくていいのかと言っているのだ!」
「そういえば、ここ最近旅をしてて全くと言っていいほど通ってないですね。」
ハヤテは答える。白皇学院というのは、ナギやハヤテ、ヒナギクが通っている
学校である。天下に名高い学校でありその功績は神々しく、まさに超エリート
な名門校として世に君臨している。ハヤテも白皇学院に通う生徒の1人であるが、
入る時の編入試験では後1点足りなくて不合格という散々な結果であった。結局
マリアさんの推薦の分がプラスされ合格という形になったが、推薦の分がなかっ
たらと思うと、今もハヤテはマリアさんに感謝の念を抱いているのであった。
「白皇学院に特別休日届けを提出しないと、単位がたりなくて退学処分となるぞ。
 まぁ私は白皇の学力偏差値を上げるのに必要不可欠な存在であるから少し休んだ
 だけではどうってことないのだ。でもハヤテ見たいな奴は感情無しにとっとと切
 り捨てられるぞ。」
「えっ!そうなんですか?」
「だから、ここはひとまず屋敷に戻るぞ!そこで書類を作成するのだ!!なぁ、ヒ
 ナギク、それでもいいだろ?」
「私は別にかまわないわ。」
「よし、いったん戻るぞ。」
「しかし、今まで来た道を戻るのも大変じゃないですか。」
「心配いらないわよ。」
ヒナギクはそういうと、呪文を詠唱し始めた。呪文が唱えられると、途端にハヤテ達
の周りが青白く光り、やがてその光が白く輝きながら魔法陣が描かれた。魔法陣の輝
の強さに、このまま飲み込まれてしまうんではないかとハヤテは思う。この光の強力
さは、ヒナギクはすごい魔術師であることを証明するには十分すぎる出来であった。
「導かれし迷える子羊たちよ。いまここに道を開け放て!ルー○ー!!」
すると体が宙に浮いたかと思うと、光の輝きが最高潮に達した。ハヤテやナギはその
眩い光に目を開けることができなくなった。
 しばらく目をつむっていると、ふいに眩しさを感じなくなった。ハヤテは恐る恐る
目をあけた。
「!!」
目を疑う光景であった。ついさっきまで洞窟近場の草原にいたはずなのに、今は屋敷
の前にいる ― ありえない
 さっきの場所から屋敷までは考えただけで100キロ離れている。それをたった一
瞬で移動してしまうなんて科学上ありえないことだ。
 ハヤテは改めて魔術というものの偉大さに感銘を受けた。気を落ち着かせて辺りを
見回すとナギやヒナギクも同じようにここへ到着していた。ハヤテはヒナギクの傍に
駆け寄ると話しかけた。
「ヒナギクさん、さきほどの術は・・・」
「あぁ、ルー○ーっていう魔術なの。呪文を唱えることで行きたい場所へ一発でいけ
 るわ。」
「ルー○ーっていうと、あのド○クエのルー○ーですか?」
「まぁ、ええ似たようなものよ。」
「それにしてもヒナギクさんの魔術はすごいですね。驚くことばかりですよ。」
「いや。まだまだ課題はたくさんあるわ。さっきのルー○ーだって、ハヤテ君が辺りを
 見回さなければ私達が見つからなかったように、この術も皆の着地ポイントがずれて
 しまって乱れがあるのよ。」
「でもすごいですよ。僕も見習いたいです。」
そこで話を一旦とぎらすと、ハヤテはナギの方を見る。ナギはまだ自分の身に何が起こっ
たのか分からず、不審と周りをキョロキョロしていた。まあ自分のいる景色が一瞬のうち
に変わったらそれはとてつもなく不思議であることに間違いなく、ナギはまだ13歳だ。
まだまだ未知なことがたくさんあるのだろう。ハヤテとヒナギクはナギの方へむかうと、
今あったことを全て説明した。ヒナギクの魔術のこと、ルー○ーのこと等等。
 説明を受けてナギは理解した。すると、さっきまで不安な顔をしていたにも関わらず、
その表情はいつの間にか消えていた。
「なるほど。さすがヒナギクの魔術といったところか。」
ナギはそう言うと笑みを浮かべた。
「さぁ、屋敷の中へ入るぞ。」
「はい。行きましょうお嬢様!」
ハヤテは深く相槌を打った。

~次回予告~
第17話 久々の再会だらけ
ハヤテは特別休日の届出をと白皇学院に。その帰り道に・・・・

次回はいよいよあの人の登場です!!






 


ノア 2008年03月10日 (月) 20時33分(49)
題名:ハヤテとナギと闇の王者 第17話 久々の再会だらけ

季節というものはあっというまで遂に春がやってきました。
ノアは明日中学卒業を迎えます。
「ハヤテとナギと闇の王者」と共に節目をつける今日この頃ですが
気合を入れて小説を書き続けたいです。

~前回のあらすじ~
白皇学院へ特別休日届けを作成することになったハヤテ達は、ひとまず
屋敷に戻ることにする。ヒナギクの呪文による助けで無事に到着したハ
ヤテ一行は・・・・

ハヤテとナギと闇の王者 第17話 久々の再会だらけ


「おーい、だれかいるかー!!」
ナギの声が屋敷中に響いて反響した。どこか凛とした屋敷の反響音を聞くと、
ハヤテは屋敷に帰ってきたんだなという事をしみじみと思った。ヒナギクの
呪文があったからここまで無事に戻ってきたわけであって、もしヒナギクの
呪文がなかったら魔物だらけの道を行かなければならなかったのである。そ
う思うと、ヒナギクには本当に感謝しなければならないなと思うのであった。
 しばらくすると、屋敷の奥の階段からマリアさんが下りてきた。
「まぁ、ハヤテ君達久しぶりねぇ。」
ハヤテ達一同はニューラーテンでの教会の件があってか、マリアさんはどう
やってここに戻ってきているのとか、あの教会は今後どうなるのかなど疑問
の点がそこそこあるなかとりあえずその事はスルーすることにした。まあこ
の「ハヤテとナギと闇の王者」はあくまで小説であって、フィクションであ
るため多少のところは都合よく設定されているのかもしれない。
「マリアぁ、白皇の特別休日届けの書類はどこにある?」
久しぶりという事への挨拶はそっちのけで、ナギは要点を述べた。
「あぁ、書類ならリビングの棚の上から2番目の引き出しにありますけど・・
 ・・・・、しかしそれをどうするんですか?」
「ハヤテの特別休日届けがどうしても必要なんだ。でないとハヤテは退学に
 なってしまうからな。」
その通りである。前回の話でも述べたように白皇学院という学校では、欠席
や早退をしたために授業を受けれなかった場合「単位」が落とされてしまう
のだ。学校の規定である授業の単位数が満たされなかった時その人は退学に
なってしまうという厳しい現実が下される。
 しかしその反面、ナギやヒナギクといった優等生は単位がある程度届かな
くても普段テストなどで、学校の偏差値を上げて十分白皇に奉公していて、
そのためか学校側は単位数には目を瞑って無事進学を許可するという御恩を
授けているのであった。
 「あの・・その書類の事なんですが・・・」
マリアは切り出した。
「私、ハヤテ君がナギと旅立つ前日学校へに提出しましたよ。」
「!!」
衝撃がはしった。なんと、書類はもう提出ずみだったのである。
「そ、そうなんですか!?」
ハヤテは大声で問う。マリアさんが言ったことが本当であるならば、ハヤテ
達がここへ来たのは結局は無駄足だったのである。
「まあ、嘆いていてもしょうがないわ。どうせここまで来たのだからハヤテ
 潮見高校へいってきたらどう?」
「えっ・・・・・。」


   潮見高校正門前
 とうとうここまで来てしまった。ハヤテはどうしていいやらわからない気
持ちでいっぱいだった。
 事の起こりはほんの少し前 ―
 ヒナギクの提案はとてもいいことだとハヤテは思った。しかし、今更行っ
てもハヤテは潮見高校の生徒を取り消しされてしまっているしもう全てが遅
いと正直思っていた。だからあの場でハヤテは行く事を断念し拒否したのだ。
これでいいんだとハヤテは自分を割り切った。だがその答えにヒナギクはと
いうと、彼女はものすごい不機嫌な表情になり、ヒナギクの背後からは溢れ
んばかりの殺気というオーラが漂い始めたのである。
「ハヤテ君。私の提案を断るとはいい度胸をしてるわね。まさか、私の提案
 を破棄することで勝ったつもりなのかしら?」
「そんなことはないですよ!」
ハヤテは必死の説得へと移った。ヒナギクの気を少しでも落ち着かせようと
気合を込めて敵意がないことを証明しようとしたがそれもむなしく、ヒナギ
クはハヤテを力の限り引っ張り、そのまま外へ投げ出した。
 扉から勢いよく放り出されたハヤテはそのままコンクリートに激突した。
身にしみる痛さをこらえながら立ち上がると、ハヤテの目の前にはヒナギク
が仁王立ちしていてやはり鋭いオーラを放っていた。
「いいねハヤテ君!!潮見高校に行って少しは母校へ感謝の念を抱いてきな
 さい!!」
ここまで攻め立てられれば終わりである。ハヤテは仕方なく潮見高校へ旅立
つことを決めた。

 「とりあえずどうするか・・・・」
ハヤテはため息交じりに一言。母校であるとはいえ今はもう生徒ではない。
堂々と正面から入って学校に行くのは気が引けた。
「だれか僕の知っている人がいればいいんだけれど・・・・」
そんな事をつぶやくハヤテであったが、都合よく現れてくれる人はいないだ
ろうと内心は悟っていた。悔しいがこれが現実なのだろう。ヒナギクの負け
ず嫌いな性格がなければと悔やんでいても仕方がない。
 ハヤテは決心を固めると、潮見高校内へ1歩足を踏み出した。
そのときであった ―
「もしかして、ハヤテ君?」
ハヤテはびっくりして後ろを振り向いた。


~次回予告~
第18話 その人のことは忘れることはない

次回はいよいよ少女の姿が明らかになります。
読者の皆さんの大半はもう気づいているかもしれませんね。
 
 

ノア 2008年03月18日 (火) 20時29分(56)
題名:ハヤテとナギと闇の王者  お知らせ


 ~ハヤテとナギと闇の王者からのお知らせ~
毎度「ハヤテとナギと闇の王者」をお読みしてくれて
ありがとうございます!
 皆様のおかげで「ハヤテとナギと闇の王者」も早17話です!!
17話という到来にあたり、少々スクロールバー(サイトの右にある、
画面を上下に行き来するためのバー)が小さくなってきたと感じられ
ます。
 小説の読みやすさを追求するために、ここでそろそろ別ページに
移ろうと思います。
 小説を読んでくれている皆さん、真に勝手ながら申し訳ございません。

「ハヤテとナギト闇の王者」が別ページに移っても一生懸命執筆するの
で、これからも是非読んでください!!



 

ノア 2008年03月24日 (月) 19時29分(72)


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