| [118] 魔女っ娘は何度でもフルスイング〜第二話〜 |
- 光月星雨 - 2005年12月27日 (火) 18時27分
どうも、お久しぶりです!やっと続き書けた…… そしてフロッグ様&NANA様、またもや有難う御座います! 兄さんが校長って事で、ステキリアクション貰えてv 因みに、この小説を友人に見せたら『魚雷先生が教頭って時点で校長の正体感付いてた』と… あざとかったかなー(いつもだろ)。でも、実は校長誰かとか特に決めてなかったんですよね…設定は出来てたけど話の何処に絡ますか全く検討もついてないソフ兄様に任命(笑)。 この小説の略称どうしようか悩んでます。誰か決めて…(ヲイ)。 ではでは、本編どうぞ〜v
―――――魔女っ娘は何度でもフルスイング――――― 〜第二話〜
「そ、それで、お兄ちゃんが先生に頼んだ事って、一体何なんですか?」
その頼み事が、私にどう影響してるかも気になる。
「――この学校の伝統行事『飛び出せ旅立て☆<使い魔>と一緒に修行へGO!誰でもチャンス一名様の旅』は知ってるわね?」
「あ、は、はい……」
『飛び出せ旅立て☆パートナーと一緒に修行へGO!誰でもチャンス一名様の旅』。
このツッコミどころ満載な名前の学校行事は、一年に一回丁度この時期に全校生徒の中でランダムに選ばれた生徒一人が修行の旅に出される……って内容。名前のまんまだよね。
何かコレだけ言うとひたすらはた迷惑なイベントに思えるけど、出る前に学校から旅費を初めとした補償を色々受けられるし、エターナル生だと言えば色んな魔法公共施設もちょっとしたサービスもして貰えたりとか、実は一般の旅する魔導士さん達よりもかなり修行しやすくなってる…らしいの。
「選ばれる生徒は毎年本当にランダム。種族・性別・成績・実力など全く問わず、選考方法も年毎に校長によって推薦だったりカルタ大会で決めたりアミダだったりとか色々あるのよ。ちなみに去年、先代校長は地雷ロシアンルーレットで決めたわ」
「いや、何ですかその地雷ロシアンルーレットって!!?」
「ルールは簡単、まず全クラスの担任教師が地雷を一個だけ仕掛けられた校庭に…」
「いい!いい!いいです説明しなくて!!とりあえず先生達が可哀想ってことは判ります!!」
私は何か凄そうな話をあわてて止めた。……にしても、そんなノリで選ばれてたなんて…なんて適当な…
「で、今年行く生徒がビュティ。貴方に決まったのよ」
「……………へ?」
え〜っと…なんか…今、予期せぬ文章が……
「ああ、詳しい説明しないとダメよね。実は昨日の深夜、ソフトン様が来られたのよ」
「ええっ!!?」
お兄ちゃん来てたの!?全然知らなかった…
ちなみに、『ソフトン』って云うのはお兄ちゃんの僧侶としての洗礼名。本名は本人と私しか知らない。
にしてもどうしたんだろう…今まで、こっちに来たら必ず私に顔見せに来てくれてたのに…
「偶然この辺りに来る事になったけど、予定がかなり押していてすぐに出発しなければいけなかったそうなのよ。そのとき、私が今年の旅に出す生徒は魚雷ロシアンルーレットででも決めましょうかと言った所…後はこの映像を見なさい」
魚雷先生はそう言って、銀色に光る水晶球を取り出した。水晶球って色々種類があるんだけど、これは映像・音声記録用。
ヴゥウ――――ン……
水晶球が、空中に映像を呼び出す。映ってたのは魚雷先生と…お兄ちゃん。続いて音声も出る。
『―――魚雷殿。選考方法は、推薦でも宜しいか?』
『ええ、構いませんギョラv』
『なら、俺に決めさせて頂きたい。……ビュティ、と云う名の生徒をお願いしたいのだが』
『あら、その娘…』
『ええ、俺の妹です。担任の方を始めとした教員の方々にも訊いたのだが、ビュティは理論等が解っていても魔力のコントロールが出来ない。俺の元に居た時もそうだったのだが、ビュティは<教わる>と云う学び方と相性が悪いようだ』
う……確かに、知識は付いてもどーもその通りに行かないことが凄く多いんだけど……
『―――それも、ビュティに秘められた強大な魔法の才在ってこそだろう。それで、今回ビュティを旅に出す事をお願いしたい。自分の足で様々な体験をして回り、自分で魔法を学んで欲しい』
「ここまで聞くと解ってくるでしょう?で、この映像を記録した理由はあの方から貴方へ伝言があったからなのよ」
お兄ちゃんが、こっち…って云うか、観てる側の方を向いた。
『―――ビュティ。事情は飲み込めただろう。本当は、直接全てを話したかったのだが…時間が無くて済まない』
『―――前々から思っていたが、どうやらお前は一つの器の中では十分な成長が出来ないタイプの魔女の様だ』
『―――お前の力で、お前が思い描く魔法の世界を自身の中に創り上げろ。しかし、あまり構えずとも良い。とりあえず苦手を克服…と云う様な感じで挑めばいい』
『―――…もう、行かねば。もう近く此処には寄らないだろうが、お前の旅の途中に…会える…かも…知れない…』
だんだん、声と映像が飛び飛びになってきた。水晶の記録時間は短い。
最後に、お兄ちゃんは…凄く、優しい顔をして、言った。
『―――頑張って…くれ……お前は……俺の、誇りだ………』
―――ぷつん。
水晶球の効果が、切れた。
「お兄ちゃん…ありがとう」
いつもは凄く冷静だけど、お兄ちゃんは凄く優しい。そう云う所が、こっちこそ妹として誇りに思えるよ…
「さあ、早速出発の準備を。大体、必要最低限の物は用意してあるから」
そう云って、魚雷先生はバッグを渡してくれた。……本当に必要最低限だ。やっぱ、噂に尾ヒレって付くなぁ…
「…あ、そうだわ。貴方、まだ『使い魔』居なかったわよね?」
「は、はい」
『使い魔』って云うのは、魔導士の人たちに1〜何体かつくパートナーの事。たいてい、人間以外の種族の人達がやってるの。
『使い魔』って云っても主従関係と云うよりは、むしろ友達とかに近い。他の種族には人語話せたり人間に変身出来たり、マスターより強い力を持ってる人がゴロゴロ居る訳だし。
私は別に必要ないかな〜と思って、使い魔契約はしてなかった。学校の生徒には居る人もいれば居ない人も居る。私は後者。
「やっぱり道中、色々危険もあるから旅に出す生徒には必ず『使い魔』同伴で行って貰うのよ。貴方はまだ契約してないし…出発の前に『使い魔ギルド』に行って紹介して貰わなくちゃね」
『使い魔ギルド』って云うのは、魔導士と使い魔契約を結びたいって言う人達や、逆に条件付きで使い魔を募集してるって人達ににそれぞれ相手を紹介してあげる組織なの。
まあ、言ってみれば職安かな?『使い魔』も立派な職業だし。
魚雷先生は紙を取り出して、さらさら〜っと何か書いた。どうやら、紹介状らしい。
「はい。貴方の魔女レベルに似合ったのを紹介するように書いといたわ。面接官に渡しといて」
「はい!」
「それから…その面接官に伝えて頂戴。『私はもう人妻だから…貴方の幸せを祈ってる』って」
「へ……?」
その面接官の人と昔何があったのかとかその前に、『人妻』って…やっぱ済ませてるよ、お兄ちゃんとの脳内入籍…
「さっ、早く行きなさい。はい、地図」
―――そんな訳で、まずは『使い魔ギルド』へ。
大丈夫かなぁ……?
(つづきますから)
話短い上に解りにくくなった気が…すいません(爆)。
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