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いつものように、理紗と泉とわたしで、少し薄暗い中、家へと足を進めていた。 「でさ〜。hahahahaha」 いつものように、くだらない話が飛び交う。
いつもと同じなのに、なぜか胸騒ぎを覚えた。
「じゃ〜ね〜。」
いつものように分かれた。 いつものようにいつもの道を通る。
いつものように大通りを通り、いつもの角を曲がる。 その時―
「ウッ!!」 激しい異臭とともに、吐き気を覚えた。 「何だこれは……………」
慌てて大通りへ戻る。 再び、何もなかったかのように、いつもの景色が広がった。
何もなかった。何もなかったんだ― そう言い聞かせるようにして、また角を曲がる。 「ウッ!!」 いつもではない空気が、五臓六腑に染み渡る。 ここを通ったら、いつもがいつもではなくなる気がした。 でも、通らないと、帰ることは出来ない。それを知って激しい悪臭に耐えながら、いつものように道を歩く。
何もおきてない― 何もおきてない―
頭にそう言い聞かせ、歩く。
「うえぇええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! なんだ!?
その瞬間にして、何かが変わった気がした。 いつもはいつもではなくなってしまった― 胸の鼓動が、激しくなる。
ドクンドクンドクン
耐え切れなくなり走り出そうとする。しかし、胸の鼓動と激しい呼吸が邪魔し、すぐに走るのを止めた。いや、とめるしかなくなった。
再び歩き始めた時。
『パリン』
なにかを割ってしまった音がした。
!! 赤い液体と、赤い血のついたビン!
「イヤッ!」 思わず声を出す。 その赤い液体は、すぐ手前の角に同じように垂れていた。
今すぐダッシュで帰りたかったが、何かが私を引きとめた。 気になるという意思が、全てを邪魔した。
角を曲がる!
すると、その先にも、赤い液体が!
また角に、いや、公園の入り口にだ。 もう辺りは暗くなり始め、夜になっていた。
街頭の明かりをたよりに、公園を見回す。
トイレ!!女子トイレのところに、手形の赤い跡が!
女子トイレということが、最悪の不運だったのだろう。男子トイレなら、ここで終わりになってたかもしれない。 だが、好奇心という欲望が、全てを防いだ。
トイレに入った……………
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「雪路かよ!」
全てが馬鹿馬鹿しくなった。 「おえっぷ!」
「あ?ミキィ?」 「馬鹿やろーーーーーーーーーーう!」 思い切り頭をたたいた。
そして。 「あはははははははは!」 大きく笑った。
※どうでしたか?どうせなら、普通の話+ちょっとイイ話もにしてみようと思いまして。だいぶ馬鹿馬鹿しい話になってしまいましたが。気が向いたらまた書きます!
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