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私はヒロインではない・・ お二人の邪魔をしてはいけない
ずっとそう思ってきた。ハヤテ様を諦めるつもりだった。 でも、やっぱり・・・私・・・
「ここはどこ〜?」 伊澄はオロオロしながら都会の中を歩き回っている。 また迷子になったのだろう。 「あれ?伊澄さん?どうしたんですか?こんなところで?」 (・・ハヤテ様・・!) 伊澄は涙目になりながら振り向いた。 「・・・迷子ですか」 「・・・・」こく 伊澄は小さくうなずいた。 「どこに行く途中だったんですか?」 「・・・自宅へ・・」 ハヤテは手をポンッと叩き、 「ああ!それなら僕が送っていきますよ!」 「ええ・・!?でも・・・」 「遠慮しないで下さい」 伊澄は少し顔を赤く染めながら、 「では・・・よろしくお願いします」
ビューー・・・冷たい風が吹いている。 「クシュン!」 伊澄が寒そうに体をさすった。 するとハヤテは自分の首に巻いていたマフラーを伊澄に巻いてあげた。 「・・!!ハヤテ様?それではハヤテ様のお体が・・!」 ハヤテは微笑んだ。 「大丈夫です 僕、体は丈夫なんですよ」 「・・・ありがとうございます・・・」
伊澄はそのまま家へ帰った。
続く
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