TOPへ戻る
■ 月
白く高く冴えた円振り仰げば冴え冴えとキーンと鋼を弾いたような張りつめた音のような凍りつく寸前の水の温度のようなその白い円はいつでも懐かしさを呼び覚ます誰も起きていないその時間の冴え渡る距離が遠く高く遙か彼方の月だけになら涙を見せてもいい
■
月はひともゆめも刻も幻想すら飲み込む夜の中で息をする月は街の中でそだちゆく