生まれてきて良かったなどと思う時は、
これから先も無いかもしれないけれど
あなたの魂に安らぎあれ
生きてきて良かったなどと思う時は、
これから先も無いかもしれないけれど
あなたの魂に安らぎあれ
梅雨空は寒く、今にも大粒の雨が降り出しそうだ
三日間延ばしてしまった髭を、うっそりと剃り始めている
まったく存在感の無い現実ばかりが見え、
心がどこにも引っ掛かっていないけれど
あなたの魂には安らぎあれ
底知れず落ちていく感覚だけで
どこからも手は差し伸べて貰えないけれど
あなたの魂には安らぎあれ
窓の外にはいつもの現実があるように見える
雨は降ってきたが、いつもの時間にいつもの勤め人が通り過ぎる
白い、白い現実だ
僕の魂に安らぎあれ
あなたの魂に安らぎあれ
愛し合う必要は無い。信じ合う必要は無い
僕達は同族だった
あなたの魂は安らがず漂いさ迷う
僕の魂はじっと磁力を発し続ける
だから、僕の魂に安らぎあれ
あなたの魂に安らぎあれ