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[884] 淑女たちの饗宴 1
PPP - 2008年09月13日 (土) 03時52分

Lehko Habhoka : ……よかった。
 全員欠けることなく、無事
 合流できたようだね。
Lehko Habhoka : それでは
 今回の陽動作戦を説明するよ。
Lehko Habhoka : 我々が護るジュノ増援部隊
 巨蟹、双子の両戦闘魔導団は、ベフラギ街道
 沿いの荒れ地を踏破する、悪ルートを進軍中だ。
Lehko Habhoka : それに対して、
 敵本隊の予想進軍ルートは……
Tihl Midurhi : あ、
 も参加するんだ?
 今回もよろしくね。
Tihl Midurhi : ふっふっふ。
 やっぱりでっかい作戦は腕がなるよねぇ〜!
Mihl Pakorhma : ティルちゃんたらぁ
 出発前から、テンション高くてさぁ。
 ここまでの道中、うるさいのなんのってぇ〜。
Tihl Midurhi : いいじゃない!
 なんてったって、レコさま指揮の作戦だよ?
 いいとこ見せるチャーンス!
Romaa Mihgo : そこ!
 ブリーフィング中だぞ。私語は慎め!
Lehko Habhoka : ……ここから、街道は
 見通しの悪い隘路に差しかかっている。
Lehko Habhoka : だから、その後方、
 約1マルム先を伏撃地点とし
 崖上に猟豹義勇団の鉄砲隊を潜ませる。
Lehko Habhoka : いいか?
 僕が合図するまで、十分に引き付けるんだ。
 ナホ、それまで誰にも撃たせるなよ。
Naho Gwanboh : 任しときんさい。
Tihl Midurhi : いゃーん、
 お仕事中のレコさまも
 凛々しくてすてきぃ〜。
Mihl Pakorhma : もうぅ……ティルちゃん。
 まじめにやろうよぉ……。
Lehko Habhoka : それから、ロマー。
 君のコブラ傭兵には、突撃隊となってもらう。
Lehko Habhoka : 僕が合図したら、
 側面より傾れこみ、敵の退路を断つんだ。
Romaa Mihgo : 承知。
Lehko Habhoka : しかし、
 報告によれば敵は大軍。
 逆に、我々が包囲される危険性も高い。
Lehko Habhoka : もし、撤退号令をかけたら
 速やかに両団とも戦地より離脱すること。
Tihl Midurhi : はいっ!
Mihl Pakorhma : 了解でぇす〜。
Naho Gwanboh : 兄ちゃん!
 しんどい話はもう止めにせん?
 敵じゃったら全部、うちらがしごうしちゃるけ。
Lehko Habhoka : ふふふ。
 それは、頼もしいね。
Lehko Habhoka : きみたち、
 レディの底力、信じているよ。
Tihl Midurhi : は、はぁい!!
  
Tihl Midurhi : ……。
Tihl Midurhi : (……ねえねえ、敵どこ?
 来ないじゃあん。)
Naho Gwanboh : (ふぁぁ。
 情報、ほんまに合うとるんね?
 うちらもう、くたびれたわ!)
Tihl Midurhi : (……ねぇ、ミル。
 敵軍の足音とか、聞こえない?
 私も、さっきから膝が痛くてさあ……)
Mihl Pakorhma : (しぃ〜!
 喋ってると怒られるよぉ〜?)
Naho Gwanboh : (はよ来んさいや、どん亀が。
 まとめて鉄板焼にしちゃるんじゃけ!)
Romaa Mihgo : くんくんくん……。
 シッ! 静かに。
Romaa Mihgo : ……間違いない。
 奴らの臭いだ。来たよ!!
Lehko Habhoka : !!
Romaa Mihgo : どうやら
 クゥダフの重装歩兵のようだね。
Lehko Habhoka : やけに行軍が速いな。
 攻城兵器を伴っていないのか……
 くそっ、こいつら、本隊ではない?
Romaa Mihgo : そう判断するのは
 早計だよ。だって、この足音はおそらく……
Naho Gwanboh : (そろそろ、頃合いじゃね。
 ええ? 一斉射撃でぶっ潰すけぇね。)
Romaa Mihgo : 間違いない、巨人だよ!!
Naho Gwanboh : ……はあ!?
 なんねぇ、あれ!
Nzha Abaleenah : ちょ、
 あんなん、聞いとらんよ……!
Lehko Habhoka : ……。
Romaa Mihgo : (まずいね……
 見える範囲でも、ギガースが1ダース……。
 この数で、反撃を防ぎきれるのか……?)
Lehko Habhoka : (やるしかない。
 もし、ここで我々が撤退したら、連中は
 確実に10マルム先で我が方の魔導団と遭遇する。)
Lehko Habhoka : (強行軍で
 疲弊している味方に、まず勝ち目はない……。)
Romaa Mihgo : (しかし……!)
Lehko Habhoka : (しっ、僕を信じて……)
Lehko Habhoka : (よし、いいぞ。
 あと少しだ……)
Lehko Habhoka : ナホ
 まだ撃たせるなよ。
Lehko Habhoka : 待て……待て……
Lehko Habhoka : よし!
Lehko Habhoka : 撃てえ!
Lehko Habhoka : よし、よくやった。
Lehko Habhoka : 次弾装填を急げ!
 敵にこちらの位置を特定させるな!
Lehko Habhoka : コブラ団!
 敵の側面を突いて攪乱する。
Lehko Habhoka : 次に猟豹団が撃ったら
 一気にこの崖を駆け降りるんだ!
Romaa Mihgo : 了解!
Lehko Habhoka : 撃てえ!
Lehko Habhoka : ……総員、抜刀用意!!
Lehko Habhoka : 深呼吸しろ。
Lehko Habhoka : ……突貫!!
  
Lehko Habhoka : 臆するな!
Naho Gwanboh : ひいぃっ!!
Naho Gwanboh : うううぅぅ……
Naho Gwanboh : ……!?
Lehko Habhoka : 怯むな!
 立て!
Lehko Habhoka : さっきまでの
 威勢はどうした?
Naho Gwanboh : ……。
Naho Gwanboh : あんとな敵、見たことないわ……
 アンティカも異なげじゃったけど
 あんな大きいのはおらんかった……
Lehko Habhoka : 見知らぬ土地だ。
 見知らぬ戦場に、見知らぬ敵。
 そんなの当然だろ。
Lehko Habhoka : いいか、ナホ。
 恐怖を感じたら、銃身が焼けるまで撃て。
 腕が痺れるまで剣を振れ!
Lehko Habhoka : 敵を倒し続けているかぎり、
 きみらは死なない。
 戦場で確かなことは、それだけだ。
Naho Gwanboh : ……。
Romaa Mihgo : 私らは
 再突撃をかける!
 あんたらの援護射撃が命綱だ。頼んだよ!
Naho Gwanboh : ……わ、わかった。
Mham Lahrih : 何か用?
 ここらは、敵の攻撃が集中してるんだ。
 ぼんやりしてると流れ矢に当たっちゃうよ。
??? : ドロンフルン師団長。
 あれは何の騒ぎかしら?
Doron-Fulun : 戦闘のようです。
 我が方のミスラ傭兵部隊と……
 クゥダフ兵主体の獣人軍との。
??? : ……冗談ではありませんわ!
Doron-Fulun : は?
??? : なぜ、
 わたくしを差し置いて
 あんな……
??? : 楽しそうなことを
 しているのかしら!
  
Lehko Habhoka : ミスラの戦士よ!
 あきらめるな!
 いま、敵に背を見せたら、終わりだぞ。
Lehko Habhoka : いいか! あと一度、
 敵の突撃を押し返すんだ! そうしたら
 一斉に西に向かって走れ。撤退するっ!
Lehko Habhoka : ……くっ、魔法か。
 どこからだ?
Tihl Midurhi : 西……西の方からです!
 それより、お怪我は?
Lehko Habhoka : 味方か!?
 魔法は使うなと、あれほど……
??? : ……あら、せっかく
 助けて差し上げましたのに、礼も
 おっしゃらないなんて、失敬な方ですこと。
Tihl Midurhi : ……わ、わわわ
 あれは……
Tihl Midurhi : シ、シャントットさま!?
Shantotto : ……それに
 誰に口を利いてますの?
 わたくし、あなたの部下になった覚えなど
 一度もありませんことよ!?
Shantotto : オーッホッホッホホ!



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