ご視聴頂けましたら光栄です。
「俺のまわりで秋が」
作詞 江邑 民部
作曲 佐谷戸一
歌 沢 伸一
1. 秋の虫が 集(すだ)き始める 昼下がり
久しぶりに バイクを飛ばし 床屋に行った
しゃれた名前で 「プラージュ」という
「カットだけして」 と言うと
兄ちゃんは 巧みなハサミ さばきで
あっという間に 形よく 仕上げてくれた
店の名に 触発されて 俺はすぐに
歌い出したく なったよ シャンソン一曲
“Sur(シュー) la(ラ) Plag’(プラージュ) de(デゥ) Solenzara(ソレンツァーラ)”を
2. だが浮かれた 気分はすぐに 消し飛んだ
見ると首に 巻かれたヘアー エプロン上(じょう)に
白い綿毛が 散乱してた
他人(ひと)のものでは なくして
自らの 切り落とされた 分身だ
当たり前とは 言うものの 情けないかな
年なんて まだまだ先と 思っていた
俺の気づかぬ うちにも まわりで深く
なっているのだ 秋の推移が
3. 散歩に行く 夕暮れ時の 公園で
杖を振ると ツバメが応(こた)え 飛び交うのだが
日毎(ひごと)その数 次第に減って
残った1羽が ついには
旋回を 名残惜し気に 繰り返し
迫り来たれる 夕闇に 姿を没(ぼっ)した
俺を捨て 南の空へ 行くのだろ
さらば愛する ツバメよ、元気で行けよ!
俺のまわりで 秋が深まる