歌唱:とわの香織、作詩:福島瑠山、作曲:佐谷戸一。
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1、春が静かに 吹いてきて 朧(おぼろ)に霞む 向嶋
流れも速き 隅田川(おおかわ)の 屋形船(やかた)に舞うは 都鳥(みやこどり)
花見の酒に 誘惑(さそわれ)て 夜目にも紅(あか)き 唇(くちびる)を
そっとあなたに あげました
2、春がさやかに 吹いてきて 緑にけぶる 向嶋
水嵩(みずかさ)まさる 隅田川(おおかわ)の 百花園(はなぞの)淡き すみれ色
花見の酒に 酔わされて 口説(くど)き落としの 巧みさに
一夜(ひとよ)の恋に 燃えました
3、春がほんのり 吹いてきて 逢いに来ました 向嶋
時代(とき)はめぐりて 隅田川(おおかわ)の 座敷で唄う 流行歌(はやりうた)
花見の酒に ほだされて 行方も知らぬ 恋の路
三筋(みすじ)の糸が 切れました
4、春がやんわり 吹いてきて 夜露に濡れる 向嶋
波間に暗き 隅田川(おおかわ)の 墨堤(つつみ)は花街(まち)の 迷い路
櫻(はな)の精霊(あやし)に籠絡(だま)されて 契り重ねて七重八重(ななえやえ)
恋の盲目(めしい)と なりました
5、春がのどかに 吹いてきて 昔語り(むかしがたり)の 向嶋
思いは深き 隅田川(おおかわ)よ 八代将軍吉宗(よしむね)さまの 肝入りで
植樹(うえ)た櫻は 紅桜(べにざくら) 婀娜(あだ)な姿が 詩(うた)になる
現代(いま)に伝えて 名を残す