原稿を書くのは難しい。
ジャンルによってはディレクターと言えども原稿は作家に任せるケースも少なくなく、必ずしも必要能力とは言えないが、幸い今の現場では原稿を書けることがひとつのモチベーションになっている。(思えば、勝手にディレクターがオフラインしたVの尺に合わせて原稿を書く作家というのも大変な仕事である)
こーゆー日記とか好き勝手書いている場合には、言いたいことを順番構わず書いていけばいいのだが、原稿にする場合には順序だてて(これには俗に言う起承転結ではなく原稿独特のスタイルがあるのだが)限られた尺で視聴者が知りたい情報を精査して書かなければならない。また新聞とも違うのは映像を主役に文章を書かなければならない点である。原稿を元に映像を繋ぐという見方ができる一方で、原稿は映像の範囲内でしか書かれないという大原則もある。
作文が得意だったのは高校生まで。やっぱりプロの原稿というのは物凄くハードルが高い。しゃべり言葉や日記程度では間違えない助詞の使い方も原稿となると「ここは『の』?それとも『は』?」というように混乱したりもする。時間内に収めるために「本当は言いたいんだけどな〜」という情報を泣く泣く削ったり。
そんなこんなで大人たちがギリギリまで四苦八苦する「放送原稿」が視聴者の皆さんたちに分かりやすく伝わっていれば、これ幸い。