[4338] テンションが欲しい! |
- big - 2012年10月31日 (水) 00時54分
サルサにおけるテンションについて感じること。 テンション高いから今日は盛り上がるぞというのではなく、リード&フォローにおけるテンションの方です。
先週末は、ハロウィーンシーズンもあって封数のpartyに参加しました。どれも大変に盛り上がってにぎやかで楽しめたのですが、肝腎のサルサが「踊れていない」気がするのです。
ああ、これいいなっていうサルセーラと遭遇するチャンスが近頃減っている感じがして、何かもの足らないのです。物足りないのでpartyを渡り歩いて、今度こそと期待をもって望むのですが、ハズレ。
おおよそ20人に一人あるいはそれ以下の確率でしか、これぞっていう手応えが感じられないのです。何が違うかというと、やはりテンションじゃないかと思うんですね。
どうも軽すぎるというか、途切れる。
正直、昔は、シルキータッチと自ら命名して、指一本で自在にフォローしていただけるのが素晴らしいと感じた時期もありました。
しかし、テンションはテンションとしてないと。絹のような滑らかさでは、やはりだんだん飽きてきてしまう。 サルセーラの顔やスタイル、装いは、もちろん踊りの大事な要素ですが、テンションのない”サルサ”は、他の魅力では埋め難いものがあります。
一方、テンションが適度にある当たりの人と踊ると、世界が七色にきらめく、というくらい誇張された表現を使いたいくらい”サルサ”を踊れます。
「サルサ テンション 弱すぎる」でネット検索。 ありました。
Salsa-style.com http://salsa-style.com/php/ss21/ss2108/SS2108_TKS003.php
にわかに同意できない部分もあったり、相当に辛辣なことも書いてあります。 またずいぶん昔の情報の臭いもします。しかし、「おう、それだよ」ってうなづいてしまうことを的確に示しているのも事実です。
問題なサルサ ・女性のテンションが弱すぎて、男性のリードが女性に伝わらない。 ・リードが伝わらないので、女性の側が先読みして動いてしまう。 ・先読みして動かれると、リード&フォローは破綻し、男女とも不幸になってしまいます。
原因はなにか ・男性が、完成度の低い技に力を入れると女性が嫌がるから、テンションを弱くかける ・テンション抜きでワザばかり追求する男性が多い。 ・クラブレッスンでお手軽にワザさえ覚えれば大丈夫となりテンションが置き去りにされる。 ・そんな男性と踊ってリードが荒くて手が痛くても、 それを正直に言えない女性。
テンションのきいたサルサを踊るには ・サルサを踊る上において必須のテンションとは何かを虚心坦懐に学ぶ。 ・男性は未完成のワザを使うべきでない。危険で痛みを覚えさせる。 ・練習中の技でも7割以上の完成度があるものだけを使う。 ・複雑なワザ,難しいワザほど女性が喜ぶという考えは捨てる ・ステップをきちんと踏む、ということはしっかりと踏めば体重載せが可能となる。 ・両手ワザを控えめにする。両手を握るとテンションが足りたくても、何とか女性をリードできるから。
続く
[4339] まだまだいい足りない |
- big - 2012年10月31日 (水) 23時44分
サルサの「テンション」について、すでにネット上で熱心に論ぜられています。 いったいテンションとは何なのか。 身体運動を、言葉で語り尽くせないのを知りつつ、思いの丈をこめた言説の数々に耳を傾けてみたいと思います。 よりよいダンスのために。
@「テンションの取り方が上手い人と踊ると、 自分の力を120%引き出してくれるそうだ。 どんな疲れた時でも自分の力を自然に引き出してくれる。 それは私も同じ感覚を持っている。
逆に、テンションが強かったり、弱過ぎたりすると、 押し合い引合いの力相撲になったり、ふにぁふにぁで 押しても感触のない豆腐のようなフォローになったりする。 公民館だと固くなる方が圧倒的に多いのだが、 柔らか過ぎるのも良くない。 そのためには、フレームをしっかり作って 肩・肘の関節と身体でうまく吸収する。」 http://ameblo.jp/0408suzuki/entry-11350011660.html
big:テンションがというよりも、いいサルサを踊るとライフ・エネルギーが満ちてくる。気がめいった時、身体活動が低下した時、サルサは元気をくれる。 さて、ここでのポイントは、”フレーム”をしっかり作るということ。 フレームを形成するためには、二人の距離が常に適度に保たれている必要がある。
A「プロの女性ダンサーに共通していえる事は、このテンションが無いのです。ダンスの軸がぶれる女性は両手で引っ張る人もいますが、このテンションあると、非常に踊りにくいものです。 最近僕なりに感じた事ですが、本当にダンスをやってるキューバ人女性はテンションが無いんじゃないかって。と言うのも、そもそも強いテンションを使って踊る女性は、ターンもあまりできなく、技も掛からなく、って言う人が多いように感じますね。そんな女性に限って、サルサの楽しみ方の根底をテンションからの引っ張られるバネが気持ちいいなどと感じているようです。 http://blog.livedoor.jp/asdf0707jp/archives/51491066.html
big:テンションを否定する人もいる。しかしテンションがないとワザはかけられる筈がない。先読みして動いてもらうだけだ。それを上手と思うのは勘違い。テンションを”引っ張られるバネ”と単純化しひとまとめしてはいけない。まあ、それが楽しければそれでもいいのだが。
B「軸を意識した回転と移動、そしてテンションによるリード&フォロー。 サルサを踊る上で不可欠な、この2大要素を知っていても実際に実行できているダンサーはそれほど多くない。
キューバン、LA、NY-On2という3つのサルサの違いは見た目のスタイルの違いよりも、実は2大要素がどれほど厳しく要求されるかの差の方がずっと大きい。 もちろん、NY-On2が一番厳しく求められるのは言うまでもない。
キューバンはほぼ休みなく歩き続ける間、足の踏み替え時に回転や移動を行う。 したがって軸やテンションの意義を知ることなく踊る人も少なくない。
LAの場合は6つのベーシック足のうち、4つを同じポジションの時に踏む。 動きが断続的なので、軸やテンションでなく腕力や先読みでリード&フォローしても成立する曖昧さを持つ。
NY-On2は、前後それぞれのブレイク時を除いてステップは滑らかな継続性を必要とする。その中でのリード&フォローは、先ほどの2大要素なくして成立はあり得ないのだ。
しかしながら、NY-On2を踊る人でも2つの要素をきちんと踏まえている人はごく僅かなように見える。
・ステップ足がばたつくことなく規則的 ・男女二人の間隔が常に一定 ・過不足ないテンションによってリードされるので、男女ともに余計な動きがない
規則的で安定感があるベーシックを踏む二人のダンスはたとえ難しいワザを入れずとも、まるでパフォーマンスのように美しく映るはずである。」 http://mambohompo.blogspot.jp/2011/05/blog-post.html
big:名古屋サルサ界きっての論客mambo本舗のじんじんさん。 さすがの内容なので全文引用させていただきます。 テンションによるL&Fをサルサに不可欠の要素と看破している。 やはり”二人の間隔が常に一定”という点については外せない。 距離が離れすぎてしまっては、テンションが切れてしまう。 難しいワザを入れずと美しいという点は噛み締めねばならない。 各スタイルごとの比較をテンションを軸に論じているのが面白い。
C「簡単に説明すると『長方形の箱の中で場所の入れ替わりで動くイメージ』です。それにはペア同士引き付け合うテンションが重要なんですよ?!『女性をその箱からはみ出させてしまうと、このテンションは抜けてしまう』と思って良いかもしれませんね?
例えて表現するとすれば・・『糸電話』でしょうか?。糸電話を思い出して見てください!張っていないと声が伝わらないですよね?SALSAもこれと同じイメージなんです。丁度いい加減で寄りかかれるけど、重く感じない微妙な感じ。ここで重要になるのが・・『肩甲骨」。 相手の肩甲骨の引っかかる場所があるので、見つけてみてください!そこを見つけることで、ペア同士引き付け合うテンションを保てます。 筋力任せ「力」を使っている以上、お互いに踊る事が辛くなってしまいます。
まとめますと、骨盤と肩幅で作られた「見えない箱」が、キーポイントしょうか?」 http://www.rhythm-step.com/aco%27s-s/salsa04.html
big:テンションは適度でなければならない。筋力任せの「力」を使うのは本末転倒です。ダンスが二人の間のコミュニケーションだとすれば、コミュニケーション力とは主張する力よりも相手を知る力。相手をテンションを通じて知ることです。 ”骨盤と肩幅で作られた「見えない箱」”はイメージしやすいですね。
D「フレームを組む時(男性の片手が女性の肩甲骨を支えている時)女性はただ 立つのではなく、外側へもとテンションを掛けたほうがよい。これ、2人で組んで踊 る基本姿勢。回ったり移動したりしやすいため、テンション利用して上手く踊ろうと する男性からはこういうコメントがくる。手だけでなく、男性へ伝えるテンションは 背中にもあるんだぞ!と頭に叩き込む。」 http://plaza.rakuten.co.jp/salsha/diary/200506030000/
big:これは声を大にして言いたい。そのとおりと。 背中でテンションを感じられる人は少ない気がします。 手だけでなく、「男性へ伝えるテンションは 背中にもある」
ナチュラルトップターンで、これに出会ったときには思わず「いい感じ!」と叫んでしまいます。わずかに外側にもたれかかる感じがたまらない。 相手はたいていキョトンとしていますが。
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[4340] テンションの理解 |
- wataru - 2012年11月05日 (月) 14時21分
テンションは初心者のころによく使いました。 動かない女性や、遠心力を利用しなければ体の動かない女性と踊るには非常に効果的。または、サルサをメリーゴーランドのように、遠心力と引っ張り合いを使わないと気持ちよく踊れない人達には良いかも知れません。 本当に複雑な技とフィギアが可能な女性は、男性の95%リードと5%のテンションでサルサを踊ります。 まずは、リード(合図)とテンション(踊るためのアシスト)の 区別を理解しましょう。上手な女性は合図すなわちリードだけで 踊れます。逆に不要なアシストを好みません。 それは、初心者が分けわからずテンションが無いのとは大違いです。テンションを理解しつつ、あえてテンションで踊らない。 不要なバックステップを踏まない事です。 いくつもの本当の本物と出会った時に分かると思います。
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[4341] |
- wataru - 2012年11月05日 (月) 14時32分
初心者と踊れば一目瞭然。テンションを強く、リードを強く、 これは初心者と踊る時の基本です。上級者になればなるほど 次第に弱まり、本当のプロフェッショナルな女性はリードのみ で踊ってきます。女性からも無用に引っ張ってきません。 何人ものプロダンサーと踊って、確信しました。 ただ、日本はまだまだ遅れています。 サルサの理解がインストラクターでさえ初心者の域を超えて いないのが事実ですね。 テンションはここ一番必要な時だけで十分です。
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[4343] テンション談義するの久々 |
- big - 2012年11月08日 (木) 00時35分
wataruさん、拙文をご覧いただきありがとうございます。 サルサ場ではなかなかこういったお話を語る機会も、またお人もいないのが現状で、、そんなことを話してる間があればさっさと踊ろうぜ時間がもったいないということになってしまがちなわけです。そんな中でお気持ちのこもった話をいただくは大変貴重であり嬉しいことです。
ご存知のように、サルサはスタイルも Cuban、LA、ON2などバラエティーがあり、それぞれ人によって踊り方の好みがあり、また人により、partyの種類でも踊り方は様々です。そんな中で、テンションについて私の個人的な選好を語らせていただきました。 そもそも踊りの素人、俺の考え方以外は間違っている、とか、これが正しいんだ、というように価値観を押し付けるつもりは毛頭ありません。どうかよろしくお願いします。
そもそもテンションを(踊るためのアシスト)と捉えられているとすれば、いつまでたっても話がかみ合わないような気がします。
まず、テンションとは初心者のときは、強くて、上級者になればなるほど次第に弱くなるものなのでしょうか。言い換えると、テンションはできるだけ少ない方がいい必要悪なのでしょうか。
そうではないですよね。 たとえば、ふにゃふにゃのテンションって、想像するだけでもいやですよね。どんなに片方が上手いワザをかけてもL&Fが成立しないんですから。
もうひとつとてもいやなのが、テンションが効かせようがない時です。 いわゆる先読みでリードする以前にフォロワーである女性に動かれてしまうと、これはリードする側としてはとても気持ちの悪い悲惨な状況になってしまいます。上手い人ほどむしろしっかりこちらのテンションが来るのを待ってくれますね。中には瞬間のいたずらでお地蔵さんのように動かず、(テンション頂戴ね)と無言のメッセージを伝えてくる人もいます。ま、ボクのリスムの取り方がずれてるっていうこともあるかもしれません。
書きながら思いついたんですが、これってフォロワー側からリーダーにテンションをかけているわけです。テンションはリーダーだけが一方的に荷物よこちらに行けよとばかりに女性を押したり、引っ張ったりするものではありません。フォロワーもリーダーにテンションをかけることができるのです。
この場合のテンションは踊るためのアシストと合図という側面を両方持ちわせています。と同時にフォロワーの側からのリアクションを伝える側面も持ち合わせています。 糸電話の例がありましたが、紙コップ同士をつなぐ糸に適度に張りを与えないと、互いに「話」ができない。「話」をすることがサルサのペアダンスの中核的悦楽のなのに。
私の欲しいのは単なるテンションでも、強いテンションでもありません。 その時その場での「適度なテンション」です。 自分自身が初心者の時に、テンションはいったいどのくらいが適当なんですか、とインストラクターに質問した覚えがあります。 今振り返れば愚問です。 踊りのテンポ、曲想、相手の技倆、ワザの種類など、多くの変数により、適度なテンションという解が生まれます。曲の中でさえ、いつも一定ではないんですね。難しいけれど、うまくいった時は楽しい。相手にテンションをかけ、相手からもかけられ、音楽にのせて身体でコミュニケーションするわけです。楽しくないわけがない。
「サルサをメリーゴーランドのように、遠心力と引っ張り合いを使わないと気持ちよく踊れない人達」
う〜ん、恐らくアクロバチックな動きを念頭におかれているのでしょうね。サルサを踊っているペアダンスをスローモーションで見たことはありませんか。そんなに激しくないごく普通の動きでも、二人の間の重心を中心にして身体が遠心力に抗して内側に傾いているのがわかります。 決して棒のように垂直にたったままステップを踏んでいるわけではない。この遠心力を感じることがサルサの持つ独特のスピード感、浮遊感を生み出す源泉だと思うのですが。
メリーゴーランドで思い出しました。古いですが、まるでサルサの楽しさをうたっているよう。
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