投稿日：2011年11月11日 (金) 18時22分

権力対反逆者というストーリーなら、権力が怖くなくてはお話にならない。ところが近未来の独裁権力が全然怖くない。原作がコミックだからか、悪い意味で漫画チック。独裁者サトラー議長というのが大画面にアップでわめきちらすだけで、怖くもなんともない。監視社会というけれど、その恐ろしさが全然ない。この映画で知ったのは１６０５年、カトリック教徒はイングランド王ジェイムズ一世を首長とする英国国教会から弾圧を受け、それに耐えかねた反乱分子１３人が国王暗殺を企てる。これをガイ・フォークスを含めた１３人のカトリック教徒による火薬陰謀事件と呼ぶそうだ。しかしこれがに発覚し、１１月５日未明、火薬の点火係として潜んでいたガイ・フォークスは逮捕される。この１１月５日を「ガイ・フォークス・デイ」もしくは「ボンファイアー・デイ」と呼び、フォークスらによる計画が未然に防がれたことを祝う。この日、人々はかがり火を焚き、花火を上げ、子供たちはガイ人形を作り、これをかがり火に放り込む。また国中でガイ・フォークスを模した仮面が売られるそうだ。このことを前もって知っていれば少しは楽しめたのかも。1★ ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィービング、スティーブン・レイ、スティーブン・フライ、ジョン・ハート

投稿日：2011年11月10日 (木) 19時46分

ボクシング観戦に行く途中、ギャングのリンチ殺人を目撃したやんちゃな４人が、ギャングに追われる一晩。ただただ逃げ回り、最後は反撃に出て、お定まりの終幕。それにしてもシカゴのスラム街の夜の怖さは良く分かる。「２４」の監督だから、暇潰し程度の期待度で見てみたらその通り。つまらん。１★ エミリオ・エステベス、キューバ・グッティング・Jr.、スティーヴン・ドーフ、ジェレミー・ピヴェン、デニス・リアリー

投稿日：2011年11月08日 (火) 18時30分

この映画のどこにそんな華麗な賭けが出てくるのだろう。邦題の付け方が間違っている。さて中身だが、犯罪を実行する人選、こりゃないだろう。この人選でやれる仕事ではない。女の勘のみで捜査する保険調査員のフェイ・ダナウェイ。そんなにすごいのか女の感。これもいい加減な思いつきだ。結局はラブストーリーになっていまい、クライムサスペンスはふっ飛んだ。「夜の大捜査線」の監督とは思えない。名作といわれているが、嘘だ。２★ スティーブ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ、ポール・バーク、ジャック・ウェストン、ゴードン・ピンセット、ヤフェット・コットー

投稿日：2011年11月07日 (月) 11時06分

「パメラ」という映画を創っているスタッフたちのドタバタを描いたこの作品。トリュフォー監督も監督役で出演している。途中、ロマンスあり、破局あり、女優の妊娠、俳優の突然の死などなど、いろいろなハプニングやトラブルを乗り越え映画は完成へと向かっていく。実際の映画創りで起りそうな舞台裏。スタッフたちの右往左往する様や、困難をどう切り抜けていくのか・・・それだけ。トリュフォー好きな人のための映画。２★ ジャクリーン・ビセット、ジャン・ピエール・レオ、ジャン=ピエール・オーモン、アレクサンドラ・スチュワルト、ナタリー・バイ

投稿日：2011年11月04日 (金) 09時15分

実在の人物、ジャック・マイヨールをモデルに、素潜りの記録に挑戦する男たちの友情、恋を描いた作品。言ってみればごく普通の友情と恋の話だが、まったく知らない世界の競技、素潜りの話だけに引っ張られて約３時間これに付き合う。「レオン」と並び称されるリュック・ベッソン作品だと彼が好きな人は言っているが、そうかな。素潜りのシーンで日本人も登場するが、完全におちょくられ、笑いものにされています。今では何度かチャンピオンになった世界ランク２位という日本人もいたと思いますが、この映画の製作時には笑い物のネタになっていたんだ。３★ ロザンナ・アークェット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ、ポール・シェナー、グリフィン・ダン

投稿日：2011年11月02日 (水) 13時50分

１０年前に仲違いをした７６歳の兄が脳卒中で倒れたと聞き、もう一度昔の兄弟に戻るため、時速８ｋｍのトラクタで５００ｋｍ離れた兄の家へ行く事を決意する。これは実話に基づいたストーリーという事だが、主人公アルヴィンの乗ったトラクターと同じくらいに、実にのんびりとしたテンポで進む。行く先々で善意の人々との交流があるところは、アンソニー・ポプキンスの「世界最速のインディアン」とよく似ているが、その道中でこの老人の人生が語られてゆく渋い作品。２〜３★ リチャード・ファーンズワース、シシー・スペイセク、ハリー・ディーン・スタントン、エヴァレット・マッギル、ジェーン・ハイツ

投稿日：2011年11月01日 (火) 09時11分

脱獄をして逃亡するブッチ(ケビン・コスナー)と、人質となった一人の少年。この二人を“タイムマシーン”に乗せて、目指すはパーフェクトワールド。なにがパーフェクトワールドなのかよく分からないが、アラスカってそう呼ばれるところなのかね。逃避行を続ける中で、二人の心の交流がじわじわと温度を持ち始め、ブッチが始めて父親になれた・・・だが彼は凶悪犯なのだが・・・時折そんな顔を見せる彼に少年は始めて父親に甘えれる子供になれた・・・時々眠くはなったがそこそこの出来でしょう。それにしてもイーストウッドの吹き替えの声(山田康雄）はいつも思うが弱弱しくて好きになれないのはおいらだけか。２★ ケビン・コスナー、T・J・ローサー、クリント・イーストウッド、ローラ・ダーン、キース・ザラバッカ

投稿日：2011年10月28日 (金) 18時50分

ジュリア・ロバーツがアカデミー主演女優賞を獲った作品。巨大企業を相手に、史上最大級の集団訴訟に勝利した実在の人物、エリン・ブロコビッチの活躍を描いたヒューマン・ドラマ。扱っているテーマは重いけれど、スピード・爽快感のあるいい仕上がりで、心温まる上質な面白い作品。ディテールの見せ方が巧く。飽きさせない。ジュリア・ロバーツもさりながら、アルバート・フィニーが断然良く、流石だ。アーロン・エッカートもこの頃から味が出てきた気がする。エリン・ブロコビッチ本人もウェイトレス役でカメオ出演しているが、名前がジュリアということになっているから可笑しい。この人1960年生まれだからまだまだ若い。映画の中でも言っているが82年のミス・パシフィック・コースト。４〜５★ ジュリア・ロバーツ、アルバート・フィニー、アーロン・エッカート、マージ・ヘルゲンバーガー、チェリー・ジョーンズ、ピーター・コヨーテ、エリン・ブロコビッチ

投稿日：2011年10月26日 (水) 14時06分

コーエン兄弟の本作は西部劇ということもあってか、ストレートでヒネリがないストーリーになっている。登場人物たちのセリフがおもしろいのもコーエン兄弟のセンスなのかもしれない。ジェフ・ブリッジス演じるコグバーンの強烈な存在感と、意志の強い父の敵を討とうと少女。マット・デイモンの影が薄いが、映画の中では重要なキャラクターではある。それにしてもこの少女は強すぎる。３★ ☆ジェフ・ブリッジス、▽ヘイリー・スタインフェルド、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー、エリザベス・マーヴェル

投稿日：2011年10月24日 (月) 18時20分

とにかく渋い。坦々と進む。18世紀中頃のヨーロッパ。父レオポルトの薫陶を受け、3歳から音楽を学びその才能を開花させた14歳のマリア・アンナ・モーツァルト（通称ナンネル）には、11歳の弟ヴォルフガングがいた。天才少年との噂はあったが、まだ認められておらず、3年半をかけてヨーロッパを巡る旅。ヴァイオリンを弾いたり、管楽器を吹いたりすることが女性には許されないような女性差別時代。素晴らしい才能に恵まれながら音楽家になることが許されなかったナンネルの心情を描きあげた哀しい話。そういえばクラシックの世界はその後も有名な女性作曲家が出てこないのは不思議だ。映像も渋く美しい。なんといってもヴェルサイユ宮殿での撮影による、その豪奢な美しさの中で繰り広げられる様々なシーンは、見ごたえ十分。３★ マリー・フェレ、ダヴィド・モロー[ヴァイオリニスト]、リサ・フェレ、クロヴィス・フーアン、デルフィーヌ・シュイヨー、サロメ・ステヴナン、ニコラス・ジロー、アルチュール・トス、マルク・バルベ、、ダヴィッド・モロー