投稿日：2012年02月21日 (火) 13時11分

かなり評判の良い映画だったが、私としてはどちらかと言うと評価できない映画だ。まずそのリズム。確かに短いカットの連続の動き回るカメラで迫力を出したいのは解るが、全編そればかりでははっきり言って飽きてしまう。やはり緩急で見せろっつうわけだ。終わってみれば内容はさほど無く、ほとんどチェイスとアクションだけ。ボーンと彼を追うCIAヴォーゼンの知恵比べをしっかり見せて欲しかった。２★ マット・デイモン、ジュリア・スタイルズ、ジョアン・アレン、デビッド・ストラザーン、スコット・グレン、アルバート・フィニー

投稿日：2012年02月19日 (日) 11時59分

恋の手練手管に長けた社交界の花・ランジュ公爵夫人（ジャンヌ・バリバール）と、無骨なナポレオン軍の英雄モンリヴォー将軍（ギョーム・ドパルデュー）。彼女の恋は形式にのっとったお遊びで、無骨なその彼の心をわが身に向けること。恋の駆け引きを言葉だけで、それは互いを夢中にし、翻弄し、そしてついに…。そしてゲームは思いもよらぬ方へ進んでしまう。バルザックの原作を80歳のジャック・リヴェットが撮ったのだが、文芸ロマンは少々退屈。ただこの時代の華やかな舞踏会や室内装飾は楽しめた。２★ ジャンヌ・バリバール、ギョーム・ドパルデュー、ビュル・オジェ、ミシェル・ピコリ

投稿日：2012年02月16日 (木) 21時59分

一体自分が誰なのか？って題材はアリキタリではある。この作品も、結局「そう言う事かぁ〜」って事になるのだが、このアイディアは秀逸。気持ちを正直にして観ていると、なぜ？どうして？と、突っ込みどころが多くて困る。が、馬鹿になって観ていｋると展開もテンポも良くて退屈しない。面白いです。３★ リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー、ジャニュアリー・ジョーンズ、エイダン・クイン、ブルーノ・ガンツ

投稿日：2012年02月15日 (水) 09時15分

『暗い日曜日』と言えば「自殺ソング」として都市伝説になっている歌曲。なんでもこの歌に関連した自殺が相次ぎ世界各国で放送禁止にもなったという。現在ではこの歌を逆再生で聴くと自殺したくなるという噂まである。当時の音楽関係者がこの曲を評して「この曲は悲しいなんていうものじゃない。そこには何か、底なしの絶望を強いるような力がある。この曲はいかなる人に、いかなる喜びも与えることはないだろう」と言ったとか。自殺を生み出していた本当の原因は、この曲ではなく、その時代の重苦しい空気だった（1930年代は、世界的に経済不況と政治的緊張が続いた。第二次世界大戦は1939年勃発）。この音楽は、多くの名曲がしばしそう言われるようにその時代の空気を余りにも生々しく旋律として引き受けたために、人々をある衝動へと駆り立てるきっかけとしての機能を果たしてしまったのだろう。反響は大きく、BBCをはじめとして各国で放送禁止になった。この史実を基に作られた作品で、ひとつのテーマが情愛、主人公イロナが二人の男（レストランオーナーのラズロとピアニストのアンドラーシュ）と一日おきにベッドを共にする。イロナが二人の男を両脇に抱き寄せて草に寝そべるシーンなどは、もう天国の図？。そしてそれにからむのが、イロナに横恋慕するドイツ人将校ハンス。そしてもう一つのテーマが時代背景。史実と虚実を巧みなバランスで描いて情愛とは別の緊張も見せてくれる映画。３★ エリカ・マロジャーン、ステファノ・ディオニジ、ヨアヒム・クロル、ベン・ベッカー

投稿日：2012年02月10日 (金) 22時51分

1944年の製作であることを考えると、フロイトの精神分析を最初に取り入れた映画を作りたいというヒッチの動機もさることながら、ひとつの先見性に驚くことになる。夢判断、深層心理、抑圧等、当時はやったフロイト心理学をベースにサスペンスとしてよく出来ている。やがて名作「サイコ」につながるのだろう。幻想シーンはダリの協力を得たもので、まさにダリらしい。でもやはり今となっては古いと言われても仕方ないが、60年前の作品だからそれは哀しい。２★ イングリッド・バーグマン、グレゴリー・ペック、ロンダ・フレミング、ドナルド・カーティス、レオ・G・キャロル

投稿日：2012年02月08日 (水) 15時54分

よくあるミュージシャンの伝記もの。ジョニー・キャッシュは知らないし、お話自体は「レイ」の白人版。幼少期の兄の死、家庭の崩壊、薬物依存とお決まりのパターンで、ストーリーそのものにはさほど心ひかれるものはない。それにしてもあちらの俳優は歌が巧い。英語が解らないからか、こっちが音楽に疎いからか、そう思う。「ロレッタ」のシシー・スペイセクもそうだったが、ここでもホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは吹き替えなしで本人が歌っているのだが巧いです。リース・ウィザースプーンはこれでアカデミー主演女優賞も撮った。この人の才能は他分野でもすごいらしい。３★ ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、ロバート・パトリック、ジニファー・グッドウィン

投稿日：2012年02月05日 (日) 17時26分

ヴィム・ヴェンダース監督の映画は、私にはどうも受け付けないタイプの作品が多い割には、何故か評判に引かれて見る事が多い。そして、毎回見た後にやっぱりダメだった…と後悔。この監督は小津が好きらしく、小津に捧げる「東京画」なる作品を撮っている。世の中こういうのが好きで褒めちぎる人がいるんだ。そしてこの作品はカンヌの大賞作品ときているからいやになってしまう。１★ ハリー・ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキー、ディーン・ストックウェルハンター・カーソン

投稿日：2012年02月03日 (金) 11時29分

ラスベガスから少し離れた砂漠の町にある小さなガソリンスタンド兼モーテル、その名もバグダッド・カフェ。アメリカなのに何故かバクダッド。太っちょジャスミンが夫婦喧嘩の末にたどりつく。その薄汚れ荒れた建物と同じように、ここにいる人たちは心がかさかさだ。ジャスミンだって傷ついた心を抱えているのに、彼女は自分のことは多くを語らず、突然掃除を始めるのだ。自分の心の中を掃除するかのように・・そしてその豊満な体からほとばしる汗が、やがてかさかさだった人たちの心にも染みていく。87年ドイツ制作だから映像は悪い。だがおかしな魅力がある。３★ マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ＣＣＨ・パウンダー、ジャック・パランス、クリスティーネ・カウフマン 、モニカ・カローン、ダロン・フラッグ

投稿日：2012年02月01日 (水) 09時55分

ゴッドファーザーはＰＡＲＴ�Uで完結したものとして、�Vは観ていなかった。はたして冒頭にコッポラがパラマウントの意向でこういう題になったと言っている。ドン・マイケルを演じるアル・パチーノと、甥のビンセントを演じるアンディ・ガルシアの新旧スターの競演。ドンの娘役のソフィア・コッポラなど前評判の高い作品だったと記憶しているが、出来もそのへんのサスペンス映画とあまり変わらないような気がした。配役のごたごたや、マフィアとイタリア政界、バチカンの不明朗な関係と腐敗をあからさまに批判した内容が災いし、アカデミー賞には７部門でノミネートされながらも結局受賞には至らなかった。批評家たちからの評価も芳しくなく、興行的にも失敗したようだ。でもこれでまた前作を観たくなった。３★ アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、ソフィア・コッポラ、フランク・ダンブロシオ、ジョン・サベージ、イーライ・ウォラック

投稿日：2012年01月29日 (日) 10時11分

ウディ・アレンの作品はくどい、窮屈、めんどくさいとも言われるが、中には面白いものもあるし、どうかなと思って観たが、やはり窮屈だった。話も情のもつれが複数知人同士の狭い中なのでうっとうしくて大変。２★ ジーナ・ローランズ、ミア・ファロー、イアン・ホルム、ジーン・ハックマン、フィリップ・ボスコ、ベティ・バックレイ