投稿日:2011年07月15日 (金) 13時33分
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これがアカデミー賞?カンヌグランプリ?時代やなあ!アルコール依存症の話なんだけれど、どうもしまらない。一度依存症になったらそこから這い上がることの難しさをさんざん強調しておきながら、安易に希望を感じさせるラストには拍子抜け。2★ 以下はこのラストに不満な人の面白い論評です。 クローネンバーグ監督にラストだけを手伝ってもらったらという想定でラストを変えてみましょう。 いよいよ幻覚も酷くなるドン。正気に返っている今のうちにとピストルを頭にあてる。呼び鈴の音。ヘレンが現れる。 ヘレンの必死の説得。その時幻覚がまたもやドンを襲う。 巨大なこうもりと化したへレンがドンを喰らおうとする。 思わず手にした銃で巨大こうもりを撃つドン。 安堵とともに正気に返るとそこには胸から血を流したヘレンの姿が。 ドンの口から嗚咽が漏れる。 その時ヘレンの目が見開き、恨めしそうにドンを睨む。 恐怖で顔を歪めながら、窓から身を投じるドン。 週末の予定を終えアパートに帰ってくる兄、アパート前の騒ぎに胸騒ぎを覚える。 乱雑に散らかった部屋でポツンとベッド脇に腰掛ける兄。後悔にさいなまれる。 やがて気を取り直し片付けを始める。ふと紙切れを見つけ、じっと眺める。 あたりを探し始める兄。次々と紙片が見つかる。 一心不乱にタイプライターに向かう兄の姿。 ナッツバーのカウンターに一冊の本。親父そっと表紙をめくる。 本のタイトル「THE BOTTLE」そして「最愛の弟ドン、そしてそのフィアンセ ヘレンに捧ぐ」という献辞が読める。 として物語り全体が実はこの本の内容だったという風にしてはどうでしょうか。 レイ・ミランド、ジェーン・ワイマン、フィリップ・テリー、ドリス・ダウリング、フィリップ・テリー、ドリス・ダウリング、ハワード・ダ・シルヴァ |
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