投稿日:2013年09月30日 (月) 22時21分
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イランにあるカナダ大使館私邸に匿われた人質を映画制作関係者に仕立てて空港から民間機で脱出させるという、まったく安物のスパイ大作戦。なのだが、実際の事件では時間的なことや色々な制限が合ってこのような作戦になったらしいが。この作戦のスケールのでかさや、映画としての演出の巧さかもしれないが引き込まれる。本作の面白さは、人の命が懸かった極限の状況を、そんな大嘘作戦で打開しようとする奇想天外さなのだが、まるでコメディのような設定なのに、これが事実というのが驚き。実際のところ、作中にもけっこう笑える場面がある。特にハリウッドの特殊メイクアップアーチスト、ジョン・チェンバース(『猿の惑星』のメイク)や、大物プロデューサーのレスターたちと、人質救出のためにニセ映画の企画を立ち上げるシークエンスはユーモアたっぷり。この軽妙なノリで終盤まで行くのかと思いきや意外と、監督はここからきっちりシリアスな方向へと舵を切る。クライマックスの危機また危機は、ちょっとタイミングが良すぎるような気もするが、良しとしましょう。アカデミー賞作品。4★ ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、ヴィクター・ガーバー、テイト・ドノバン |
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