投稿日:2012年11月10日 (土) 14時32分
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何か期待外れのアカデミー作品。実際の映画界は、もっと大人でドロドロしていたはず。と思えば、一見心優しく見えるファンタジーのような映画が、なぜこの手法で今作られるのか、ヨーロッパの映画人にノスタルジーがあるのか、CGアクション全盛で年々子供っぽさを増すハリウッド映画に対する不満があるのではと想像してしまう。この映画がそれなりに評価を受けたということは、今の映画をつまらないと、実は作り手も観客も思っているからか。この作品を観ると、サイレントという手法を選択した結果として、表現できているのはノスタルジー以外にない。CGをモノクロとサイレントに置き換えただけ。普通に撮れは陳腐なストーリーだ。映画界の内幕、バックステージものとしてはたくさんの名作があるし、トーキー到来の時代を背景にした作品としてたとえば『サンセット大通り』を思い出せば、『アーティスト』はそれらの秀作に及ぶべくもないと思う。ひねくれて観なければそこそこ楽しい。3★ ジャン・デュジャルダン、ジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル、ペネロープ・アン・ミラー |
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