雨に霞みゆく 貴方の記憶
気配で目覚めた 朝の日に
窓ガラスをつたう 小さな雫と
朧げに浮かび上がる 外の景色
ただやるせなさを 感じながら
彩り遥かに 紫陽花が揺れて
まだ降り続く この時に
鮮やかに開いた 梅雨の花
好きだと言った 優しい色合い
想いの果ては 知り得ないまま
色褪せながらも
思い出の 花びらをたどって
貴方へとたどりつけたなら
私の心は安らぐのか
明日の夢を 願った日々は
移ろい 翳りをみせながら
ただ行き過ぎて
悲しみへと落ちていった
雨の音にまじりあい
貴方のささやきが 聞こえるようで
耳を澄ましているけれど
もう降りやみそうだから
雨がやめば
青空とともに 日が射しこむように
貴方の声を探し続けて
希望の未来を探し続けて