あのひとときを懐かしむと
やすらぎもきらめきも
いつしか風に流されていった
あの一日を思い出せば
眩しい太陽の下で
時を忘れるほど潮風のさやめきを聞いて
小さな貝殻を拾った
やがて夜が辺りをつつめば
横浜ベイブリッジとともに
きらびやかな星が瞬く街並みを眺め
いつしかそっと夜風に暖めあった
あの頃を思い返すと
優しい時の永遠を願いながら
いつも終わりを知っていた気がする
あんなにも
ふたりで過ごす時間が輝いていて
揺るぎない思いを確信したとしても
こんなに何度も
ひとりでその日々を振り返ったならば
楽しい記憶が時には残酷で
切なく胸が張り裂けそうで
ふと「会いたい」と心が叫んだとしても
もう会える時間が
ふたりにはないことを知っているから
一番綺麗に撮れたのだと
あなたに笑って手渡した
横浜の夜景写真のもう一枚と
あの最初で最後に行った
海で拾った二枚貝
捨てようとしても捨てきれないでいる
あなたへのこの思いとともに・・・
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「横浜の夜景U」への返歌です。