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2枚の写真 |
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森のくまさん
(1991)投稿日:2009年03月07日 (土) 08時14分
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エイズとの闘いー世界を変えた人々の声ー林 達夫著 岩波ブックレットNO.654のP2〜3の文と写真もコピーして子どもたちに見せました。「死を待つ子どもと、生きのびる子ども」という題名の短い文章です。そして、その文章の横には2枚の写真があります。一枚は治療を受けれるブラジルの少女、もう一枚はホスピスで死を待つだけの南アフリカの少年の写真です。どちらも11才の子供です。この写真を子供達はじっと見ながら、私が読む文に耳を傾けていました。その後に↓の通信を読み合いました。この時間はいつもおちつきのないクラスがし〜んと静まりかえります。私も心が休まる時間になります。通信を読んでる途中で早々と何か通信の余白に子供達は書き始めます。(通信には書く欄をもうけています。)その中から今日は四つだけ紹介します。 ・みんないろいろな感想を書いていた。けれど、特に命の差のことやアメリカのことを書いていて僕はこう思いました。「人間は人間に生まれたことだけでもいいのに、人間どうし協力しないと意味がない。」 ・私は医者でもないし、薬をつくる人達でもないから、どうしようもないけど、私がエイズの人だったらすごく怖いけど、逃げたらどうしようもすることがないから、私は逃げたくないです。なので、エイズ患者の人たちも逃げないでエイズと戦ってがんばってほしいです。 ・「いつか日本も・・・」と思うと私も不安だなあと思います↓30番の感想を書いた人はとても先のことを想像して、エイズ患者の人を応援してるから、とても心が広いひとだなあって思いました。やっぱり、がんばって生きてほしいと言われると苦しんでいる人もがんばろうって思うと思います。 ・ぼくの力でどうにもならないけど、ぼくの力でなんとかなるのなら、HIVの薬を安く売ったり、HIV感染者をやさしく支えたりして精神的にもHIV感染者を助けたい。 この日の午後、これまでの学習ノートや通信を冊子にしました。表紙は真っ赤です。副題に〜生の輝きを学ぶ〜とつけました。この冊子を家に持ち帰らせ、家の人と鉛筆対談をしてくるのを宿題にしました。集中してもらうためにたった一つの宿題にしました。月曜日にはいろいろな角度から対談した宿題が集まってくると思います。 卒業式がもう目の前ですが、最後まで価値のある学習をしていることが子どももそして、私をも落ち着かせてくれます。
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□命の重みは平等/ヤマユリ
(1992)投稿日 : 2009年03月07日 (土) 22時38分
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子どもたちの感想を読むと一人一人が命の重みについて真剣に考えていて心を打たれました。この通信をシーンとして読み合ってまた意見を書くという授業がいいなあと思いました。 エイズの学習の核心に迫る特許権の学習は、ちょっと理解するのが難しいけれども、命の不平等がわかりやすく、小学生でも「特許より(金儲けより)命が大事だ!」という思いを強くする学習だと思います。くまさんに進めた岩波ブックレットはわかりやすく解説されています。2枚の写真を効果的に使って学習したくまさんの発想もさすが! 大成功でしたね。子どもたちのエネルギーが集結されたっていう感じかな。 いよいよエイズの学習も山場ですね。卒業前で何かとあわただしいでしょうけど、しっかり学びきって卒業させてくださいね。社会の構造も学び、自分の意見をどんどん出せている子どもたちがどんな鉛筆対談をしてくるのか楽しみです。 |