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原告番号20をみんなで読み合う |
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森のくまさん
(1988)投稿日:2009年02月28日 (土) 21時26分
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(本人)妻へ俺と結婚してくれてありがとう!(妻)この世に生まれなかった我が子へ @この妻のお母さんは、とても心がひろくてとても強い人だと思った。私がこのお母さんの立場だったら、子供をつくるなんて思うことができなかったと思う。このお母さんはこのお父さんのことを本当に愛していたのだなと思った。 A私は好きな人がエイズだったとしても、私は「愛」を選びます。赤ちゃんはいらないけど、その好きな人のそばにいれるだけで幸せです。夫が妻に書いた手紙は妻への思いが強くて、すごく心配してくれていて、妻も夫も悔いの無いように人生を歩んでほしい。 Bこのお母さんはほんとうにすごいと思う。私だったら、どんなに好きだとしても親にうそをついてまで結婚できないと思うし、子供なんて絶対無理だと思う。お父さんの苦しみを理解して、HIVに対して負けないという気持ちをもつこのお母さんは本当に強いいい人だと思う。子供が死んだときは、つらくてつらくて死にたかった思う。本当に寂しかったと思う。でも、赤ちゃんも応援してくれてると思うしこれからもお父さんとがんばって生きてほしい。 C私は、もし、夫がHIVだとしても好きは好きだから、愛の方を選びます。本当にお父さんとお母さんは、子供が大好きだということがわかった。 ・お父さんもお母さんも危険をおかしてまでつくった子供なのに死んでしまってかわいそう。お父さんもお母さんもすごく苦しんでいたけど、死んだ子供もにも勇気をもらっていた。 D夫がエイズなのにぜったいイヤとか言わないのがやさしい妻だと思った。自分がエイズで握手とかしてもうつらないけど、人はこわくて家によべないと思う。 EHIVになったらまわりの人から死ぬと言われることが分かった。 F私なら、子供はあきらめて普通の生活をすると思う。一度よく話して結婚するかしないかを決めて、いろいろな病院をさがして、夫をHIVから助けてあげたい。でも、私なら、結婚をやめると思う。でも、友だちとしていたい。20番のお父さんお母さんはとても強くて優しい人に出会って私までうれしくなった。お父さんが元気でいられるようにいのっています。 @もし私がHIVの人を好きだったら怖くて結婚はできないかもしれない。でも、勇気を出して、結婚したいと思う。この妻はとても強い人で、赤ちゃんもつくったことがとってもすごいと思う。 H夫はエイズで子供は死んでしまってこの妻はすごく強いなあって思った。この妻は生まれてくる子供を温かく見守り、赤ちゃんがお腹の中にいる時間とかは、すごく幸せだったんだろうなって思う。赤ちゃんと会ったことはないが、心と心はつながってる感じだから、夫と妻と子供は3人でひとつって感じだからすごい。しかも、夫はエイズにかかってるのに、子供をさずかるってすごいことだと思った。 Iこのふたりは、結婚するだけでなく子供も生みたいと思ったので、すごく勇気があるなと思った。もし私がそういう状態になったら結婚すると思います。それぐらいで離れるならきっとそれは本当に好きではないと思うから。 J血液製剤ですごく苦しんでいる。製薬会社が知っていてHIVの入った血液製剤をを患者に使い、その行動でエイズ患者の妻までまきこんで許されないと思った。 Kこんな人々が苦しみ悲しむことにする薬を売る会社はとんでもないことをしている。 Lにげてしまいそう。でもにげなかったので、すごくいい人だと思う。 M私はこの妻と同感です。子供はわからないけど、やっぱり愛を優先します。何もかもめげずにがんばっていてこの妻と夫はすごいなあと思う。 Nこの妻はとてもやさしくて、勇気のある人だと思う。 O何も悪いことをしてへんのに、こんな運命なんて、製薬会社と厚生省は最悪だと思った。 PHIVを直す薬をつくってほしい。この妻と夫はとっても悲しそう。もうこんな人が出ないようにこんなHIVの人を助けたい。 QHIVにかかっている夫と結婚した妻は最初は不安でいっぱいだったと思う。この人たちは家族一丸となって戦っていたので、とても感動した。 R実際にそういう状況にならないとわからないけど、私は無理かもしれない、友だちとかならいけるかもしれないけど、結婚となったらわからない。 Sもし、結婚する人がエイズだったら、結婚して子供はつくらないようにする。自分がこの人達と同じ立場だったら、おそらくこの人達となんらかわりないと思う。多分子供を生むか生まないかのところでひっかかると思うけど。でも、この人たちは、すごいなっとしか思えない。 21好きでたまらない人がエイズでも、その人と結婚したいっていうか、その人と永遠にいっしょにいたい。 22我が子が途中で死んでしまったら、この文以上に苦しかっただろうなあと思った。 23ぼくは、エイズにかかっている父のことをすごいと思う。
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□教材と子どもたちがぴったり合ってすごい!!/ヤマユリ
(1989)投稿日 : 2009年02月28日 (土) 22時31分
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「薬害エイズ原告からの手紙」の20番の原告の夫妻の訴えです。この文は思い出すだけでも涙があふれる内容です。私は、6年生の子どもの年齢に近い子の思いに共感することを中心にPWAの方を選んでMくんや川田龍平さん、ジョナサンくん、イヴを紹介しました。 くまさんは、感染経路で恋愛の話になると子どもが一気に疑問を出してきて質問攻めにあったから、絶対「愛」が入っている教材をもってこようと思ってこの原告20番の方をとりあげました。 子どもたちの感想を読むと、それが正解だったなあとよくわかります。きっとこの文章にぐっと惹かれて読んで(聞いて)いたのだろうなあと思います。私のクラスでも「愛する人からHIVに感染したら・・・」「自分がHIVに感染していたら子どもを産むか?」などの問いが出てそれをもとに考えてもらいましたが、薬害エイズの患者の思いから出発する方がずっと真実に迫っているし、薬害のひどさがますます浮き彫りになるし、この文を選んでとてもよかったと思いました。 教師の教えたいことと子どもの学びたいこととが見事に重なって(最近接領域ですね)すごい学び合いができたんだなと思います。子どもたちは、もうエイズを自分たちの問題としてしっかり考えているのに驚きました。きっとくまさんも「やった!」という感じではないですか? |