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最終投稿:2024年11月28日 (木) 12時55分

[377] 世界が謡う黄昏の詩 第一楽章 英雄交響曲 第三節
架離 - 2007年12月21日 (金) 10時54分
















 正直な話、俺――高町恭也は突然やって来た男の一言に揺れた。


『高町恭也、受けてもらえるか決闘を。 なんの縁も無く、出会って間もない俺からの、真剣勝負の提案を』


 初めて、そう初めてだった。

 あれ程までに静かで真剣な言葉を聞いたのは。

 まるで、一種の祈りのような響きを持った言之葉。

 だからだろう、その申し出を受けたいと思ったのは。

 自分なりの精一杯の誠意と技術も気力も体力も、持てるもの全てを持って。

 だから俺は―――

















◆◇◆◇














「・・・美由紀、今日の夜の鍛練は無しでいいか?」


 俺の一言で静まりかえっていた居間に恭也の声が響いた。

 それに一歩遅れて、動揺しながら美由紀が答える。


「あ、はい。 別に恭ちゃんがいいならいいけど・・・それって―――」


 二歩遅れて、俺はそれの真意を理解する。

 つまりそれって―――


「永全不動八門一派・御神真刀流、小太刀二刀術。
師範代、高町恭也。 謹んで、試合の申し出をお受けしよう。」


























世界が謡う黄昏の詩

第一楽章 英雄交響曲
























 俺と恭也の決闘に際して、いくつかのルールが設けられた。


 使用する得物は離れの道場においてある木刀のみ。

 金的などの急所攻撃はなし。

 飛び道具などの、一切の禁止。

 勝敗は、ギブアップするか、気絶するまで。


 これは、『もしも』が起こらない為の処置で、試合をする上で士郎さんが出した条件だった。

 なんの気休めにもならないモノだが、それを提示することで俺達に意識させたのだ。

 あくまでこれは試合なのだと。

 決闘や殺し合いではないのだと。

 もし、本当に危険な状態になったら力ずくででも止めに入るつもりでいるのでいるので、と言った士郎さんの表情を見て唾を飲み込んだ。

 この町で、市で、一番強いのはこの人なのではないかと思うほど、大きく見えた。

 そして試合はルールを決めた時から一時間後、今からあと十分ほどしたら始まる。

 そんな中、俺は外で準備をしていた。

 道場から適当に拝借した木刀を軽く、振って感触を確かめる。

 小太刀二刀の流派だから小太刀しか置いてないかと思ったが、意外と色々な長さの木刀が壁に立て掛けてあって助かった。

 小太刀はあまり得意ではないからな。

 そしてようやく木刀の長さ・重さに馴染んできた頃、背後から足音が聞こえた。

 振り向いてみると、そこには小さな人影が――なのはが一人、ポツンと立っていた。

 暗くて、しかも俯いているのでよく見えないが、何処か表情が暗い気がする。

 まあ、仕方ないことだろう。

 まさか、自分が連れてきた人が自分の兄に勝負を申し込むなんて思いもしなかっただろうから。

 しかも試合の話しに入ったとたん、話しに付いて行けず一人蚊帳の外。

 何もかもが自分を無視して決まってしまったのだ。

 この年頃の子供にとって、あまり面白いことではないだろう。


「なのはか、どうした?」


 なのはは顔を俯けてまま、ポツリと漏らす。


「おにーちゃんと戦うんですよね」

「そうなるな」


 俺は木刀を指で弄り、なのはは顔を俯けたまま、互いに目を合わせずに会話をする。


「おにーちゃん、とても強いですよ」

「強いからこそ、戦いたいと願うんだろ」


 俺は空を見上げる。

 一辺のの曇りもない月夜がそこにあった。

 多分この子は戦って欲しくないのだ、俺と恭也に。

 その為にここに来たのだろう。



「きっと、怪我をします。 痛い思いも沢山すると思います。
おとーさんは危なくなったら止めるって言って言ってましたけど・・・危険です。

私は、おとーさんが大怪我をしたのも知ってるし、おにーちゃんやおねーちゃんも沢山怪我してました。
それでも、戦うんですか?」

「それでも、だ。 いや寧ろだから、か」

「えっ?」


 なのはが顔を上げる。

 ここに来て、初めてなのはと目があった。

 表情には驚き。

 そんななのはにお構いなしに続ける。


「それくらいでないと、俺は強くなれない。 明確な『死』という概念を前にでもしなければ俺は強くなれない」

「・・・どうして、」

「ん?」

「どうして、強くなりたいんですか?」

「復讐」

「復讐?」

「あぁ、俺は、復讐の為に強くなりたいんだ」


 一度は、なのはの質問に答えるために。

 二度目は、確かめるために、自身に言い聞かせるために俺はもう一度言った。



















第三節

『Constant dripping wears away the stone』

















 ひんやりと冷える板張りを足の裏で感じながら、俺は道場に立っていた。

 結局、あの会話を境に俺となのはが口を開くことは無く、美由紀が呼びに来るまで互いに黙ったままだった。

 そのなのはも、高町一家として一緒に道場の隅で恭也との勝負を観戦するつもりらしい。


「一つ、聞いていいか?」

「なんだ?」

「お前は、一体何を目指す。どのような力を手に入れたい?」

「そういうお前は? お前の流派は一体何を目指し、どの様な力を手に入れる?」

「俺は、御神流は大切な何かを守るための強さを、最速の一太刀を持って」


 お前はどうだ、と目が聞いてくる。


「何を目指す、か」


 力を手に入れてする事と問われれば、間違いなく復讐と答えるが、どの様な力を目指すと聞かれれば、そうだな。

 俺は思案し目を瞑る。

 俺が目指す刀・・・。


 瞼に映るは自分の原点。

 俺が初めてこの刀を握った理由。

 復讐とは全く異なるモノだった。

 それは、憧れ。

 夜の学校に忍び込んで見てしまった神秘。

 月に照らし出される少女。

 少女の黒髪が、背の月に映え、手に持った抜き身の剣に月光が反射していた。

 何処か浮世絵離れした少女が夜の、学校の廊下に立っていたのだ。

 その幻想的な光景を目にして、俺はただ純粋に綺麗だと思った。

 そして、綺麗だから憧れた。

 手に入らないと分かっていても如何し様もなく焦がれた。

 自分もあんな風になりたいと。成れないにしても近づきたかった。


 そう俺は舞、お前に―――


「強いて言えば、月。 月を落としてみたいのかもしれない」


 俺は月に成ることは出来ないだろう。

 俺が俺である限り、お前にはなれないのだから。

 ならばせめて月に届くよう、舞に俺の一太刀が届くようになろう。

 お前を超える証となる為に。


「月のように神秘的な師匠がいた。 俺は彼女に憧れ、彼女のように剣を振るいたいと願った。
しかし所詮俺は俺。彼女のようになど、夢のまた夢でしかない。ならばせめて彼女に届くよう。俺の一太刀が彼女の頂に達するようにと」


 一拍おいて、恭也達の反応を見ながら続ける。


「お前ら一門が最速の太刀を目指すのなら、俺は強力無比の太刀を。
そう、それこそ月さえも穿つほどのモノを」

「どちらの太刀が最強となりえるか、試してみるか・・・」

「いいな、それ」


 恭也の提案に、俺は笑って答える。

 まさか、こいつがそんなことを言うとは思いもしなかった。

 が、それもいい。

 いいじゃないか、高町恭也。

 そこまで自分の強さに、速さに自信があるのか。

 認めてやるよ、お前は強い。

 恐らく、俺よりも。

 なんたって、年季が違うんだから。

 だが、

 だからこそ勝たせてもらうぞ、この試合。


「我流 相沢祐一」


 身体を相手に向けて、左手で木刀を握り、何時ものように構える。

 名乗り上げ。

 そう、それは剣士にとって神聖な儀式。


「永全不動八門一派・御神真刀流 小太刀二刀術 師範代、高町恭也」


 恭也が両手に小太刀を握り、構える。


「いざ」


 決闘の合言葉を自ら紡ぐ。


「尋常に」


 俺の合言葉に乗って、恭也が言葉を紡ぐ。

 口の端が釣り上がる。

 士郎さんには悪いが、これはまごうことなき決闘だ。

 口では約束したが、こんな機会は滅多にない。

 思う存分、決闘と洒落込もうじゃないか。

 なあ、恭也。

 微かにだが、恭也が俺に合わせて笑った。

 さあ行こうぜ恭也。

 最強という名の頂に。


「「勝負!!」」


 木刀が爆ぜる。

 一刹那交錯し、弾かれるように互いに距離をとる。

 笑いが込み上げてくる。

 最速を目指していてなんて衝撃だよ。

 たった一合で指が痺れた。

 こりゃ、本当に強い。

 その強さに敬意を表して、はなからトップギアで行こうじゃないか!


 トンッ


 軽く床を蹴って最大加速。

 一瞬で俺の間合いに恭也を入れ、ダラリと垂れ下がっていた木刀を斬り上げる。


「っ!!」


 静止状態からの最速に興を突かれた恭也は辛うじて、木刀で斬撃を逸らし後退する。

 退路を予測していた俺はさらに踏み込んで、振り上げた形に右手を添える。

 逸らされ最頂にまで上がった木刀を渾身の一撃をもって恭也の脳天に打ち下ろす。

 撃音。

 木刀同士がぶつかり合う。

 恭也は回避も逸らしも不可能と判断した左手の小太刀で受ける。

 そんなことお構いなしに俺は振りぬき、恭也の持つ木刀が木片を撒き散らしながら半場から叩き折る。

 しかし木刀を砕いたことにより軌道が微かに左に逸れ、結果的にまたも恭也にかわされた。

 衝撃で体が流れ、体勢を整えようとした恭也だがその表情が驚愕に染まった。


「秘剣―――」


 打ち下ろした斬撃が急速転換。


―――燕返し(モドキ)


 かの高名な剣豪 佐々木 小次郎が戯れで燕を斬るために考案し、必殺の領域に引き伸ばした技。

 実際、どんな技だったのかは現世に伝わっていないが、素早い燕を切るのだ。

 超高速の二段攻撃、またはそれ以上の斬り返し攻撃だったのだろうと勝手に想像して、勝手に名づけた俺の必勝技。

 木刀を叩き折られ、体が流れている恭也の無防備な左脇腹に伸びる。


―――刹那―――


 恭也の姿が霞、必中の攻撃が空を斬る。

 首筋に寒気を感じ、考えるより先に体が動く。

 咄嗟に前転で避けるが、遅れた後ろ髪が巻き上がり、数本持っていかれた。

 追撃に対する危機が勝手に身体を動かす。

 前転中に手を付いて反転、そしてただ我武者羅に木刀を振りぬいて恭也の追撃を弾く。

 恭也を見上げる形で膝を突き、俺は訊く。


「なんだよ、さっきのは」


 はっきり言って異常だった。

 俺がしたのは、最速で一歩進んだだけの名も無きものだ。

 ゼロから最大加速することで、相手の意表を突く歩法。

 だが、恭也がしたのはそんな生易しいものじゃない。

 俺の歩法を目にも止まらぬ速さと称すなら、あいつのは目にも映らぬ速さ。

 これを異常と言わずしてなんと言うか――


「御神流、奥義の歩法 神速」

「神速・・・・なんとも大層な名前じゃないか」


 そういって、笑うが引きつって苦笑いにしかならない。

 そんな大層な名前に引けをとらない技なのだから。

 一体、その歩法を会得するのにどれほどの努力をしたのだろうか。


「しかし、お前の歩法も中々。 結構焦ったぞ」

「冗談、あんな凄いもん見せられたら、嫌味にしか聞こえない」


 そんなつもりは無いのだろうけど・・・

 軽く掛け声を上げ、立ち上がる。


「それじゃあ、第二幕・・・行こうか」

「最終幕にならない事を祈るぞ」

「はッ、言ってろ」


 軽口を叩き合う。

 普段、無口そうなのに、ここまで軽口を叩くとは思ってもみなかった。

 案外、こういう戦いの中だからこそ言えるのかもしてない。


 ・・・どうでもいいか。


 余計な考えは捨てよう。

 今はこの試合に、一刹那の瞬間にさえ持てる力を尽くそう。

 息を吐いて、邪念を、雑音を捨てる。

 息を吸って活力を入れる。

 相変わらず、手を下げて構えらしい構えを取らないでいるが、これこそが俺の構え。

 迎撃なんてしてやらない。

 何時だって俺は先手必勝なのだから。

 さっきと同じ歩法で前に出る。

 一度見た所為で、慣れたのか恭也に驚きは無い。

 斬り上げた斬撃はかわされ、お返しとばかりに反撃をもらう。

 左足を軸に廻転。

 右脇腹にのびたそれを廻ることで避け、遠心力を木刀に乗せる。

 横薙ぎの斬撃が恭也に掠ることも無く手前を通過した。

 違和感。

 そう、違和感を感じた。

 しかしそれが何なのか分からなかったし、それを考える余裕がない。

 横薙ぎがはずれた所為で恭也が一歩踏み込み、袈裟懸けに斬り込んでくる。

 バックステップでかわ――


「っ!?」


 反撃の為に紙一重で避けたはずの太刀が急即に伸びる。

 どうにか首を横に振り交わそうと試みるが、こめかみに掠る。

 俺の混乱を他所に恭也は追撃をかけてきた。

 ちったぁ、考える時間をくれよ!

 大絶賛混乱中の俺はそんなことを心の中で叫ぶ。

 横薙ぎの一閃を大袈裟に飛び退りかわし、間合いを取ろうとするが恭也がそれを許さない。

 俺が後退すればするだけ、恭也は前進し追撃をかけてくる。

 苦し紛れの攻撃では恭也に掠りもしない。

 クソッタレ、なんだこの状況。

 紙一重で避ければ攻撃が当りそうになるし、木刀で受け流そうとすればすり抜けてくる。

 悉く、俺の見切りが外される。

 と言うことは、恭也は俺のが恭也の攻撃を見切った上でその見切りを見切っているのか?

 考えていて混乱してきたが、そうとしか上手く言えない。

 もし、こいつが当たりなら―――

 俺は軽く舌打ちをする。

 下地が違いすぎる。

 実践なら、命の取り合いなら、まだ俺のほうが経験が上かもしれないが。

 何十年と基礎などを積んで、実践も少ししているであろう恭也と数年前に始めた俺では懐に入るタイミング、自分の間合い・相手の間合いの広さの見切りなどに差がある。

 もし、今の俺がこいつに勝てるとするならば・・・

 一瞬の虚を衝く。

 これ以外に無い。

 一瞬だけ思考の停止を作り出せ。

 その為には-――

 大きく横薙ぎに木刀を払い、後ろに跳び、恭也の追撃を振り切る。

 弾む呼吸を無理やり押さえ込み、木刀の刃を右手で持つ。

 ここへきて、俺は初めて構えらしい構えをとった。


「居合い、か?」


 恭也が疑問系になったのには訳がある。

 右の掌を鞘に見立てた居合い抜きの構え。

 木刀での居合い。

 俺は非常識にも程がある構えをとった。

 本来、と言うよりも当然刀には刃が付いている。

 その刃が鞘走り―――鞘を滑り、加速する。

 刃が鋭ければ鋭い程、摩擦係数が下がり速くなる。

 しかし、木刀には刃が無い。

 しかも鞘無し。

 まったく無意味な構え。

 しかし、この局面。

 態々それを俺は選んだ。

 そしてこれが最後だと俺は目で告げる。

 始まって数分しか経っていない決闘に終止符を打とうと。


「最終幕と洒落込もうじゃないか」


 声に出して確認をとる。

 恭也は頷いて、構えをとった。

 恭也は俺を見る。


「小太刀二刀・御神流 師範代 高町恭也―――」


 あぁ、分かってるじゃないか、高町 恭也。


「我流 相沢祐一―――」


 二度目の名乗り上げ。

 試合の始まりが名乗り上げだったんだ、最後に乗り上げて何が悪い。

 一歩たりとも、身動ぎ一つせず、ただ構える。

 異様とも言える空気が道場内に充満する。

 有り体に言えば空気が張り詰めている。

 周りで見ているであろう士郎達も雰囲気に呑まれ、息を飲む音が聞こえた。

 外の喧騒だけが部屋に響く。


「「―――参るッ!!」」


 先に踏み込んだのは恭也。

 その踏み込みに合わせて左足を一歩、いや、半歩分滑らせた。


「はあぁーーーー」


 裂ぱくの気合の元、恭也は右手の木刀を振り下ろす!

 俺はただ合わせた。

 居合い抜きとは、そういう剣法なのだから。

 だから合わせる。


 左手だけを


 嫌な音が道場に響いた。

 明らかに何かが砕けた音。

 木刀が打ち据えたのは、左腕だった。

 腕は力無く、在らぬ所に曲がっていた。

 俺は木刀を途中まで引き抜き、恭也に手刀を放ったのだ。



 一瞬の―――



 なのはが、美由紀が、士郎さんが、桃子さんが---恭也さえも驚愕する。



 ―――思考の硬直ッ。


 

 それは致命的な停滞。

 この痛みと引き換えに得た、決定的なチャンス。

 痛くて見逃しましたなんて、阿呆のすることだろうが!

 痛みを無視して右足を前に滑り込ませる。


「ああああぁぁぁ―――――――――ッ!!」


 叫ぶ。



 自身を奮い立たせる為に、痛みを誤魔化す為に――――――



 木刀の柄を突き出す。



 ――――――勝利を確信して叫んだ。













あとがき

と言うわけで、三話をお送りいたしました。
上手く書けなかったなぁ、と思いながらも今の私にはこれが限界です。
はてさて、左手を捨ててまで勝負に出た祐一君。
プロトの段階ではもっと歯が立たない予定だったのですが主人公最強ものと銘打っちゃった以上、ぼこぼこにされるのは不味いかなと思い修正。
はっきり言って、祐一君が恭也君に勝てるところを想像できなかった私が敗因か。
次回は勝負の決着と祐一君のそれから。
それじゃあ、また次回お会いしましょう。




[378] 感想
三日月 - 2007年12月21日 (金) 12時23分

熱い!熱い!熱すぎるよ!!

やっぱり熱いバトルはいいねえww

次回も期待して待ってますww



[385]
ぐぅ - 2007年12月24日 (月) 00時24分

がんばれ、がんばれ♪

続き期待です!



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