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最終投稿:2024年11月25日 (月) 01時09分

[192] 君と歩む物語 第十一話 (リリカルなのは×ユーノ憑依)
三日月 - 2007年11月20日 (火) 14時31分















私、高町なのはは小さい頃は、よく一人だった。

父さんが事故で大怪我を負い、その負担を家族が背負った。

始めたばかりの喫茶店はまだ軌道に乗ってなかった時だったため、お兄ちゃんもお姉ちゃんも

店の手伝いに行き、お母さんも朝早くに行って夜遅くまで帰ってこなかった。

その結果、私は家では常に一人ぼっちだった。

別にお母さんやお兄ちゃんやお姉ちゃんが私に冷たくしたわけじゃない。

みんなそれぞれやることが忙しくて私に構えないだけなんだと幼いながらに私は理解していた。

だから我が侭を言わなかったし言えなかった。それが寂しかった事は今でも覚えている。

そして父さんが怪我から復帰し店も軌道に乗り、ようやく余裕が出来た頃、家族のみんなが私に構って

くれるようになった。それが嬉しかった事も覚えている。

だから私は一人ぼっちの寂しさを知っているし、誰かといる喜びも知っている。
















ふと、一時期だけ私は自分の未来を考えたことがあった。

ごく普通に学校に行って、大学に行って、店を継いで、素敵な出会いをして、結婚して、

子を持って、概ね問題なくいけばごく普通の生涯を過ごす、そう思っていた。

だけど私は出会ってしまった、そう……彼と。

塾への近道、森の道を抜ける途中。ふと聞こえた呼び声。

そして出会ったのは傷だらけのフェレット、その出会いによってもたらされたのは魔法の力。

もたらした者はユーノ・スクライア、与えられた魔法はレイジング・ハート。

最初は困ってる人を放って置けなかったから、でも気がつけば目的が変わっていた。

手伝いだけと思っていたし、ユーノくんもいざって時は俺一人でもどうにかすると言ってたから、だから

私は出来る限りの事をしようと思った。だけどそれは町を覆った大木の事件をきっかけに考えが

変わった。私は事を軽く見ていた。魔法の力は様々な事を可能にする力でもあり、多くの災厄を

撒き散らすことが出来る力でもあることを認識してなかったのだ。

幸い、町は大きな被害を被らなかったがそれでも被害が無いわけではない。

だから思った、このままただの手伝いで甘んじているだけではいけないと。

色んな人に迷惑をかけた、気づいていたのに気がつかないフリをして、その結果が町に大木が溢れ

被害をだした。魔法使いになっての初めての失敗、それが悔しくて悲しかった。

だから決めたんだ、出来る限りではなく全力で、ただの手伝いではなく自分の意思でジュエル・シード

集めをしようと。

誰かに迷惑をかけないように、誰かが辛い目に会わないように、もう絶対にこんな事にならないように。




















そして間を置かずに出会った寂しい瞳をした金髪の少女、フェイトちゃん。

どこか孤独で優しい目をしているのにその中には寂しさが宿っている。

フェイトちゃんと幾つかの戦いをして、そして気づいたの、私はこの子と友達になりたいんだと。

そして最後決闘を終え、友達になろうと手を伸ばした時、空から降ってきた雷光が邪魔をした。

私はユーノくんに突き飛ばされ、ユーノくんがフェイトちゃんを庇うようにシールドを展開。

雷光が消え去った後には九つジュエル・シードは消え去っていた。

裏で糸を引いていたのはフェイトちゃんのお母さん。

明かされる真実。

そしてジュエル・シード事件の終わりが近いことを私は肌で感じた。



















出会いは偶然だった、塾の途中で私は誰かに呼ばれそしてその呼びかけのままに出会う。

もしあの近道を通ってなかったら出会うことは無かったと思う。だから偶然の出会い。

だけどどこか必然の出会いだと思う私がいた。それが何故かはわからなかったがそう思う自分が

いたのは確かだった。

小さな出会いはより大きな出会いへの布石だった。

魔法、ジュエル・シード、私と同じ魔法を使う少女、時空管理局、パートナーが実は人間だったなどの

驚きや困惑のオンパレード。それでも私は歩みを止めなかった。

そして私は今ここにいる。






時空の庭園、その駆動炉には沢山の魔道機兵が待ち受けていた。

私もユーノくんもここに来るまでかなりの魔力を消耗した。

このままだと駆動炉を封印するだけの余力が残るかどうかと、そう考えていると。

ユーノくんが私の前に出て、不敵に笑いながら言った。


「俺が盾になってやるから、なのはは駆動炉の封印をしろ」


その心強い言葉に私は疲れきった身体に活力が満ちていくのを感じられた。

私の背には心強いパートナーがいる。背中が温かくて心地よくて…だから戦える、だからどんな無茶でも

出来る。守ってくれると信頼できる人がいるから。

だから私は全力全開で動ける!!


「うん、任せて」

「おし、いい返事だ…全力全開で片付けるぞ!!」


私の返事に力強く頷き返してくれるユーノくん、その顔がかっこいいと思ったのは私だけの秘密だ。

だけど……さっきユーノくんがフェイトちゃんの頭を撫でた時、胸がチリチリ痛かったのは何だったんだろう?

何というかムカムカというかイライラとかそんな感じだ。

ふとユーノくんが珍しく見せてくれた笑顔が頭に浮かぶ。

それと同時に顔全体に熱を帯びた。あわわ、なんだろう…すごく胸がドキドキして恥ずかしい。

もし形に出来るなら、きっと蒸気が吹き出ていたかもしれない。

その気持ちを私は理解できず、あとでゆっくりと考えようと決めて、今この瞬間を全力で行こうと手に持った

レイジング・ハートに魔力を込めた。レイジング・ハートも私の魔力に答え輝きを増す。

今、自分に出来ることをするために私は駆動炉の制御装置に向かった。

その背中の温かさを信じながら。
























あとがき

どうも三日月です。

う〜〜ん、人の心理描写ってけっこう難しいですね。こう書きたいのに何故か別の文になってしまう。

とまあ言い訳を上げればキリがないので、ここで区切ります。

うおぉぉぉ〜〜!!俺の手がラストへつっつぱしれと唸り叫ぶ!!、でもそれでも執筆スピードは変わらない。

おおう!?タイピングしている手の指が攣ってきたww

それではまた次の話でww


















おまけ

Fate風 ステータス表(As編)

真名・八神はやて

属性 秩序・善

筋力C      敏捷E

魔力S      宝具EX

耐久D     対魔力S

幸運A+

技能 信頼(A)、料理(B)、カリスマ(A)
 
    魔法(S+)

宝具 闇の書<夜天の魔道書>(ランク・EX)

元は健全な資料収集本だったのに、どこぞの馬鹿が勝手に改造。

その結果、性質の悪い呪われた魔道書になってしまった可哀想な本。

蒐集した存在の質によって書のランクは変動する。リンカー・コアさえあれば何でも蒐集できるが

同じ相手には二度は出来ない。

特筆するべきは蒐集した相手の能力や魔法を使用できるという点だ。

高度な魔道師のみに限定すれば最高の書として起動するだろう。

ただし起動すれば高確率で狂化(S)し、あたりに破壊を撒き散らす。

そしてその果てに待っているのは自身の破滅だ。

起動するのに必要なページ数は666ページである。




次はシグナムww




[193] ちわ〜
イリス - 2007年11月20日 (火) 16時25分

どもイリスです。

こんかいは十話のなのはサイドですか・・・・
黒なのは化はそこまで進んでませんがやはり頑固ですね〜なのは


次回を楽しみに待ってますこれからもファイト〜〜〜

では!

[194] ステータスについて
sen - 2007年11月21日 (水) 01時56分

失礼します。
毎回ユーノ?の行動を楽しまさせていただいてます。
それで、今回のはやてのステータスで幸運数値に疑問を持ったのですがよろしいでしょうか?
両親、親戚無しで小学生一人暮らしに加え病気(呪い)による下半身不随でリィンフォースとの別離までする彼女の幸運はフェイトと同様かそれ以上に低いと思ってしまうのですがいかがでしょうか?
後のよい出会いの数々で多少良く見てD−〜C−(結局六課も一度は潰されてるので−補正)くらいと私は考えます。

[195] 感想返事
三日月 - 2007年11月21日 (水) 11時28分

うぃっす、三日月ですww
うむ、感想ありがとうイリスさん。
黒なのは…別名『魔王』か『冥王』ですね。
やあ〜あれは怖い、どこから砲撃が襲ってくるかが
分からない分、更に怖いっすね。
なにぶん私の書くなのははどちらかと言うと黒というより
まだプチデビルレベルです。StSまでは、そう激しくは
黒化はしないと思いますが……はて短編書く時にはどうだろうか?
多分その片鱗は見せるかとwww
まあ、恋や恋愛に関しては正々堂々ってタイプかな?(三日月的には)
ただ付き合った場合は嫉妬深くなりそうな気が(爆笑)

フェイトもフェイトでなのはとは正反対な感じかも。
こう耐える感じな……ww
さてこのままいけば、かの作品と同じ文字通りの
とらいあんぐるハート(三角関係)の完成が(大爆笑)
どうもsenさん、はやての幸運に関する事ですが
はやての運はどちらかというと極端なんですよww
幼いころに両親を失うが、新しい家族を得、世話してくれた
人がいたが、その人に永久凍結を知らずにされそうに
なったり、闇の書に蝕まれるが、そのおかげで新しい得がたい友にめぐり合い、その上下半身不随も完治。
リィンとの別れは新たな家族の生誕を迎えさせ、
六課を潰されるが、半年も待たずに再建、しかもそれなりの
評価をGET。名実とともに認められる。
とまあ色々と両極端。
ゆえにはやては強運の持ち主であり、また凶運の持ち主でも
ある。どこぞの銀河天使さん並みではないが、はやての
雰囲気からして幸運A+に……
それならフェイトもそう言えるのでは?と思う方もいますが
あれはあれでフェイトのキャラの持ち味と言えるかとwwww
フェイトは不運系キャラではやてはどちらかと言うと様々な
いい要素と悪い要素を引き寄せ、それらを豪快に捌く強(凶)運系のキャラかなww
むむ、成るほど、はやての幸運ランクの変動は闇の書と同じだなww
だって、質によって(マスターの)書のランクが変動するし。
幸運はFateでもおなじみですが、マスターによってランクが
変動するんですよ。たとえば某マーボー神父と赤い槍の人とかww
はやての場合はきっとA+〜Eと極端に変動するんだろうな(笑)

ではではまた読みに来てくださいねww
それでは次話でお会いしましょうww



[196] なのはサイド
D, - 2007年11月21日 (水) 12時06分

 リリカルなのはのヒロイン達は家庭環境故に何かしらある娘が多いですからねぇ…
 親無し、虐待、家族の不幸ですからねぇ…
 環境故に大人にならざるおえなかったって感じですしねぇ…
 そしてなのはが無自覚ながら乙女してますねぇ…
 コノ感情に名前が付くときが楽しみです!!
 続き楽しみにしています!!

[197] うぃむっしゅ
某美術部部長様w - 2007年11月21日 (水) 19時38分

番外編こみで全部読ましてもらったよん

ふむ、なかなかおもろいではないかw
他のなのは小説読んでないからなんともいえんが
非常によいw

そのままガシガシかくよろしw


早めにStS見たほうがよさそうな雰囲気・・・

次のも期待してるぜ?

[198] 感想返事
三日月 - 2007年11月21日 (水) 20時44分

おう、任せておけマイブラザーww

[199] SS情報サイトへの登録について
藤 - 2007年11月22日 (木) 00時45分

http://kisekinohane.sakura.ne.jp/link/nanoha/
こちらの登録ですが、利用規約第二条でTOPへリンクするようにとなっています。投稿掲示板への直リンクはおやめになるべきかと。

[200] 感謝
三日月 - 2007年11月22日 (木) 05時15分

おおう!?すいませんでした。
さっそく貼りなおしてきました。
ただ古いほうのリンクのほうにミスがあって
もう少しの間、直リン状態。
じきにTOPの方にならます。
忠告ありがとうございます藤さん。



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