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最終投稿:2024年04月20日 (土) 00時06分

[375] 君と歩む物語U 第七話 (リリカルなのは×ユーノ憑依) 
三日月 - 2007年12月20日 (木) 13時56分













ここ数日で闇の書による被害は徐々に増えつつあるそうだ。

野生の生物までもが被害を受けているらしい。

そろそろ次の戦いの始まりが近いな。

ただ、俺は不参加だが。身体が治ってない状態で戦いに出れば闇の書の餌食になりかねない。

前回の戦いでなのははヴィータと善戦したそうだし、フェイトもここ数日は鍛錬を欠かさずしていた

みたいだし、アルフもおっさんの話だと筋が良いらしくメキメキと上達している。俺が出なくとも大丈夫

だろう。

俺はそろそろクロノに頼まれるであろう仕事に準備をしておく。

無限図書の探索だ。その件は前回の戦いでボロボロの俺には無理、ならアレを呼ぶだけだ。

アレには悪いが、俺の身代わりに立ってもらう。

きっと誰かが俺の顔を見たら邪悪に笑っていると言っただろう。

現在、俺は本局の医療施設に顔を出している、定期検査だ。

週に二度あるうちの一回だ、医師も渋い顔をしている。

一応この身は重傷なのだ、本当ならベットに縛り付けてでも入院させたいのだろう。

だが、俺は職員ではない、無理な拘束はいくら管理局でもそんな権限は…ありそうだな〜。

とにかくSランクの魔道師に暴れられたくないと思えば退院を許すしかない。

そうしなくても、少し脅せば済む話である。

なんか自分が悪党に思えるのが悲しい。

ふと、ムニンからの念話が届く、どうやら戦いが始まったようだ。

ムニンはあの姉妹使い魔を監視している、おそらく現場に隠れて潜んでいるのだろう。

なのはとフェイトのデバイスにカートリッジ・システムが搭載され、戦いも新たな局面を迎える。

俺は医務室の天井を見上げ、小さく息を吐く。






















荒野が広がっていた。

緑は無く、ひび割れた大地と岩の崖や丘しかなかった。

地球で見ることの無い野鳥が空を舞い、荒れ果てた地を闊歩するは巨大な亀に似た生物が

我が物顔で歩き回っていた。

その身はこの荒野にて屈指の力を誇っていた、ゆえに彼らに害なす者もいなかった。

圧倒的で頑丈な体躯にそれを維持するタフさはその荒野に並ぶものはいない。

ゆえに不敗。

だが、それは赤いドレスを纏った少女が襲撃してくるまでの話だった。

数多くいた仲間たちは赤いドレスの少女の持つ槌によって次々へと倒れていく。

挑みかかった者は真っ先に倒れ、逃げに徹した者も地に伏した。

この荒野を思うがままに生きてきた彼らにはとても信じられなかった。

たった一人の小さな生き物に、自身より比べれば石ころ並みの者に、易々と踏み潰すだけで

終えるであろう脆弱な者に自分たちは何故打ち砕かれているのだろうか?

その答えは意識を途絶えさせる最後の瞬間まで彼らに出す事が出来なかった。





「闇の書…蒐集」


巨大な亀に似た生物からリンカー・コアが蒐集されていく。

地球からそう離れていない異界に彼ら…ヴィータとザフィーラはいた。

地に沈むように倒れた巨大生物の上でヴィータは乱れた息を整えている。

あれだけの巨体、それと比類するようにタフだ。

いくらヴィータが強いとは言え消耗は免れない。


「今ので三ページか」

「ちっくしょー、でっけえ図体の割にはリンカー・コアの質は低いんだよな。まあ、魔道師相手よりは
気楽だし、効率もいいんだけどさ」


グラーフアイゼンにカートリッジを補給していくヴィータにザフィーラは声をかける。

おそらく何も言わなければ休む事をしない仲間に心配したのだ。


「いいのか?休まなくて大丈夫なのか」

「平気だよ、アタシだって騎士だ、この程度で疲れるほど柔じゃない」


本当は疲れているであろうヴィータ、その背が何も言うなと暗に言っていた。

歩いていくヴィータにザフィーラは何も言わずに黙ってついていく。

いざという時は自分がヴィータを守ろうと強く決心しながら彼は黙ってついて行ったのだ。





























都市部空中にて捜索対象の発見の報を聞き、僕はすぐさまに出撃した。

現在は結界内にて捕捉中だが、長くは保たないだろう。

相手はベルカの騎士、以前聖王縁のベルカ領にていろいろと調べた事があるが、全盛期以前の

ベルカの騎士は己の腕に絶対の自信を持ち、一対一の戦いにおいては不敗を誇っていたそうだ。

彼らは闇の書に組み込まれたプログラムだが、おそらくは古のベルカの騎士を元に組まれた

存在、もしくは直接書に身を捧げプログラム化した人間なのかもしれない。

僕の考察が正しいかは結局のところ調べるのは難しい。なにせ闇の書がどういった経歴を持っているのか

さえ僕は知らない。

どちらにしろ相手は一騎当千の猛者と言っても過言はないだろう。

僕はS2Uを強く握り、息を飲む。

不意打ちの一撃で倒せるか…おそらくは無理だ。

だが痛手を与える事は出来る!

他の武装局員に指示を出し、タイミングを合わせるだけだ。

僕は大きく息を吸い、自分の現在持つ最強の魔法の構築を開始した。





























蒐集をいったん切り上げ、家に帰る途中、網を張っていたのか管理局の連中に見つかってしまった。

感じからして然程の脅威はない。ヴィータの消耗を考えれば問題ない相手だ。

C〜Bランクの魔道師しかいないのだろう。蒐集してもせいぜい一ページになるかどうかだ。

結界内に閉じ込められはしたが、この程度の結界なら苦もせず破壊できる。

あとは返り討ちにするだけ、ヴィータもそのつもりなのかグラーフアイゼンを構える。

だが、奴等は何故動かない?その場に留まり、こちらの動きを注意深く警戒するだけ。

まるで……何かのタイミングを計るように。

そこで俺は一つの事実に行き当たる。

しかし、行き着くのが遅かった。大きな魔力の構成を感じ、上を見上げれば、そこには複数の魔力剣が

生成され、こちらを狙っていた。


「上だ!」


俺の言葉と同時に魔法が放たれる。





















その魔法に気づいた時には既に遅く、放たれた後、消耗している自分にあのレベルの魔法は下手したら

致命傷になりかねなかった、ふと、視界が遮られアタシの前に誰かが立ち魔法を受けた。

放たれた魔法によって生じた粉塵が収まると、そこにはアタシを庇うように立つザフィーラがいた。

その左腕に魔力の刃が幾つか刺さっている。


「ザフィーラ!?」


アタシの声にザフィーラは不敵な笑みを浮かべながら敵を見据える。


「気にするな、この程度でどうにかなるほど…柔じゃない!」


ザフィーラが左腕に力を込めると刺さっていた魔力の刃が砕け散る。

正直、ザフィーラの守りを抜いた事は驚いたが、確かにあの程度で倒れるほど盾の守護獣たるザフィーラは

弱くは無い。

その事実にアタシも不敵に笑って見せた。


「上等!」


視線をザフィーラからアタシ等に魔法をぶっ放してくれた魔道師に向け、思いっきり睨みつける。

その時、また別の方から魔力を感知した。

この魔力は……あの時のアイツだ!!





























本局に行き、修復と改造されたデバイスを取りに行った二人、その帰る途中に連絡をもらい。

私がなのはちゃんとフェイトちゃんに新しくなったレイジング・ハートとバルディッシュの説明をしようとした時だった。

突然のアラーム、捜索対象の発見の報、今この場には艦長はいない。

本局の方に用事があるとのことだ。この場での最高責任者は私ということになる。

二人への説明は後回しにし、すぐにクロノくんに動いてもらった。アルフにも連絡を入れたからすぐに現場に

向かってくれるはずだ。

しばらくして二人に今起きた出来事を伝えた。

返事はすぐに返ってきた、二人もすぐに出てくれるらしい。

中継ポートを経由すれば数分で現場に送れる。

ただ、この場には私しかいないため、えらい忙しいよトホホ。

………って、私の出番これだけ!?


























ここ明心館空手本部道場にてアタシはいた。目の前には組み手の相手が立っている。

その相手に向かってアタシは駆け寄った。


「はぁ〜…セイヤ!!」


力を込め、放った蹴りを目の前の女性は涼しげな顔で受け流し、隙だらけになったアタシの胴に

素早く正拳突きを叩き込んできた。

魔力でロクに強化してない拳なのに、とても重い一撃だ。


「駄目だよアルフさん、そんな大振りな一撃じゃあ相手に殴ってくれ言ってるようなもんですよ」


目の前にいる女性…青い髪をショートカットに揃え、意志の強い瞳、見た目は美青年に見間違えるほどの

中性的な顔立ち、そして、この明心館空手・明心館巻島流の師範代・城島晶(じょうしま・あきら)。

一応姉(兄?)弟子にあたる人だ。

師匠にあたる巻島十蔵っておっさんはユーノの言うとおり文字通り化物だった。

魔力なんぞ一切使ってないのにやることは化物染みている。

アタシも最初に会った時はマジで殺されかけた。なんせいきなり殺す気で放たれた拳を咄嗟に魔力で

最大までに強化したアタシを余裕で吹っ飛ばすような人物だ。

魔力ありの状態でやりあっても正直勝てる気がしない。そんなおっさんだった。

そして、目の前の女性、晶もおっさん程ではないが強い。

少なくともアタシの何倍も。今年で二十歳になるそうで、アタシの見た目(18歳〜19歳)もあって

同い年の頃合と判断され友達付き合いもしている。まあ、年齢とか関係なく晶は付き合いやすい人だが。

おっさんが言うにはアタシは筋がいいらしく、足りないのは技術と経験だと言われ、基礎訓練と組み手の

毎日を繰り返している。

自分が強くなっているって実感は今のところ湧かないが、晶は間違いなく強くなってると言っている。

おっさんにはそんなもん実戦に出て初めて分かるもんだと言う。

そして、今日も晶と組み手して大敗する。

う〜〜、何で一発も掠らないのだろう、当たるどころか掠りもしない。

おっさんに言わせてみれば、アタシの動きは単純すぎで、その上、一撃一撃が大降りすぎらしい。

当たればそれこそ大打撃だが、奴さんも当たれば痛手を受けるような一撃を好き好んで受ける奴はいない

だそうだ。

虚実をつけろと言われたが…要するにフェイントを入れろってことだよね?

正直苦手なんだよね、こうチマチマとしたやり方は。

おっさんや晶みたいに見えているのに避けられない一撃…は無理か。

確か吼…なんたらって技、アレは何度か試したが未だにモノにならない。

せいぜいモドキに近い技になってしまう。

魔力で強化しなくとも元々の腕力だけでもかなりの怪力なアタシには不要かなと思ったが、おっさんに

言わせれば身体能力の高いアタシがこの技を使った時の威力は想像つかんとのこと。

見てみたいから覚えろとスパルタで教え込まれてる。

特訓の厳しさはユーノの方が厳しい、だがおっさんの特訓はユーノの逆で厳しくはないが、ある意味

難しい。例えるなら材料だけを渡され、あとは自分で考えてやってみろ的な指導だ。

どうしても分からない時はアドバイスはくれるが、答えだけは自分で見つけない限り教えてくれない。

まったくもって正反対の師を持ってしまったものだ。

アタシは小さく溜め息を吐いた、その時、道場の片隅に置いといたアタシの荷物から携帯の音が

鳴り響いた。

エイミィから渡されたものだ。念話でいいと言ったのだが、一般のとこで何かを習うなら念話だといろいろ

不都合がでるかもとのことで渡された。

おっさんと晶に視線を向けると、頷いてくれた。

携帯を取り、相手を見るとエイミィからだ、出るとなんでも例の奴らが見つかったとのこと。

携帯を切り、おっさんと晶の方に向く。


「何があったかは知らんが用があるなら行って来い」

「え?」


あの頑固親父が珍しい事を言っている。

中途半端な事は嫌いなタイプだと思ったんだけど。


「そんな楽しげな顔で笑ってれば俺でも分かるっすよ」


と晶も笑っている。

どうも今のアタシの顔は楽しそうらしい、きっと今の自分がどれだけ強くなったのか試せる相手が

現れたのだ、しかもその相手が借りのある相手だ。

手に汗がじっくりと滲んでくる。


「悪い、おっさん、今日はこれで抜けさせてもらうよ」

「ああ、行って来い……だが戦うなら絶対に勝ってこい」

「頑張ってね、アルフさん」


その声援を背にアタシは走り出した。

アタシの目にはもうアイツの姿しか映ってない。

アタシと同じ存在で、アタシより強いアイツ。

今度は……負けない!!
































そして、戦いが始まる。

聖樹の賢者はその身を癒すために出陣せず、不屈の少女と雷光の戦乙女は新たに変わった相棒を

手に戦場に降り立つ、赤狼もまた駆けつけ、法の番人は書を携えし者を探しに戦場より離れる。

相対するは烈火、鉄槌、盾の三騎士……そして激闘の装飾楽句が開幕する。



































あとがき


どうも三日月です。

なにやら調子が悪いな?と思い病院に行ってみたところ、風邪と診断。

え?こないだ引いたばかりなのに、また?

と思いながら日々を頑張って過ごしてますww

次回は二回目のバトルに入ります、なのはVSヴィータ、フェイトVSシグナム、アルフVSザフィーラの

三対決になりますね。

ユーノくんは重傷人なんで不参加ですww

次回の見所はアルフかな?きっと善戦しますよww

何気にユーノが裏の裏で暗躍しつつあります(爆笑)

と現在は番外を書いてますんでその次に投稿しようかとww

サーバエラーで消えたとの事なので再投稿します。
























おまけ


本日の最強技

明心館空手巻島流究極奥義・吼破(こうは)

弓を放つように全体重を乗せた拳を相手に叩きつける技。
体重が軽い者でもかなりの威力を出す事ができ、晶もすでに修得している。
アルフはまだ習い始めのため修得していない。
おっさんの見立てではあと半月で修得が出来るかもとのこと。


[379] 感想
ザンブルグ - 2007年12月21日 (金) 12時25分

次回が待ち遠しい。

だけど無理せずに頑張ってください。

番外も期待していますねww


[380] ども〜
イリス - 2007年12月21日 (金) 16時31分

どもイリスです。

サーバエラーの再投稿お疲れ様です。
なんか消えてたので「うぇ?!」とか独り言言ったり思ってましたがエラーですか^^;

次回の見所!アルフvs楽しみにしてます。

それと三日月さんはこのごろ体調が悪いらしいですが無理はしないでくださいね^^;

あと正月はネットのない環境なのでしばらく見に来れません;;
帰ってきたときの楽しみに取っておきます・・・・どうせネカフェ見るだろうけど・・・(おい!

では!

[382] やるねえ
パキム - 2007年12月23日 (日) 13時26分

こんにちわパキムと申します。

最近になってこのSSを見つけ全部読ませてもらいました。

凄く面白かったですよww

次回も頑張ってくださいね。


[384] 似てる
ミラー - 2007年12月23日 (日) 22時47分

なんか、ユーノのキャラが某風の精霊王との契約者こと八神○麻と被ってる気がする………(汗)

[386] 感想返事
三日月 - 2007年12月24日 (月) 02時54分

どうもどうも〜三日月ですww


ザンブルグさま

頑張って執筆してますので、また来てくださいねww
現在は番外を書いてますww


イリスさま

身体の心配ありがとう、無理せず頑張るので、ぜひまた来てくださいねww


パキムさま

気に入ってもらえて何よりですww
また読みに来てくださいww


ミラーさま

…確かに、本棚から取出して読み漁りましたが確かに似ているww
ってか私の所持してる小説の主人公ってそういう系のキャラが多い?
オー○ェンとかラン○とか魔○戦士リウ○とか、そういう系の
キャラが満載(爆笑)
いやへたれ系も好きだけどねww


以上が感想返事でした。
それではまた次の話でお会いしましょうww







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