[115] 君と歩む物語 第二話 (リリカルなのは×ユーノ憑依) |
- 三日月 - 2007年11月11日 (日) 11時32分
正直俺は主役の成長の早さに驚愕した。その潜在能力の高さだけではなく、取り込んだ経験を即座に自身
に適応させる恐ろしいまでの柔軟さに俺は羨ましいを通り越して呆れた。
なるほど確かにヴィータがなのはに悪魔と言った気持ちが微妙にわかる。最初はそんなに強くなかったのに
経験を積めば積むほど高町なのはは強くなっていく。成長のスピードが洒落になんないほど早いのだ。
流石は士郎の娘だ。どんな形であれ戦いにおいての才能は父譲りという訳か。
例の大木事件を境になのははただの手伝いとしてではなく自分の意思でジュエルシードを集める事を決め
た。俺はそれをただ受け入れただけ。
アニメ版でもそうだったが実際に目の当たりにして俺は思った、確かにアレは危険だ。
時元振を引き起こすことも確かに可能だわな。だから俺も引き締めて事に当たることにした。
そして、その日俺は運命の意味を持つ名の少女に出会う。
現在俺はなのはの鞄の中に揺られながら月村邸の門をくぐった。
なのはがすずかのお茶会に誘われたのだ。行こうかどうか迷っていたので俺はたまには友達にも
付き合ってやれと促し、なのはも俺の言葉で行くことにしたのだ。
まったく真面目なのも考えもんだね。あん?お前も真面目なキャラのはずだろう?知るか、俺は俺だ。
アニメのユーノは嫌いじゃないけど、あの性格のせいで三期では割りを食っているのだ。
もとより俺自身ユーノとは似ても似つかん性格だ。今更人格を矯正できるほど若くは無い。
一応中身は社会人だぞ。
ちなみに月村低に辿り着いた俺は言うまでも無く仔猫に襲われた。
今やっとあの時のユーノの気持ちが理解できた。まさか仔猫に命の危機を感じさせられるとは。
追いかけられてる時は本当に死ぬかと思った。
しばらくの穏やかで優しい談笑の後にジュエルシードの反応に俺となのははすぐに気がついた。
俺はなのはの膝の上から飛び降りジュエルシードの反応があった方へ走っていく。
俺の意図になのははすぐに気づき、すずかやアリサに俺を理由に言い訳し、俺を追いかけた。
森の中で発動したジュエルシード、そこには巨大な仔猫がいた。
仔猫でありながら巨大とはこれいかに?
正直さきほど仔猫にトラウマを植えつけられた俺は引いている。
「え〜っと、これは一体?」
「…おそらく、あの仔猫の大きくなりてえ願いが文字通り正しく叶えられたんだろうな」
あ〜頭痛てえな、ちくしょう。でも確かここで……来たな。
突然、飛んできた雷光の矢が仔猫に当たる。苦しげに鳴く仔猫に俺は目を逸らし、雷光の矢が
飛んできた方へ目を向けた。なのはもそっちの方へ目を向けてる。
そこには黒衣を纏った金髪の魔法少女がいた。
「誰?」
「……今のは魔法の光だ、おそらく俺等側の存在だな」
さて、ここからは俺はしばらく客観的な立場だな。
結果はアニメ版通りに敗れた、能力的に実戦的になのはより一回り上だ。
なら負けるのは当然。
しかし、俺は論外として考えればなのはもフェイトも潜在的な能力が高いな。
俺もそれなりに高いのだが、あの二人に比べれば話にならんほどの差がある。
そこは俺自身が埋めればいい差だ。なら問題など無い。
さて、そろそろ状況も中盤に入るな。俺もデバイスの調節しておくか。
月村邸のとある一室にて俺はなのはの様子を見守っていた。先ほど目を覚まし、みなにもう少し
寝てた方がいいと言われ現在就寝中。まあ、タヌキ寝入りだけどな。
(ねえ、ユーノくん、あの子ってやっぱり……)
(ああ、俺達と同じ魔導師だな、それもそれなりの訓練を積んでるな)
(私ねあの子と話がしたいんだ)
(…なんでだ?あの少女はお前を傷つけただろ)
(あの子、すごく寂しそうな目をしてた、だから……)
(はあ、好きにしろ、俺はお前のやる事を支持するだけだ)
(ありがとう、ユーノくん)
これがその時にした会話だ。俺はこいつのする事を止めるつもりはない。
それが正しいと知っているからだ。
これから何度も衝突する事になるだろう、だけどこいつがあきらめない限り大丈夫だろ。
何故ならこの物語は二人のために起きた友情の物語なのだから。
あとがき
どうも、三日月です。
う〜、短くてすいません。でもまだまだ続きます。
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