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ダレモイナイ コウシンスルナラ イマノウチ(ペ∀゚)ヘ
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[26]SS『風のかおり』≫ヨコハマ&メモオフ2: 武蔵小金井 2002年04月16日 (火) 22時58分 Mail

 昔、世紀末と呼ばれた時代がありました。
 すべてが加速していた時。
 何もかもが走り続けた時。
 積み重ねてきたものをかえりみることなく、ただ輝き続けた時代。

 でも、今はもう違います。
 もう、誰も走ってはいません。
 みんながゆっくり、のんびりと歩いています。
 それが良いことなのか、悪いことなのか。
 そんなことを考える人も、もういません。

 でも、だからこそわかったことがありました。
 まわりを見ることで、気付いたこと。
 世界の大きさに比して、どれほど自分たちは小さかったのか。
 だから、みんなは大切にしました。
 自分自身がいる、その場所を。


 海が見えます。 
 小高く見晴らしのいい、そんな場所。
 一本の道が続く先に、一軒のお店があります。
 小さな岬の、喫茶店。
 そこには、お店と同じ名前の女の人が働いていました。
 めったに人も立ち寄らない土地。ゆえに、お客さんもあまり訪れないようです。
 ですが、彼女はそれほど気にする様子もありません。
 緑の髪の、アルファさんには。

 カランカラン。

 ……お。
 母屋の庭で水をまいていた、アルファさんの目線が上がりました。
 ほのぼのと午後を楽しんでいたその顔に、少しばかり力が入ります。
 お客さんかな?
 トコトコっと、小走りにお店の方へと。

 やってきたのは、お店の入り口。
 あたりを見回している人に、とびっきりの笑顔を浮かべるアルファさんです。
「いらっしゃいませ!」 
 お客さん……らしき人物は、女の人でした。
 短髪のようでいて、特徴的な左右の長い髪。それが、肩口から胸元まで流れています。
 どこか表情の読めない瞳が、やってきたアルファさんを見つめました。
「あ……お客さん、ですよね?」
 少しドキドキしながら、あははっと尋ねてみるアルファさん。
 ちょっとばかりの沈黙。アルファさんのこめかみに、軽く汗が浮かびます。
「そのつもり……なんだけど。営業中……かな?」
 ゆっくりと、涼しげな……そして、どこか可愛らしい響きのある声。
 何やら砕けた物言いに、アルファさんの緊張が一気にほどけます。
「も、もちろんっすよ!どうぞ、お好きな席に……あ、これ、メニューです!」
 差し示したり、差し出したりのアルファさん。あわてながらも、とても嬉しそうです。
 女の人、メニューを受け取って……軽く会釈。
「うん……ありがとう。」
 とりあえず、窓際の席に腰掛けてくれました。

 コポコポコポ。
 ミルが鳴ったり、サイフォンが揺れたり。
 カウンターの中で色々としながら、やっぱりお客さんが気になるアルファさんです。
 カフェの窓から、外を眺めている女の人。
 どこかしんみり、そしてひっそり。
 彼女の前には、注文した飲み物が湯気を漂わせています。     
 ですが、先程からさっぱり手をつける気配がありません。
 なにげに、それが気になっているアルファさんでした。
 と……
 やはり、注意を引き過ぎたのでしょうか。
 つっと、女の人の目線がこっちに。
 思わず、ひいっと頭を抱えてしまうアルファさんです。
「あの、何か……?」
 わずかに、ほんのかすかに……疑わしそうな、彼女の視線。
 アルファさん、取り乱しつつ笑います。
「い、いえ!その……あっ、今日もいいお天気ですね?」
 不自然極まりない発言。
 女の人は、静かに……そんな彼女を見つめます。
「そう……かな?」
 アルファさん、ぐっと力強く。
「そ、そうですよぉ!海も穏やかだし……あ、お客さんは旅行ですか?今はいい季節ですよね!」
 てへへっと笑うアルファさんに、女の人はかすかに口元を。
「それでも……たりないの……」
 は?
「だから、私……待っているのよ。」
 アルファさん、また汗がポツポツと。
 女の人は、ゆっくりと視線を窓に戻して……一度だけ、瞳を閉じました。
 テーブルでくゆらせている、飲み物の香りを楽しむように。

 日が、わずかに傾きます。
 カフェの窓辺には、相変わらずの黒髪の女性。
 少し離れているものの、まだまだ気になるアルファさん。
 その手元には、準備完了した飲み物のおかわりが。
 どうやってこれを切り出そうかと、さっきから悩んでいます。
 と……また、女の人の視線が店内へと動きました。
 ビクンとするアルファさんですが、今度は彼女の方ではありません。
 壁にかけられた……小さな、ギターのような丸みのある楽器。
「月琴……?」
 女の人が呟いた単語に、驚くアルファさん。
「し、知ってるんですか?」
 思わずの声。
「うん……知ってる。」
「ふぇー……そ、そりゃ、すごいっすね……」
 感嘆のアルファさん。感心しきりで、会話を続けることを忘れてしまったり。
 女の人は動じる様子もなく、また窓の外へと視線を戻します。
「知ってるからって、弾けるわけじゃない……」
 ぽつり、呟く言葉。アルファさん、ん?と目をしばしば。
 そんな様子に、女の人はまたいちべつ。
「ねぇ。あなたは……音楽が好き?」
「え……?」
 いきなりの質問に、アルファさんは驚きつつ……はたっと考えはじめます。
「好きっていうか……ときどき、ふいに弾いてみたくなるっていうか。」
「……そういうのを、好きっていうのよ。ときどきでも、いつもでも、関係ないわ……あなたの心に、そういう気持ちが流れているの。それが、血液のように体を循環して……心の中を通り過ぎる時、無性に音楽を求めてしまうのよ。」
 突如として、雄弁に語られる台詞。
 教え諭すように、一語一語、はっきりと。
 アルファさん、半ばきょとんとして……それを聞きます。
「は、はぁ……」
「でも……それは、私も同じ。どうしても、それを消すことなんてできない。叶わないとわかっているのに、それでもなお、忘れたいと思って……結果、思いを強くするだけ。だから……どんどん、乾いていくだけなの……」
 アルファさん、さらに謎の深淵に。
 そんな様子に気付いたのか、女の人は静かにまぶたを閉じます。
「喫茶……お茶を喫すること。通り過ぎてきた歩みの程を、少し留めてみる場所……」
 再び、外へ向く視線。
 アルファさん、もう何がなんだか。腕組みをして、うむむと考え込みます。
 そんな彼女をよそに、ふっと。
「あ……」
「……え?あの、何か……?」
 今度は、いったいなんでしょうか。かなりドキドキ、おそるおそるのアルファさん。
 と、女の人が……立ちあがって、お店の窓を開けました。
 サラリ。店内に吹き込んでくる、
「風……」
 はっきりとした、彼女の声。
 アルファさんお手製、おさかなの風見が……プルルルと回っています。
 それを……空を見つめて、女の人の表情が緩みます。
 無邪気に、子供のように。
「ほら、風が吹いているの……あなたにも、見えるでしょう……?」
 はじめて見せる、嬉しそうな……無垢な笑顔。
 アルファさん、目をパチパチ。

「ごちそうさま……とてもおいしかった。」

 カランカラン。
 女の人が、歩いて行きます。
 手を振って見送り、店内に戻るアルファさん。
 窓際のテーブル。
 残されたのは、レモンティー。やっぱり、口をつけた様子はありません。
 それを見つめて、首をひねってみるアルファさんです。
 ですが……まぁ、いいやと笑顔で納得。
 今日はそろそろ、店じまいでしょうか。


 ヨコハマは、西の岬。
 そこにある喫茶店は、地元の人には有名です。
 カフェ・アルファ。
 そのお店には、色々な人が訪れます。
 機嫌のいいひと。怒っているひと。そわそわしているひと。沈んでいるひと。
 名前なんてわかりません。どこから来たのかも、どこに行くのかも。
 また来てくれるひともいれば、一度きりのひともいます。
 でも、みんな素敵なお客さんです。

 昨日は、何があったのでしょう。
 明日は、どんなことがあるのでしょうか。
 今日もまた、アルファさんの開店準備がはじまります。
 ほら、またカウベルが鳴りました。


[27]あとがき: 武蔵小金井 2002年04月16日 (火) 23時03分 Mail


 こんにちは。武蔵小金井です。
 何というか……ひぃぃというか、ごめんなさいというか。
 っと……自嘲めいた文はそれこそ場をよどませるだけですので、とりあえず色々と。

 えっと……まずは『ヨコハマ買い出し紀行』について。
 自分、この作品は大好きです。もうかなり。といっても凡ファンの域は越えていないのがいつもの私ですが(笑)。
 何というか、はじめて読んだ時は「目からウロコ」というか、その……「こんなんでいいのか?」的な驚きが(笑)。ネームの切り方とかページ構成にひたすらビックリして。それが転じて、次の瞬間には麻薬的な雰囲気の虜になっているという、お約束な道程を(笑)。
 って、ああ……何というか、こんなことを書くのはアレですが。好きだから、一度はチャレンジしてみたかったといいますか。実のところ、カナーリ昔に挑戦してみたことがあるのですが。その時は無論玉砕しました。あ、だからといって今回が完成してるという意味では決して(汗)。
 ……って、ごめんなさい。何の事を話しているのかと思われるでしょうが、その、色々と恥ずかしくて(汗)。
 ラジオドラマ(CD)とか、OVAとか、様々なクリエイターの方の苦労が感じられますし、やはりこの作品は絵をベースとした漫画というジャンルでこそ輝くものであるのは間違いないと私も思います。あの原作の持つ雰囲気は……って、ああまた。
 とにかく、ヨコハマ(こう約すのが正しいのかどうかもいまいち確信のない弱小ファンですが(汗))好きな方からは楊枝を投げ付けられそうな内容ですが、どうか生暖かい目で笑ってやって下さい。
 その……好きこそモノカキの憐れなり(誤)ということで。

 で、次は『メモリーズオフ2nd』のことですが。
 文中では一言も触れていませんし、こういった後説で記すのはハンソクだと承知しているのですが……とりあえず、南つばめ先生に御足労を願いました。
 って、プレイしたことのある(Mo2の【つばめ編】を)方がわからなかったとすれば、その時点で大失敗なのですが(汗)。
 その……何というか、ヨコハマの素晴らしき世界観に合致する存在が先生だけだったと言いますか、
 いえ、そもそも……

 ハイ、完璧にやられました。つばめ先生に。もうダメです。晴れて皆さんの仲間入りです(赤面)。レモン万歳(ぁ)。

 な状態なのでして。さらには(バレです)

 エンディングを見た直後、『つばめさん・十五の夏』(あ)という文をモノスゴイイキゴミでカキハジメて……とてもココデハ掲載デキナイ内容ニナルトキガツイテミタリ(大赤面)。

 しまして。かくして私、もうぐるんぐるんとスクリュー状態だったのですが(笑)。
 それで、その……つまるところこうなったというか、少し落ち着きたくなったというか(追笑)。
 『恥ずかしくてツリーごと消去したくてたまらない』鷹乃さんSS(ぁ)に加え、Mo2のファンの方から見れば
「……ハァ?」的な内容なのは承知の上で……どうしても、その(ぽっ)。

 あ、結局いつものノリで書いてますね、私(爆汗)。

 と、とにかく、読んでくれた方には心からありがとうございました。
 ホント、何というかこういった突発掲載が多い自分ですが……ソチラの方面も色々と考えたりしていますので(何のコトヤラ)、また何か載せる時には、どうぞよろしくおねがいします〜♪


[28]うむむむむぅ: ドラケン 2002年04月17日 (水) 01時06分 Mail

ども、ドラケンです。
さっそく更新とはなかなかやりますな♪

というところで、ヨコハマ買出し紀行できましたか〜。
私もこの作品は大ファン!なのですが、さて、あの雰囲気を文章で出せ。といわれると、ちょっと無理です、っていいたくなります。
なんせ、一言も台詞のない回すらありますからね〜。
そこにあえてチャレンジする武蔵さんに最大級の敬意を!

しかし、言われてみれば、あの雰囲気につばめせんせーってぴったりかも。
なーんにもせずにゆっくりと過ぎていく時間が目に浮かびます。
夕焼けの赤の中、海陸風が吹いた瞬間・・・・・・・

ああっ、もう一回MO2やりたくなってきた(笑)

ではでは。次作も楽しみです。


[29]ひぃーん!(アルファさん風に(笑: 武蔵小金井 2002年04月17日 (水) 14時31分 Mail

 ドラケンさん、こんにちは〜♪
 感想ありがとうございます。モノすっごく嬉しいです。

>私もこの作品は大ファン〜
 うわっ!嬉しいです!Eですよね……ホント、元祖(?)癒し系というか(惚)。
 なにげないストーリーに、さりげない秘密を覗かせてゆっくりと進んで行く……あぁイケマセン、また(赤面)。

>あえてチャレンジする武蔵さんに〜
 ドヒー!(泣き笑いで頭を抱えるアルファさん風(笑2))
 ス、スミマセン。ホント、ダメダメっすよね、ボク。
 でも本当、アルファさんの某お酒と同じで、挑戦しがいがある……とか、言っちゃダメですか?(あ)

>つばめ先生
 あ!ドラケンさんもおやりでしたか!(って超有名タイトルなんだからキミ)
 嬉しいです〜♪いいですよね、ホント、先生。(今ごろプレイするヤツなクセニ(汗))
 この場を借りてですが、このゲーム(&つばめさん)を教えてくれた皆さんに感謝!デス。

>なーんにもせずにゆっくりと過ぎていく時間が目に浮かびます。
>夕焼けの赤の中、海陸風が吹いた瞬間・・・・・・・
 ああっ!そのフレーズEです!Fです!Gです!
 というか、ドラケンさんのこの二行でマケタ気分になったボクはさらにダメダメっぽいですね(泣)。

 やっぱりヨコハマ、全体に詩的なイメージが強いですから……(遥かなる憧憬)

 それでは。本当に感想ありがとうございました〜♪



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