【広告】Amazonからふるさと納税サービス開始最短翌日おどけでもあり


皆様如何お過ごしでしょうか。

Dream On!

■■ 利用について ■■
投稿作品の題材・文量は一次・二次創作系含めて基本的に自由です。
例:”短編『先生、起きたら家族が19人増えたんですけど』≫ベイビー・プリンセス”
タグの使用も可能です。PassWord設定によって投稿作品の校正・加筆も可能です。

いわゆる残虐・成人指定系の描写が過度な物語の投稿は危険です。
怠け管理人が極めて問題と判断した作品は時所構わず除去してしまう可能性があります。
全ての文章(&画像)について、作者以外の無断転載を禁止します。
I'm sorry. This BBS is described in Japanese. Link free.

ダレモイナイ コウシンスルナラ イマノウチ(ペ∀゚)ヘ
投稿者名
MAIL
HPアドレス
作品名/件名
内容
Icon /Link
画像用URL
/
PassWord COOKIE
作品投稿etcはこちらにカキコして下さい
注:編集&削除用のPassWord(英数字8文字以内)は必須です
一般的なSS/短編の文量であれば概ね一括掲載が可能です。
ダメだった場合(もしくは段落分けしたい場合など)は前文を一度投稿し、
その作品ツリーにレスする形で続きを投稿して下さい(20以上のレスが可能です)。

上の投稿フォームを使用すると
こちらの作品に感想投稿をすることができます
(URL記載による画像掲載(直Link)機能も有ります)

[77]SS『七夕の願い事』≫シスタープリンセス: 武蔵小金井 2002年07月07日 (日) 20時17分 Mail

 
 
 助走をつけて、柵をえいって飛び越えて。
 いつもの公園に、到着したよ。時間は……やったぁ、記録更新!
「おはようっ!」
 誰もいなかったけど、いつもみたいに挨拶して。公園の砂場のまわりにいたスズメが、一斉に飛んでいったよ。
 わぁ……キレイだな。でも、もしかするとみんなで朝ゴハンだったのかな?だとしたら、悪いことしちゃったかもしれないね。
 頭をかいて、いつものベンチに座って……タオルを外して、汗をふいたんだ。
 ねぇ、あにい。暑い季節になったけど、朝早いうちはまだまだ涼しいから、ジョギングとかすると、とっても気持ちがいいんだよ!
 今日もね、夏用のシャツと短パンを出して……去年と同じのだったから、ちょっぴりきつかったけど。でも、ママがキレイに洗濯してくれてたから、スーッていいにおいがして。
 それで、朝のランニング。ペースは変わらなかったのに、この前より五分も早かったよ!
 あーあ、ホントはあにぃと走れたらサイコーだけど……でも、それってゼイタクなお願いだよね。
 あ、お願いっていったら……そうだよ。
 ねぇ、あにぃ。今日は七夕だって知ってる?
 あのね、エヘヘ……実はボクも、ちゃんとおぼえてなかったんだけどさ。
 昨日、花穂ちゃんが教えてくれてね。それで、学校が終わってから花穂ちゃんの家に遊びに行って……二人で、ササの葉の飾りを作ったんだ。
 花穂ちゃんのお母さんが用意してくれた長くて大きな竹があってね。花穂ちゃんが作った飾りを、ボクがいろんな所につけて。輪っかみたいにしたのとか、ヒラヒラしたのとか。ハサミと色紙を使っていっぱい作って、ササを庭に飾ったんだ。
 それから、二人でいろんなお願いごとを考えて、黄色いのとか、緑とかの短冊に書いて……そういえば花穂ちゃん、真っ赤になって何度も書き直してるのがあったけど、何をお願いしてたのかなぁ。
 あ、ボクはね……サッカーが、うまくなれますようにって。やっぱり球技は苦手だけど、練習してるからきっとうまくなれるよね。あとは……花穂ちゃんや他のみんなと仲良く元気でいられますようにって。あっ、あとね、夏にビーチで使える、新しいボディボードが欲しいな……って小さく書いたりしたけど、へへ、欲張りだったかなぁ。
 あっ、花穂ちゃんはね、やっぱり……転んだりしないようになりたいです、って書いてたよ。ボク、覗くつもりはなかったんだけど……花穂ちゃんが、大きな声で読みあげてたから、わかっちゃったんだ。あと、お兄ちゃまに見捨てられないように……って、いつもみたいにお願いしてたみたいだけど。あにぃがそんなことするわけ、ゼッタイないのにね。あはは。
 よーし、汗もあがったし……そろそろ、ランニングも後半かなっ。
 ところがね、ボクがタオルをしまおうとしたら……ズボンのポケットから、ポロって落ちたものがあって。
 あれっ?何かなって思って、拾ったら……
 それがね、しわくちゃになりかけた……赤い短冊だったんだ。
 昨日、たくさん書いて、失敗したのとかがあったからさ。それが、偶然引っかかっちゃったのかな?って思って。でも、何か書いてあるみたいだから、ボク……もしかして、花穂ちゃんのだったりしたらどうしようかって、とりあえず開けてみたんだけど……
「あ……!」
 あのね、花穂ちゃんのじゃなくて……それ、ボクの書いた、短冊だったんだ。

【あにぃと、もっといっしょにあそべますように……まもる】って。 

 あ、あれ?でもボク、昨日こんなの書いてないよ……って、思って。それで、紙がしわしわになってるし、そのさ、あのね……その短冊の、「まもる」って書いてある名前が、ひらがなだったんだ。すっごく、へたくそで。
 それでボク、気が付いちゃったんだけど……
 これ、きっと去年……ううん、きっともっとずっと昔に、ボクが書いた……短冊なんだ、って。
 それがわかったら、何だか……もっと、ずーっとちびすけだった頃を、思い出して。
 あにぃと二人で、いろんな所に探検に行って……エヘヘ、ホントはあにぃのあとを、ボクがトコトコついていっただけだよね。あの頃はボク、ゼンゼン聞きわけがないがきんちょだったから、あにぃやママをずいぶん困らせたっけ。
 それでさ、その時に……あにぃといっしょに、ぶたさんの蚊取り線香を焚いてる時だったよね。ボク、七夕のお話を……ママから、はじめて聞かされて。ふぅーんって思って、ただ、その時はさ、欲しいものを短冊に書いたら、誕生日みたいにプレゼントになるんだ!って思って。エヘヘ、ボク、欲しいオモチャとかお菓子とか、そんなのばっかり書いたんだよね。早く今年のクリスマスになりますようにとか、勝手なことお願いしてさ。
 それでね、これってきっと、その頃……ボクが書いて、ポイって放ってた短冊なんだ。
 それが、偶然タンスの中にまぎれこんでて……ママが洗濯する時にいっしょになったんだね。
 でもさ、あにぃ。それがわかって、はじめは笑ってたんだけど……へたっぴいな字の短冊の願いごとを見てたらね、ボク、何だか……
 そのさ、ちょっぴりだけど……悲しくなっちゃった。
 だってさ、この頃のボクは、まだ、今みたいに……あにぃと、はなればなれになるなんて、ゼッタイに思ってなくて。だからさ、売ってるオモチャとかばっかり欲しがってさ。
 こんなお願いなんて、どうでもいいやって……それで、きっと飾らなかったんだね。
 でも……でもさ、あにぃ。あのね……今は、今はね、ゼンゼン違うよ。
 ボク、何よりも……どんな高いオモチャでも、最新式のスポーツ用具でも……そうだよ、一流選手のサインなんかより、ずっと、ずっと……
 あにぃと、いっしょに……もっと、いっしょにいたいもん。
「あ……あれ……?」
 あ……どうしたんだろ。ボク……あっ、ち、違うからね。あにぃ。
 そうだよ。ランニングして……タオルでエイエイって適当にふいたから、汗が、まだちょっぴり残ってて。それがさ……
 ボク、あわててまたタオルを出して、ゴシゴシって顔をふいて……
 それで、顔をあげたら。
 あのね、あにぃ。そこに、キレイな青空があって。朝の公園で、向こうのブランコの間から……おひさまが大きくなってて。
 今日はとってもいい天気になるよって、教えてくれてるみたいだったんだ。
「あっ、ボク……もう戻らなきゃ。」
 ママが心配するかもしれないし。それでボク、走り出そうとしたんだけど。 
 手の中の短冊に気が付いて、どうしようかなって思って。
 家には笹がないし。花穂ちゃんの家に行って、ぶらさげるのも……なんだかさ、ちょっぴりヘンな気がして。
 それで……あ!
「そうだ!」
 あにぃ、あのね、いつも来るこの公園にはね、大きな樫の木があるんだ。
 ずいぶん古い木で……目立つから、ボクも走る時は目標にしてるんだけど。
 アイディアがひらめいてさ、それに登ることにしたんだ。
 ボク、木登りは得意だし、この木は登り慣れてるから、すぐにてっぺんまであがって……
 そこの、はっぱに隠れてる枝の一本に……誰も見えないところに、赤い短冊を……結んで、つけたんだ。
 ね、あにぃ。ここなら誰にも迷惑かけないし、いいよね。
 えへへ、ササの葉とかじゃないから、ちゃんとかなわないかもしれないけど……
 でもさ、捨てちゃうなんて……ゼッタイできないし。そうだよ……昔のボクは、そうだったかもしれないけど。
 今のボクにとっては、とっても大事なことだもんね。
 もちろん、わがままだってわかってるけど……それにさ、すっごくへたっぴぃな字だけど。
 でも……だけどね、ボク……これがかなったらいいなって、思ったんだ。
 あにぃと、もっと……
「あ!」
 そこで、気が付いんだけど。ボクの登った木の枝には、スズメさんがイッパイ!
 みんな、ボクのこと見てて……あぁ、ゴメンね。それに、ボクの短冊も見られちゃった。何だか恥ずかしいよ、あにぃ。
「ね、みんな……このことさ、黙っててくれるよね?」
 ボクが頼んだら、スズメさんたち、みんなでチュンチュンって鳴いて……
 ボク……もっと恥ずかしくなっちゃった。

 あにぃ、ほんの時々でいいからさ……今度、いっしょに走ろうよ!
 昔のボクより、ちょっぴり大人に……ううん。ボクが大きくなったこと、教えたいからさ。
 だから、ね!きっと……約束だよ!
 
 


[78]天の川のあとがき: 武蔵小金井 2002年07月07日 (日) 20時25分 Mail

 
 七夕です。思い付きです。発作です。
 まもーです。何だか短いです。まさにタンなるタンサクです。ザクはグフとは違います。ぐふっ。

 ……あ、いけない。発作が起こりそうなので、とりあえずここまで。
 遅くなりましたが、今夜は晴れの七夕ということで。
 可愛い女の子のみなさん、おめでとうございます。
 あっ、美しきお姉さま方も。もちろん、婦人の方々もその他も全て全部完璧にっ♪

 読まれた方には深くお礼を申し上げますっ。
 それでは。

 あ、ちなみに本作は白い少女フェア(私的脳内開催)参加作品ではないです(笑)。
 



Number
Pass

このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板