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[656] 純愛教室。
神弥 燐 - 2004年08月02日 (月) 23時18分

もう、君に伝えることすら出来ないけれど。


12月も半ば。段々寒さが身に堪えるようになってきた。クリスマスも近いからか、街はイルミネーションで彩られ、鮮やかなネオンが目にうつる。
街は綺麗なのに、俺の頭によぎるのは、悶々と考えていたあの日のこと。

「心。男どうしって、お前どう思ってる?」
「はぁ?どういう意味だよ、樹?」
「だからさぁ・・・同性愛者のことだよ。いるじゃん、男だけど男が好きとか」
「何だよいきなり・・・別にどうも思わねぇけど?人それぞれだろ、そういうのって」
「・・・・・・っ!!本当か!?」

思えば、あの時言ってやれば良かったのかもしれない。
辛い思いさせて、親友を・・・樹を傷つけたのは俺だ。

「俺、実は、ずっと前からお前のこと―――――・・・ 」

冗談だとしか思えなかった。今まで普通に友達だったし、一緒にエロ話とかもしたし。あいつが俺にそんな感情持ってたなんて、思いもしなかった。
だから、あんなこと言ってしまったんだ。

「・・・何?冗談が過ぎるぞ、樹。お前、意味分かって言ってる?それって――― 」
「・・・つまり、俺はお前とキスとかHとかしたいって事。・・・だよ」

心臓が破裂しそうだった。恥ずかしくて、これ以上樹と一緒に居たら絶対に俺は死んでしまうと、本気で思った。
真っ直ぐ見つめてくる、樹の視線があの時の俺には、痛かった。

「俺は覚悟を決めたぞ。・・・拒絶されても、仕方ないと思う。だけど、知っといて欲しかったんだ・・・・・・」

樹はずるい。いつもは一緒にふざけてるのに、こんな時だけ真剣になるなんて。
俺はうつむいたままの顔を上げられずに居た。

「・・・?心・・・・・・?なぁ、おい・・・」
「・・・・・・のに・・・」
「え・・・?」
「・・・俺はずっとこのまま親友で居たかったのに!!」

そう言って駆け出した。背中に突き刺さる、樹の視線。
俺には少し、痛すぎた。
樹は、過ぎ去っていく俺を引きとめようとはしなかった。

次の日、俺は憂鬱な気分のまま学校へ向かった。
とりあえず、樹に会ったら謝ろう。そして、何事もなかったかのように、またいつもみたいに・・・・・・。

その日、いつまで待っても樹は学校へは来なかった。
次の日も、また次の日も。
しばらくして、樹が病院に入院しているということを先生から聞いた。
見舞いに行くという俺を、先生は止めた。

「市原、すまないが、川本から止められているんだ。『心にだけはこの場所を教えないでくれ』とな」

・・・『俺にだけは』・・・?
どういうつもりだよ、樹。そんなに俺のこと嫌いになったのか?
・・・でも、俺自身も、見舞いに行く資格はないと思った。だって、あんなに樹を傷つけたんだから。

「・・・分かりました。でも先生、樹が何で入院しているのかだけ、教えてくれませんか?」
「・・・なんだ。お前知らないのか?川本はなぁ・・・急性の白血病だ。珍しい骨髄らしいから、中々ドナーが見つからなくてな。あいつ自身も、早期の入院を拒んだらしい。何か心残りなことでもあったのかもな」

一瞬、先生が何を言っているのか理解できなかった。
どうして。あんなに元気にしていたじゃないか。相談もしてくれなかった。
樹。樹。白血病って、何?もう治らないの?
・・・・・・なんで俺、見舞いに行っちゃいけないんだよ。樹・・・。

それからまたしばらくして、先生が悲しい知らせを運んできた。
川本樹、16歳。急性骨髄性白血病で今朝死亡。結局、ドナーは見つからなかったらしい。笑顔の似合う、ただ普通のサッカー少年だった。

俺と先生は、クラス代表で樹の葬式に行った。
遺影の中で微笑んでいる樹の写真は、夏休みに俺と一緒に写したものだった。

「・・・心くん?今日はありがとう。樹もきっと喜んでると思うわ。あの子、貴方が好きだったらしいから」
「・・・え?」
「あの子ね、逝く間際に何て言ったと思う・・・?最期の最期に、『心に伝えて。ごめん。でも、本当に愛してた』・・・って・・・」

俺は、泣き崩れるおばさんを支えることが出来なかった。
ただ、流れてくる涙を樹が過ごした家に落とさないようにする事で精一杯だった。

なぁ、樹。親友のままでいたかったなんて、嘘だよ。
ごめんって。ごめんって言わなきゃいけないのは、俺のほうなんだ。
あんなに傷つけて、独りで逝かせて。返事も、しないまま。

「・・・っ樹・・・っ!!何で・・・先に死ぬんだよ!?俺まだ返事してないのに!!まだ・・・言ってない・・・っのに!!」

愛してた、なんて。お前以外に言われても、嬉しくないよ。

「・・・ごめん・・・な・・・。俺もずっと、お前のこと―――――― 」

――――――愛してたよ。


自分でも、その想いに気付けなかったほど、   深く。




[696] 初めまして。
佐倉 - 2004年08月21日 (土) 15時51分

佐倉と申します。
私は、とても綺麗な文章だと思いますよ。小説というよりは長編詩という感じで読ませていただきました。

一切の生活描写のない、心理とセリフの世界。過去と今が混在する、まるでフランス映画みたいな感覚でした。
最近は、表現にこだわって話の内容がまるで解らないという小説が多いのですが、この作品は違いますね。
内容を重視しながら、セリフ回しを選ぶ。それから表現を加える。それが小説を書く上での流れだと思います。

でも、確かに睦巳さんの言うとおり(?)、スペースを少し開けすぎですね。これでは、どこで話の流れが変わるのか、どこで過去と現実が入れ替わるのかが理解しかねます。

以上が、私の感想でございます。
では、次回作も期待していますね。頑張ってください。



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