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BL小説鍛錬場


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[500]
村上 侑 - 2004年05月03日 (月) 23時11分


 視界が淡い。
 不精をして伸びすぎた前髪を指ですくいながら、遠野 秋生は空を見上げた。
 まだ高い薄青い空への見通しを遮るような桃色。
(ああ・・・春か)
 どれだけ気温が高くなっても、この色を見るまでは春だという気がしない。尤ももう暦は皐月、テレビなどでは見慣れた光景。
 けれどこの北の地には今ようやく訪れた桜前線。
 その盛りは瞬く間で、少し仕事で忙しくしているとすぐに緑へと取って代わられる。儚いその花を、いつかあの人が好きだと言った。
 あの人が好きだったから、秋生も好きになった。

 桜はいつの年も忘れなく咲く。
 取り残された秋生の胸にどうしようもない翳りを落として。

 胸を掴む思い出に俯き、秋生は小さく息をつく。そしてふと左手首の時計を見やり、やっと花霞を払えたかのように睫毛を上げた。
「あ」
 何はともあれ秋生は走り出した。
 午前中から外回りの営業に出ていたのだが、午後3時から担当者変更の引継ぎで取引先から来客があるんだった。もう2時半。こんなところでぼんやり感傷に浸っている場合ではない、早く社に戻らなければ。

 大学新卒で秋生が入社して、3年目になる。営業の先でも顔が利くようになり、今日来る取引先とも担当補佐として応対することになっている。仕事にもやりがいを感じられるようになった頃だ。
 もう2足目を履き潰そうかというこなれた革靴で、秋生は会社までの土手沿いの道を走った。立ち並ぶ桜の幹には、何かの祭りがあるのか雪洞が吊るされている。
 これだけずらりと桜が並んでいたら、満開になる今度の土日あたりは花見客で近所の公園は大変なことになるだろう。
(・・・あ、花見といえば)
 保留にしていた懸案を思い出しかけたところで、会社の玄関をくぐった。混み合うエレベーターに乗ってしまえば、さっき思い出したことも忘れてしまう。
 自分の部署のフロアについて、上がってしまった息を整えながら乱れた髪を直す。そうしていると、秋生が補佐をする担当者がパーテーションから顔を出した。
「お、遠野、帰ったか」
「はい、遅くなりました」
「いや、いいタイミング。今受付から向こうの担当者が来たって連絡あったから、悪いけどちょっとお前、下まで行って案内してくれるか」
「あ、はい分かりました」
 先輩に頼まれて、今来たばかりの廊下を取って返す。
 我ながら女々しくて泣きそうになる。もう4年も前のことなのに。それでも毎年、桜花を見るたびに思い出す。
 もういい加減忘れてしまおう。そうしなきゃ、大事なものを見落としてしまいそうだから。
「・・・あ、どうも、東峰システムの方ですか?」
「あ、はいそうです」
「お待たせしました、私営業一課の遠野と・・・・・・」
 ――それなのに。
「・・・秋生?」
 どうして、今になって。こんな所で。
「なんだ金森、遠野さんと知り合いか?」
 ロビーで、先方の二人はテーブルを挟んで向かい合わせに座っていた。秋生の降りてきたエレベーターの方を向いていた、年長者と思われる男がこちらに気づき、秋生はその人に会釈した。しかし名刺を差し出そうとする秋生を振り返ったもう一人を見て、秋生は言葉を失った。
「ええ、あの、大学の後輩だったんです」
 金森と呼ばれた男が、少し気まずそうに説明した。
「へぇ、金森は大学こっちだったのか。じゃあだいぶ久しぶりなんじゃないのか、お前東京からこっちに出向してきたばかりで」
「そうですね・・・4年ぶり、かな」
「・・・ええ」
 ちらりと窺うように視線を寄越した金森に、不自然にならない程度に秋生は浅く頷いた。
「そうだったんですか。遠野さん、私は今回から担当になります長谷部です、よろしく。金森は一応私の補佐役ですが、実質は私だけで当たらせていただくことになると思いますので」
 長谷部はそう言って名刺を差し出した。
「はあ、あの、私も担当補佐ということなので、上で担当の者がお待ちしております。ご案内するようにと言われて」
「いやぁ、場所は分かってますから大丈夫ですよ。せっかく4年ぶりに会ったんですから、金森と話でもしてらしてください」
「え、あの」
「じゃあ金森、俺挨拶に行ってくるから」
「あの、長谷部さん」
 きびきびと自分の判断した通りに行動する質らしい長谷部は、二人の戸惑いもそっちのけでさっさとエレベーターへ歩いて行ってしまった。
 取り残された二人は、気まずく視線を合わせる。
「・・・外、出るか」
 耳の下辺りを掻きながらの金森の言葉に、秋生は頷くともなく俯いた。

「おー、咲いてるなぁ。この時期になってもまだ桜が見られるなんて、幸せだー」
 会社のすぐ隣にある川の土手へ歩き、金森は嬉しそうに伸びをした。そして一番咲き揃った木の下へ一人で座り込んでしまう。秋生はどうしようかとぼんやり佇んでいたが、振り向いた金森が自分の隣をぽんぽんと叩くので、そこへ座るより仕方なくなってしまった。
「今年は二度花見ができそうだよ」
 もう再び聞くことはないと思っていた耳ざわりのよい低い声を、不思議な心地で秋生は聞いた。
「・・・二度?」
「うん。4月のうちは片付けきらなかったこともあってちょくちょく東京へ戻ってたんだ。その頃も東京は桜が咲いてて、今またこうして花見ができる。今頃東京だったら葉桜もいいとこなのにな」
「・・・・・・」
 つまりそれだけ離れたところにいたのだということを意識して、急に何かが迫って秋生は何も返せなくなる。
 金森は大学のサークルの、2つ年上の先輩だった。知り合ってすぐに二人は仲良くなり、ふとしたはずみで恋愛関係へ発展した。2年つき合って、どこにも、何の保証もなかったのに、秋生にはこれからもずっと続いていく関係のように思われた。
 でも違った。金森は秋生に何の相談もなく東京での就職を決め、何の約束もなく上京していった。それっきり、二人の間にあったものはふっつりと途切れてしまった。
 もちろん互いの携帯の番号は知っていたし、連絡をとろうと思えばいくらでも可能だった。けれど上京した金森から秋生の元へ連絡が入ることは一度としてなく。また、置いていかれた立場の秋生から金森へ連絡することも憚られた。
 本当に、それきり。
 感情も何もかもが中途半端にそこへ置き去りにされたまま、月日は流れてそれぞれ違う事情の下に過ごしている。
 ・・・恨んでいるのだろうか、秋生は金森のことを。
 何度も考えたけれど、それは秋生にもわからなかった。どうして金森が何も言わずに秋生を置き去りにしたのか、そしてどうして秋生にはそれを問えなかったのか、今となってはもう知る由もない。
 ただ今でも分かるのは、秋生は金森を愛していた。だから彼の好きだった桜を好きになった。そして毎年、春が辛くなった。それだけ。
「・・・元気そうだな」
 けれど金森は、そんなことなどなかったかのような湿りのない声を聞かせる。
 本当はあの頃、自分は金森とつき合ってなどいなかったのではないかとさえ錯覚して、秋生は隣の金森を見上げた。
「うん、元気だよ」
「今・・・・・・幸せか?」
 唐突に訊かれ、秋生は表情を曇らせる。
「・・・なんでそんなこと訊くの」
 俺を捨てたくせに、という響きを感じ取って、金森は視線を俯けた。
「心配してた、ずっと」
「嘘」
「ほんとだよ」
「嘘だ。何の相談もなかった。黙って上京した。4年間連絡一つなかった。俺の携帯番号変わってないのに」
 出てくるのは金森を責める言葉ばかりで、秋生は押し止めるように口元を押さえた。
 今はもうそんなことを言いたいのではない。今責めたってもう仕方がない。和やかに話をしてこの場を別れればいい。
 なのに抑えられなかった。顔を見て、優しい声を聞くと、血を噴いた古傷がじくじくと疼いて。
「・・・ごめん」
 その秋生の辛さに、金森は俯いて懺悔した。
「俺、あの頃自分のことしか考えてなかった。就職活動が大変で、上手くいかないとお前に当たったりしてて」
 そんな不安定な時期があったことを、秋生も思い出す。
「・・・べつにそんなの気にしてなかったよ」
「でも俺は今の会社に就職したかったんだ」
「分かってる。金森さん頑張ってた」
「だけどお前に待ってろなんて言えないし、東京に出て来いとも言えなかった。俺はそこまでお前の人生に責任を持てなかった。自信がなかった」
 ――若すぎたのだと思う。あの頃の秋生にも金森にも、自分の目の前しか見えていなかった。
「・・・でも、お前のことは愛してたよ」
 先のことは何も分からなかったのに、ただ感情だけを頼りに闇雲に肌を求めた。
 幼い、稚拙な愛だった。
「俺のこと、どうでもよくなったわけじゃなかったんだ・・・・・・」
 目を伏せ、小さく呟く。
「それだけは違う。就職して、秋生のことはずっと考えてた。でも秋生には秋生の生活があると思うと、連絡できなかった。・・・恨まれてると思ってたし」
「恨むような筋合いじゃないよ・・・金森さんにはやりたいことがあったんだから」
 同じことを、4年前に言えていたかはわからない。けれど、自分が何とも思われていなかったわけではなかったと知って、秋生の中で何かが融ける。
「・・・ありがとう」
 そう言って破顔した金森の変わらない優しい微笑みに思わず頬を染め、秋生は俯いた。
「あ」
 ふと、気づいたように金森が秋生の額に視線を上げた。そして手を伸ばし、秋生の伸びた前髪に触れる。
 撫でるように触れられて、一瞬秋生は、つき合っていた頃の二人に戻ったような気がした。
「はなびら」
 しかし触れた手はすぐに離れ、開いて見せた金森のてのひらには淡い色の花弁が乗っていた。
 かつて愛した人の好きだった花が、散る。
「金森さん」
 ――ああ。
「・・・うん?」
 今やっと終わったんだ、と秋生は知った。
「俺、幸せだよ、今」
 それを聞いた金森は、一瞬、目を見開き。
 その目を細め、そうか、と微笑んだ。
 金森は花弁を手放し、立ち上がってズボンをはたいた。
「じゃ、俺戻るわ」
「うん」
「お前も早く戻って、仕事しろよ」
「いつまでこっちいるの」
「出向は、2年の予定」
「・・・じゃあ、また会うかもね」
「そうだな」
 笑って、じゃあな、と片手を上げて金森は会社の方へ戻っていった。

 風が吹くと、ちらほらと花弁が舞う。
 本当に、あっという間に咲いてあっという間に散ってしまう花だ。
 移ろいやすいものの下で、いつまでも変われなかった自分を、秋生は笑った。
 ・・・いいや、本当は変わっている。秋生を取り囲む何もかもが。

 ふと、スーツのポケットに入れていた携帯がブル、と震えた。慌てて背面の表示を見て、思わず口元が緩む。
「もしもし?」
『あっ、遠野さん? 3階の窓見て見てっ!』
 はしゃいだ声に、振り返って会社の3階を見上げる。その窓辺に、こちらを向いて大きく手を振る長身の姿。
「・・・お前、そのなりでそういうことするとものすごく目立ってるぞ?」
『だって目立つようにしなきゃ遠野さんそこからじゃ見えないでしょ。今そこで何してるんですか?』
「取引先の人と、ちょっと話してた。今は・・・桜見てた」
『もー、用が済んだなら働きましょうよー。ずるい、就業中に一人だけ花見なんて』
「もう戻るよ」
 苦笑して、通話中のまま秋生は会社へと歩き始めた。
「・・・あ、そうだ吉本」
『はい?』
「お前、次の日曜に花見に行こうって言ってたよな」
『あ、はい、でも』
 3階の男は少し首をかしげ、態度を萎縮させた。
『遠野さん、あんまり気乗りしないみたいだし、べつにいいですよ?』
「いや、行くよ」
 建物のすぐそばで3階を見上げ、秋生は笑いかけた。
「桜は好きなんだ」

 もうそろそろいいだろう。
 桜を見ることの意味が、楽しい思い出へと変わっても。
 その思い出を、彼と一緒に作っても。

『ほんとですか、やったぁ!』
 デートだデート、とはしゃぐ吉本に、その代わりお前車出せよ、と言うとなおのこと嬉しそうに吉本は、任せてくださいと胸を張った。
 変わらないものはない。去年の桜と今年の桜は違う花なのだ。
 新しい春に、一歩足を進めてみようと、秋生は桜を振り返って笑った。


        <END>

[501] はじめまして。
村上 侑 - 2004年05月03日 (月) 23時16分

はじめまして、初めて投稿させていただきます村上と申します。
サイト上で創作を始めて3ヶ月弱なのですが、これまでに他の方からの
批評等をお聞きする機会がなかったため、内にこもった創作をしており
ました。
そのため、自分の書くものの欠点を把握できておりません。
今後も創作を続け、作品を公開していく上で、より人の心に響く作品を
書けるようになりたいと考えています。
短編は苦手なのですが、批評の方、よろしくお願いします。

[502] 感想です
魔十字 - 2004年05月04日 (火) 16時14分

はじめまして。拝見させていただきました。

えーと。
モチーフはとてもいいし、書きたいことも分かる。でも、まだ小説の形になっていない印象を受けます。第三者の目でもう一度読み返し、推敲なさることをおすすめします。

> これだけずらりと桜が並んでいたら、満開になる今度の土日あたりは花見客で近所の公園は大変なことになるだろう

上記の文章は意味が通ってないのですが、わかりますでしょうか?他にもアレ?って箇所がかなりありますよ…重箱の隅をつつくような指摘は嫌いなんですが、あまりにも多いので。

お気を悪くされたら申し訳ありません。あくまでも私個人の感じたことなので…
それからもうひとつ。短篇は苦手、とのことですがぜひ短篇をもっとお書きになった方がよろしいのではないかと思います。
私も修行中の身。一緒に頑張りましょうね。

[503] 言ってもよいのでしょうか
波瀬 隼 - 2004年05月05日 (水) 01時39分

はじめまして。
書き始めて3ヶ月でこれだけの文章ならば充分なのでは…と思ってしまう私は、いまだに日本語に手を焼いています。って日本語以外はさらにサッパリなのですが。
日本語は思ってる以上に微妙で繊細で複雑なものです。
村上さんの目標がどのあたりにあるのかわかりかねるのですが、サイトで大勢に読んでもらうのであれば、「これでいいのではないですか」 と言いましょう。

文章はそんなに悪くはないのです。
情景も浮かぶし、主人公もわずかづつステップアップするし、微笑ましくも幸せそうで読後感も良い。
そつのないほどよくあるパターンなので、かえって狙いがわかりません。ショートショートは、書き手の取り組みや好みがはっきりわかるものなのです。

もし、人の心をうつものを書きたいのであれば、自分の過去の傷の痛さや恥ずかしさ、舞い上がるほど嬉しかった心をさらけ出す勇気を持ってください。人を夢中にさせるものが書きたいのであれば、渾身の力で、自分が夢中になってる世界をこれでもかと言わんばかりに書き綴ってください。
ニセモノを限りなくホンモノに近づけるには、ホンモノを真似するしかないでしょう。
それを伝える技術はその後に付随するものです。

村上さんはこのような感想は必要としていないかもしれません。
もしそうなら、失礼しましたと言うしかないのですが、BLプロ作家を目指して投稿を続ける仲間のための「この場」を保持するために、無礼を承知で言わせていただきました。

[507] ありがとうございます
村上 侑 - 2004年05月05日 (水) 09時49分

魔十字様

はじめまして、感想をくださりありがとうございます。
自分の文章力と理解力のなさを痛感しました。
ご指摘いただいた文章の改善点は分かったのですが、他にどこがという所が分からなかったのです。
教えていただかないとわからないという自分が情けなくて仕方ありません。
客観的な目を持てるよう努力したいと思います。

魔十字様の言われる通り、これからもっと短編を書いて、研鑚を重ねる必要があると思いました。
経験と推敲が明らかに足りておらず、恥ずかしい限りです。
この度はためになるご指摘を、本当にありがとうございます。

[508] ありがとうございます
村上 侑 - 2004年05月05日 (水) 10時08分

波瀬 隼様

はじめまして。返信してくださってありがとうございます。
まず私の投稿が波瀬様の気分を害したのであれば深くお詫びいたします。
初めのご挨拶での書きようも悪かったのですが、サイト公開のためだけにこちらへ投稿させていただいたわけではないのです。
この場を軽んじたとか、そういったつもりはありませんでした。
批評らしい批評も返されませんでしたが今までに雑誌投稿をした経験もありますし、今回もこちらでいただける批評をしっかりと受け止め、今後の執筆に活かしてまた投稿できればと考えていたのです。
また、書き始めて3ヶ月ということではなく、もう何年も書いていて、サイトで公開したのが最近ということなのです。
何年も書いているようには見えない、ということでしたら余計に恥を晒すだけなのですが。
弁解をするようですみません。
ただ、こちらへの投稿に対する私の姿勢が軽いものだと印象付けてしまったことは本当に申し訳なく思います。
こちらへの敬意を表しきれなかった私は投稿する資格も権利もなかったのかもしれません。
本当に申し訳ありませんでした。

私にプロを目指す資格がないと言われればそれはもう仕方がないのですが、私個人としては今後も投稿を続けたいと考えています。
その上で波瀬様の言葉を真剣に受け止め、これからも精進したいと思います。
この度は失礼な真似をした私に対し、真摯なお言葉をくださりありがとうございました。

[509] 気楽にやりましょう
魔十字 - 2004年05月05日 (水) 13時10分

村上さんの真摯な書き込みを見て、頭が下がりました。
いちゃもんつけたみたいになってごめんなさい。
まるでうるさいお局ババアみたいですよね…でも、黙ってられなくてつい。
実は、文章うんぬんより、まず「これはまだプロット段階だな」って思ったんです。私もよくこういう文から書きはじめるので。それで「小説になってない…」なんて嫌味ったらしいことを言ってしまったんですが。(→性格悪いのがバレバレ)
落ち着いてよく読み返せば、不自然な箇所、欠けてる描写…が分かると思います。お話の半分はまだ村上さんの頭の中に残っているのではありませんか?
誰だっていきなり完全なお話が書けるわけじゃないです。偉そうなこと言ってますが私も下手くそです。なので、お互い切磋琢磨して頑張りましょう。

[510] 村上 侑様
波瀬 隼 - 2004年05月05日 (水) 13時32分

こちらこそ、きつい言葉で書き込みをしてしまい、衝撃を与えてしまったことをお詫びいたします。
敬意が足りなかったというのではなく、私が軽率にも読み誤ったということです。申し訳ありませんでした。

ですが、そつなくまとめられた小器用な作品であることに対しては、前言を撤回は致しません。
けんかを売っているわけでも意地を張っているわけでもなく、それが今の村上さんの最大の欠点であると、私が思っているからなのです。
文章は何年書いているから、というはかり方は出来ないものなので、書き始めて3ヶ月であろうが3年であろうが、書ける人は書けるのです。経歴に関係なく、村上さんの文章が他の人に比べて特に劣っているわけではありません。注意は払わなければなりませんが。
そして、形ができていればなおさら中身が問題になってくるのです。
書きたいものはなんですか?書きたかったことはなんですか?人の心に響くものが書きたかったのなら、どのポイントで心に訴えかけようとしていたのでしょうか。
中身は人に教えてもらうことはできません。自分でみつけるしかないのです。
「こういう題材を使えば、こんな反応が返ってくるだろう」という予測をもとに、それらしい言葉を駆使して話を組み立てることに慣れないでください。
それは、ネット内にあふれている、すぐに飽きてしまうお話群です。
まずは、どうしても書きたいものを書いてください。
それが書けてやっと、次の「それを伝えるためにはどうすれば?」という段階に進めるのです。

私もまだまだ未熟です。
未熟ながらも、真剣に同じ目標に向って努力している同志に、協力は惜しまないつもりです。
今回の書き込みの一件で気分を害してしまったかもしれませんが、出来るなら一緒に切磋琢磨し続けたいと考えます。

この度は、申し訳ありませんでした。

[515] すみませんでした
村上 侑 - 2004年05月06日 (木) 12時56分

魔十字様

打たれ弱いもので、せっかく批評をいただいたのにしょげてしまってすみませんでした。
でも、自分の作品を読んでいただけて、それに対してはっきりと指摘していただけたことは本当に嬉しかったのです。
うるさいだなんて、とんでもないです。
可能であれば、これからもこちらで拙作の批評をしていただければと思っております。
話の半分が私の頭の中に残っているのではないか、というご指摘は、思い返せばその通りでした。
短編なのだから短くまとめなければ、という考えが先に立ち、必要な描写まで省いて、そのせいで説明不足になって流れが不自然になってしまうのですね。
短編は短いから短編なのではなく、短い中にも凝縮された豊かなストーリーがなくてはならないのだということを改めて考えました。
これからは今回ご指摘いただけたことを念頭において、短編も書いていこうと思います。
本当にありがとうございました。

[516] ありがとうございます
村上 侑 - 2004年05月06日 (木) 13時10分

波瀬 隼様

なんだか気を遣ってフォローをしていただいてしまったようで申し訳ありません。
気分を害するなんてことは全くありません。
むしろご指摘が的を射ていたからこそ、自分の姿勢や作品に対し素直に反省することができました。
そつなくまとめられた小器用な、というのは本当にその通りだと思います。
こちらへ投稿させていただくことを決め、とりあえず一本短編を書こう、ということで書き始めてしまった感があります。
そのため、短くまとめようとか、無難な題材で、という考えが働いたのは否めません。
書きたいことというのが何なのか、はっきりできないまま書き終えたようにも思います。
また、確かに読み手から引き出したい反応を想定し、それらしい言葉を選ぶことにばかり気をとられていたようにも思います。
それで予想通りの反応が返ったからって喜んでたんじゃ、自己満足に終わってしまいますよね。
それではダメだ、と今回強く思いました。
もしよろしければ、今後もこちらでお言葉を掛けていただければと思います。
よろしくお願いします。

[518] 拝見しました
テツ - 2004年05月08日 (土) 12時16分

はじめまして。
読んでいる途中で、ふと思い出しました。キャラを一生懸命動かして、なんとか小説の形に持って行こうと努力している自分自身のことを振り返りました。
枠組みを作るのは、多少読書好きな人間ならできると思います。そこに魂を吹き込み、読んでもらうモノに仕上げるのに書き手の技量が必要となってきます。

文章はスラスラ読めますし、桜に関する描写も素敵だと思います。会話や話の流れはスムーズで、つまるところはありませんでした。ですが二人の関係の具体的なエピソードが無い為に読後感は「ああ、そうか」だけで終わってしまう。読み手の想像に依存する、二次元創作でよく見受けられるような印象で残念でした。
気になったのは主人公視点ではじまっているのに、ところどころ相手の感情が出て来て、それが少し戸惑いました。

こちらの鍛練場は(私も含め)プロを目指してらっしゃる方々も多く、時として厳しい批評が出る事もあるでしょう。ですが皆さん他人の作品を読み、自分を振り返り、創作に真剣に取り組んでらっしゃいます。私もまだまだ修行中で、こちらで勉強させてもらってます。お互いがんばりましょうね。

[524] 読みました
ちゆき - 2004年05月12日 (水) 01時25分

はじめまして。
なかなか好きなお話でした。桜の使い方がとてもお上手。
皆様の感想が厳しげなのは、村上さんに「これは!」と思わせるものがあるからだと思いますよ。

物語のキモは主人公の葛藤と成長だそうです。それらしきものは出ているような気がするので、そこをもっと突き詰めてみたらいかがでしょう。
回想で秋生と金森の過去があったりしてもいいかもしれませんね。そのあたりは説明と会話だけで終わっているので。

えらそうに感想を書きつつ、それは自分への反省だったりもするちゆきでした。




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