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和田絵画教室

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「美術のみかた 自由自在」

1345:和田千秋 (2019年01月13日 (日) 22時12分)

福岡県美で開催中の、国立国際美術館のコレクション展(2月5日迄)。福岡ではなかなか観ることが出来ない、有名どころの作品が並んでいる。ピカソ、デュシャン、ジョセフ・コスース、ゲルハルト・リヒター、イリア・カバコフ等々。

展覧会タイトルにもあるように、美術の見方は自由だし、その人にとって意味があれば、「誤読」などはない。70年代までの、文脈主義だった美術の見方が(ある意味、正解があった)、ここ2、30年で変わってきたようだ。

ここ2、30年、デュシャンから現代美術が始まるという言い方もでてきて、美術の価値が、再帰的に決定されるということが、広く認知されるようになってきたのかもしれない。

「誰かがそれを美術といえば、それは美術である」と言ったのはデュシャンだが(コスースだったかもしれない)、まさにそんな状況。

良いてんは、そういう自由さが、世界に蔓延してきたポピュリズムという反多元主義に抵抗する、最後の砦になりそうなこと。

悪いてんは、何でもありの相対主義から、ニヒリズムに陥りやすいこと。陥らないためには、やはり美術館などを中心として、多くの人の対話によって、多産的な意味が生まれてくるようにしていくことだろう、、、というように、いろいろなことを考えさせられた展覧会でした。お勧めの展覧会です!!!

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「闇に刻む光」

1343:和田千秋 (2018年12月07日 (金) 20時45分)

アジ美で開催中の「アジアの木版画運動展」(来年の1月20日迄)。福岡でのここ数年で、一番重要な展覧会かもしれません。

本展企画者の黒田氏のオープニングトークも聞くことができました。まず、アジアの近代化を以下の三つの様態に分けていました。「技術としての近代」「様式としての近代」「抵抗としての近代」と。

「技術としての近代」というのは、美術でいえば、遠近法、陰影法や、油彩の技術を学ぶこと。「様式としての近代」というのは、例えば「フォービスム」や「キュビスム」などの様式を取り入れることです。

しかし、「抵抗としての近代」というのは、常に欧米から下に評価される存在として、客体でしかなかったアジアが、自ら主体を取り戻すための抵抗のことだそうです(漱石が、開化は外発的ではなく、内発的でなければならない、と言ったことと重なるように思いました)。

そしてアジアには、自ら主体性を取り戻す抵抗運動として、DIYとしての「木版画運動」があったというのがこの展覧会の主張です(黒田氏が参照したという竹内好によれば、日本には抵抗はなく、従って主体性もないとなるのですが、氏はそこまでは言っていませんでした)。

黒田氏のトークのタイトルが「アジア美術史を裏返す」というものですから、これまで、技術や様式としての近代画家中心の美術史だったのを、ひっくり返したいという野望?もあるのかもしれません。


この主張が受け入れられれば、欧米では戦後の60年代末から、シチュアシオニストらによって始まり、その後、フルクサスやアーティビスム、ソーシャリーエンゲージドアートと受け継がれていくDIY運動が、アジアでは抵抗運動として、1930年代から行われていたということになるかもしれません。

私としては、この「アジアの木版画運動」と、思想的にも重なるところのある、日本の「民藝運動」をセットにして、欧米に紹介したく思いました。

とにかく、様々な問題を考えさせられる展覧会でした。「技術」でも「様式」でもなく、内発的に表現したいことがあるかないかが一番大切だと叫んでいるようでもありました。若い作家に是非見てもらいたい展覧会です。

1344:和田千秋 (2018年12月08日 (土) 20時18分)

日本の近代化はイコール西洋化でしたが、別の近代化もありえたのではないか?と、維新150年の今年、考えさせられる展覧会でもありました。

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にわか茶人大募集!(障がいのある人も、ない人も)

1342:和田千秋 (2018年10月03日 (水) 19時45分)

来年予定されている、大宰府天満宮での「障碍の茶室W」のお茶会で、亭主(お茶を点てる人)や、客として参加してくださる方を募集します。障がいのある方には、お点前のためのできる限りのサポートと、障がいにあわせた道具を用意したいと考えています(参加は無料です)。また、障がいのない方にも、簡単なお点前をお教えします。お茶会でのお手伝いや、障がいのある方々をサポートしてみたいという方も大歓迎です!
そこで今回、来年のお茶会に向けて、「障碍の茶室」のこれまでの歩みをたどるレクチャーと、お茶会や、お点前にかんするワークショップを開催することになりました。来年参加されるかどうかは別にして、お茶に興味があっても、何か敷居が高いと思われている方々! お気軽な参加をお待ちしています!!

「にわか茶人養成講座」
10月14日(日)13:00−16:00
10月28日(日)13:00−16:00
11月4日(日)13:00−16:00
会場:大宰府天満宮宝物殿地下一階講座室

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「障碍の美術]Vー晩春篇」

1341:和田千秋 (2018年10月03日 (水) 19時28分)

「障碍の美術」が始まって、26年が経とうとしています。人間でいえば、甘い青春期が終り、現実の厳しさに直面する頃です。そこで「障碍の美術」も、これまでの甘い「青春篇」とでもいうべき時期を終えて、次の「晩春篇」へと移ることにしました。
そこでは、介護を中心とした生活にまつわる、痛みや苦しみが顔をだしてくるでしょう。作品のスタイルは、現実の厳しさを反映した、よりリアルな表現となってきます。でもきっと、「晩春」というからには、どこか甘さも残り続けることでしょう。ではこれから、甘くて苦い「晩春篇」のスタートです。

ということで、来週から私の個展がスタートします。お近くの方は是非どうぞ!

和田千秋「障碍の美術]Vー晩春篇」
10月9日(火)−28日(日)、12:00−19:00、月曜休み
10月14日17:00−和田千秋×川浪千鶴トーク、19:00−パーティー

EUREKA(エウレカ) 福岡市中央区大手門2−9−30−201
(浜の町公園に面した、大手門郵便局の2Fです)

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森山安英展

1338:和田千秋 (2018年06月15日 (金) 20時00分)

福岡の美術界では知らぬ人のない、「集団蜘蛛」の森山安英さんの展覧会(於:北九州市立美術館本館、7月1日迄)。

先日の日曜日、森山さんのインタビュー映画の上映と、アフタートークがあったので、久しぶりに北九美術館に行ってきました(「福北展」以来かも?)。東京や福岡からも美術関係者が詰めかけ、定員100名のところ、200名近くの聴講者があったようです。森山さんの美術史における重要さがわかりますね。

展覧会は、「沈黙」以降の作品が中心で、前半のアルミ塗料を使った平面と、後半の、森山さんが「普通の絵」と呼ぶ絵画作品に分かれていました。銀色のアルミ平面は、80年代から90年代にかけて、福岡でリアルタイムで見ていましたが、後半の絵画作品は、ほとんど北九州で発表されてきたので、初めて見るものばかりでした。

一般には、前半のアルミ平面の方が評価が高そうですが、今回初見の「光の遠近法による連作」は、私にとって特にすばらしかったです。本気で絵を描いているなと思いました(私が森山さんの作品を批評するなど、百年早いと言われそうですが)。

一流の作家には、絵を描くのに必然性が必要です(普通の人は、なにげなく絵を描きますが)。明治には漱石が、西洋文化を取り入れるには、内発性が必要だと言いました。でないと病気になる、とも、、、。森山さんは若いころ、作品を作る必然性が感じられなかったのかもしれません。それで自分に係ってくるすべてのことを、破壊して、破壊して、破壊しつくした、そしてその後の15年間の沈黙。

それからの「再生」に至る道筋は、トークの中で森山さんが紹介していた、美学校の今泉省彦さんの言葉、「ここまでやったのだから、もう森山は自分が絵を描くことの免罪符を手にした」という説明に尽きるでしょう。

そうして、そこまでして描いた絵画が、人を感動させずに置かないのは当然でしょう。知り合いは、展覧会場の終わりの方で、泣きたくなったと言っていました。私にも、どこか「悲しみを湛えた絵」のように見えました。

しかしそこは森山さんです。「普通の絵」を描いた後、これはいけないと思ったのか、その後の「窓」の連作で、恐らくデュシャンの「窓=閉じた絵画」を引用して、自分の絵画を相対化し、自分に落とし前をつけました(従って、窓連作に描かれている、ダヴィンチ、ルウィット?、石内都さんらの引用には、深い意味はないと思われます)。

最後に、実は私は、森山さんの弟分であった、新開一愛さんから深い影響を受けました。どんな影響を受けたのかは、ここで簡単に書くことは出来ませんが、今では師匠のような存在だったと思っています。生前の新開さんから、森山さんのことはよくお聞きしていましたから、私のなかでは森山さんと新開さんが重なって見えてきます。

森山さんがいなかったら、新開さんはいなかったでしょうし、新開さんがいなかったら今の私はいませんでした。その意味で、森山さんには本当に感謝しています(と、今日はお酒の勢いを借りて書いてしまいました。まとまらなくてすみません)。絶対お勧めの展覧会です!!!

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プラド美術館展

1337:和田千秋 (2018年03月23日 (金) 21時07分)

先日、全国美術館会議の学芸員研修会に呼ばれて、お話をさせていただきました。六本木の国立美術館を会場に、全国から120名余りの学芸員が集まって、6つの部会に分かれて研修を行うといったものです。その内の一つの部会が「美術を通した共生」というもので、長年「障碍」をテーマに発表してきた私に、白羽の矢が当たったようです。

二日間の討議に参加した感想は、今、美術館が大きく変わろうとしているということでした。テンプルとしてのミュージアムから、フォーラムとしてのミュージアムへということでしたが、マイノリティとの共生や、社会正義に向けて、もっと積極的に社会と係わろうとしているように見受けられました。そしてそのためには、美術館における教育普及のちからが重要になってきているようでした。

ということなのですが、せっかく東京に行ったのですから、3つの展覧会を回ってきました。国立西洋美術館でやっていた「プラド美術館展」と、東京都美術館でやっていた「ブリューゲル展」。それに、研修会の会場である国立新美術館でやっていた「至上の印象派展」です。

3つの展覧会の感想を書くとさすがに疲れますので、個人的に一番良かったと思った「プラド美術館展」の感想を書きます。といっても、ほとんどベラスケスについてですが、、、。

なんと今回の展覧会には、ベラスケスのそれも大作が7点も来ています。私は大学生のころから、すべての画家の中でベラスケスが一番好きで、2年生の時には無謀にも、「ラス・メニーナス」を100号に模写したこともあります。

何が好きだったかというと、彼の圧倒的な描写力です。近くで見るとまるで抽象画のようにラフなタッチなのに、ちょっと離れるとまるで写真のように見えるその神技的な描写や、画面の中心部にある顔をわざとぼかして、見る人の視線を釘付けにするやり方。また、顔は薄塗なのに洋服は絵の具を盛り上げて、絵画のイリュージョンと、それに相反する絵の具の物質性を両立させる離れ業等々です。

しかし、私の子供が生まれた後となっては、彼が障碍者の肖像画シリーズを描いていたことにも感動させられました。今回来ていたブリューゲルも、障碍者を描いた数点の作品がしられていますが、ブリューゲルが障碍を寓意として描いたのに対し、ベラスケスは障碍を持つ人々を、尊厳を持った一人の人間として描いています。

それは彼が、障碍を持つ人々を上から見下ろして描くのではなく、ローアングルから描いていることでも分かります。そう描けば、彼らの小ささが目立ちませんから。まなざしがやさしいですね。今回の展覧会にも、そんな障碍を持つ少年を描いた一枚の絵が来ていました。私はその絵の前から、しばらく立ち去りがたかったです。東京に行かれる方は是非! 5月27日迄です。

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吉住美昭・写真展

1336:和田千秋 (2018年01月26日 (金) 19時48分)

私の展覧会の記録写真を撮っていただいている、写真家・吉住美昭さんの写真展〜潜伏キリシタンの雫〜も開催中です(26日から31日迄)。

潜伏キリシタンの流れをくむ奥様を、ゆかりの地で撮影されたシリーズ作品だと思われます。この展覧会も私はまだ見に行けてないので、、。

場所は、福岡市博多区住吉3−1−1の「富士フィルムフォトサロン」です。お近くの方は、この展覧会も是非!

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九州古陶磁と伊藤明美展

1335:和田千秋 (2018年01月26日 (金) 19時35分)

私が係わっている「障碍の茶室」で、いつも使用している耳付きのお茶碗を作っていただいた、陶芸家・伊藤明美さんの展覧会が開催中です(24日から28日迄)。

私はまだ見に行けてないのですが、場所は福岡市のホテルオークラの東隣にある古美術店「天平堂」です。伊藤さんコレクションの九州古陶磁と伊藤さんの陶芸作品を同時に展示されるようです。古美術店は敷居が高いなどと言わずに、お近くの方は是非どうぞ!

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「サンシャワー」展

1334:和田千秋 (2017年12月01日 (金) 20時56分)

先日、福岡アジア美術館で開催中の「サンシャワー」展に行ってきました。それと、「アジア太平洋におけるソーシャリー・エンゲイジド・アート」という事例報告&ディスカッションも、併せて聞いてきました(展覧会は25日迄)。

展覧会は、以前アジ美で見た作品が全体の何分の一かを占めていました。展覧会におけるアーカイヴィングの問題も孕んでいるため、今は上手くまとめられないので今回は割愛。イベントのほうだけ簡単な感想を述べます。

さて、ソーシャリー・エンゲイジド・アート(長いので以下SEA)については、私がかかわっている「障碍の茶室」と共通する部分が多いので、以前から気になっていました。また、SEA以前からあるリレーショナル・アートについては、クレア・ビショップなどから、美術愛好家などの内輪の世界の関係にとどまっているというような批判があることも知っていました。

そんなこともあってか、アジ美学芸員の中尾さんが「リレーショナル・アートは主に美術館内で発表されるのに対し、SEAは美術館外で主に実践される」旨、解説されていました。そうだとすれば、リレーショナル・アートの問題点を克服する形で、SEAが出てきたのかもしれませんね。

しかし、もっと気になることが私にはありました。それは、今月号の美術手帳を読んでいた時、批評家の沢山遼が「SEAを歴史的な様式に当てはめてみると、社会主義リアリズムと言える」と発言していたことでした。このことをどう考えるかはとても難しい問題です。

この発言が出てくる文脈を私なりに考えてみますと、デュシャン以後、再帰的にしか成立しなくなった美術の問題があります。再帰的というのは社会学の用語で、作品が物理的に成立するのではなく、人々の認識によって成立するようになったということです。

物理的な便器は、どうみても美術品じゃないですもんね。それに意味を感じる人にとってのみ、美術品と見なされるわけです。このデュシャンの考えを受け入れると、モナリザも便器と同じオブジェとなってしまいます。(時代を前後して、宗教、国家、あるいは人間も再帰的にしか成立しなくなっています)。

その後、デュシャンを受けて、大量消費時代の可能な表現として、コピーからコピーを作るウオーホルが現れ、デュシャンの反復としてのコンセプチュアルアート、ウオーホルの反復としてのシミュレーショニズムが出てきて再帰性が増大。再帰性は=無根拠です。

その後の幾何学的抽象などは、ゾンビ・フォーマリズムと揶揄されました(これらの流れは、現在、意味や内容が復活したことから、過去の美術史が再編成されるだろうとの予測の上に私が勝手に作ったものです)。

さて、本題に戻ります。100年以上続いたフォーマリズム時代が終わり、マルチカルチャリズム、ポストコロニアリズム、フェミニズムの影響もあって、90年代からは現代美術が大きく変わってきましたが、それらは、沢山さんの言われるようにリアリズムの復活と言えるのかもしれません(ゾンビ・リアリズム?)。

もちろん社会主義リアリズムの復活ではありませんが、以前アジア美術展で言われていたような「態度としての」リアリズム(写実のリアリズムではなくて、自分の切実な問題を扱うというリアリズム)、であることは間違いありません。

であるならば、表現としては危ないのかも? 今は権力批判的で、社会主義リアリズムとは逆向きですからいいのですが、右傾化しているような国では、全体主義に利用されないか心配です。

というようなことを考えながら、事例報告を聞いていましたが、そうならないためのヒントは、イベント参加者のジェームズさんが、おっしゃっていた「パーソナル・イズ・ポリティカル」という、フェミニズムでよく使われる言葉にあったのかもしれません。個人的なことは政治的であるということです。あるいは、個人的なことこそ、、。

そして、それに付け加えるなら、他者への共苦(シンパシー)、他者の苦しみを、自分の苦しみとして共にしていくということも必要かもしれませんね。いずれにしても、SEAは、これからも興味深く見守っていきたいと思ったしだいです(というか、お前がやれよ!という話ですが、、、)。

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「美つなぐ香椎宮2017」

1332:武内貴子 (2017年11月09日 (木) 01時50分)

残り1週間となりましたが、展覧会の案内をさせてください。
昨年に引き続き2回目です。

「美つなぐ香椎宮2017」

会期:11/4(土)〜11/15(水)
10:00〜16:30
会場:香椎宮 境内・勅使館
入場無料

香椎宮に於いて、福岡を拠点に活動する美術作家10名による現代美術の展覧会を開催中です。
神社空間を舞台として、新たな視点で作り出される彫刻 絵画 インスタレーションなど
多様な表現を是非ご覧ください。

参加アーティスト

木下英大
川崎優美
武内貴子
床田明夫
中西秀明
中村ケイ
浜地孝史
南健吾
ヤマウチ マサヒロ
久門裕子

よろしくお願いします。

1333:和田千秋 (2017年11月09日 (木) 23時20分)

武内さん、ご案内ありがとうございます。それに、ご結婚おめでとうございます。11月は私、忙しくてちょっと行けないのですが、生徒さんに紹介しときますね。奥村さんと浦さんは行かれるようです。

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