Gehen wir!「小話掲示板」へようこそ。
エヴァに関するショートショートショート、つまり小話を自由に書きこんでください。
もちろんLASだけに限らず、エヴァネタだったら何でもOK。
作品に関する感想もお気軽に書きこんでくださいね。
[1020] 題名:〇〇を下さい。 名前:何処 MAIL URL 投稿日:2012年04月24日 (火) 21時31分
♪今ー私のー願ーい事がー叶ーうーなーらばー♪
『ユイー!ユイとシンジとレイで愉しく明るい家族計画をおぉぉーっっっ!』
『アスカーっ!僕のアスカぁぁっ!いい加減メランコリーに悶々生活は嫌なんだーっ!』
『シンジーッッ!あたしの、あたしだけの、あたしの為だけに、あたししか見ないでシンジーッッ!』
『『『…とまあこんな所ですが何か?』』』
…おまいら正直過ぎや。
[1019] 題名:魔法使いアスカと火の悪魔 大団円おめでとう 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年04月24日 (火) 20時47分
「僕の人生、アスカに決めさせようとしてた。
でも、アスカに言われたからじゃない・・・僕は、僕の意志で、彼女の側にいたいんだ。」
ってとこに感動。だよねだよねそうだよね。
■「翼をください」は、その場しのぎの弱虫野郎のただの逃げ歌だ。
・一見、いい歌に思えるけど、色々突っ込まざるを得ない。「悲しみの無い自由な空」って、そもそも空はそんなものか?鳥さんはお前では到底勤まらないような過酷な苦労してると思うし。
・「いま富とか名誉ならばいらないけど翼がほしい」って歌うなら、印税は全額寄付してくれたんだろうなオラオラ。
・あ、「いま」だから、金が入ったら気が変わったのか…やーね。
・歌詞をよくよく見返したら、1番も2番も最初に「いま」が入っている。きっと状況が変わったら「やっぱり翼いりません」てなってるんだと思う。その場しのぎ歌。危険過ぎて、約束相手にはまず出来ない。
・お前なんぞに翼はやらん。拳をくれてやる。
まあ、ごまめ的にはそんな感じ。
「勇気ひとつを共にして」
ググったら、ブリューゲルの「イカロスの墜落」という絵画が出て来て、鬼受けました…。
「あれはなんだ!鳥か!飛行機か!違う!イカロスだ!落ちた!」
ぽっちゃん
「さあ、仕事戻ろか」
とゆー、英雄と、働く人々との対比が腑に落ち過ぎた…。
[1018] 題名:たま司令の恐怖 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年04月23日 (月) 23時12分
何のこっちゃと思ったら・・・発見した。
言われなかったら新キャラだと思うところでしたw
[1017] 題名:魔法使いアスカと火の悪魔 その10 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年04月23日 (月) 21時28分
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう・・・。
「アアアアアスカ、凄かったよ、流石だね」
僕の言葉を、アスカは鼻で笑った。
「当然でしょ、あたしを誰だと思ってるのよ?
サンダルフォンくらい、簡単な事だわ」
それから、アスカはまじまじと僕の顔――髭面でなくなった、若いままの僕の顔を見た。
「お、おかげで元に戻ったんだ」
「何か・・・冴えないわね」
アスカ先生、とヒカリが咎めるように呼びかけたが、アスカはそれを無視して、どっかとテーブルの前の椅子に座った。
何だよ・・・カヲルもトウジもヒカリも・・・こんな状態で、僕にプロポーズしろだなんて・・・僕に恥をかかせたいわけ?
「・・・シンジ、あたし、戦いに勝ったのよ」
うん、わかってるよ。
「さっさとお祝いの料理でも作りなさいよ、気が利かないわね」
アスカ君、と今度はコウゾウさんが呼びかけたが、僕はそれを制して台所に向かった。
何だ・・・やっぱり、みんな勘違いしてるんだ、アスカが僕を必要なのは、料理や掃除のためなんだから。
台所に立って準備をしてると、いつの間にかヒカリが隣に来ていた。
「私がやりますよ、シンジさん」
「いいよ・・・トウジに恨まれたくないし」
僕の言葉に、ヒカリは噴き出した。
「そんな事を言ったら、私だってアスカ先生に恨まれたくありませんよ。
私は、手伝うんじゃなくて、やるって言ったんです。
本当は、アスカ先生の祝勝会だから、シンジさんの料理の方が良いんだろうけど。
シンジさんは、アスカ先生とちゃんと話して・・・」
「何を話す事があるのさ?」
僕は料理の準備を続けた・・・その方が良かったんだ。
アスカと話なんかして、余計に惨めになりたくなかった。
「ああもう! トウジ、ちょっと来て!」
ヒカリは僕の弟・・・いや、彼女の恋人を呼び付けた。
「シンジさんを外に放り出して頂戴!
それから、アスカ先生もね・・・レイさんやカヲルさんの手を借りてでも、2人を外に出して!
ちゃんと話をするまで、中に入れちゃ駄目よ!」
トウジと、それからくっ付いて来たカヲルは、同じようににやりと笑って、僕の腕を片方ずつ掴んだ。
そうやって僕を戸口まで引きずって行ったんだ。
「シンジ?! アンタ、さっさと料理・・・」
「アスカも一緒に出て行って」
話を聞いていたのか、レイさんが立ち上がると、アスカを引っ張って僕と一緒に外へ追い出してしまった。
「こら! レイ! 開けなさい! ここはあたしの城よ!!」
アスカが怒鳴っても、みんなは平然としてる・・・いい度胸だ。
「まったく・・・何なのよ!」
「ごめん・・・その・・・弟達が・・・」
「考えたのはヒカリでしょ、わかってるわ」
アスカは腕組みをして、壁にもたれ掛かった。
「まったく・・・外で何をしろってのよ」
「そうだ・・・アスカ、ちゃんとお礼を言ってなかった・・・ありがとう、お陰で呪いが解けたよ」
僕が感謝したのに、アスカは不機嫌に僕の顔を睨んだ。
一体、何なんだよ?
「もう・・・あたしに用はないでしょ、さっさと出て行きなさいよ」
僕は、足元の地面が崩れて行くような気分だった。
流石にアスカが僕を思っててくれてるなんて都合良く考えてはなかったけど・・・ここまで、冷たくされるなんて。
「ご、ごめん・・・迷惑だったんだね、すぐ出て行くよ」
「・・・それほどでもないわよ、アンタ、掃除と料理、なかなかだったし」
アスカは僕から目を逸らしながら言った。
「そっか・・・ありがとう、アスカは本当に親切だね」
じゃ、と僕は城に背を向けた。
大した荷物はないし、このまま出て行けばいいんだ。
その時
「だあーっ! どアホがーっ!!」
ああ、君がいくら恵まれた末っ子だからって、兄をどアホ呼ばわりはないんじゃないかな。
「シンジ兄さん、ちゃんと本音を言うんだ!」
もう1人の弟の声も聞こえる。
「ねえ・・・貴方達は、何を望むの?」
レイさんが尋ねた。
だって、望んだって、それが叶うわけがないんだ・・・長男なんだから。
「貴方達、望みを叶えようとしたの」
レイさんは静かに言った。
「シンジ君、貴方は、私でも出来なかった、荒れ地の魔法使いを倒すって偉業を成し遂げたわ。
ヒカリ達が危険な目に遭いそうだった時に救ったのも、貴方の魔力だった。
アスカ・・・貴方、何のためにサンダルフォンを見張り続けてたの?
貴方達は、叶えようとすれば叶える力があるのに、それをしようとしない」
僕はアスカの方を振り返った。
アスカは、今は真っ直ぐに僕を見てた。
「・・・僕は、ただ・・・アスカが優しいから、これ以上、迷惑をかけたくなかったんだ、だから・・・」
「あたし・・・料理苦手なのよね」
アスカは再び僕から目を逸らした。
「もうすぐ、ヒカリは住み込みってわけに行かなくなるだろうし・・・アンタの料理、悪くないわ」
だったら・・・僕はここにいて良いのかもしれない。
「アスカが良ければ・・・僕が、ずっと料理・・・掃除も・・・引き受けるよ」
「・・・要らない」
アスカは再び膨れて、僕から背を向けてしまった。
一体、何なんだよ?!
「・・・貴方は、何を望むの、シンジ君?」
戸惑っている僕に、レイさんの声が、そっと聞こえた。
ああ・・・そうか・・・そうなんだ・・・。
「・・・駄目だ、決めたよ」
僕はアスカに近付いて、背中から抱きしめた。
「僕はね、アスカの優しさを見てしまったから・・・だから、アスカが魔法使いをやって行くのを、ずっと手伝いたい。
だから・・・出て行くのはやめたよ・・・ここにいる、いついてやるから」
僕の人生、アスカに決めさせようとしてた。
でも、アスカに言われたからじゃない・・・僕は、僕の意志で、彼女の側にいたいんだ。
「・・・図々しいわね」
口ではそっけなかったけど、アスカは、僕が回した腕を、その手でぐっと掴んだ。
ああ、僕は・・・僕はここにいて良いんだ。
「おめでとう」
「おめでとう」
「おめでとうございます」
「おめでとさん」
「おめでとう」
レイさんの、カヲルの、ヒカリの、トウジの、コウゾウさんの声が、僕らに降り注いだ。
・・・アスカが、ずっと僕から目を逸らし続けてた理由が、髭面でなくなった僕が素敵でどぎまぎしてしまったからだ・・・ってわかったのは、それからもう少し先だった。
*後半は、思いの外にオリジナル展開になったけど、とりあえず魔法使いアスカさん完結。
*「翼をください」、好きなんだけど、よく聞いたら自己逃避の歌っすよね、あれ(何も解決してない、悲しみから逃げるだけ・・・あの逃避感がリアルだなーと)。サポーターが歌ってる頃、フランスへ行けるのかすっごい不安だった(すみません)。
*何はともあれ、ごまめさんとはすごく気が合いそう・・・人外になったからって、何もかも出来る超人になってたまるかーと思うのですよ。
*そう言う意味で「勇気1つを友にして」は昔、結構好きだった、前向きなのかどうなのか微妙な辺り(まあ、原作のイカロスは厨二病こじらせた奴だけどw 何であんなに美化されたんだろ)
*ムスカ=コクリコかよ!!w そしてゲド戦記・・・ハウルと同様に原作クラッシャーだった(ゲドには思い入れないからまだ良かったけど)
[1016] 題名:大切なもの 10 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年04月23日 (月) 17時09分
※くされ逆行よごれギャグ。
奇妙な世界に逆行した主人公、碇シンジ。
そこでは、さしたる変化はないように見えたが、大切なものが狂っていた。
それは『ネーミング・センス』であった。
この世界では彼は 第三の少年。
初号機パイロット:玉 金三郎
(タマ キンサブロウ :通称タマキン)という名前であった…。
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◆使徒とのいたましい戦闘の記憶そにょ2
■そのまんま
「なあんてインチキ!」
アスカ・ボンバイエが、ドロップキックを華麗に決め、敵はリングに、いや地面に倒れたかのように見えたが。
奇妙な形の使徒は、二つに分離した。
「そんな!分裂するなんてあり?だけどあたしはくじけない。『万が一』に出会えるなんてラッキーよ!」
「ひとまず撤退だよ、アスカぁー!あっ?!あっあっ」
「きゃああああ!」
ズズーン
初号機も、弐号機も、放り投げられて、地面に突き刺さった。
「同型の2体に分裂する能力を持っているわ。片方が傷ついても分裂したもう1体が無事なら瞬時にダメージを回復する。第7使徒…」
「すなわち【五月】が分離して、メイとサツキね」
「また、やりずらい名前を!!」
「相手の力を9引き出して10の力で勝つわ!」
■育ちそうな息子をとらまえろ
「浅間山火口において発見されたわ」
「第8使徒」
「キンちゃん、アスカ!すぐに浅間山に向かうわよ!」
「は…はい」
「まかせて!」
「マグマの中で、胎児の形で発見されたわ。羽化する前に捕獲するわよ。羽ばたく前に、潰すのよ」
嫌な予感がする。
「それで…今回の使徒の名前はなんなんですか…?」
「第8使徒。『息子』よ」
「酷過ぎます!!!とても殲滅出来ません!どうか、羽ばたかせてあげてください!」
「育つ前に、芽を摘むのよ!」
「いやです!そんな陰湿な!」
「しょうがないわね。なら、名前を変えるわ。息子じゃなく、ムスカはどうかしら」
「まだ、やりやすいかも…」
「そこまでのインパクトがこの使徒にあるかしら?」
「それもそうね。なら、こうしましょう。『コクリコ』よ」
「結局、酷いじゃないですかあー!しかも、なんでこれだけ作品名で、キャラクターの名前じゃないんですか?!」
「だって、登場人物の名前、覚えてないんだもの」
※本当に覚えてない
■みんな、テレビでしか見てないんなら文句言うなよ。途中で逃げた監督の方が悪いんだよ。
「第9使徒」
…確か、こいつはすごく弱かったやつだ…。ザトウムシみたいな形で、ライフルで射つだけで倒せた。でも、あの時、アスカがディフェンスになって傷ついたんだっけ…。
「ゲドせんきよ」
「アスカ、絶対に怪我しちゃダメだよ。そんな必要無いからね」
「?」
◆腐海の胞子サイズだった
出来ることなら、すべて忘れたい。
「落下する、使徒ですか…」
「そうとも。金三郎君。俺の作った替え歌を聴いて、士気を高めるんだ」
「高まりません。加持さん。…それで、今回の使徒の正体とはなんなんですか?ミサトさん」
「衛星軌道上から自分自身とA.T.フィールドを質量爆弾として落下させ、NERV本部を破壊しようと狙っているわ。やつは、第10使徒…」
聞きたくない。
知りたくない。
「テトよ。」
「でかいでしょう?!テトって、ちっちゃいキツネリスじゃなかったんですか?!」
「カラーリングも似ているし、瞳の色は同じ緑色だわ」
「そんな理由で名付けないでください!そんなの肩に載せたら、姫姉様はどうなるんですか!」
「シンジ君。あの世界の人類は私達とは違うわ。汚染された空気でも生きていける強化された人間よ。そして、実は縮尺も私達とは違うのよ」
「あの人たち、そんなにでかいんですか?!いや、僕達が小さいのか?!」
■(おまけ)たま司令 恐怖のプロモーション
「ぶるぶる…」
「どうなされたのですか?たま司令」
「赤木君かにゃ。世にも恐ろしい広告がされているらしいのだ」
「なんでしょう?あら、このチラシ…」
『髭を剃って爽やか!最高のリフレッシュを!』
「ぶるぶる…猫の…猫のひげを剃ろうとするなど、なんという残虐な宣伝か!」
「それで、袋の中に隠れて怯えていらっしゃるのですね…」
「まっすぐ歩けなくなるというのに!この広告の司令の男は、迂闊過ぎるにゃ。笑ってる場合ではにゃいのだ!」
[1015] 題名:ケンスケのダッチオーブンカフェ 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年04月23日 (月) 08時13分
ここは、郊外。
ケンスケのテント。
「それで、俺になんの用だよ。シンジ」
「だからさ、僕が、綾波に脅されて、ちょっとしたイベントの手伝いをしたんだよ。詳しくは言えないけど。そしたら、それはカモフラージュだったみたいで、一緒に暮してって責められたんだ。綾波に」
「へー」
「そうしたら、アスカも気がついて、『シンジをとられるくらいならしんでやる』って騒がれてさ」
「ほー」
「僕、本当に困っちゃったんだよ。どうすればいいと思う?ケンスケ」
「俺の前から30秒以内に消えねえと、ダッチオーブンの具材にしてやるぞ!帰りやがれ!」
「なんだよー!ケンスケなら冷静に相談に乗ってくれると思ったのに!」
「この、残酷な天使野郎!ペッ!」
「どーゆー意味さ!」
「シンジはいっつもそーなんだよ!『どうして僕が?』って言いながら、ステージの真ん中でプリマを踊り、複数のイケメンに求愛されてんだよ!この、少女漫画の主人公野郎があ!お前なんか、プラグスーツに、画鋲を入れられちまえー!」
※なんとなく1003の続き。
※燃料はきっとルサンチマン。
[1014] 題名:変身 、そしてMy Girl. 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年04月22日 (日) 21時44分
ある朝、僕が不安な夢から目を覚ますと、ベッドのなかで、自分の背中に翼が生えているのに気がついた。
僕は、うつぶせの状態で目を覚まし、寝返りを打とうとしたら、何か柔らかい板のようなものがひっかかって違和感を覚えた。そのうちに、その板に、まぎれもない自分自身の痛覚を感じたので、驚いて飛び起きた。
残念ながらこれは、詩のようなメタファーじゃない。痛切な純文学でもない。リアルに、フィジカルに、真っ白い風切羽と羽毛が幾重にもこんもりと重なった立派な翼が、僕の背中から生えていた。貝殻骨の付け根あたりから、にょっきりと。そこから伸びる翼の基幹たる腱らしき器官は、触ると硬く、中の筋がしっかりと感じられた。
「羽はふわふわね。これは本当にいい翼だわ」
今朝も、ミサトさんが、感心して言った。
「触ったら、気持ちいい。真っ白で、白フクロウの翼みたい。シンジ、感じる?」
「う、うん。ちゃんと触られてるって感じる」
同居人の少女の指が、僕の翼に触れて撫でている。
羽には神経があるのかわからないけれど、少女の白い指に触れられた感覚が、羽の軸一本一本を電流のように流れて僕の身体に伝わってくる。ちょっとゾクゾクする。
「動かせるのよね。やってみて」
「うん。」
どうすればいいのか、最初は全くわからなかったが、だんだんとコツがつかめてきた。
キュキュキュキュキュ
ファサファサファサ
羽が擦り合う繊細な軋みを奏でながら、翼を動かす。動かす。動かす…
「…っ、はあ、はあ」
「もうやめちゃうの?風が気持ち良かったのに」
「これ、疲れるんだよ」
「折角の翼なのに、飛べないなんてね!」
ミサトさんが、おかしそうに言った。
そう。
いきなり翼が生えて、僕も周囲の人も動揺しまくり、ネルフで色んな検査を受けまくったが、結局、原因はわからなかった。
使徒に寄生されたんじゃないのか、翼が生えるなんて天使そのもの、まさしく使徒。碇シンジはパターン青に違いない、このままミュータント化するかも、隔離、検査、髪の毛の先から足の先まで嫌ってほど調査されて、わかったのは、この翼は害のあるものじゃないということ。
結局、僕は使徒でもなければ、このまま鳥類になる見込みもなかった。
そして、翼としては立派だけど、僕の身体を浮かすほどの揚力は到底得られないことがわかった。翼に欠陥があるわけじゃない。動力不足だ。
もしこの翼で、空を自由に飛びたいなと思ったら、僕の胸筋が、今の20倍は必要な計算になるんだそうだ。もちろん、体重はこのままで。
「なんてマヌケな翼かしら!意味ないじゃない!」
呆れて、赤毛の女の子が言った。
*
リツコさんが言った。
「本来なら、外科手術で切除するのが妥当でしょうけど、今はいつ使徒が攻めてくるかわからないし、貴重なパイロットに身体的負担をかけたくはないわ。それに、もし手術直後に攻撃されたらどうするの?残念だけど、切除手術は、すべてが終わるまで待ってもらうわ」
というわけで、この無芸な翼は、今も僕の背中にしっかりとくっついている。
「翼をください」なんて簡単に歌ってくれるけど、本当に生えたらどれだけ面倒くさいか分かってもらえるかな。
まず、持っていた洋服はほとんど着れなくなった。
今は、Tシャツに切れ目をいれたものに無理矢理、袖を、いや翼を通している。
制服だって、前後ろなら着られるが、そんな訳にもいかない。
裁縫の得意なマヤさんが、翼が通るように丸く穴を開け、周りをミシンでかがってくれたり、試行錯誤を繰り返した。
だが、カッターシャツに羽を通す良い方法は見つからず、今は、背中の部分に、小さな金属のプチプチボタンがついていて、翼を通してはその周りをボタンでとめていた。
「なんて、面倒」
プラグスーツにも穴が開けられた。首に衿だけ通して、背中は大きく剥き出しにしたデザインだ。翼をそれぞれ穴に通すことは諦めたらしい。
「変だよ」
そして、今ではミサトさんも、ネルフの人達も、翼を生やした僕のことを受け入れてしまっていた。
「今までも充分変だったんだから、今更ひとつやふたつ変なことが起こっても、どってことないわよ」
そう言って、ミサトさんは晩酌のビールを煽った。
確かに、訳わからない怪物と戦闘しているこの狂おしい日々においては、いきなり少年の背中に翼が生え出したとしても、大した問題ではないのかもしれない。
*
日々が過ぎる。
僕は、料理をしていた。
「ねえ。また手伝って欲しいんだけど」
僕は同居人の女の子に声をかけた。
「むぁたぁ〜?」
アイスキャンデーをくわえたまま、顔だけこっちを振り向かせた。
ひそめられた青い瞳が穏やかでない。
「しょうがないじゃないか。料理に羽毛が入ったらイヤだろ」
ガサ、ガサガサ
青いゴミ袋を一枚ずつ、翼に被せてもらう。羽が散らないように。
「こんなにして、暑くないの?」
「しょうがないだろ」
翼カバーをつけて、洗濯バサミをクリップ代わりにして口を留めたところで、僕は家事にとりかかった。
はあ。苦労が絶えないや。
「料理くらい、あたしがやってあげるのに…」
「えっ?」
耳を疑うつぶやきが聞こえた。
確か、この子はそんなタイプじゃなかったはず。いつだって、女王様みたいに傍若無人だった。
僕をこき使ってさ。
*
はあ。
翼を持て余す。
最近は、服を着るのも面倒なので、自宅では、上半身ははだかで過ごすのが普通になっていた。
なんで、僕なんだ?
なんで、こんなもの生えたんだ?
おかしいよ。
誰が頼んだっていうのさ?
もし、手術したとしても、また再発したらどうしよう。
本当に無害なのか?
翼だけじゃなく、いつか、爪とか、くちばしとかまで生えたら?
飼われてるペンギンと目があった。
「くわ?」
君の仲間なんかじゃないよ。僕。
おかしいよな。
僕なんて、どうなってもいいなんていつも思っていたのに、本当に身体がおかしくなったらこんなに動揺して。
ミサトさんたちもおかしいよ。
本当は、僕のことなんて、どうでもいいんじゃないのか?だから、慌てないんじゃないのか?
すっかり焦燥して、キッチンをウロウロする僕を、あの子が、自室の襖の影から見つめているのに気がついた。
僕に、こんな翼なんて、いらないのに!
*
僕たちは、ネルフに向かっていた。
前をあの子が歩く。
赤い髪が揺れる。
毎日。
毎日。
お弁当を作って。
中学校に通って。
ネルフに向かって。
汎用決戦兵器に乗り込んで。
世界を滅ぼそうとする怪物を仕留める。
その繰り返し。
僕、いつからしていたっけ?
何体、ころしたっけ?
もしかしたら、永遠に繰り返しているんだろうか。
どこまでも続くアスファルトの灰色と対照的な、燃えるような赤い髪が揺れるのを見つめていると、もう100年もこれを繰り返しているように錯覚した。
喉が、焼け付く。
夏の太陽が、僕を焦がす。
「…っ」
そのまま、ぐにゃりと視界が歪んで、僕は膝を地面についた。
***
目を開けた。
なんだ。夢見てたんだ。
そうさ。翼なんて生えるはずない。
目を覚ませば、いつもの僕さ。
まどろみながら、微笑んだ。
ここは、木陰だ。
木漏れ日がきれいだ。
「お目覚め?バカシンジ」
「……」
僕の翼の先をつまんだ彼女が、僕を見下ろしていた。
僕の枕は、どうやら自分の翼だ。折りたたまれた翼に、うまく背中が乗っかっている。僕は、公園のベンチに横たえられていた。
僕の頭のほうで、ベンチに腰掛けた彼女が、僕を見下ろしていた。
「…夢から覚めたんじゃなかったんだ」
「バーカ。あんたは本当にバカシンジよ」
「…僕も、そう思うよ」
「その翼はなんのためにあるの?飛ぶことも出来ない翼をただ、生やしてる。逃げるためにあるんじゃないの?あんた、本当は逃げたいんでしょう」
「わからないよ。僕にだってわかんないよ。僕が欲しがったわけじゃないのに、勝手に生えたんだ。なんで僕なんだ。僕だけなんだ」
「この翼は、あんたよ。あんたの本当は逃げたい心の化身だわ。だけど、あんたは飛び立とうとはしない。ただ気持ちを抱えているだけ。だらだらと惰性で何もかもやりこなす。それだけよ。本当は誰のことも好きになったことないあんたにぴったり。そんな自分さえ好きと思ったことないのよ。誰のことも好きじゃない。かといって逃げ出さない。ただ、翼を生やしただけ。使い方もわからない。あわれね」
「…僕は、ただ、役に立ちたいんだ…」
「なら、なんで役立たずの翼なんて生やすのよ!」
「痛っ!」
ぶちっ。
羽を思い切り毟られたのが分かった。
慌てて身体を起こす。
翼のその箇所からは血が出ていた。
彼女が拳でつかんだ白い羽根と羽毛の束の付け根には、赤い血が滲んでいた。
「な…なにを」
「いらないんでしょ?!なら、とっちゃえばいいのよ!あたしはただ、とってやっただけよ」
「やめてよ!痛いのは嫌なんだ!」
もみ合った。
「翼があるのに飛べないなんて、あんた、飼い慣らされたニワトリか、あひるなの?飼い慣らされた男なんて最低!役立たずの翼なんかつけたあんたを見てるとイライラすんのよ!何よ。せっかくの翼を手に入れても、なにもしようとしない!あんたなんて…あんたなんて…」
目の前の女の子は、昂ぶった感情をこらえきれないみたいに、僕としきりに揉み合いながら、言葉を紡いだ。
知ってる。
僕はこれを知ってる。
もしかしたら、もしかしたら、彼女も翼を欲しがっていたんだろうか?
それが、僕に生えたので、腹立たしく思っているのだろうか?
「その翼はなんのためにあるのよ!バカ!」
パァン!
僕に、平手打ちをくれたあと、彼女は立ち上がり、走り出してしまった。
「あ…」
知ってる。
僕は、君を知ってる。
片手で、じんじんする頬を押さえた。
顔をあげた。
追いかけなきゃ。
なぜかはわからない。けど、これも僕の、男の仕事なんだ。確かそうなんだ。
彼女を追って、駆け出した。
「待って!」
「ついてくるな!バカ」
彼女の足は早い。
必死に追いかけるが、走るには、翼はうんと邪魔だった。風をもろに受けて、抵抗するだけして、僕の足を引っ張る。
「くそっ。なんだよ。なんなんだよ!」
翼を生やしてるのに、走ってる。
翼があるのに飛べない僕は、翼が無くて飛べない僕より、もっとずっと
ぶざまだ。
嫌いだ。
僕は僕が嫌いだ!
あの子だって、あの子だって、僕を嫌いなんだ。
あの子?
いつも僕と一緒にいる。あの子。
あの子は、あの子の名前は…?
「待って!…」
彼女が、道路の踏み石を蹴って飛び出した。
僕も、後を追う。
だけど、その先には、なにもなかった。
真っ青な空だけ。
雲が痛いほど白い。
「…危ない!」
彼女を呑み込むかのように、巨大なトラックが曲がり込んできた。
トラックと思ったが、それは目の錯覚か?
次の瞬間には、それは紫色の巨人の面になっていた。
目が光っている。
口を大きく開け、彼女の身体を狙っている。
あの子を、喰らおうとしている。
あの子の命を、奪おうとしてる。
「いやだ!」
あの子、あの子、僕と何時の間にかずっと一緒にいた、あの子。
あの子の名前は
僕は忘れていた
いやだ。
僕は
助けるんだ!
「アスカ!」
僕は駆け出し、彼女を両腕で抱きしめて、背中の翼を傾けた。
***
ほんの、一瞬だったけど、僕は宙を切って飛んだ。
風を確かに捕まえた。
僕たちは、反対側の道路に飛び出し、転がっていた。
だけど、そこはもう、街ではなく、なにもない渚だった。
赤い水がのたりのたりと波寄せる。
「思い出した、思い出したよ…」
僕が、見捨てた女の子。
「やっと…わかったの。バカシンジ…」
僕は彼女に覆いかぶさり、両手を地面についている。彼女は、僕の身体の下で、顔を背けていた。
「あ…ぁ、あすか、あすか。アスカ、アスカ…」
生まれて初めて言葉をもった赤ん坊のように、僕は君の名前を繰り返した。君の名前を呼ぶたびに、世界が動き、地鳴りが響き、海が波立ち、風が吹いた。世界が少しずつ明るくなり、海の反対側の彼方の陸地には廃墟となった街があるのが見えた。
「世界を、飛びだしてしまったわ…」
アスカにそっと触れて、顔をこちらに向けさせた。
「アスカ…」
「う…」
彼女は、青い瞳に、いっぱい涙を溜めていた。
「バカ」
そう言って、まばたきしたら、涙がこらえきれず、白い肌に軌跡を描いてこぼれた。こぼれた涙は、赤い髪に吸い取られたんだろうか。
「あたしのことなんて、どうなったっていいんでしょう?あたしは、見捨てられた女の子よ。忘れられた女よ」
「ちがう…。ちがうよ。どうなっても、いいわけないじゃないか…」
どうなってもいい人間が、この世にいるわけないじゃないか。
誰が、そんなこと言った?
「もし、こっちに戻って来たら、どちらにしろ長くは生きられないのよ?あのまんま、不安な夢の続きにいたほうが、あんたは楽だったのに。なんで、なんで、こんな翼なんて生やすのよ…なんで、イレギュラーを起こしたの?」
僕の翼の先を、きゅっと、アスカが白い手で握った。
「…あっ。わかんないよ。なんでかなんてわかんないよ。でも、どうにもならなかったんだよ。止められなかった。勝手に生えたんだ…。でも、きっと運命ってやつだ。僕たちに出来ることなんて…」
「ただ風を受けとめるだけって言うの?」
「もし、うまくいけば、嵐にだって、うまく翼をのせられるかもしれない。僕達に、僕に出来ることなんて…」
ゴロゴロと雷鳴が轟き、急に天候が荒れた。
大粒の雨が、涙のように、僕達の上に落ちて来た。
この赤い空は、もしかしたら誰かの瞳で、世界が破れることを悲しんでいるのだろうか?
砂浜が、水玉模様になった。
アスカは身体を起こした。
僕も離れた。
雨粒が、僕達のからだを容赦なくうちつける。
君を濡らした。
僕を濡らした。
翼を濡らした。
「役立たずの翼…」
アスカは、僕の翼の先から手を離そうとはしなかった。きゅっと握ったままだ。
「……」
僕は、濡れた頭で考えた。
そして、翼を立てて、起こした。
「な、なに…」
アスカの指が離れる。
僕は、片翼を立てて、アスカに傘を作ってやった。
僕は濡れるけど、かまわない。
雨が打ち付ける。
いつまでも降り止まない。
「バカ、バカ、バカ」
僕のそばにいる女の子は、ずっと泣きじゃくっていた。
了
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※破とQの間がEOEみたいな感じな話でつ。※火の悪魔もうじき大団円かあー。
【あとがきという名のいちゃもん】
※同じようなこと歌ってるけど「翼をください」って曲より、テンプテーションズの「My girl」のほうが、いい歌だと思いまし。※翼をもらえる=即、飛び立てるって、短絡思考にもほどがある。生えたら生えたでしんどいことあるに決まっている。人生なめんと、飴なめろ。
[1013] 題名:魔法使いアスカと火の悪魔 その9 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年04月22日 (日) 00時04分
僕はすっかり混乱して、改めて窓の外を見て、アスカの戦況を確認した。
丁度、アスカがサンダルフォンを吹き飛ばしたところだった。
とにかく、アスカが無事で良かった、と胸を撫で下ろした時だった。
「・・・カヲル兄貴・・・何で・・・いつの間に別嬪さんを抱きかかえとるんや?」
トウジの引き攣ったような声が聞こえた。
「ああ・・・あれ? そう言えば変だねぇ・・・僕、さっきまで猫を抱いてたんだよ。
そうか、呪いをかけられた猫だったよね、それで・・・」
「解けた瞬間に気付けや!」
カヲルののんびりした口調に、トウジは怒鳴った。
「やだ・・・レイさん! レイさんじゃないの!!」
「レイさんって・・・行方不明になってた魔法使いの事?」
ヒカリの叫び声に、僕は振り返った。
弟達が、僕の顔をじっと見る。
「兄さん!」
「兄貴、顔!」
「元に戻ってるよ!!」
「もう髭面ちゃうで!!」
言われて僕は、顎を触った。
確かに、つるつるしている・・・もう髭はない。
「そう・・・キールとその火の悪魔が倒されたから、呪いが解けたって事・・・私と同じ・・・」
カヲルに抱えられたまま、レイさんは説明した。
「なあ、カヲル兄貴・・・いつまで、そのレイさんを抱きかかえとんねん」
「おやおや、羨ましいのかい、弟よ?
君にはヒカリ君がいるじゃないか」
カヲルは全くレイさんを下ろす気配がない。
「ちゃうわい、よう知らん男に抱きかかえられとったら、レイさんも鬱陶しいやろ」
「そうですよ! カヲルさん、不潔です!」
「ははは、仲が良いのは美しいね・・・」
カヲルの冷やかしに、トウジとヒカリは同じように顔をしかめた。
レイさんは、カヲルの首に抱きついたまま、静かに言った。
「大丈夫、問題ないわ・・・この人、猫だった私に、ずっと親切だったもの、知らない人じゃないわ」
それからレイさんは、その体勢のまま、カヲルの顔を覗き込んだ。
「提案があるの、貴方・・・コウゾウ先生の所をやめて、私の弟子になる気はないかしら。
私なら、研究を最新の魔術を教えてあげられるわ、貴方は伸びると思うの。
先生の魔法って、少し古臭いから・・・貴方にはじいさんは用済み」
「酷いな、レイ君・・・口が悪いぞ」
目が覚めたらしいコウゾウさんが近寄って来た。
レイさんは首をすくめたが、コウゾウさんは慣れているのかにこにこしている。
「まあ、私がじいさんかはともかく、レイ君の提案には賛成だがね」
「カヲル、私の所に来て」
レイさんの言葉に、カヲルは嬉しそうに微笑んだ。
まあ、勝手に決めればいいさ、カヲルの人生なんだから・・・どうせ僕の言う事なんて聞きやしないんだし。
それより、僕は・・・
「帰ったわよー!! みんな見てた? あたしの華麗な戦いぶりを!」
アスカに、何て言えばいいんだろう?
*多分次でラスト。
[1012] 題名:ボケまSHOW 楽屋にて 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年04月18日 (水) 08時19分
「だ、だ、大丈夫よ碇君! シンデレラが魔法でお姫様になるように、ドブネズミは魔法で馭者になるのよ!」
「委員長・・・そらフォローなっとらへんで・・・馭者て・・・」
「そうだよ! どうせアスカはお姫様なんだからさ、馭者じゃ結ばれないじゃないか!」
「じゃ、駆け落ちすればいいじゃねーか! イヤーンな感じ!」
「何の話なのよ!!」
*途中まで美しい展開で、まさかの感動展開かと思いきや、いつものボケまSHOWクオリティだった、ポケ○ンで素敵に台無しw
[1011] 題名:ボケまSHOW16 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年04月17日 (火) 19時39分
「ところで、僕、渚カヲルが、碇シンジ君にとっての理想の人物というのは、揺るぎない周知の事実なんだけどさ」
「そーやってヌケヌケと自称されると、僕としては全力で否定したくなるよ。さては、また僕のことをカヲル君の劣化版だの言う気?」
「違うって。落ち着きたまえ。今日は、シンジ君と僕たちの関係性を改めて考察したいと思ったんだ」
「僕たち?」
「こんばんは。綾波レイです…」
「あ、綾波?どうしたの」
「今宵はゲストに招かれました…」
「ようこそ。ファースト。つまりね。シンジ君にとっての、理想とする外面の人格が僕なら、レイはシンジ君にとっての、無意識の象徴だという説があるんだよ」
「無意識?」
「そう…わたしはレイ。いつもそこにいて、だけどそこにいないもの。いつもあなたと共にいるから。あなたが覚醒しているときには、わたしには気づかない。あなたが眠ったとき、追い詰められたとき、ひとりぼっちのとき、わたしは現れる…」
「そうだったの?」
「つまり、こう…碇シンジ君を中心にして、僕たちは繋がりあっている」
「あっ…?」
シンジの片手を、それぞれ、渚カヲルと綾波レイがとった。
三人で手を繋ぐような形になる。
「こうやって、シンジ君というパーソナルを間にして、僕達は繋がっている」
「絆だから」
「…君達は、一体誰なの?」
あたたかいような、冷たいような、彼と彼女の手。
「希望、なのよ」
「君の右にも、左にも」
「過去にも、未来にも」
「あるのは希望だけさ」
「絶望したがっているのは、碇君だけ」
「そ、そんなことないよ。…でも、そうか。僕は前を向いて生きて行っていいんだね」
「そうさ。そして、向う岸には、彼女が待っている。君に出来ることはなんだい」
「前に進むこと…?」
「そう。生きること」
「そうか…。ありがとう。綾波」
「つまり、これをポ◯モンに例えると」
「ちょっと待て。何それ。なんでいきなりポケ◯ンなの?」
「進化するねずみって、ポケモ◯じゃなかった?」
「どこからねずみが出て来たのさ?!」
「例え話だってば」
「…つまり、僕が◯カチュウで、綾波がピ◯ューで、カヲル君がライ◯ュウとか??まあ…嫌な例えじゃないからいいか…。人気者だし…可愛いし…」
「違う違う。レイが可愛いハツカネズミで、僕が人気者のカビパラで、シンジ君がドブネズミだよ」
「手を離せ!渚カヲル!何時の間にか本当のねずみの話じゃないかよ!」
「それにしても、シンジ君は本当に素晴らしいよ。レイみたいな美しい無意識を持つなんて、好意以外の何ものに値するだろう…」
「…ぽっ。あまり見つめてはだめ」
「本体の僕を差し置いて何なの。君達って」
※♪ドブネズミみたいに〜美しくなりたい〜※これも歌詞が意味不明〜※持ち上げられそでおとされた。※また好き放題書いてしまった…。イヤな人いたらごめんね。