長い夜です
時計の秒針でリズムとって
新しい歌を歌います
小さな声で
誰にも届かない歌を
こっそりと歌います
相反するものが
バランスをとり合い
泣きたくても泣かせない
つまらなくても笑わせる
同じこと?
悲しいほどに違う
ただ、バランスをとり合うだけ
ひとりの夜です
幸せを知る裏側が迫っています
幸福の存在が遠ざかる
薄暗い部屋の隅
耐えるように歌い
壊すように歌います
毎日のリズムは
背中を押しています
目の前が崖であっても
目の前にあなたがいても
同じこと
悲しいぐらいに同じ
ただ、背を押すだけ
冷たい夜です
溢れてくるものは
悲しみや不安
惨めさや寂しさ
誰にも聴こえぬように
こっそりと歌います
この夜が明けても
同じ夜がやってきます
辛く思う日も
幸せ感じる日にも
同じ夜がやってきます
疲れて眠りにつくまで
終わらない歌を歌い続けるのです